• 骨董品
  • 2025.09.19

たぬきの置物の意味をわかりやすく解説!ご利益や信楽焼の秘密とは?

お店の前で愛嬌を振りまく、大きなお腹のたぬきの置物

どうして飲食店や商店の前に置いてあるのだろう?」と、一度疑問に思ったことはありませんか。

実は、あのたぬきの置物は「八相縁起(はっそうえんぎ)」と呼ばれる、全身に縁起の良い意味が込められた、商売繁盛や開運のシンボルなのです。

この記事では、たぬきの置物の意味について、丁寧に紐解いていきます。

なぜ縁起物とされるのか、体の各部分に隠された「八相縁起」の秘密、そして、たぬきの置物の代名詞ともいえる「信楽焼」の歴史や特徴までを詳しく解説。

さらに、ご利益を高めるとされる効果的な置き場所や、たぬきの置物などの骨董品を手放すことになった場合の、価値についてもご紹介します。

たぬきの置物が縁起物とされる理由

たぬきの置物の意味をわかりやすく解説!ご利益や信楽焼の秘密とは?

多くの方が一度は目にしたことがある「たぬきの置物」。とくに、飲食店や商店の軒先で、訪れる人々をにこやかに出迎えている姿は、日本の風景の一部ともいえるかもしれません。

たぬきの置物が「縁起物」として商売の場でこれほどまでに重宝されている背景には、日本人になじみ深い「語呂合わせ」と、たぬきの姿そのものに込められた「八相縁起」といった、2つの大きな理由が存在します。

「他を抜く」という縁起の良い語呂合わせ

たぬきが縁起物とされる理由のひとつに、「他を抜く」という縁起の良い語呂合わせがあります。

この「たぬき」という言葉の響きが、競争相手や困難を乗り越え、「他者より抜きん出る」という意味につながるのです。

このことから、ライバル店に差をつける商売繁盛の願いはもちろん、スポーツの試合や受験など、あらゆる勝負事における必勝祈願のシンボルとして、古くから親しまれてきました。

福を招く「八相縁起(はっそうえんぎ)」

たぬきの置物が持つ縁起の良さを最も象徴しているのが、「八相縁起」です。

これは、たぬきの体の8つの部分、すなわち「笠・目・顔・徳利・通い帳・腹・金袋・尻尾」にそれぞれ商売繁盛や開運に通じる、縁起の良い意味が込められていることを指します。

この八相縁起の教えが、たぬきの置物を飾りから、人々の暮らしや商売を見守る、深い意味を持つ縁起物へと昇華させているのです。

《八相縁起》たぬきの置物の各部分に込められた意味

たぬきの置物の意味をわかりやすく解説!ご利益や信楽焼の秘密とは?

たぬきの置物の縁起の良さの根幹をなす「八相縁起」。ここでは、その8つの部分に込められた意味を、ひとつずつ具体的に掘り下げていきます。

何気なく見ていた置物の細部に先人たちの知恵と願いが詰まっていることに気づけば、たぬきの置物がより一層、福を招く頼もしい存在に見えてくるでしょう。

1.笠「予期せぬ災難から身を守る」

たぬきが頭にかぶっている笠は、「予期せぬ災難や悪事から身を守るための備え」を象徴しています。

人生や商売においては、いつ、どのような困難が降りかかってくるかわかりません。この笠は、そうした万が一の出来事に対して、常に準備を怠らない心構えの大切さを教えてくれています。

