【豆知識】世界三大バイオリンとは?

さまざまな分野で見かける「世界三大○○」ですが、実はバイオリンの世界にも「世界三大バイオリン」が存在します。
今回は、「一般的なバイオリンと何が違うの?」「やっぱり、高価なの?」など、気になる点について解説していきたいと思います。当コラムはバイオリンの経験がない方、初心者の方にも読んでいただける内容となっているので、ぜひチェックしてみてください。

数億円ともいわれる「世界三大バイオリン」

数億円ともいわれる「世界三大バイオリン」

さっそく、「世界三大バイオリン」とは何なのか紹介してみたいと思います。

それは、それぞれ「アマティ」「ストラディバリウス」「ガルネリウス」と呼ばれるバイオリンです。

「値段はピンキリ」といわれるバイオリンですが、入門者向けのものでも数万円から30万円、「良いバイオリン」と呼ばれるものになると1挺(ちょう)あたり100万円以上と、数ある楽器の中でも“高価な楽器”に分類されます。

しかし、世界三大バイオリンともなると、そのお値段は数億円から数十億円にのぼるといわれています。

特にその中でもストラディバリウスは「世界一高い楽器」としても知られているため、名前だけはご存知という方も多いのではないでしょうか。

ではここからは、ストラディバリウスを含む世界三大バイオリンの歴史や特徴についてご説明します。

アマティ

アマティ

16~17世紀、イタリアのクレモナという町で作られたアマティ。制作したのはアマティ一族で、彼らの名前がそのままバイオリンの名前になっています。

実はアマティ家は、クレモナでは知らない人がいないといわれる豪族です。

バイオリン作りはアンドレア・アマティの代から始められました。やがてバイオリン制作はアンドレアの息子たちに継承され、次第に「アマティのバイオリン」の名が広まっていきます。

そんな「アマティ」を、そして「クレモナ」という町の名前までをも有名にしたのはアンドレアから数えて3代目のニコロ・アマティでした。

彼はバイオリン制作を家族経営にとどめず、多くの弟子を育成し、優秀なバイオリン職人を生み出します。

冒頭で触れた「ストラディバリウス」の制作者であるストラディバリはニコロの弟子のひとりであるというのは有名な話で、「アマティが存在していなかったらストラディバリウスは誕生していなかった」ともいわれています。

アマティの特徴

「アマティ」は主に5人の制作者によって作られていますが、最も価値が高いのはニコロ・アマティが制作したバイオリンです。

まろやかで耳に心地いい音色を奏でるという特徴があります。

ストラディバリウス

ストラディバリウス

言わずと知れた傑作「ストラディバリウス」。製作者はアントニオ・ストラディバリです。

ストラディバリウスという名前はストラディバリの名をラテン語風にしたものだといわれています。

「アマティ」でも紹介しましたが、ストラディバリはアマティの弟子のひとりでした。生涯現役でバイオリン制作を行い、生み出したバイオリンの数は1000挺以上といわれています。

ちなみに世界で活躍するバイオリニスト・高嶋ちさ子氏もこのストラディバリウスを所有しているのだとか。

イタリアの王族、貴族から受注を受けていたストラディバリウスは1挺数億円、ものによっては数十億円を超えるものも存在します。

しかし多くのストラディバリウスは資産家によってコレクションされており、現在も演奏されているストラディバリウスはほんの一部だといわれています。

ストラディバリウスの特徴

アマティに師事したストラディバリですが、その特徴はアマティとは全くの別物となっています。

多くの人に語られる特徴のひとつが、「パワフルな音」です。

ストラディバリウスは大きなホールで演奏されることを想定して作られているため、ダイナミックで深みのある音色が特徴になっています。

その音色の素晴らしさから、「ストラド(ストラディバリウスの愛称)を超えるバイオリンは現れない」といわれています。

再現不可とされる理由

「ストラドを超えるバイオリンは現れない」といわれているのには理由があります。

ストラディバリが制作活動を行っていた17世紀後半から18世紀中期。この時代は夏の暑さがない「小氷期」と呼ばれ、森林に大きな影響をもたらしました。

通常、木は夏に水分を吸収し、「年輪」の幅を広めます。しかし小氷期には夏がないため、水分吸収によって年輪の幅が広がることはなく、その結果、年輪の幅が一定になります。そんな特殊な木材が、ストラディバリウスの音色を生み出している、と現代の科学者たちに証明されたのです。

