- 着物
- 2025.04.22
反物の買取相場は高い?査定ポイントや高額買取のコツを紹介!

「仕立てる機会がない反物(たんもの)、タンスに眠らせたままになっていませんか?」
使う予定のない反物は場所を取るだけでなく、せっかくの価値を活かせないままになってしまうことも。しかし、実はその反物、思わぬ高値で買い取ってもらえる可能性があるのです。
ただ、反物の買取で後悔しないためには、事前に知っておくべきポイントがあります。価値を正しく判断してもらい、納得のいく価格で売却するにはどうすれば良いのでしょうか?
この記事では、反物の買取で損をしないための査定ポイントや高価買取のコツを徹底解説します。
・なぜ反物が高く売れることがあるのか?
・素材によって反物の買取相場はどう違う?
・とくに高価買取が期待できる反物の種類とは?
といった疑問にも具体的にお答えしていきますので、ぜひ最後までご覧になり、お手持ちの反物の価値を最大限に引き出すヒントを見つけてください。
反物は買取相場が高いって本当?

反物の買取相場は、比較的高めといってもよいでしょう。素材にもよりますが、数千円から18万円程度が、一般的な反物の買取相場です。
リサイクルショップの中には、反物の買取を受け付けていない店舗もあるため、相場が低いと思われていたかもしれません。
実は、反物は、意外にも評価が期待できるのです。
買い取ってもらう前に、まずは、反物について理解を深めておきましょう。
反物とは
反物とは、仕立てる前の着物生地を、筒状に巻いた物のことです。棒芯と呼ばれる芯を中心に巻かれており、1つの反物から大人の着物1枚が仕立てられます。
反物で売られているのは、主に付け下げ・小紋・紬・浴衣が一般的です。留袖・振袖・訪問着などの絵羽模様がある着物は、反物ではなく、仕立てられた状態で売られています。
また、反物は、着物の買取市場では需要があり、種類や状態によっては高値で取引されるケースも少なくありません。
反物のサイズと数え方
反物のサイズは、およそ幅36センチ(約9寸5分)× 長さ12メートル(約3丈2尺)が基本です。
「三丈物(さんじょうもの)」と呼ばれ、大人の一般的な着物1枚分に値します。
最近では、さまざまな体型に対応できるよう、幅も長さも大きめの反物「幅広(はばひろ)」も増えてきました。
反物を数える際は、「反」を単位に「一反」「二反」と数え、二反分の長さは単位が変わり、「一疋(いちひき)」と数えます。
着尺地(きじゃくじ)との違い
一般的な着物用に織られた生地を、着尺地と呼びます。
反物は、用途によって以下のように呼び名が異なるのが特徴です。
反物の呼び名と長さ | 用途 |
羽尺地(はじゃくじ) | 羽織用 約9.8メートル(約2丈6尺) |
長襦袢地 (ながじゅばんじ) | 長襦袢用 約13.5メートル(約3丈4尺) |
雨コート地 | 雨コート用 約12メートル(約3丈2尺) |
夜具地(やぐじ) | ふとん用 約23.5メートル(約1疋) |
用途に最適なサイズで織られているため、それぞれの長さも違います。
反物が高く買取される理由とは

反物が比較的高値で取引されるのには、主に2つの理由があります。
● 反物は未使用であること
● 汎用性が高いこと
まず、反物は「未使用品」であるという大きなアドバンテージがあります。
買取市場の原則として、使用感のある中古品よりも新品に近い状態の方が価値は高くなります。仕立てる前の反物はまさにこの「新品」にあたるため、中古の着物よりも高値が付きやすいのです。
さらに、「汎用性の高さ」も反物の価値を支える重要なポイントです。
反物であれば、着る人のサイズに合わせて仕立てられるため、サイズの制約がありません。着物はもちろん、洋服や小物など、多様な用途に活用できる点も、需要の高さひいては買取価格の高さにつながっています。
反物の買取相場は素材で異なる

