- 骨董品
- 2026.01.09
ロイヤルクラウンダービーとは?アントワネットはどのような食器?

イギリス最古の陶磁器ブランドの1つであるロイヤルクラウンダービーは、「ロイヤル」と「クラウン」の2つの称号をイギリス王室から授与された、他に類を見ないブランドです。その繊細で気品あるデザインは、かつて豪華客船タイタニック号で使われ、故エリザベス女王も愛したことで知られています。
しかし、いざロイヤルクラウンダービーの食器を手にして、その価値を調べようとすると「なぜこれほど高く評価されるのか」「シリーズごとの違いは何か」「本物とレプリカの見分け方は?」など、疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
当記事では、ブランドの波乱に満ちた歴史や、不動の人気を誇る「ロイヤルアントワネット」「オールドイマリ」の特徴、さらに中古市場での買取価値までを詳しく解説します。
ロイヤルクラウンダービーとは?世界を魅了するイギリス名門ブランドの正体

ロイヤルクラウンダービーは、1750年創業のイギリスを代表する名窯です。最大の特徴は、ブランド名に刻まれた2つの「称号」にあります。
・「クラウン(王冠)」
1775年に国王ジョージ3世から授与
・「ロイヤル(王室)」
1890年にヴィクトリア女王から授与
「ロイヤル(王室)」と「クラウン(王冠)」の2つの称号を持つことは、イギリス陶磁器業界においても極めて稀な栄誉であり、その格式の高さはバックスタンプ(刻印)にも誇らしく刻まれています。
また、多くの窯が海外へ拠点を移すのに対して、ロイヤルクラウンダービーは、今もイギリス本国で一貫生産(オール・イン・イングランド)を守り続けているのです。
その希少性と高品質は、世界中のコレクターから絶大な信頼を寄せられています。
タイタニック号や英国王室でも愛用された圧倒的な信頼性
1912年に沈没した悲劇の豪華客船「タイタニック号」の1等客室専用レストランでは、ロイヤルクラウンダービーが特別に制作した「Louis XVI style」パターンの食器が使用されていました。
このパターンは、金彩の装飾とフェストゥーン(花綱)が特徴の優雅なデザインであり、イギリスの最高級の職人技を世界に示すものでした。
こうした歴史からも、ロイヤルアントワネットが単に美しいだけでなく、格式ある場にふさわしい“本物”であることがわかります。
査定・出張費・手数料はすべて無料。
ロイヤルクラウンダービーの代表的な人気シリーズ

