• 着物
  • 2025.11.15

【2025年版】着物買取相場を一覧で解説!あなたの着物の価値が分かる査定の全知識

着物を売りたいと思っても「いくらで売れるのか」と悩む方は多いでしょう。

着物の買取価格は、種類や産地、状態などによって大きく左右されるものです。これらの価値を決めるポイントを理解していないと、着物を本来よりも安く売ってしまう可能性があります。

この記事では、主要な着物の種類別・産地別の買取相場や、査定で重視されるポイントについて解説します。お手持ちの着物の本当の価値や高く売る方法が理解できるため、ぜひ参考にしてみてください。

【記事のポイント】

  • ✅訪問着や大島紬など、種類や産地によって高値が期待できる着物もあります
  • ✅価値を左右する「証紙」や「落款」の有無も重要なポイントです
  • ✅ご不要な着物は、専門家が無料で丁寧に査定する福ちゃんなら安心です

まずは基本から!着物の価値を決める5つの重要ポイント

着物の価値を決めるポイントは、主に種類・産地・作家・素材・状態の5つです。

高価買取が期待できる着物の種類は、幅広く着用できる訪問着や振袖、付け下げ、留袖などです。特に訪問着はお茶会・入学式などでも着回しできるため、査定額が上がる可能性があります。一方で、浴衣や喪服は着用シーンが限られており、高額査定が難しいのが実情です。

また、京友禅や加賀友禅などの伝統的な産地の着物は、職人の手作業による品質の高さが評価される場合があります。

有名作家が手がけた着物も希少性が高く、高価買取が期待できます。人間国宝に指定されている羽田登喜男や、大島紬で有名な恵美知雄は、その代表例です。

素材は、正絹や紬で仕立てられた着物が高評価を受けやすく、ポリエステルや木綿などの量産素材は低価格になりやすい傾向があります。

また、染みや汚れ、色あせなどの劣化がない着物ほど高く評価され、保存状態が悪い場合は買取不可となる可能性があります。

【種類別】着物の買取相場一覧|訪問着・留袖・振袖など

着物といっても、訪問着や留袖、色無地、小紋など、種類によって価値や需要が大きく異なります。

種類買取相場
訪問着~30万円
付け下げ~8万円
加賀友禅~18万円
京友禅~15万円
小紋・色無地~3万円
黒留袖・色留袖~7万円
振袖~15万円
大島紬:~30万円
結城紬:~15万円
上布宮古上布:~20万円
越後上布:~10万円

※製品の状態によっては買い取れない場合がございます、予めご了承ください。

ここでは、着物の種類ごとの買取相場や特徴を紹介します。

訪問着・付け下げ

訪問着は、結婚式や七五三、お宮参りなど幅広いシーンで着用できる着物です。年齢や未婚・既婚に関係なく着用でき、準礼装の着物として知られています。肩から裾にかけて、絵羽模様が連続して続いているのが特徴です。

着物の中では比較的需要が高く、買取価格は~30万円程度が相場です。折り跡が見られても、価値が高ければ数万円程度で取引されるケースがあります。

付け下げは、訪問着よりもやや格が下がる着物です。全体的に柄が付いている訪問着に対し、付け下げは肩や衿などにワンポイントで模様が付いています。結婚式や式典などで着用できますが、訪問着よりも華やかさを抑えたいときに着用するのが一般的です。

付け下げの買取価格は~8万円程度が目安ですが、グレードが下がると数千円程度になる場合があります。有名作家のものは、万単位で高価買取が期待できます。

【関連記事】
ご存知ですか?着物の「付け下げ」と「訪問着」の違い

加賀友禅・京友禅

加賀友禅(かがゆうぜん)は、石川県金沢市周辺で作られている伝統的な着物です。「加賀五彩」と呼ばれる藍・臙脂・黄土・草・古代紫の落ち着いた5色を基調とし、写実的な草花模様などが描かれるのが特徴です。

買取相場は~18万円ですが、型紙を使わずに職人が柄を描く「手描き友禅」は、比較的高価買取が期待できます。手描き友禅は生産工程に手間がかかり、その品質の高さが査定で評価される傾向があります。特に由水十久や百貫華峰などの有名作家のものであれば、数十万単位で取引されるケースも少なくありません。

また、京都の京友禅で作った着物も高価買取が期待できます。古都・京都を感じさせる上品なグラデージョンの色使いや、ぼかし染めで仕立てられるのが特徴です。有名な柄でいうと、花鳥風月や有職文様(ゆうそくもんよう)などが挙げられます。

京友禅は天然の上質な絹を素材としており、加賀友禅と同じく完成までに手間と時間を要する着物です。買取価格は保存状態や作家などによって変動しますが、目安は~15万円と高めです。

