- 着物
- 2018.06.30
西陣織が施された着物や帯の買取相場は?有名な織元や作家なども紹介

「西陣織の着物や帯は高く買い取ってもらえる?」
「西陣織の着物や帯の価値が知りたい」
など知りたい方のために、西陣織の買取相場についてまとめました。
西陣織の特徴や種類などの基本的な情報から、相場感や高額買取されるポイントまで詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
西陣織とは?

西陣織は日本の伝統的な高級絹織物で、主に着物や帯などに施されます。
まずは、西陣織の特徴や歴史について見ていきましょう。
特徴
西陣織は、京都の西陣地区で生産されている先染め織物です。
先に染められた糸を複雑に織りあげて模様をつくり、華やかで美しいデザインに仕上げられます。
大きな特徴は、熟練の職人が多種多様な色糸やさまざまな織り方を組み合わせ、手間暇かけて完成させる点です。
また、丁寧に手作業で織り上げられるため、何世代にも渡って使用されるほど耐久性に優れています。
1976年には国の伝統的工芸品に指定され、日本文化を支える重要な存在として広く認識されるようになりました。
歴史
西陣織の歴史は古く、日本に伝わったのは5、6世紀ごろといわれています。
渡来人が京都で養蚕と絹織物の技術を伝えたのがはじまりで、平安時代には朝廷で織物業が組織され、高級織物が生産されるようになりました。
平安時代中期になると職人たちは朝廷以外で織物業を営むようになり、室町時代には公家や武家などの注文に応じられるほど発展したといわれています。
西軍と東軍が争う応仁の乱が11年間続いて一時織物業が機能しなくなるも、戦火が治った後に職人たちは再度京都で織物業を再開し、新たな技術を取り入れながら西陣織の礎を築きました。
応仁の乱の後、再開地が西軍の本陣だったために「西陣織」と呼ばれるようになったといわれています。
その後も異国の技法を組み込むなどしながらさらに可能性を広げ、日本の代表的な織物となりました。
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西陣織の種類

綴(つづれ) | よこ糸だけで紋様を表現 |
---|---|
経錦(たてにしき) | たて糸によって地の紋様を表現 |
緯錦(ぬきにしき) | よこ糸で地と紋様を表現 |
緞子(どんす) | たて糸とよこ糸のどちらか一方を長く浮かせて光沢を表現し、地と文様で異なる組織を使って紋様を浮かび上がらせる |
朱珍(しゅちん) | たて糸が長く浮き出た地に2種類以上のよこ糸を使って紋様を表現 |
紹巴(しょうは) | 強く撚りをかけた糸で細かい紋様を表現 |
風通(ふうつう) | 表と裏で異なる色の糸を使って配色が反転で紋様を織り出す |
綟り織(もじりおり) | 隣り合うたて糸を絡ませて透け感を表現 |
本しぼ織り(ほんしぼおり) | 練染して糊を施した絹糸に強く撚りをかけて製織後、ぬるま湯に浸して揉みこみ凹凸(しぼ)を表現 |
ビロード | 横に針金を織り込んで後から針金の通った部分のたて糸を切って起毛したり引き抜いたりして輪奈(凹凸のループ)を作る |
絣織(かすりおり) | たて糸とよこ糸を部分的に防染して紋様を表現 |
紬(つむぎ) | 真綿を手紡ぎした糸を使用して絣・縞・白などを表現 |
西陣織は技法によって上記の12種類に分けられるといわれています。
さまざまな織り方を組み合わせるなどして美しい紋様や質感などを表現するのが西陣織です。
現在では近代的なデザインのものも多く、時代に沿った最高級の織物としての地位を確固たるものにしています。
西陣織が施された着物や帯の買取相場

西陣織の着物や帯は、さまざまな条件で価値が異なります。
西陣織の着物は数千円が買取相場といわれており、格の高さなどによって査定額が変動するでしょう。
西陣織の帯は人気が高く、着物よりも高額になる傾向にあります。
1万円前後が買取相場といわれており、作家ものではないものでも高く評価される可能性があるでしょう。
西陣織の有名織元

