【国際文通週間切手】蒲原 30円 20面シートを買取いたしました
- 宮城県
- 70歳代
- 男性

【特殊切手】国際文通週間 蒲原 30円 20面シート
今回は 昭和35年(1960年)に発行された『蒲原』の切手をお買い取りしました。こちらは「文通週間」「国際文通週間切手」などの名で呼ばれる種類の切手に属していますが、正式名称は「国際文通週間にちなむ郵便切手」といいます。
ちなみに「国際文通週間」とは、「文通で互いの文化の交流に努め、世界の平和に貢献しよう」という趣旨をもったキャンペーンのことで、1957年カナダで開催された万国郵便連合大会議で決議されました。
毎年10月9日を含む1週間が「国際文通週間」と定められており、日本ではこのキャンペーンにちなんだ特殊切手を毎年発行しています。最初の発行は1958年。記念すべき最初の「文通週間」には、歌川広重の『東海道五十三次 京師』が採用されました。実は単発で発行される予定だった「文通週間」ですが、『京師』が描かれた切手が大変好評であったことから、同じく「東海道五十三次」からモチーフが採用された『桑名』『蒲原』『箱根』『日本橋』の発行が決定。以降、毎年違う絵柄で「文通週間切手」が発行されています。今回は、依頼主から「蒲原の切手を査定してほしい」とご連絡をいただき、出張査定をさせていただくことになりました。
ご訪問前の準備
この日バイヤーが向かっていたのは宮城県仙台市。
仙台は戦国武将・伊達政宗が城を築いたところからはじまったとされており、市内の随所で「伊達政宗ゆかりの地」が点在しています。また「ずんだ餅」「牛タン」なども大人気。土日や長期休暇になると各方面から観光客が訪れます。
そんな仙台市内の住宅地にお住まいになっているのが今回の依頼主です。
事前情報のよると、70代の男性で、生前整理を始められているのだとか。申し込みの際、はっきりと「蒲原の切手」とおっしゃっていたことから、バイヤーは「切手の知識をお持ちの方ではないか」と予想していました。
時刻は午後3時を過ぎたころ。この日は平日ということでJR仙台駅にはサラリーマンの姿や学生の姿、パート帰りと見られる主婦の姿が目立ちます。
バイヤーは依頼主の自宅を確認し、近隣のコインパーキングに車を停めました。約束の時間まで30分ほど時間があるので、車内で資料の最終確認を行います。
『蒲原』の額面は30円ですが、現在コレクターたちのあいだでは非常に人気が高く、バラ切手でも1,000円以上で取引されています。状態によってはかなり高額買取が期待できる商品ということもあり、バイヤーは「正確な査定を行わなければ」と気合いを入れなおしました。
こうして『蒲原』の特徴を再確認し、白手袋やルーペ、風呂敷といった査定道具を揃えました。
いよいよ、訪問のお時間です。
訪問・査定
依頼主との約束の時間、バイヤーは依頼主のご自宅前にいました。
大きな門が設置されているこちらのご自宅は、カントリー調の一軒家となっており、門から見える庭にはいくつもの盆栽が置かれています。これらも依頼主の趣味なのでしょうか。
表札を再確認し、インターホンを鳴らします。
はい
福ちゃんから参りました査定士です
門をあけておいたので玄関の方までどうぞ
失礼します
指示があったとおり門を通過すると、玄関では依頼主と見られる方が扉を開けて待っていてくれました。
こんにちは
どうも、すみませんわざわざ来ていただいて
玄関に到着し、改めて自己紹介を行います。
本日は私が査定を担当させていただきます、よろしくお願い致します
おやご丁寧に。ありがとう。じゃあ、こっちの部屋で頼むよ
ご用意いただいた客用スリッパに履き替え、案内していただいた応接間に入室しました。
庭を一望できる大きな窓からは大きな桜の木が見えており、四季折々を感じることができそうです。
テーブル着席したバイヤーは、本日の買取の流れについて説明を行い同意書にサインをいただきました。
ありがとうございます。では、今回の依頼品を拝見してもよろしいでしょうか
うん。これなんだけどね……
依頼主が封筒から取り出したのはシート状の『蒲原』3枚です。
1枚でも珍しいシート状の『蒲原』が3枚も登場したことに、バイヤーは内心驚いていました。
拝見してもよろしいでしょうか
うん、よろしく頼むよ
白い手袋を装着し、1枚1枚端から端までルーペで細部をチェックします。
どうやらすべて目立つシミや汚れは無いようです。
さらに、裏面を拝見します。こちらにも変色、ヒンジ跡は見当たりません。
ここまで綺麗な状態で保管されているのは凄いですね
そういってもらえるとうれしいね。私はヒンジを使わない主義なんだよ
ヒンジ跡が残ってしまうことを懸念される方も多いですよね。……ちなみにこちらはどのように入手されたのですか?