反物は、正絹・木綿・麻・ウール・ポリエステルなど、素材によって買取相場が異なります。
中でも、最も買取相場に期待できるのが、正絹です。複雑な工程を経ているほか、人の手による手間をかけて作られる正絹も多いため、買取相場も高くなります。
ここからは、買取相場が高めの正絹をはじめ、そのほかの素材の特徴や相場感を見ていきましょう。
正絹の反物
正絹は、経糸と緯糸に絹糸を使用した、絹100%の織物です。絹ならではの上品な光沢や高級感もさることながら、通気性や保湿性にも優れています。
人肌に近い、動物性たんぱく質繊維が主成分のため、肌触りのよさも抜群。夏は涼しく、冬は暖かいだけでなく、着崩れしにくいのも正絹の特徴です。
反物の中で最も評価されやすく、高価買取も期待できます。とくに、繭から手紡ぎした糸で織られた反物は、希少価値が高く、買取相場も高めの傾向です。
木綿の反物
木綿は、綿花を素材とした綿糸で織られており、カジュアルな着物や浴衣として仕立てられます。
肌に優しく、吸水性や通気性に優れているのが特徴です。丈夫で比較的厚さがあり、家庭で洗濯できるなど、お手入れもしやすいでしょう。
木綿の買取相場は高いとはいえませんが、三重県指定の伝統工芸品である伊勢木綿など、希少価値のある木綿もあります。
一部のブランド浴衣も、木綿としては高価買取も期待できるでしょう。
麻の反物
麻は、植物の麻が素材の織物で、さらりとした肌触りや速乾性に優れているのが特徴です。肌に張り付きにくく、暑さを避けられるため、夏の着物として知られています。
麻には、シボのある縮(ちぢみ)とシボの少ない上布(じょうふ)があり、買取相場は縮よりも上布のほうが高め。
中でも、新潟県南魚沼市の越後上布や、沖縄県宮古島の宮古上布は、比較的高価買取になりやすいといえます。
ウールの反物
ウールとは、羊毛から作られた生地のこと。羊毛以外にも、アルパカやカシミヤヤギなどの毛で作った生地も、ウールと呼んでいます。
ふっくらと厚みがあるため暖かく、冬をはじめ、春・秋の3シーズンで活躍するのが特徴です。
シワや汚れが付きにくいウールは、普段着として重宝します。
手入れが簡単な半面、買取相場は決して高いとはいえません。
ポリエステルの反物
ポリエステルは、天然素材を使わず、化学繊維が素材の生地です。
オールシーズンで使え、耐久性が高く自宅で洗濯も可能。虫食いの心配もなく、面倒なお手入れも最小限で済みますので、着物の初心者や気軽に着物を楽しみたい方にもオススメです。
大量生産が可能で、安く手に入るのもメリット。その反面、買取相場が低いのは、デメリットといえるでしょう。
安価なイメージのポリエステルですが、最近は質感のよいタイプも見かけるようになりました。
反物の素材がわからない場合は
お手持ちの反物の素材が何かわからない場合、まずは「証紙(しょうし)」を探してみてください。
証紙には、産地や織り方といった情報に加え、素材(絹・麻・木綿・ウールなど)が明記されていることがほとんどです。
もし証紙が見当たらない場合は、生地の見た目や手触りから推測してみましょう。
・正絹(しょうけん)の場合:上品で深みのある光沢があり、触るとしっとりとなめらかな質感が特徴です。
・麻の場合:特有のシャリ感と、木綿よりも強いハリ(コシ)があります。
・ウールの場合:表面にわずかな毛羽立ちが見られ、温かみのある手触りです。
このように、素材ごとのおおまかな特徴で見分けることも可能です。
しかし確信が持てない場合は、無理に自己判断せず、査定時に専門家に見てもらうのが確実です。
着物の買取実績が豊富な「福ちゃん」では、専門の査定士が素材の特定はもちろん、お手持ちの反物が持つ本来の価値まで正確に見極めることが可能です。
反物の買取なら、ぜひ福ちゃんにお任せください。
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高く買取される反物の特徴とは