- ✔︎ 川島織物セルコン
- ✔︎ 誉田屋源兵衛
- ✔︎ 龍村美術織物
歴史が長い西陣織には多数の織元が存在し、それぞれ独自に西陣織を発展させてきました。
そのなかからとくに有名な上記3つの織元を紹介いたします。
川島織物セルコン
川島織物セルコンは、1843年に京都で創業した織物メーカーです。西陣織をルーツとしたさまざまなファブリックを提供し、世界で高く評価されています。
明治時代から続く歴史のなかで伝統的な手織技術を継承し、迎賓館などの有名施設に多数の作品を納入してきた実績ある老舗メーカーです。
誉田屋源兵衛
誉田屋源兵衛は江戸時代中期に創業し、280年以上の歴史を持っている西陣帯メーカーです。伝統技術と革新デザインが融合した作品など、新たな西陣織の表情を多数発表してきました。
他分野とのコラボレーションやさまざまなエリアでの展示会と、西陣織のさらなる進化や発展に積極的です。
龍村美術織物
龍村美術織物は、初代龍村平藏によって1894年に創業されました。西陣織の名門であり、日本だけではなく海外でも名声を得ています。
帯や和装小物はもちろんのこと、インテリアファブリックやアートパネルなど幅広く手がけ、西陣織の地位を押し上げてきました。
現在も、海外高級ブランドとの連携や有名ホテルへの納入など、西陣織の素晴らしさをあらゆる方法で各地に届けています。
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西陣織の有名作家

- ✔︎ 2代目川島甚兵衛
- ✔︎ 5代目伊達弥助
- ✔︎ 髙尾弘
西陣織の作家として有名な上記3名を紹介いたします。
2代目川島甚兵衛
西陣織を手がける名家「川島甚兵衛」の2代目は、丹後ちりめんに西陣織の技術を応用する技法を確立するなどで西陣織の発展に大きく貢献した人物です。
宮内省御用達の職人として任命されたり、緑綬褒章を授与されたりなど、数々の功績を残しました。
川島甚兵衛の西陣帯はどれも高額で取引される傾向にあり、2代目はそのなかでもさらに高く評価されるでしょう。
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5代目伊達弥助
「伊達弥助」は京都で代々続く西陣織一家で、5代目は日本の西陣織をさらに進展させた人物として知られています。
豪華爛漫な西陣織の特徴からはずれた、古びて淡々とした味わいの西陣織「錆織(せいしょく)」を生み出し、新たな西陣織を開発しました。
その功績が認められ、1890年には明治天皇から現在でいう「文化勲章」や「重要無形文化財保持者」にあたる「帝室技芸員」の称号を与えられています。
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髙尾弘
髙尾弘は、西陣織の老舗「桝屋高尾」の3代目です。従来にない独創的で美しい西陣織を作りたいという思いから、特殊な金糸を使って布を織り上げていく「ねん金綴錦」という技法を確立しました。
ねん金綴錦の技術を用いて作られた着物や帯は着物愛好家のなかで注目度が高く、市場でも高額取引される可能性があります。
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西陣織の着物や帯は福ちゃんがお買取いたします

西陣織の着物や帯を手放したい方は、福ちゃんにお任せください。
福ちゃんは、西陣織はもちろん、さまざまな技法の着物や帯を買い取ってまいりました。
伝統工芸や有名メーカー、作家などについて深い知識を持った一流の査定士が対応するため、価値の取りこぼしがありません。
適正価格でのお取引をお約束いたします。西陣織は、ぜひ福ちゃんにご依頼ください。
まとめ
西陣織は京都の西陣地区で発展した先染め織物で、熟練の職人が多種多様な色糸やさまざまな織り方を組み合わせて華やかな作品を織り上げるのが特徴です。
買取相場は着物は数千円、帯が1万円前後といわれており、帯の方が高額になる傾向があります。
「川島織物セルコン」や「誉田屋源兵衛龍村美術織物
また「2代目川島甚兵衛」「5代目伊達弥助」「髙尾弘」といった有名作家の西陣織も高額買取が期待できます。
西陣織を売却する際は、ぜひ、福ちゃんにご相談ください。
福ちゃんは着物の買取実績が高く、西陣織も適正価格でお取引が可能です。
西陣織の着物や帯は、福ちゃんがお買取いたします。
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