- 着物
- 2025.08.15
着物鑑定のすべて|価値が決まる「ポイント」「相場」「専門業者の選び方」を解説

タンスに眠っている着物、その本当の価値を知りたいと思ったことはありませんか?
譲り受けた大切な着物や、特別な日のために誂えた着物には、金銭的な価値だけでなく、多くの思い出が詰まっています。しかし、その価値を正しく知ることは専門家でなければ難しいのが現実です。
この記事では、「着物鑑定」というキーワードを軸に、皆様が抱える疑問や不安を解消するための「完全ガイド」をお届けします。
多くの方が混同しがちな「鑑定」と「買取査定」の根本的な違いから始まり、プロの査定士が着物のどこを見て価値を判断するのか、その具体的なチェックポイントを徹底的に解説。
さらに、有名産地や作家物の着物が持つ価値や具体的な「買取相場」、そして「信頼できる専門業者の選び方」についても、専門的な知見と最新の市場データに基づいて詳しく解説します。
この記事を最後までお読みいただければ、お手持ちの着物の価値を正しく理解し、後悔のない選択をするための知識が身に付くはずです。
着物の「鑑定」と「買取査定」の決定的な違いとは?

「この着物の価値を鑑定してほしい」と考え、買取業者に連絡した経験をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。
実は、そのときに提示される金額は、厳密には「鑑定」ではなく【買取査定】によるものなのです。
まずは、着物の価値を知る上で最も重要な「鑑定」と「買取査定」の違いを明確に理解しておく必要があります。両者の違いを知り、目的に合ったサービスを正しく選ぶことで、期待とのズレを防げます。
着物鑑定とは?|美術品としての価値を正式に証明するプロセス
「着物鑑定」とは、着物を1つの美術品や工芸品として捉え、「真贋」「作家」「制作年代」「歴史的・文化的価値」「保存状態」などを専門家が評価し、証明する行為を指します。
主な目的は、以下のとおりです。
● 遺産相続
相続財産として着物の資産価値を明確にするため。
● 保険加入
火災保険や盗難保険の対象として、適正な評価額を設定するため。
● 寄贈・売買
美術館への寄贈や、美術市場での売買の際に、客観的な価値証明として。
このプロセスでは、しばしば有料で「鑑定書」が発行されます。
鑑定書の発行料金は、品物1点あたり3,000円から数万円まで幅があり、依頼する機関や品物の価値によって異なります。
鑑定は買取を前提としない、純粋な価値評価のサービスです。
買取査定とは?|売却を目的とした価格を算出するプロセス
一方、「買取査定」は、着物を商品として捉え、現在の市場価値に基づいて買取価格を算出する行為です。
一般的に「着物の鑑定をお願いしたい」と買取業者に依頼する場合、実際に行われるのはこの「買取査定」です。
このサービスは通常、以下の特徴を持っています。
● 目的
着物を売却すること。
● 料金
査定料・出張料・キャンセル料など、無料の業者がほとんど。
● 結果
具体的な「買取金額」が提示される。
つまり、ほとんどのウェブサイトやサービスで「無料の着物鑑定」と称して提供されているものは、実際には「買取査定」を指しています。
なぜこの違いが重要なのか?|専門性の見極め方
「着物鑑定」と「着物の買取査定」の違いを理解することが重要なのは、着物の価値を評価する「専門性」の背景が異なるためです。
実は、「着物鑑定士」という国家資格は存在しません。
着付けに関する国家資格「着付け技能士」は存在しますが、着物の価値を鑑定するための公的な資格は存在しないのです。
では、査定士の専門性は何によって担保されるのでしょうか。
それは、資格の有無ではなく「どれだけ多くの着物を扱い、市場の動向を把握しているか」という経験値と、その査定士が所属する「企業の信頼性」に他なりません。
価値ある着物を正しく評価してもらうためには、個人の資格を探すのではなく、豊富な買取実績を持ち、専門の査定士が在籍している信頼できる「企業」を選ぶことが最も重要なのです。
査定・出張費・手数料はすべて無料。