【関連記事】
加賀友禅は高い値段で買い取ってもらえる?種類や歴史も知りたい
京友禅の着物とは?歴史・特徴・西陣織との違いをわかりやすく解説

小紋・色無地

小紋や色無地は、普段使いやセミフォーマルな場面で重宝される着物です。どちらも買取相場は3万円程度ですが、状態やブランドなどによって変動します。

小紋は全体に細かい模様が施されている着物です。主に街歩きやお茶会、観劇などカジュアルな場で着用します。カジュアル向けですが、伝統的な技法で染め上げた江戸小紋は高価買取が期待できます。

江戸小紋とは、江戸時代に武士の裃(かみしも)に用いられた染め技法が起源の着物で、細かい文様を型紙で染め抜くのが特徴です。紋を入れれば準礼装になり、フォーマルシーンで着用できるため、買取価格が上がる可能性があります。

色無地は黒以外の一色染めの着物で、紋を入れれば格式の高い場で着用できる点が特徴です。五つ紋・三つ紋は黒留袖と同格の第一礼装、一つ紋は準礼装として着用できるため、中古市場でも一定の需要があります。

【関連記事】
色無地の買取について

黒留袖・色留袖

黒留袖・色留袖は、いずれも礼装として格式の高い着物ですが、着用シーンや立場によって使い分けられます。

黒留袖は、既婚女性の第一礼装にあたり、結婚式や格式ある祝宴で新郎新婦の親族が着用するのが一般的です。黒地に五つ紋が入り、裾には華やかな江戸褄模様が描かれています。

一方、色留袖は黒以外の生地で仕立てられ、以下のように紋の数によって格式が変わるのが特徴です。

紋の数着用する人・シーン
五つ紋黒留袖と同格の第一礼装結婚式(主に新郎新婦の姉妹・主賓が着用する)
三つ紋訪問着より格上の準礼装友人・知人の結婚式や披露宴の列席格式高いパーティー叙勲の付き添い
一つ紋三つ紋よりやや格が下がる準礼装(カジュアル向け)祝賀会カジュアル寄りのパーティー

このように紋の数によって格式を調整できるため、黒留袖よりは中古市場での需要も期待できます。

しかし、やはり礼装で紋の有無や数が限定要因となるため、買取相場は他の汎用的な着物と比べると控えめになる傾向です。

買取相場はどちらも状態や作家、素材によって差がありますが、~7万円程度で取引される場合があります。正絹でできた留袖や、加賀友禅・京友禅などの伝統的な技法で染め上げられたものは、価値が高いとして高価買取が期待できます。

【関連記事】
黒留袖の家紋は実家or嫁ぎ先どっち?ルールはある?

振袖

振袖は、成人式や結婚式、顔合わせ、結納などのフォーマルなお祝いの席で着用される着物です。地色や柄も明るく華やかなものが多く、未婚女性の第一礼装として知られています。

保存状態やデザインなどによって査定額が変わりますが、買取価格の目安は~15万円です。振袖は大振袖・中振袖・小振袖の3種類に分かれており、中でも花嫁衣裳として知られている大振袖は、買取価格が高くなる傾向があります。

また、色柄によって査定額が変わるのも特徴です。例えば、桜や牡丹などが描かれた古典柄の着物や、松竹梅などの吉祥文様は年代を問わず人気があります。

赤や黒などの汎用性が高いカラーであれば、査定額が上がるケースも少なくありません。金糸などで豪華な刺繍を施している振袖も、一定の価値があるとして査定額が上がる可能性があります。

【産地別】伝統工芸品の着物買取相場一覧|大島紬・結城紬など

着物の価値は、種類だけでなく産地によっても左右されます。

特に大島紬や結城紬などの伝統工芸品に指定されている着物は、職人の手作業によって丹念に仕立てられています。これらは大量生産が難しく、美術的な価値が高いことから査定額が上がる傾向があるのです。

ここでは、代表的な産地別で着物の特徴と買取相場を紹介します。

紬(大島紬、結城紬、牛首紬など)

紬は、すでに染めてある糸を織り上げて模様を表現する織物です。絹糸を手で紡ぐことで独特の節や温かみが生まれ、上品ながらも素朴な風合いを楽しめます。

以下は、代表的な産地別で着物の買取相場をまとめたものです。

主な産地(種類)買取相場
大島紬~30万円
結城紬~15万円
牛首紬~5万円
塩沢紬~2万円
久米島紬~10万円

※製品の状態によっては買い取れない場合がございます、予めご了承ください。

どの紬も職人の手仕事による美しさが評価され、保存状態が良ければ高価買取が期待できます。

中でも大島紬は鹿児島県・宮崎県で生産される高級織物で、買取相場は~30万円程度と高めです。結城紬は茨城県や栃木県で作られ、地機(じばた)で手織りされる柔らかな風合いが魅力です。ブランド物なら、シワがあっても高値で取引されるケースがあります。

