- 着物
- 2026.08.02
籠目文様(かごめもんよう)とは?意味や由来・歴史・着物での用途など解説

「籠目文様って何?」
「籠目文様ってどんな意味がある?」
など知りたい方のために、日本の伝統的な文様のひとつである「籠目文様」について解説いたします。
意味や由来に加え、着物での使われ方、籠目文様の作品を手がけた有名な染色作家もまとめました。ぜひ参考にしてください。
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籠目文様について

籠目文様は、日本の伝統的な幾何学模様で、竹籠の網目を図案化したものです。古くから日本で親しまれており、現在でもインテリアやグラスなどさまざまなデザインに採用されています。
まずは、籠目文様の意味や由来、歴史などを見ていきましょう。
特徴
籠目文様は、竹で編んだ籠の網目がモチーフとなっており、縦・横・斜めの直線が規則正しく交差し、シャープな図形を隙間なく連続させているのが特徴です。
直線だけで構成されたデザインは、グラフィカルでスタイリッシュな印象を与え、きりっと引き締まった雰囲気を演出します。
意味
籠目文様には、主に「魔除け」や「厄除け」といった意味があります。籠目文様の基本となる六角形が連続する形は「六つ目編み」 と呼ばれ、古来、日本では邪気や悪霊を追い払う強力な力があると信じられてきました。
鬼が嫌う模様として、伊勢神宮の灯篭や家紋、浴衣などにも用いられている形です。
そのため、籠目文様はさまざまなものを彩るデザインのひとつでありながら、邪気を近づけないためのお守りとしても、衣服や身の回りの道具に広く用いられてきました。
由来
籠目文様は、その名の通り、身近な日用品であった「竹籠の編み目」が由来です。古くから日本人は、竹を細く割ったヒゴを緻密に編み込んで暮らしの道具を作ってきました。
編み上がった竹籠の隙間に浮かび上がる美しい六角形の連続パターンが、デザインとして衣服や工芸品に落とし込まれたものが籠目文様です。自然の営みや日々生活するなかで得た知恵が、 籠目文様の礎になっています。
歴史
籠目文様の歴史は古く、古墳時代に作られた土器の底にはすでに竹籠の網目が見られたといわれています。
江戸時代には木綿の着物や「江戸小紋」といった高度な型染め技術の発展により、庶民の間でも流行したといわれています。現代でも優れたデザイン性と魔除けの意味を持つ背景から、伝統工芸から最先端の建築デザインに至るまで息長く愛され続けています。
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籠目文様の種類

- ✔︎ 六角籠目
- ✔︎ 八角籠目
- ✔︎ 一目籠目
- ✔︎ 籠目紋
籠目文様は種類がさまざまあり、そのなかから最も一般的な上記4つを紹介いたします。
六角籠目

六角籠目は、竹籠の編み目をそのまま再現した最も標準的な籠目文様です。縦・横・斜めの直線が交差してできる中央の正六角形と、制六花系を囲むように正三角形が並ぶ構成となっています。
正三角形が上下に重なり合った「六芒星(ヘキサグラム)」がどこまでも連続するデザインは、魔除けの意味合いが最も強く、古くから広く愛されてきた定番の形です。
八角籠目

八角籠目は編み目の中心が「正八角形」になるように組まれた緻密なバリエーションです。六角籠目に比べて目が細かく、より現代的で洗練された幾何学模様の美しさを放ちます。
伝統工芸である「江戸切子」の代表的なカット技法として非常に有名ですが、着物の織りや高級な染めの世界でも、より繊細で格調高いモダンさを表現したいときの意匠として巧みに用いられています。
一目籠目

一目籠目は、細かな点線で連続した正六角形を浮かび上がらせた文様です。主に「刺し子」と呼ばれる刺繍の技法で見られます。
太い線で網目を描くのではなく、細かな針目を一針ずつ直線的に交差させていき、無数の小さな「点と線」の集合体として籠目のシルエットを表現するのが特徴です。カチッとした幾何学模様でありながら、手仕事ならではのわずかなかすれや素朴な風合いを楽しめます。
籠目紋

籠目紋は、六角籠目の六芒星をきれいに抜き出して独立させたものです。家紋やエンブレムとして用いられ、江戸時代には江戸小紋の名門「小宮家」や「曲淵家」が家紋として用いていました。
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籠目文様の着物について

籠目文様は着物に用いられることも多く、浴衣から格式高いものまで幅広い着物にあしらわれています。
厄除けや魔除けの意味を持つ文様であるため、古来はまだ抵抗力が弱い赤子を守る意味合いで産着に使われることもあり、現代でも子どもの安全を願って七五三などの着物に使われることがあります。
また、遠目には無地に見えるほど精緻な型染めが特徴の江戸小紋では、非常に細かくした籠目文様を着物全体に施し、近付くと美しい籠目が見える粋の精神を表現する柄としても人気があったといわれています。
籠目文様の着物を手がけた有名な染色作家

- ✔︎ 森口邦彦(もりぐち くにひこ)
- ✔︎ 廣瀬雄一(ひろせ ゆういち)
- ✔︎ 藍田正雄(あいだ まさお)
上記は、籠目文様の着物を手がけた有名な作家です。
森口邦彦(もりぐち くにひこ)
森口邦彦は重要無形文化財「友禅」の保持者で、伝統的な友禅の技法と幾何学模様を融合させ、友禅の可能性を広げた巨匠です。
籠目文様のようなパターンは森口邦彦の得意とするところであり、古典的な籠目のパターンをベースにしながら、網目の大きさをグラデーションのように徐々に変化させたり、目の錯覚を利用した立体的なデザインへと昇華させたりしています。
代表作には友禅訪問着「柳茶籠目文」などがあり、籠目文様の新たな魅力を開拓するようなデザインが特徴です。
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廣瀬雄一(ひろせ ゆういち)
廣瀬雄一は、大正7年創業の「廣瀬染工場」の4代目です。伝統を重んじながらも、世界的ブランドとのコラボなど革新的な活動で知られています。
廣瀬雄一が手がける籠目文様は、極小のドットや緻密な細線によって構成されており、江戸小紋の「粋」を極めた表現が特徴です。また、古典的な色味だけではなく、現代の街並みに映える絶妙なカラーリングで籠目を表現し、伝統技法としての江戸小紋をモダンに進化させている点にも注目が集まっています。
藍田正雄(あいだ まさお)
藍田正雄は、群馬県指定重要無形文化財保持者であり、昭和から平成の江戸小紋界を支え続けた作家です。
藍田正雄の籠目文様は、細微な美の世界に宿る品と粋を体現し、ミクロの柄を寸分の狂いもなく反物全体へ紡がれた作品が注目されています。
江戸小紋の本質である「引き算の美学」が感じられる作品として受け継がれ、世代を超えた多くのファンから求められています。
藍田正雄について詳しくはこちら↓
藍田正雄 買取ガイド|高く売るコツと江戸小紋の価値
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まとめ
籠目文様とは、竹で編んだ籠の目をモチーフにした日本の伝統的な文様です。古くから「魔除け」や「厄除け」の柄として知られ、着物や江戸切子などさまざまなものに用いられてきた歴史があります。
籠目文様の着物を手がけた有名作家は、森口邦彦や廣瀬雄一、藍田正雄などです。そういった着物を買取に出す際は、福ちゃんにご相談ください。
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