「静」の美学を持つアントワネットと、「動」の迫力を持つオールドイマリ。
まったく異なる個性を持つこれら2つのシリーズから、まずはイギリス王室の気品を象徴する「ロイヤルアントワネット」の魅力に迫ります。
【ロイヤルアントワネット】故エリザベス女王も愛した優美な花模様
「ロイヤルアントワネット」は、ロイヤルクラウンダービーの気品を最もよく象徴するシリーズです。
18世紀ヴィクトリア様式を基にしたデザインで、その名のとおりフランス王妃マリー・アントワネットゆかりのスタイルを思わせます。
主な特徴は、以下のとおりです。
・特徴的なスターシェイプ
波打つような独特の縁が「スターシェイプ」と呼ばれ、非常に繊細な技術で作られています。この形が光を反射し、テーブルでまるで宝石のように美しく輝きます。
・花模様と金彩の調和
エッグシェル(卵の殻)のように薄いファインボーンチャイナの生地に、小花柄と贅沢な金彩がすべて手作業で施されています。
・エリザベス女王とのエピソード
故エリザベス女王も愛した優美な花模様は、イギリス王室の生活に溶け込む優雅さを持ち、今もなおティータイムを格上げする最高峰の食器として憧れの的です。
ロイヤルアントワネットは、日本市場では「エリザベス女王が愛用されていた」として紹介されることの多い、格式高いシリーズです。
しかし、そのあまりの繊細さゆえに、資産価値という点でも非常に特別な側面を持っています。
ロイヤルアントワネットは、その薄さと繊細さゆえに、完璧な状態で現存するヴィンテージ品は非常に希少です。もしお手元に、金彩の擦れや欠けのないものがあれば、市場価値は極めて高いといえるでしょう。
【オールドイマリ(伊万里様式)】日英の美が融合した豪華絢爛な名作
「オールドイマリ」は、18世紀にヨーロッパで大人気だった日本の「伊万里焼」を、独自の解釈で昇華させたシリーズです。
主な特徴は、以下のとおりです。
・ジャパンパレット
紺・赤・金の3色を基調とした色使いは、東洋の神秘と西洋の豪華さが同居した圧倒的な存在感を放ちます。
・パターンナンバー「1128」
とくに有名なのが、1880年代に導入された「パターン1128」です。幾何学模様と花鳥風月が緻密に描き込まれたこのデザインは、当時のイギリス貴族の間でステータスシンボルでした。
・コレクターを魅了する重厚感
ロイヤルアントワネットが「静」で「優雅」なら、オールドイマリは「動」で「豪華」といえます。キャビネットに1つ飾るだけで、部屋の雰囲気が変わる重厚な存在感です。
こうした格式高い名作の一方で、私たちの日常にそっと寄り添ってくれるような、愛らしく親しみやすい名品も存在します。
入門編として絶大な人気を誇るのが、色とりどりの小花を散らした「ダービー・ポジー」です。アントワネットやオールドイマリよりも日常使いしやすく、愛らしいデザインはギフトとしても人気です。
【比較表】ロイヤルアントワネット vs オールドイマリ
ロイヤルクラウンダービーを象徴する「ロイヤルアントワネット」と「オールドイマリ」。どちらもブランドの歴史を語る上で欠かせない名作ですが、その魅力の方向性は驚くほど対照的です。
ご自身の好みやコレクションの目的に合わせて選べるよう、それぞれの特徴を比較表にまとめました。
※ 表は横にスクロールしてご覧いただけます →
| 特徴 | ロイヤルアントワネット | オールドイマリ |
|---|---|---|
| 主なモチーフ | 薔薇、小花、ガーランド | 牡丹、蓮、幾何学模様 |
| カラー構成 | パステルカラー、ピンク、金 | 紺、朱赤、重厚な金彩 |
| 印象 | 優美、フェミニン、可憐 | 豪華、格式高い、エキゾチック |
どちらのシリーズも、時代を超えて愛される至高の名品です。
どちらにするか迷った際は、「アントワネットはティータイム向け」「オールドイマリはディナーやコレクション向け」など、シーンに合わせて使い分けるのが通の楽しみ方です。
お手持ちの食器の価値を知るには?バックスタンプと刻印の見方
1985年製のバックスタンプ。最下部の「XLVIII(48)」は、製造年を正確に特定するイヤーマークです。
ロイヤルクラウンダービーの食器の裏側(底面)には、ブランドを象徴する「バックスタンプ(刻印)」が記されています。
お手元にある、ロイヤルクラウンダービーの食器の底を覗いてみてください。たとえば、上記の画像のような『XLVIII』の文字があれば、1985年にイギリスで誕生した証拠となります。
このように、バックスタンプにはその食器が「いつ」「どこで」作られたのかを示す重要な情報が隠されており、査定の際は必ず確認される項目です。
バックスタンプを読み解くことで、その食器の「格」と「希少性」がひと目でわかります。
とくに注目すべきは、以下の2つです。
・称号と誇りの象徴「ロゴマーク」
王冠(クラウン)と「D」のモノグラムが基本の形です。これは英国王室から授かった「ロイヤル」と「クラウン」の2つの称号を象徴しています。とくに1890年以降の製品には、誇り高く「Royal Crown Derby」の文字が刻まれるようになりました。
・骨董的価値を特定する「イヤーマーク」
ロゴの周辺にある小さな太陽・星・ローマ数字などの記号は、製造年を特定するための「暗号」です。この記号を読み解くことで、同じシリーズでもより希少な「初期モデル」かどうかを正確に見極められます。
正しいロゴや記号を知ることは重要ですが、プロの査定士はマークの内容だけでなく、その「刻まれ方」にも目を光らせています。
実はバックスタンプには、あえて価値を下げるために付けられた「特殊な印」が存在するのをご存知でしょうか。
一見すると完璧に見えるお品物でも、バックスタンプのロゴマークを横切るように「一本の線(スクラッチ)」が入っている場合があります。これはメーカーの厳格な検品で弾かれた「2級品(セカンド)」の証です。
目視でわかりにくい場合は、ロゴの上を指の爪で軽くなぞってみてください。カチッと引っかかる溝があれば、それは2級品であり、一般的に査定額は完品よりも下がることになります。
※ただし、ご安心ください。
ロイヤルクラウンダービーのような世界的一流ブランドであれば、たとえ2級品であっても十分に価値があります。「買取福ちゃん」では、スクラッチのあるお品物も喜んで査定・買取いたしますので、あきらめずにぜひご相談ください。
製造年を特定できる「イヤーマーク(年号記号)」
ロイヤルクラウンダービーは、独自の記号「イヤーマーク」によって、1年単位で製造年を特定できます。
ロゴ周辺の記号を確認してみましょう。
年代ごとに、記号の特徴は次のように変化します。
| 製造年代 | 記号の特徴 | 刻印の例 |
|---|---|---|
| 1880年〜1937年 |
独自のシンボル記号 (1年ごとに異なる図形) |
矢印、ダイヤモンド、点、星など ※1921年は図形マーク |
| 1938年〜1999年 |
ローマ数字(Iから始まる連番) 1938年を「I」として毎年加算 |
「I」(1938年) 「X」(1947年) 「XXXVII」(1974年) |
| 2000年〜現在 |
ローマ数字(西暦表記) MMから始まる西暦の略号 |
「MM」(2000年) 「MMI」(2001年) 「MMIV」(2004年) |
記号が複雑なため、一般の方が正確に読み解くのは難しい場合もあります。
しかし、「見慣れない記号がある=古いヴィンテージ品」である可能性が高く、思わぬ高値が付くケースも珍しくありません。
価値あるお品物を見逃さないためにも、少しでも気になることがあれば、ぜひ買取福ちゃんの「無料査定」をご活用ください。
ロイヤルクラウンダービーをより高く売るためのポイント

