覚えておきたいサックスの「つば抜き」について

サックスにおいて、「つば抜き」は重要なお手入れのひとつです。

しかし、
「自分のやり方で合っているのかよくわからない」
「どのタイミングで行うべき?」

という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は、こうしたつば抜きに関する疑問を解決していきたいと思います。
ぜひ最後までお読みいただき、正しい方法で実践してみてください。

つば抜きをしないとどうなる?

つば抜きしないとどうなる?

管内につば(水分)が溜まると、「ズルズル」「ジージー」といったノイズ音が発生します。

こうしたノイズ音はほかの金管楽器などでも発生することがありますが、サックスはJ字型であるという特質上、とくに発生しやすいといわれています。

また残留した水分を放置すると、錆びや変色が起こります。深刻な場合、細菌・カビが繁殖することもあるので注意が必要です。

なお、こうした変色や錆びなどはお手入れ用品を使ってきれいな状態に戻せることもありますが、状態によってはパーツの総取り換え、錆びている部分を削り取るなどの修理が必要になります。

楽器を削る、ということは楽器としての価値を下げることにもなってしまいますので、しっかりつば抜きを行うようにしましょう。

揃えておきたいお手入れ用品

・クリーニングスワブ
紐が付いている布です。紐の部分を通すことで細い部分の水分もふき取ることができます。こちらは必ず用意しておくようにしましょう。

・クリーニングペーパー
キイの下にある「タンポ」の水分を吸着させます。タンポはサックスの音色を左右する超重要パーツですので、必ず揃えておくようにしてください。

・ポリシングクロス
拭き上げ専用のクロスです。楽器専用のものを使うことをおすすめします。

基本的な方法

基本的な方法

ここではクリーニングスワブを使って本体の水分を抜く方法と、タンポの水分を抜く方法をご紹介します。

本体のつば抜き

ネックとマウスピースを本体から外します。

クリーニングスワブは細い紐と重りが付いています。この紐をベル(菅の先の太いほう)から入れ、サックス本体をひっくり返し、細い管に向かって紐を通します。

この作業を4~5回行ってください。

タンポのつば抜き

タンポとはキイの下にあるクッションのようなものです。材質はフエルト、動物の皮などです。

タンポのつばを抜くときはクリーニングペーパーを間にはさみ、キイを優しく押さえます。このとき、強く押さえつける必要はありません。

強く押さえすぎると、タンポに必要な油分までふき取ってしまうこととなりますので、加減に注意しましょう。

タイミング

本体のつば抜きは演奏が終わったら必ず行うようにしてください。

また演奏時間が長いとき、寒い場所から暖かい室内などに移動したときは次の演奏がはじまる前、休憩時間などに行うことをおすすめします。

頻度

演奏後は必須です。

回数が多いことで楽器に不具合が起こることはありません。ただし、タンポのふき取りは要注意です。多すぎ、強く拭きすぎに注意してください。

つばの溜まりやすい部分はここ!

つばの溜まりやすい部分はここ!

ここでつばが溜まりやすい場所を紹介します。

オクターブキー

オクターブキーは二つあります。ひとつめはネック本体にあるオクターブキーで、「ラ」の運指のときに確認することができます。

もうひとつは本体の連結部の少し下にあるオクターブキーです。低い「レ」の運指のときに確認することができます。

これらのオクターブキーは構造上どうしても水が溜まりやすいといわれています。このあと説明するつば抜作業を行い、水分を抜くようにしてください。

リード

マウスピースに装着する薄い板です。木製のものが一般的ですが、プラスチック製のものも販売されています。

つばが溜まりやすいのはプラスチック製のリードです。プラスチックは水分を吸収しない材質であるため、リードの裏側に水分が溜まります。

ノイズ音がする……そのときの対処法について

ノイズ音がする……そのときの対処法について

「演奏後につば抜きをしているのに、ノイズ音がする」

「本体のつば抜きをしても変な音がする」

そういうときは、上記で挙げたオクターブキー、リードを疑ってみましょう。ここで、それぞれのつば抜き方法をご紹介します。

演奏前や休憩といった「すきま時間」にもできますので、ぜひ実施してみてください。

オクターブキーのつば抜き

ネックを外し、本体との結合部にタオルやハンカチを当てます。

オクターブキーを開き、演奏するときと同じように、思い切り息を吹き込みます。

タオルでしっかり押さえていないと周りにつばが吹き飛んでしまうので、注意しながらつば抜きをするようにしてください。

なお、この方法はアルトサックスにのみ有効です。バリトンサックスはオクターブキーに水分がたまることがあまりないため、実行する必要はありません。

リードのつば抜き

リードを外し、クリーニングスワブなどで水分をふき取ります。なお、演奏中など「どうしてもリードを外せない状況」の場合は下記の方法が有効です。

・吸って水分を抜く
抵抗がある方も多いと思いますが、やむを得ない場合はマウスピースを加えたまま、息を吸ってリードの水分を吸い取ります。

・マウスピースに息を吹きかけ飛ばす
吸う方法に抵抗がある、もしくは表面的に水分が溜まっている状態であれば、マウスピースに「フッ」と息を吹きかけ水分を飛ばす、といった方法もあります。

サックスのノイズ音の原因

サックスのノイズ音の原因

ノイズ音(つばの音)が発生する原因は大きく分けて2つです。多いとされる順にご紹介します。

メンテナンス不足

メンテナンス不足とは、日ごろのお手入れが行き届いていないという状態をさします。

「本体の水抜きはやっているけど、タンポは何もしていない……」という方はこれからしっかり行うようにしましょう。

また、「同じリードを使い続けてしまう」というのもよくありません。これは木製リードにのみいえる事象ですが、リードには寿命があります。頃合いを見て、新しいものに交換するようにしてください。

演奏方法に原因

管楽器を演奏するときは基本「腹式呼吸」です。しかしこの腹式呼吸ができていないと、息につばが多く含まれてしまい、ノイズ音がしやすくなるといわれています。

腹式呼吸は慣れるまでに時間がかかりますが、慣れることでつば音の改善ができますし、演奏の幅、上達スピードが変わってきます。ぜひ頑張って特訓してみてください。

また、「噛みすぎ」ということも考えられます。サックスはマウスピースを口に加えますが、ときどき必要以上に噛みしめてしまう方がいます。

マウスピースを噛みすぎると下唇の働きが弱くなり、つばがリードに流れやすくなるといいます。該当している方は顎や歯に力を込めないよう意識してみてください。

なお、サックスを吹くときの口の形、口周りの筋肉の使い方をさす言葉に「アンブシュア」というものがあります。このアンブシュアが上手にできていないことでノイズ音が出る場合もあるので、自信がないという方は有識者がいる楽器専門店に相談してみるとよいでしょう。

それでも治らない時は修理

それでも治らない時は修理

ここまで、さまざまな原因、そして対処法についてお伝えしてきました。

しかし、

「全部やっても改善しない……」といった場合は管内に不具合が発生している可能性があります。

こうした場合は修理を専門としているリペアセンター、または楽器専門店にサックスを持ち込み相談するようにしてください。

なお、修理に費用が発生する場合はあらかじめ「見積もり」を出してくれます。いきなり料金を請求されることはありませんので、ぜひ気楽に訪れてみてください。

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