牛首紬は、石川県白山市産の丈夫な紬で「釘抜き紬」と呼ばれるほど強度があり、~5万円前後の査定が目安です。

【関連記事】
紬の買取相場と高価買取の全知識|証紙・マルキが価値を決める

上布(宮古上布、越後上布など)

上布とは、苧麻(ちょま)という麻の糸で織られた高級夏着物です。生産地は全国各地にありますが、中でも以下の有名な産地の上布は、高値で取引されるケースがあります。

主な産地(種類)買取相場
宮古上布~20万円
越後上布~10万円
八重山上布~18万円
能登上布~1万5,000円
近江上布

※製品の状態によっては買い取れない場合がございます、予めご了承ください。

宮古上布は、沖縄県宮古島で生産される伝統的な上布で、完成までに2カ月程度かかるとされています。重要無形文化財に登録されており、~20万円程度の高価買取が期待できます。

越後上布は、新潟県小千谷市で作られており、2009年にユネスコ無形文化遺産に登録された上布です。価値が高いことから、~10万円程度で取引される場合があります。

その他、八重山上布や能登上布、近江上布なども手間と時間をかけて作られており、高価買取が期待できます。

【関連記事】
着物は素材で変わる!生地の種類や見分け方を知って着物美人に

帯や和装小物も売れる?袋帯・名古屋帯などの買取相場

小物や帯のみでも価値が付く場合があるため、使用していない場合は一度査定に出してみましょう。

特に高価買取が期待できるのは、袋帯や名古屋帯、丸帯です。袋帯は帯の中でも格式が高く、留袖や訪問着、振袖などに合わせて使用されます。礼装にもカジュアルなシーンにも対応できて需要が高いため、~20万円と思わぬ値が付くケースがあります。

名古屋帯は袋帯に次ぐ格式で、やや短く軽やかな作りが特徴です。普段使いやセミフォーマルな場で着用されるため、買取価格は、~15万円と袋帯より若干安くなる場合があります。

丸帯は現在は生産数が少なく、舞妓や芸者が主に使用する帯です。需要は減っているものの、アンティークとしての価値があるため、~5万円程度での取引が期待できます。

また、帯締めやかんざし、櫛などの和装小物も査定対象です。珊瑚やべっ甲などの素材で作られたものは高値が付きやすく、希少な帯締めであれば2万円~4万円台の買取が期待できます。

【関連記事】
袋帯の柄にはどのような種類があるの?帯も季節を気にするべき?

名古屋帯とは?半幅帯との違いや明綴れについて

着物の価値を最大化する5つのポイント

着物を少しでも高く売るには、査定前の準備が欠かせません。価値が高い着物でも、付属品の有無や状態、査定を依頼する業者選びによって提示される金額が大きく変わる可能性があります。

ここでは、着物の価値を最大化するためのポイントを5つ紹介します。納得のいく価格で売却できるよう、査定前に意識したい項目を理解しましょう。

ポイント1:証紙・落款の有無を確認する

証紙・落款は、その着物が正規の産地や作家によって作られた「本物」であることを証明するものです。これらがそろっている着物は信頼性が高く、買取価格が上がる傾向があります

証紙とは、着物の産地や組合の認定番号が記載されている保証書のようなものです。加賀友禅や京友禅などの品質が高い着物には、証紙が付いているケースが多いため、保管していれば忘れずに持って行きましょう。

落款は、作家が自らの作品であることを示す印章です。有名作家の作品では、落款の有無が査定額を大きく左右します。おくみや衿先などに押されているため、査定前に確認しましょう。

証紙・落款がなくても、信頼性の高い業者であれば着物の特徴から真贋を見極められるため、まずは査定を依頼しましょう。

【関連記事】
着物の証紙って何?証紙の重要性や買取査定における役割を解説!
着物の落款とは何?調べ方から証紙との違いまで解説します!

ポイント2:帯や小物をセットで売る

着物・帯・小物を一式そろえて査定に出すと、買取市場で評価されやすくなり、査定額が上がる可能性があります。

例えば個性的な柄の着物は、合わせる帯や小物の選択肢が限られるため、単品では販売が難しくなりがちです。

しかし、使用していた帯や小物を一緒に査定に出すと、トータルコーディネートとして販売しやすくなるため、買い手が付きやすくなり、単品で売却するよりも査定額が上がる可能性があります。

また、購入時の箱やたとう紙(着物を包む専用の紙)が残っている場合は、これらもセットで査定に出すことで、さらに評価が高くなるケースがあります。査定に出す前に、クローゼットや押し入れなどに付属品が保管されていないか確認しましょう。

ポイント3:状態が悪くても諦めない(クリーニングは不要)

状態が悪くても、素材や作家、産地が評価されて高値が付くケースがあります。特に伝統工芸品、有名作家の作品などは、多少の汚れがあっても需要があります。まずは査定に出し、着物の価値を確かめましょう。