もし売却をご検討されている場合、バックスタンプ以外にも査定額を左右する「重要なポイント」を覚えておきましょう。
・「完品」であることの価値
ティーカップ&ソーサーは、両方とも揃っていることが高価買取の大前提です。さらに、ケーキ皿を加えた「トリオ」や、ポットまで揃った「フルセット」の状態であれば、コレクションとしての希少価値が格段に上がり、さらに高価買取の可能性が大きく高まります。
・22K金彩(ゴールド)の輝きと保存状態
ロイヤルクラウンダービーを象徴する22K(22金)の贅沢な金彩は、熟練の職人が手作業で施したものです。非常に繊細なため、洗浄や摩擦による「擦れ」や「剥げ」が抑えられ、本来の眩い輝きが維持されているお品物は、中古市場でも高評価を受けます。
・貫入(かんにゅう)や欠けの有無
表面の細かなヒビ割れ(貫入)や縁のチップ(欠け)は、美観を損なうだけでなく、買取価格にも直結します。ロイヤルクラウンダービーは耐久性に優れたボーンチャイナですが、 その「エッグシェル」のような薄さを保つためには、丁寧な保管が不可欠です。状態の良さは、大切に扱われてきた証として高く評価されます。
これら「見た目の美しさ」に加え、もう1つ査定額を大きく左右するのが、底面に記された「文字」の存在です。
「MADE IN ENGLAND」の表記に注目
ロイヤルクラウンダービーは、現在もイギリス本国での生産にこだわり続けている稀有なブランドです。バックスタンプに「MADE IN ENGLAND」の文字があることは、世界中のコレクターが信頼を寄せる「品質の証」でもあります。
もちろん、その信頼性の高さは「買取価格」にも大きく反映されます。
お手持ちのロイヤルクラウンダービーが、具体的にいくらで取引されているのか。買取相場の目安については、別の記事で詳しく解説しています。
ぜひご一読ください。
ロイヤルクラウンダービーの資産価値|なぜ中古市場で高く評価されるのか

ロイヤルクラウンダービーは、単なる“実用的な食器”という枠を超え、近年では「資産価値のある美術品」として再評価されています。
一般的に中古食器は使用とともに価値が下がるものですが、なぜこのブランドに限っては、数十年という時間を経てもその価値が衰えるどころか、高まり続けるのでしょうか。
その背景には、コレクター心を掴んで離さない明確な理由が存在します。
「オール・イン・イングランド」が生む圧倒的な稀少性
先述したように、多くの有名陶磁器ブランドがコスト削減のために生産拠点をアジアへ移すなか、ロイヤルクラウンダービーは創業以来、一貫してイギリス国内(ダービー州)での生産を貫いています。
効率よりも品質と伝統を優先するこの姿勢は、現代において非常に稀有なものです。
「正真正銘の英国製(MADE IN ENGLAND)」であること自体がブランドの信頼性を担保し、世界中のコレクターから「持つべき本物」として揺るぎない支持を集めています。
廃盤品・ヴィンテージ品に見る「手仕事」の価値
ロイヤルアントワネットやオールドイマリなどの人気シリーズは、長い歴史のなかで、時代ごとにわずかな仕様変更が行われてきました。
とくに古い年代のヴィンテージ品(オールドなど)は、現代の製品よりも金彩が厚く盛られていたり、職人によるハンドペイント(手描き)の範囲が広かったりするケースが多く見られます。
「今はもう再現できない当時の技術」が詰め込まれた作品は、現行品以上のオーラを放ち、オークションや中古市場にて定価を超えるプレミア価格で取引されることも珍しくありません。
このように、ロイヤルクラウンダービーの食器は、単に食事を楽しむ道具である以上に、「金(ゴールド)や絵画と同じような資産性」を秘めています。
もしご自宅に眠っているコレクションがあれば、それは単なる古い食器ではなく、今の時代だからこそ高く評価される宝物かもしれません。
信頼できる買取店の選び方(後悔しないために)

