- レコード
- 2025.12.12
レコードの仕組みを徹底解説!音が鳴る原理から買取のポイントまで

「レコードって、どうして音が鳴るの?」と不思議に思ったことはありませんか。あの黒い円盤に音が記録される仕組みを知ると、レコードへの興味がより深まるでしょう。
デジタル全盛の現代でも根強い人気を誇るレコードには、独特の魅力があります。この記事では、レコードの基本構造から音が鳴る仕組み、そして手元のレコードコレクションの価値を見極めるポイントまで、売却を検討されている方にも役立つ知識を徹底解説します。
レコードの構造と音が鳴る仕組み

レコードの仕組みを理解することは、その魅力や価値を深く知る第一歩です。アナログ音源ならではの温かい音色は、精巧に作られた物理的な仕組みによって生まれます。
レコード盤の素材や音溝の役割、針の振動が電気信号に変わる過程、そしてデジタル音源とは異なるアナログ特有の魅力について、詳しく見ていきましょう。
レコード盤の素材と音溝の役割
レコード盤は主に塩化ビニル樹脂(ポリ塩化ビニル:PVC)でできています。塩化ビニル樹脂は、熱を加えると柔らかく、冷やすと硬くなる性質があり、音の情報を正確に記録するのに適した素材です。
レコード盤の表面には「音溝(おんこう)」と呼ばれる細い溝が螺旋状に刻まれています。この溝に音楽の情報が物理的な凹凸として全て記録されており、溝の幅や深さ、左右の壁の形状が音の大きさや高低といった情報を保持しています。
ステレオ盤では、左右のチャンネルの音がそれぞれ45度の角度で溝に刻まれ、1本のレコード針で左右の音を同時に拾います。一方、モノラル盤は溝の左右両側が同じ形状で、レコード針が横方向に動くだけで音を再生するため、構造がよりシンプルです。
針の振動が音に変わる原理
レコード盤の針が拾った溝の振動は、どのようにして私たちの耳に届く音になるのでしょうか。その鍵を握るのが「カートリッジ」と呼ばれる部品です。
レコード針が音溝をなぞると、溝の形状に合わせて針先が微細に振動します。この物理的な振動をカートリッジが電気信号に変換し、変換された電気信号を増幅するのはアンプの役割です。
増幅された信号は最終的にスピーカーに送られ、空気を震わせることで私たちの耳に「音」として届きます。この一連の流れが、レコードの音が鳴る仕組みです。
アナログ音源の魅力とデジタルとの違い
アナログレコードの魅力は、独特の温かみのある音質にあります。CDとは異なり、音の波形がそのまま物理的な溝として記録される仕組みにより、録音時の演奏者の息づかいや楽器の微細な響きまでもが刻まれます。
CDやデジタル配信音源では、音を数値化する過程で20キロヘルツ以上の高周波がカットされますが、アナログレコードは理論上、可聴域を超える高音域まで記録可能です。この高周波が音に豊かさと深みをもたらすといわれています。
弦楽器や管楽器などの音色を構成する倍音は、20キロヘルツより上の周波数まで広がっているため、アナログ音源を活用すると音のきめ細やかさや伸びやかさを感じられるでしょう。
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レコードプレーヤーの特徴とパーツ