この自然現象とストラディバリの天才的なセンス、神業が合わさってストラディバリウスは誕生しました。 これらのうち、どちらかひとつが欠けてもストラディバリウスは誕生しないことから、「現代科学をもってしても再現不可」といわれているのです。

ガルネリウス

ガルネリウス

最後はガルネリウスです。グァルネリ、ガルネリデルジェスとも呼ばれていますが、ここでは「ガルネリウス」で統一します。

ガルネリウスはガルネリ一族によって作られたバイオリンです。こちらも、「ガルネリ」をラテン語風にした名前が「ガルネリウス」であることから、こう呼ばれるようになりました。

ちなみに、「世界三大バイオリン」として評価されているのはこのガルネリ一家のひとり、バルトロメオ・ジュゼッペ・アントニオ・ガルネリが作り出したバイオリンです。

アントニオ・ガルネリは名門「アマティ」の出身で、ストラディバリのライバルともいわれています。そんなガルネリですが、けんかが原因で警察に捕まり、獄中生活を送ったこともあるといいます。

驚くのは、その牢屋の中でもバイオリンを作っていたということ。こうして作られたバイオリンは『プリズン(監獄)・デルジェス(ガルネリの愛称)』と呼ばれています。

ガルネリウスの特徴

ガルネリの作るバイオリンはストラディバリウス同様、「ダイナミック」「パワフル」といわれています。おそらく、ストラディバリウス同様、大きなホールで演奏されることを想定していたのでしょう。

しかし、ストラディバリウスとの違いは「野性的」「芯のなる音」であるということ。ときには「華がない」などと評価されてしまうこともあるのがこのガルネリウスです。

しかし、「ストラディバリウスよりいい」と評価する音楽家も多く、ストラディバリウスよりも高く取引されたこともあるといいます。

ストラディバリウスと同じ時期、同じ「アマティ」出身であるにもかかわらず、ガルネリウスの知名度が低いことについては「現存数が少なすぎる」ことが理由とされています。

実は、ストラディバリが生涯制作したバイオリンの数が約1000挺であるのに対し、ガルネリが制作したバイオリンの数は約200挺。

そのほとんどが博物館に所蔵されたり、資産家によってコレクションされたりするなどして出回っていません。これによって、「必然的にストラディバリウスの知名度が上がったのではないか」といわれています。

なぜ高価なのか

なぜ高価なのか

世界三大バイオリンとされるアマティ、ストラディバリウス、ガルネリウスは億単位が相場といわれています。

「凄いバイオリンだということはわかったけど……なぜそこまで高価なの?」

「もともといくらだったの?」

と気になる方も多いのではないでしょうか。

高価になる理由のひとつが「希少性」です。

楽器としての質、クオリティはさることながら、「現存数」「流通量」がバイオリンの値段を何倍、何百倍にもしているのです。

当時の価格についてですが、これは記録が残っていないためはっきりとしたことはお伝えできません。

しかし、ストラディバリウスが王族や貴族の特注品だったことを考慮すると、当時から「一般人が手にすることができない代物」だったことがわかります。

なお、現在ストラディバリウスは600挺ほど現存しているといわれていますが、今もなお、世界中の音楽家や資産家が「喉から手が出るほど欲しい」としています。

「もう二度と生まれてこない」

「母数が少ない」

この状況が世界三大バイオリンの値段を高騰させており、今後もますます上昇させてゆくのでしょう。

まとめ

まとめ

いかがでしょうか。今回は「世界三大バイオリン」についてまとめてみました。

「私とは縁がないな……」

そう思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、そんなことはありません。

例えばストラディバリウスは日本のバイオリニストによっても演奏されています。また、ストラディバリウスを主体としたフェスティバルも行われています。

ぜひこうした機会を利用して、世界三大バイオリンに触れあってみてはいかがでしょうか。

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