日ごろから思慮深く行動し、身を守ることで、平穏な暮らしがもたらされるという願いが込められているのです。

2.大きな目「周囲をよく見て正しく判断する」

ぱっちりと見開かれた大きな目は、「物事の前後左右を正しく見つめ、的確な判断を下す力」を表しています。

商売においても、日々の生活においても、目先の利益や情報に惑わされることなく、広い視野で物事の本質を見抜くことが大切となります。

この大きな目は、常に周囲に気を配り、冷静な観察眼を持つことの重要性を示しているのです。

3.笑顔「愛想よく商売繁盛」

にこやかで人懐っこい笑顔は、「お互いに愛想よく接することが商売繁盛に繋がる」という教えを体現しています。

笑う門には福来る」ということわざがあるように、親しみやすい笑顔は人間関係を円滑にし、人々を惹き付けます。

これは商売の基本であり、お客様や取引先との信頼関係を築くうえで欠かせない要素であることを、たぬきの笑顔が教えてくれています。

4.徳利(とっくり)「人徳を身につける」

たぬきが手にしている徳利は、「人徳を身に付け、飲食に困らない豊かな生活を送る」という願いを象徴しています。

ここでいう「徳利」は、人間的な魅力や信頼を意味する「」にかけられています。

多くの人々から慕われるような徳を積むことで、自然と食に恵まれ、満ち足りた生活が送れるようになる、というものです。

日々の行いを大切にすることの重要性を示唆している部分といえます。

5.通い帳(かよいちょう)「信用第一」

徳利とともに手に持っている「通い帳」は、「商売における信用を第一にする」という、商売の基本理念を象徴しています。

この通い帳は、現代でいうところの「ツケを支払うための台帳」や「顧客台帳」のようなもので、お客様との約束や取引をきちんと管理することの大切さを表現。

目先の利益よりも、地道に信用を積み重ねることが、長期的な成功につながるという教えです。

6.大きなお腹「冷静さと大胆さを持ち合わせる」

どっしりと構えた大きなお腹は、「常に冷静さを忘れず、時には大胆な決断を下す」という、理想的な姿勢を象徴しています。

物事に動じない落ち着いた心(冷静さ)と、ここぞという場面で思い切った行動を起こせる勇気(大胆さ)。

この2つを兼ね備えることで、どんな困難な状況も乗り越えていけるというメッセージが込められています。まさに、頼れるリーダーの姿そのものです。

7.金袋「金運に恵まれる」

たぬきの股間に大きく垂れ下がっている「金袋」は、その名のとおり「金運」の象徴です。これは八相縁起の中でも最も直接的でわかりやすいご利益かもしれません。

たぬきの睾丸は、俗に「八畳敷き」と表現されるほど大きく広がることから、財産が大きく増え金運に恵まれるという願いが込められています。豊かさのシンボルとして、力強く表現されています。

8.太い尻尾「終わりよければ全てよし」

どっしりと太く、力強い尻尾は、「何事も終わりが肝心であり、しっかりと締めくくることで成功に繋がる」という教えを表しています。

物事を始めるのは簡単でも、最後までやり遂げ、良い結果で終えることは難しいものです。

この太い尻尾は、何事も中途半端にせず、最後まで力強くやり遂げることで、確固たる成功と幸福をつかむことができるという力強いメッセージを伝えています。

なぜ信楽焼のたぬきが有名?その歴史と特徴

たぬきの置物の意味をわかりやすく解説!ご利益や信楽焼の秘密とは?

たぬきの置物と聞いて、多くの方が思い浮かべるのは、滋賀県甲賀市信楽町を中心に作られる「信楽焼(しがらきやき)」ではないでしょうか。

素朴で温かみのある風合いが特徴の信楽焼は、数ある焼き物の中でも、たぬきの置物の代名詞として全国的に有名にも有名です。

ここでは、その歴史的な背景と、信楽焼ならではの陶器としての魅力について解説いたします。

信楽焼とたぬきの置物の始まり

現在のようなユーモラスな姿の信楽焼たぬきの置物が誕生したのは、明治時代以降のことです。

その生みの親は、信楽の陶芸家であった「藤原銕造(ふじわらてつぞう)」といわれています。彼が京都の「狸谷山不動院」に祀られているたぬきの伝説に感銘を受け、焼き物で表現しようと試みたのが始まりでした。

そして、信楽焼のたぬきが一躍全国にその名を知られるきっかけとなった出来事があります。それは1951年(昭和26年)、昭和天皇が信楽の地を行幸されたときのことです。

沿道に、日の丸の小旗を持った信楽焼のたぬきがずらりと並べられ、天皇陛下を歓迎しました。

その光景に感銘を受けた昭和天皇が、「をさなきときに あつめしからに なつかしも 信楽の狸をみれば」という歌を詠まれたのです。

このエピソードが報道を通じて全国に伝わり、信楽焼のたぬきは縁起物として爆発的な人気を博すことになりました。

信楽焼のたぬきの特徴とは

信楽焼の最大の魅力は、その素朴で温かみのある土の質感です。

古信楽(こしがらき)」とも呼ばれる伝統的なスタイルは、ざらりとした土の風合いを活かした、自然の力強さを感じさせてくれます。

信楽の土は耐火性が高く、可塑性に富んでいるため、たぬきのような大物から小物まで、さまざまな作品作りに適しています。

そして、その表情を豊かにするのが、焼成過程で生まれる自然の変化なのです。

釉薬をかけずに焼くと、窯の中で燃えた薪の灰が器に降りかかり、溶けて自然の釉薬となります。これが「自然釉」や「ビードロ釉」と呼ばれる、緑や青みがかった美しい模様を生み出します。

また、土に含まれる鉄分が焼成によって赤褐色に発色する「火色(ひいろ)」も、信楽焼ならではの景色でしょう。

これらのひとつとして同じものがない自然の変化は、信楽焼のたぬきに唯一無二の個性と深い味わいを与えているのです。

ご利益アップ?たぬきの置物を置くのにオススメの場所

たぬきの置物の意味をわかりやすく解説!ご利益や信楽焼の秘密とは?