レコードプレーヤーを構成するさまざまなパーツは、音質や使い勝手に大きく影響します。レコードの仕組みを理解するためには、これらの部品の特徴や役割を知ることが不可欠です。
ここでは、ターンテーブルを回転させる3つの駆動方式の違いや、音を拾い上げるカートリッジとトーンアームの機能について詳しく解説します。
3つの駆動方式とそれぞれの特徴
レコードプレーヤーの駆動方式は、ターンテーブルを回転させる仕組みによって3つに分類されます。
【ベルトドライブ方式】
- モーターとプラッター(レコードを乗せる部分)をゴムベルトで接続している
- モーターの振動がベルトによって吸収され、ピュアな音質を実現
- 静音と安定性に優れ、現行モデルの多くが採用
【ダイレクトドライブ方式】
- プラッターの軸自体がモーターになっている構造
- 回転の正確性と安定性に優れ、起動も素早い
- ターンテーブルを回転させる力が大きく、再生音が力強い
【リムドライブ方式】
- モーターの回転をゴムホイールでプラッターに伝達
- 現在では比較的珍しい方式
駆動方式によって音の特性が変わるため、レコードの仕組みを理解した上で、自分の用途に合ったプレーヤーを選びましょう。
カートリッジとトーンアームの役割
カートリッジとトーンアームは、レコードの音を忠実に再現するための重要な部品です。カートリッジは、針が拾った溝の振動を電気信号に変換する役割を担っています。代表的なのは以下の3種類です。
- MC型:繊細な音質が特徴で精度が高いものの、針交換は本体ごと行う必要がある。
- MM型:出力電圧が高く迫力のある音が特徴で、針先交換も自分でできる。
- VM型:V字に配置された2つのマグネットにより、高いセパレーションと広帯域再生を実現。
トーンアームはカートリッジを支える役割を持ち、J字型、S字型、ストレート型などの形状があります。良質なレコード再生には、カートリッジとトーンアームの適切な組み合わせと調整が欠かせません。
レコードの種類と価値の見分け方

レコードは単なる音楽媒体ではなく、その種類によって音質や価値が大きく異なります。形状・サイズ・回転数・製造年代など、さまざまな要素がコレクションとしての価値を左右する点を押さえておきましょう。
レコードの基本的な分類方法から希少性の見極め方まで、詳しく解説していきます。
レコードのインチサイズと回転数による分類
レコードはサイズと回転数によって複数のタイプに分類されます。最も一般的なのは、7インチ(直径17センチメートル)、10インチ(直径25.4センチメートル)、12インチ(直径30センチメートル)の3種類です。
7インチレコードは主に45回転で再生します。通常は「シングル盤」や「EP盤」と呼ばれ、片面約5分程度の収録が可能です。
12インチレコードには、33回転で再生する「LP盤」と45回転の「12インチシングル盤」があります。LP盤は片面で約20~30分の収録が可能で、アルバム収録に最適です。一方、12インチシングル盤は音質重視で作られています。
蓄音機を使用する古いタイプの10インチや12インチの「SP盤」は78回転です。収録時間は短いですが、歴史的価値のある貴重な音源が多く残っています。
レコードジャケットやライナーの状態チェック方法
レコードの価値を左右する重要な要素として、ジャケットとレコード盤の保存状態があります。まずはジャケットがきれいな状態かどうかをチェックしてみましょう。
元々付いているシュリンク(ビニールカバー)が残っていれば、保存状態の良さを示す証拠となり、買取価格のアップが期待できます。カビ・裂け・シミなどの劣化の有無も重要なポイントです。
また、レコード盤のラベル近くに製造時期を示すマトリックス番号が刻印されているので、こちらも併せて確認しましょう。
希少価値のあるレコードの特徴
レコードの世界では、価格を大きく左右する希少価値が存在します。特に高値がつきやすいのが「初回プレス盤」です。これはアーティストの作品が最初に製造されたレコードで、マトリックス番号が若いものほど初期に製造された証拠となります。
音質面では、初期のマスターテープから製造されたレコードは、劣化していない音源を使用しているため価値があるとされています。最初に製作されたオリジナル盤や、高音質にこだわった特別盤は高価買取の対象です。
また、製造枚数が少ないものや、日本で発売された帯付きのレコードなども価値が高いとされます。レコードの帯は販売促進のために付けられ、アーティスト名やキャッチコピーなどが入っていることが特徴です。
レコードのメンテナンスと保存方法