大正時代~明治時代に仕立てられた古い着物も、保存状態が良ければ再販できる可能性があるため、諦めず査定に出してみることが大切です。

また、査定前に着物をクリーニングに出す必要はありません。着物のクリーニングは専門的な技術が求められるため費用が高く、かけた費用に見合う査定額が付かない場合があるためです。

お手入れするにしても、軽くホコリを払う、数時間陰干しして臭いをできる限り除去する程度にとどめましょう。

【関連記事】
シミ・虫食い・カビのある着物は買取可能?少しでも高く売却するためのポイントを解説

ポイント4:身丈・裄丈が長い着物は高評価

身丈や裄丈が長い着物は、リサイクル市場やレンタル市場で需要が高く、高価買取が期待できます。着物は仕立て直しが可能で、サイズが大きいほど体格の異なる人でも着用しやすいためです。

身丈とは、着物を肩から裾まで真っすぐに測ったときの長さを指します。具体的には、身丈が160センチ以上の着物は日本人の身長に合わせやすく、査定額が上がる可能性があります。

裄丈とは、首の後ろ(中心)から手首までの長さです。裄丈が長い着物は幅広い体形の人に対応できるため、物によっては一定の価値が付く可能性があります。

一方で、身丈が145センチ以下は仕立て直しが難しいため、需要が低くなる場合があります。査定額は業者によって異なるため、一度価値を調べてもらいましょう。

ポイント5:専門知識が豊富な買取業者を選ぶ

着物を高く売るなら、専門知識を持った買取業者を選びましょう。

着物は種類や産地などによって価値が異なるため、査定には専門的な知識と技術が必要です。そのため、一般的なリサイクルショップでは価値を正確に見極められず、相場より低い金額を提示されてしまう可能性があります。

着物専門の買取業者であれば、産地ごとの特徴や作家の評価、市場動向を把握しているため、正しい査定が受けられます。証紙や落款の有無、保存状態なども細かくチェックし、市場での需要や再販の可能性を踏まえて適正な価格を提示してくれる点がメリットです。

また、自社で運営する販売店舗や劇団・舞台への貸し出しなど、多くの販売経路を確保している点も高価買取を実現できる理由です。

信頼できる業者を選ぶために、事前に買取実績や査定費用が無料かどうかを確認し、安心して依頼できるところに相談しましょう。

【関連記事】
初心者も失敗しない着物の買取方法3選!後悔しない業者選びのポイントまで徹底解説

【買取実績】福ちゃんは800万点以上の実績で安心です

「信頼できる買取店に査定してもらいたい」「納得のいく金額で手放したい」

そのように考えている方は、累計800万点以上の買取実績を誇る福ちゃんにご相談ください。
福ちゃんには、着物専門の査定士が多数在籍しており、査定士が1点ずつ丁寧に着物の状態を確認します。そのため、着物の価値に見合った適正な買取価格の提示が可能です。

社内では定期的に研修を実施し、着物の価値を正確に見極めるために査定技術を磨いています。これまでにも「価値が付いた状態で手放せて良かった」「破棄するはずの浴衣に思わぬ値段が付いた」といったお声を多くいただいています。

有名作家や産地の着物だけでなく、染みや色あせなどが目立つ着物の査定も可能です。振袖や留袖、訪問着などの着物はもちろん、和装小物や帯も丁寧に査定します。

どのような着物でもしっかり査定し、価値に見合った金額を提示いたしますので、まずはお気軽にご相談ください。(※状態によっては買取をお断りする場合もございます。)

査定額にご満足いただけない場合は、もちろんお断りいただいて構いません。着物の現在価値を知るだけでも、今後の保管や売却の判断材料になります。

「本当に手放すべきか迷っている」「まだ売却するか決めきれない」という方も、まずは福ちゃんの無料査定をご利用ください。

着物の価値を知り、納得のいく売却を

着物の買取価格は、種類や産地、使用されている素材、保存状態などで変わります。今回紹介したポイントを押さえておくことで、着物の価値を最大限に引き出し、納得のいく価格で売却しやすくなるでしょう。

着物の売却を検討している方は、着物買取に強い福ちゃんにぜひご相談ください。着物査定に詳しい専門査定士が一点ずつ丁寧に状態を確認し、価値を正確に見極めます。

店舗での査定に加え、宅配買取や出張買取にも対応しているため、ライフスタイルに合わせた利用方法を選べます。出張買取は、枚数が多く持ち運びが難しい場合に便利です。

「まずは価値を知りたい」という方も大歓迎です。大切な着物をできるだけ高く売りたい方は、ぜひ福ちゃんの無料査定をご利用ください。

お電話が混雑しており繋がらない場合は、大変申し訳ございませんが時間を空けてお問合せください。