購入したのは切手収集が流行った時代よりもっと後だよ
と申しますと……オークションなどですか?
そうそう。あのとき手に入らなかった『蒲原』だ!と懐かしくなってね。でも、もうこんな古い切手需要はないのかな?
いえ、そんなことはございません。発行部数が『京師』や『桑名』より少ないこともあって、バラ切手でも欲しい、という方もいらっしゃるくらいです。ましてや今回はシート状ですので……お値段も頑張らせていただきます
ありがとう。楽しみにしているよ
1960年以降に流行した切手収集。
当時は「とにかく色々な種類の切手を集めたい」という方が多く、切手をバラにして、他の種類のものと交換する人が多かったのだとか。
また依頼主がおっしゃっていた「ヒンジ」(コレクション用のテープ)を使って張り付ける人も多く、今回のような「ヒンジ跡も切り離しもない蒲原」はなかなかお目にかかれるものではありません。
バイヤーは限界価格を叩き出し、依頼主にお見せしました。
当店ではこちらのお値段を出させていただきました
おお
今回は、希少性と保存状態の良さを全面的に反映させていただきました
ありがとう。ここまで付けてもらえるとは正直思わなかったよ
ありがとうございます。買取についてはお返事を急ぎませんので、ゆっくりご検討ください
そうだね……
そういって目線を『蒲原』に向けた依頼主。
いや、でもいつかはこうしなければならないと思っていたからね。せっかく君みたいに真面目な人が査定してくれたのだから、君にお願いするよ
恐れ入ります。ですが、ご家族と相談などされなくて大丈夫ですか?
いいんだよ。むしろ喜ばれるんじゃないかな
かしこまりました。ではお手続きをさせていただきます
依頼主の買取の意思を確認したバイヤーは契約書の作成に進みました。
最後、署名と本人確認書類を確認したら、現金をお渡しします。
バイヤーは、買い取った『蒲原』を丁寧に包み、以上で手続きは完了となります。
以上となりますが、他に処分を考えているものなどはございませんか?
うん、今まだ整理を進めているところだから、また他に出てきたらお願いするよ。たしかブランド食器とかも見てくれるんだよね?
はい。承っております
じゃあ妻に伝えておくよ。妻は食器ファンなんだ
かしこまりました。査定は無料ですので、いつでもお申し付けください
ありがとう
それでは、本日は福ちゃんをご利用いただきありがとうございました。今後もよろしくお願いします
今回の買取とまとめ
【特殊切手】国際文通週間 蒲原 30円 20面シート
今回注目のお品物は、国際文通週間切手の『蒲原』です。
額面は30円ですが、現在バラ切手でも30円以上の価格で取引されることも少なくありません。
そんな希少な『蒲原』ですが、今回は20面1シートという「超・美品」の状態で査定にお出しいただきました。
しかも今回は3枚すべてお買い取りさせていただけるということで、最大限の評価をさせていただきました。
依頼主にもお喜びいただける値段を提示できたこと、大変うれしく思います。
このたびは、ありがとうございました。
0120-947-295
大変申し訳ございませんが時間を空けてお問合せください。
いただきません。
どのようなことでも、お気軽にご相談ください。
福ちゃんでは、丁寧な査定を心がけております。売りたい・譲りたいお品物があるという方はぜひご相談だけでもお待ちしております。