「大切なコレクションを整理したい」
「親から譲り受けたが使う予定がない」
そのようなとき、最も大切なのは「ブランドの歴史と価値を正しく評価できるプロ」に相談することです。
失敗しない買取店選びのポイントは、以下の3つです。
1. ブランド食器の買取実績が豊富か
1750年創業という長い歴史を誇るロイヤルクラウンダービーは、イギリスで唯一「ロイヤル」と「クラウン」の両称号を冠するブランドです。バックスタンプのわずかな違いやイヤーマークの暗号、各シリーズの希少性を見極めるには、アンティークに対する深い造詣が欠かせません。真価を正しく評価できる専門店を選ぶことが、後悔しない売却の第一歩となります。
2. 査定価格の根拠を明確に説明してくれるか
「なぜこの価格なのか」について、イヤーマークが示す製造年や22K金彩の保存状態、さらには現在の市場動向を踏まえ、丁寧に説明してくれる買取店は信頼できます。単なる数字の提示ではなく、持ち主様が大切にされてきたコレクションに敬意を払い、納得のいく説明を尽くす姿勢こそがプロの査定士の証です。
3. 破損リスクを最小限に抑える「出張買取」を活用する
ロイヤルアントワネットのような「エッグシェル」と呼ばれる、極薄のボーンチャイナはわずかな衝撃でも欠けが生じやすい、非常にデリケートな磁器です。梱包や持ち運び中の事故を防ぎ、当時の美しさのまま査定を受けるには、査定士がご自宅へ訪問しその場で丁寧に拝見する、「出張買取」が最も安全で賢明な選択といえます。
価値を正しく見極め、大切なお品物を安全に託すためには、こうした「専門知識」「誠実さ」「安心感」を兼ね備えたパートナー選びが欠かせません。
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よくある質問(FAQ)

長く愛用するためのお手入れ方法から、本物の見分け方まで。
ロイヤルクラウンダービーを所有される方が抱きがちな疑問や不安を、Q&A形式でわかりやすくまとめました。
いいえ、食洗機や電子レンジのご使用は避けてください。
多くのシリーズに使われている22Kの金彩は金属製です。そのため、電子レンジを使うとスパーク(火花)が発生する恐れがあります。また、食洗機の強い水流や洗剤は金彩が剥がれる原因となります。その美しい輝きや資産価値を長く守るためにも、ご使用後は必ず柔らかいスポンジで丁寧に「手洗い」するようにしてください。
裏面にある「バックスタンプ(刻印)」をご確認ください。
正規品には、ブランドを象徴する王冠と「D」のモノグラム、そして製造年を示すイヤーマークが刻まれています。ただし、古い年代のものは記号が複雑であったり、摩耗で見えにくかったりする場合もあります。正確な真贋判定や価値を知るためには、専門の査定士にご相談いただくのが確実です。
はい、十分に価値があります。ぜひそのまま査定にお出しください。
ロイヤルクラウンダービーは、世界中に熱心なコレクターがいるため、「割れてしまった1客だけを補充したい」「箱は要らないので現物だけがほしい」という需要が常にあります。1客のみの単品や付属品がない状態でも、人気シリーズであれば予想以上の高値が付くことも珍しくありません。
買取福ちゃんでは、たとえ1客のみの単品や古い年代のものであっても、専門の査定士がイヤーマークや金彩の状態からその真価を丁寧に見極めます。
まずは一度、お客様が大切にされてきたコレクションの価値をご相談ください。
【まとめ】ロイヤルクラウンダービーの価値を次世代へ伝えるために
ロイヤルクラウンダービーは英国王室が認めた卓越した技術を基盤に、可憐なロイヤルアントワネットや、日本の美を融合させたオールドイマリなど、多彩な様式を芸術の域まで昇華させた別格のブランドです。
「ロイヤルアントワネット」の優美さや「オールドイマリ」の絢爛さは、時を重ねるごとにその深みを増していきます。
もしお手元にロイヤルクラウンダービーの食器があれば、まずは裏面のバックスタンプを眺めてみてください。そこには、何十年、あるいは百年を超える歴史の物語が刻まれているかもしれません。
ロイヤルクラウンダービーの価値を正しく知った上で大切に使い続けることも、次の方へバトンをつなぐことも、どちらも名品に対する素晴らしい愛情です。
「本当の価値はどれくらいだろう?」と気になったときが、その答えを知る絶好のタイミング。
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