たぬきの置物が持つ八相縁起という縁起の良い意味を知ると、「では、どこに置けばそのご利益を最大限に受けられるのだろう?」と気になってきますよね。

置くのであれば、その効果を最大限に引き出したいものです。

ここでは、商売繁盛や金運アップといった、得たいご利益に合わせたオススメの置き場所をご紹介します。ご自宅やお店のどこに置くのが最適か、ぜひ参考にしてみてください。

商売繁盛なら「玄関」や「店先」

商売繁盛や千客万来を願うのであれば、たぬきの置物を置く場所として最も適しているのは、人の出入りがある「玄関」や「お店の入り口」です。

玄関は、良い運気を招き入れるための重要な場所とされています。その玄関に、福を招くシンボルであるたぬきを置くことで、多くのお客様を呼び込んでくれると期待されています。

置く向きとしては、家の「」に向けて置くのが一般的です。これは、外から福を招き入れるという意味合いがあります。たぬきの笑顔で、お客様を温かく出迎えましょう。

金運アップなら「西の方角」や「床の間」

金運アップのご利益を期待するなら、風水において金運を司る方角とされる「西」に置くのがオススメです。

家の中心から見て西側にあたる場所に置くことで、金運を呼び込む効果が高まるといわれています。

また、家の「」を象徴する場所である「床の間」に飾るのもよいでしょう。

床の間は家の中で最も神聖な場所のひとつとされ、そこに縁起物を置くことで家全体の運気を上げると考えられています。

そのほか、家族が集まるリビングなど、静かで落ち着いた場所に置くのも、金運をじっくりと育てていくうえで効果的とされています。

不要になったたぬきの置物、処分する前に買取を検討しよう

たぬきの置物の意味をわかりやすく解説!ご利益や信楽焼の秘密とは?

長年にわたり家やお店を見守ってくれたたぬきの置物も、引っ越しや遺品整理、店の建て替えといったタイミングで、手放さなければならなくなることがあるかもしれません。

しかし、福を招く縁起物として大切にしてきたものを、安易に捨ててしまうのは、どこか心苦しいものです。

実は、そうしたたぬきの置物には、「骨董品」としての価値が秘められている可能性もあります。処分してしまう前に、一度「買取」という選択肢を検討してみてはいかがでしょうか。

縁起物のたぬきの置物は処分しにくい?

家族の成長や商売の歴史をずっと見守ってきてくれた縁起物。そう考えると、処分することに心理的な抵抗を感じてしまうことも。

その場合には、感謝の気持ちを込めて、神社やお寺で供養やお焚き上げをしてもらうという方法もあります。

しかし、その前にほかの選択肢もあります。それは、その置物が持つ価値を正しく評価してもらい、「価値あるものとして次の持ち主に引き継ぐ」という方法です。

大切にしてきたものだからこそ、その価値を認め、必要としている人の元へ届けることも、素晴らしい供養のひとつといえるでしょう。

価値のあるたぬきの置物の特徴

では、どのようなたぬきの置物に価値が付きやすいのでしょうか。査定の際にポイントとなるのは、主に「作家」「年代」「保存状態」の3つです。

まず、有名作家や人気作家が手がけた作品は、高価買取が期待できます。

また、江戸時代や明治時代といった古い年代に作られた「古信楽」などの作品は、骨董品としての価値が高まります。

そして、欠けやひび割れがなく、保存状態が良いことも重要なポイントです。大量生産されたものではない、職人の手仕事による一点物の作品は、高く評価される傾向が見られます。

有名作家の作品は高価買取の可能性も

たぬきの置物の価値を大きく左右するのが、制作者である「作家」です。

たとえば、信楽焼のたぬきの置物の生みの親とされる「藤原銕造」の作品や、その流れを汲む著名な陶芸家が手がけた作品には、非常に高い価値がつくこともあります。

お手元のたぬきの置物の裏や底の部分に、作家の名前や窯元を示す銘(めい)や印がないか、ぜひ一度確かめてみてください。

たぬきの置物や信楽焼の買取なら福ちゃんへ

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もし、お手元にあるたぬきの置物の価値を知りたい、あるいは買取を検討しているという方がいらっしゃいましたら、ぜひ骨董品の買取実績が豊富な「福ちゃん」にご相談ください。

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骨董品・美術品としての価値を査定

福ちゃんには、陶磁器や骨董品、美術品に関する専門知識の豊富な査定士が在籍しています。

そのため、お手元のたぬきの置物を信楽焼という日本の伝統工芸品としての価値、あるいは有名作家が手がけた美術品としての価値、それらを的確に見極めることが可能です。

市場価値や希少性を正しく評価し、お客様が納得できる適正な買取価格をご提示します。福ちゃんの買取サービスは、お客様にご負担いただく査定手数料などは一切ありません。

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まとめ

この記事では、多くの方に愛される「たぬきの置物」が持つ、奥深い意味について解説してきました。

たぬきの置物は、「他を抜く」という縁起の良い語呂合わせと、笠や徳利など体の8つの部分に商売繁盛や開運の願いが込められた「八相縁起」を持つ、福を招く強力なシンボルです。

その歴史は、日本の伝統工芸品である「信楽焼」と深く結びついており、陶芸家・藤原銕造の創意工夫と、昭和天皇との出会いを経て、全国へと広まっていきました。

一つひとつ表情の違うたぬきの置物には、職人の技と温かい想いが込められているのです。

もし、ご自宅やご実家で眠っているたぬきの置物があれば、歴史的・美術的な価値を持つ骨董品かもしれません。処分してしまう前に、その価値を確かめてみてはいかがでしょうか。

福ちゃんでは、無料で査定を承っております。ぜひ一度、お気軽にご相談ください。

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