レコードを長く楽しむためには、適切なメンテナンスと保管が欠かせません。レコードは指紋一つで音質が変わり、保管方法によっても寿命が大きく左右されるデリケートな媒体です。
これから紹介するクリーニング方法や保管のコツ、日常の取り扱いポイントを実践することで、大切なレコードの音質を保ち、コレクションの価値を高めましょう。
レコードのクリーニング方法
家庭で行うレコードのクリーニングには、乾式と湿式の2つの方法があります。乾式クリーニングは、専用のレコードブラシを使用し、から拭きする方法です。
このブラシは溝の奥のホコリを取り除くだけでなく、静電気も除去してくれます。レコードを回転させながら音溝に沿ってブラシを優しく当てましょう。
より頑固な汚れには湿式クリーニングが効果的です。レコード専用のクリーナー液をマイクロファイバークロスに含ませ、溝に沿って拭きます。ラベル部分に液体が付かないようにするには、ラベルプロテクターの使用がおすすめです。
洗浄後は必ず完全に乾燥させてからジャケットに戻しましょう。湿ったまま保管するとカビの原因になります。
長持ちさせるための正しい保管方法
レコードを長持ちさせるには、適切な保管環境を整えることが重要です。湿度が高い場所ではカビが発生しやすく、直射日光が当たるとレコード盤の変形やジャケットの色あせの原因となります。
保管方法の基本は「垂直に立てる」ことです。横に積み重ねると重みでレコード盤が歪んでしまいます。できれば専用のレコードラックやコンテナを使用し、適度な間隔で立てて収納しましょう。
保管時はレコードを内袋に入れ、さらにジャケットごと外袋(OPP袋など)で保護すると安心です。ジャケットの角が傷まないように注意しながら保管しましょう。
取り扱いで気をつけたいポイント
レコードは繊細な構造をしているため、取り扱いには細心の注意が必要です。レコードを持つ際は盤面には直接触れず、必ずラベル部分と側面だけを指で支えるようにしましょう。
指紋が付着すると音質劣化の原因となるだけでなく、カビの発生にもつながります。再生前には静電気除去も重要なポイントです。専用の除電ブラシを使用して静電気を取り除くと、ホコリの付着を防ぎ、音質も向上します。
レコードを聴く際はターンテーブルが完全に停止してからプレーヤーにセットしましょう。また、レコードを回転させる部分に乗せる際、中心のスピンドルに無造作に当てると「ヒゲ」と呼ばれる傷の原因になるため注意が必要です。
思わぬ高値がつく場合も?不要なレコードは売却しよう

不要になったレコードは、実は思わぬ高値で売却できる可能性があります。レコードの仕組みを理解し、その価値を見極められると、より適正な価格で売却できるでしょう。
ここでは、レコードを高く売るためのコツと、自分に合った買取店の選び方について詳しく解説していきます。
高く売れる条件と査定ポイント
レコードの買取査定では、どのようなポイントがチェックされているのでしょうか。まず最も重視されるのが「保存状態」です。盤面に傷や汚れがなく、反りもない状態が理想的です。ジャケットも角折れや破れがないものほど高評価となります。
次に「付属品の有無」も重要な査定ポイントです。特に日本のレコードに付いている帯は、海外コレクターからの需要が高く、付いているだけで買取価格がアップすることがあります。
解説書や歌詞カードなどの付属品がそろっていると完品として高く評価されます。また、希少性やジャンルによっても買取価格は変わる点を押さえておきましょう。専門知識を持つ買取業者を選ぶことが重要です。
レコード買取店の選び方
レコード買取店を選ぶ際の方法と、メリット・デメリットを比較しました。
| 買取方法 | メリット | デメリット |
| 店頭買取 | その場で現金受取可能、査定結果がすぐ分かる | 重いレコードの持ち運びが必要、店舗まで行く手間 |
| 出張買取 | 自宅で査定を受けられる、大量のレコードでも手間なし、 | 訪問日時の調整が必要、不在時は利用できない |
| 宅配買取 | 自宅から発送するだけで完結、24時間いつでも申込可能 | 梱包作業が必要、査定結果が出るまで時間がかかる |
どの方法を選ぶにせよ、レコードの専門知識を持つスタッフがいる買取店を選ぶことが高額買取への近道です。買取実績が豊富な買取店であれば、レコードの価値を適正に評価してくれるでしょう。
眠っているレコードは福ちゃんで査定を!

あなたがお持ちの古いレコードには、意外な価値があるかもしれません。アナログレコード市場は近年にぎわいを見せており、保存状態の良い初回プレス盤や限定盤、帯付きの日本盤は海外コレクターからの需要も高まっています。
形見分けなどでいただいたレコードコレクションも、専門知識を持った査定員なら適正な価値を見出せます。福ちゃんではレコードから骨董品まで幅広く査定し、出張料・査定料・振込手数料は全て無料です。