反物の買取では、前述の素材のほかにも、買取の価値を左右する重要なポイントがいくつかあります。
たとえば、価値が認められているブランドや、需要のある色柄の反物などは、買取にもよい影響を及ぼす可能性が高いのです。
さっそく、高価買取されやすい反物の特徴を4つご紹介しますので、ぜひチェックしておいてください。
ブランド価値が高い
高価買取されやすい特徴の1つに、有名作家や有名産地の織物など、ブランド価値の高い反物があります。
茨城県結城市周辺で生産される結城紬や、鹿児島県奄美大島の大島紬は、買取市場でも高く評価されている織物です。
有名作家であれば、友禅の羽田登喜男や、琉球紅型の玉那覇有公(たまなはゆうこう)などが挙げられます。
産地や作家名は証紙で証明できますので、証紙は大切に保管しておきましょう。
人気の色柄である
反物が人気の色柄であれば、市場での需要も高いため、比較的高く売れる傾向です。
とくに、手描きで描かれ、制作に手間も時間もかかる友禅は高価買取になりやすいでしょう。
金箔・銀箔を使用した京友禅や、加賀五彩で染め上げる加賀友禅、江戸の風情が漂う絵柄の東京友禅などは、広く支持されています。
フォーマルにふさわしい古典柄をはじめ、希少な色柄や有名作家による作品は、買取額のアップも期待できるでしょう。
保存状態がよい
保存状態のよさは、反物の査定において細かくチェックされる重要なポイントです。
虫食い・カビ・黄ばみなどがあると、価値の高い反物でも買取金額が下がってしまいます。さらに、傷みが激しい場合は、高価買取の対象であっても、買い取ってもらえない可能性もあるのです。
保存状態のほか、証紙や箱などの付属品があると、買取額がアップする可能性が高くなります。反物が傷まないような保管とともに、付属品の保管にも気を配っておきましょう。
未使用である
反物は基本的に「未使用」の状態であり、これは買取において大きなアドバンテージとなります。
一般的に、新品に近いほど査定額は高くなる傾向があるためです。
しかし、「未使用=必ず高価買取」というわけではありません。
最も重要なのは「状態の良さ」です。たとえ一度も使われていなくても、保管状態が悪ければ価値は下がってしまいます。
要注意な劣化は、虫食い・カビ・湿気による黄ばみ・深いシワなどです。
これらの劣化は、保管場所の湿度や日当たり、防虫対策の有無などによって発生します。未使用であっても、時間が経つほど劣化のリスクは高まります。
もし売却をお考えなら、状態が悪化する前に、なるべく早く査定に出すことが高価買取につながるポイントといえるでしょう。
反物の買取相場は?実際の買取実績をチェック

「この反物、一体いくらになるんだろう?」
反物の価値が気になりますよね。
反物の買取価格は、素材やブランド・色柄・保存状態など、さまざまな要因で大きく変動します。一概に「相場は〇〇円」と断定できないのが実情です。
そこで、福ちゃんにおける「実際の買取実績」を見てみましょう。

たとえば、福ちゃんで買い取らせていただいた上記の反物は、「明綴れ(みんつづれ)」という中国由来の織物です。
見事な「蘇州刺繍(そしゅうししゅう)」が施されたこの作品には、18万円という高値が付きました。
福ちゃんでは、さらに「他の品物とまとめて売ることで、一つひとつにしっかり値段をつけてもらえた」「丈が短く汚れがあっても、有名ブランドだったため予想以上の価格になった」といった、買取実績もございます。
このように、査定を受けて初めて、その反物が持つ本当の価値に気づかれる方は少なくありません。
ご自身で「これは大したことないだろう」と思っていても、専門家が見れば価値ある逸品である可能性も。反物の価値は、専門知識なしに判断するのは非常に難しいのです。
お手持ちの反物の価値が気になる方は、まず一度、専門家による査定を受けてみることを強くオススメします。
反物の買取価値を下げないための保管方法とは

反物の買取価値を下げないためには、カビや虫食いなどの傷みを防ぐのが大切です。
以下に挙げた保管方法で、反物の傷みを最小限に抑えましょう。
● たとう紙で包んで保管する
● 数か月に一度は虫干しする
● シワができないよう保管する
一つひとつ解説していきますので、ぜひ試してみてください。
たとう紙で包んで保管する
買取価値を下げないためにも、反物は、たとう紙に包んで保管しましょう。反物は湿気に弱いため、湿気対策として和紙でできているたとう紙が最適だからです。
和紙は、吸湿性が高く、カビの発生を防いでくれます。そのほか、通気性にも優れているため、臭いのこもりを避ける役割も。
風通しのよい場所や直射日光が当たらないなど、保管する環境にも配慮しましょう。絹100%の正絹は、とくにカビが発生しやすいので、保管には注意してください。
数か月に一度は虫干しする
虫食いやカビの予防対策として、数か月に1度は虫干しをしましょう。
虫干しは、風通しがよく、直射日光が当たらない場所を選んで行います。
虫食いは、複数の穴が空く場合もあれば、大きな穴が空く被害もあるため、虫干しのほかに防虫剤も使用するとよいでしょう。
ウールの反物は虫食いの被害に遭いやすいので、ほかの素材と別の場所に保管するのがオススメです。
正絹も虫食いのケースが多いですので、注意しましょう。
シワができないよう保管する
カビや虫食いのほか、シワも反物の価値を下げる原因の1つです。シワにならないよう、きれいに巻かれているか確認してから保管するようにしましょう。
もしも、シワができてしまったら、まずは形を整えて干してください。シワの状態により、1~3日陰干しをすれば、改善が見込めます。
アイロンを使用できるのは、木綿の反物のみです。正絹やウールなどのデリケートな素材は、アイロンの熱で生地が傷んでしまいます。
保管が難しいなら早めの売却も選択肢に
反物の保管は想像以上にデリケートです。
適切な場所選びや保管方法はもちろん、定期的な虫干しやシワ対策など、状態を維持するには手間と注意が必要不可欠です。
もし、これらの適切な保管が難しいと感じるなら、注意が必要です。気づかないうちに湿気でカビが生えたり、虫に食われたりして、反物の価値はどんどん下がっていきます。
「いつか売ろう」と思ったときには、買取価格が大幅に下がっている、あるいは買取不可になっている可能性も否定できません。
「きちんと保管する自信がない」「手間をかけられない」という場合は、反物の状態が良いうちに、早めに売却してしまうのも賢明な選択肢の1つです。
手遅れになる前に、ご自身の状況に合わせて最適な方法を検討しましょう。
反物の買取は着物専門の買取業者がオススメ!

反物を買い取ってもらう際は、着物専門の買取業者に依頼するのがオススメです。
反物は着物と違い、リサイクルショップや古着屋で受け付けてくれるとは限りません。
着物専門の買取業者なら、反物の買取を行っており、リサイクルショップや古着屋よりも買取額が高い傾向があります。
ただし、買取業者の選び方次第ではトラブルになりかねないため、次のような業者を選びましょう。
● 買取実績が豊富
● 反物に詳しい査定員が在籍
● 信頼されている
● 買取方法が選べる
● キャンセル料がかからない
ほかにも、複数業者で査定を依頼してみるのも、反物の買取を成功させるポイントです。反物の価値を理解してくれる業者を見つけ、納得のいく買取額で取引をしましょう。
反物の買取を検討中なら「福ちゃん」にご相談を!

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まとめ
反物は基本的に「未使用」であるため、状態が良ければ比較的高値での買取が期待できるアイテムです。
この記事でご紹介した高価買取されやすい反物の特徴や査定ポイントを参考に、後悔のない、満足のいく売却を目指しましょう。
そして、そのお手伝いは、丁寧な査定と適正価格に自信を持つ「福ちゃん」にぜひお任せください。
私たちは、お客様が大切にされてきた反物とその背景にある想いをしっかりと受け止め、次に必要とされる方へと責任を持って橋渡しいたします。
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まずは、お気軽に「福ちゃん」までお問い合わせいただけますと幸いです。
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