プロの査定士が必ず見る「5つの評価ポイント」

着物の買取査定において、専門の査定士はどのような点をチェックして価値を判断しているのでしょうか。
ここでは、プロが必ず確認する「5つの重要なポイント」を、より深く掘り下げて解説します。
1. 証紙と落款:着物の「血統書」ともいえる真贋の証
高価な着物において、その価値を客観的に証明するのが「証紙(しょうし)」と「落款(らっかん)」です。
これらは着物の身分証明書であり、査定額を大きく左右する重要な要素の1つです。
証紙とは?
証紙は、対象の着物が「特定の産地」や「組合の基準」を満たして製造されたことを証明するものです。
とくに、伝統的工芸品に指定されている織物などには必ず添付されています。
【深掘りケーススタディ:西陣織の証紙】
西陣織の帯には、西陣織工業組合が発行するメガネのような形をした「メガネ型証紙」が貼付されています。
この証紙には「生産者番号」が記載されており、誰がどこで製造したかを明確にしています。
● 確認方法
西陣織工業組合のウェブサイトには、この生産者番号を入力して組合員を検索できるフォームが用意されています。お手持ちの帯の番号を入力すれば、製造元をご自身で確認できます。
● 専門的な豆知識
証紙には紙製と布製(シールタイプ)の2種類があり、どちらも本物です。また、帯の種類によって証紙の色が異なり、たとえば爪搔綴織は黒、京袋帯は緑などと分けられています。番号が若いからといって必ずしも老舗というわけではなく、組合への加盟順や任意の番号選択など、さまざまな経緯で番号が付けられています。
落款とは?
落款は、作家物の着物に入れられる「作者のサイン」や「印」のことです。
有名作家や人間国宝の作品には、衿先や上前のおくみといった目立たない場所に押されていることが多く、これが真作であることの証明となります。
証紙がない作家物でも、この落款によって「本物と鑑定」されれば、非常に高い価値が認められます。
2. 素材と種類:市場での需要と格付け
着物の素材と種類は、「着物の格(フォーマル度)」と「中古市場での需要」に直結します。
● 素材
基本的に正絹(シルク100%)が最も価値が高く、次いで麻、木綿と続きます。ウールやポリエステルなどの化学繊維は、手入れがしやすい反面、買取価格は低くなる傾向があります。
● 種類(格)
着物にはTPOに応じた「格」があり、この格が需要を左右します。
★ 需要が高い種類
留袖(既婚女性の第一礼装)、振袖(未婚女性の第一礼装)、訪問着(フォーマルからセミフォーマルまで幅広く着用可)などは、着用機会が明確で中古市場でも高人気です。
★ 需要が低い種類
喪服や浴衣は、用途が限定的であったり、安価で新品が手に入りやすかったりするため、高価買取は難しい傾向にあります。
3. 状態:再販価値を決定づけるコンディション
どれほど価値のある着物でも、状態が悪ければ査定額は大きく下がってしまいます。
査定士は以下の点を厳しくチェックします。
● シミ・カビ・汚れ
とくに目立つ場所にあるか、範囲は広いか。
● 虫食い・生地の傷み
小さな穴や生地の擦れがないか。
● 色褪せ・ヤケ
長期間の保管による変色がないか。
● 保管臭
樟脳(しょうのう)の匂いが強くないか。
一方で、「しつけ糸」が付いたままの着物は、一度も着用されていない「未着用品」の証となり、査定額が大幅にアップする可能性があります。
【ワンポイントアドバイス】シミや汚れはご自身で処置しないでください
「査定前に少しでも着物を綺麗にしよう」と、ご自身でシミ抜きなどを試みる方もいらっしゃいます。
しかしながら、専門知識がないまま処置をすると、かえってシミが広がったり、生地を傷めたりする原因となります。その結果、着物の価値を大きく下げてしまう可能性があるのです。
シミや汚れは、そのままの状態で専門の査定士に見せることが、結果的に「最も高い評価」につながります。
4. 寸法:現代のニーズに合うサイズか
着物のサイズも、現代の中古市場では「非常に重要なポイント」です。
● 重要視される寸法
とくに「身丈(みたけ)」(着物の長さ)と「裄丈(ゆきたけ)」(背中心から袖口までの長さ)が重要です。
● 需要の高いサイズ
現代の女性の平均身長に合わせて、身丈160cm以上、裄丈68cm以上のものが需要が高いとされています。
● なぜ大きいサイズが有利なのか
サイズが大きい着物は、小柄な方でも「おはしょり」で長さを調整して着られるため、仕立て直しも比較的簡単です。しかし、小さいサイズの着物を大きく直すのは非常に難しいため、着用できる人が限られ、市場価値が低くなります。
5. 色と柄:時代を超える普遍性とトレンド
洋服ほどではありませんが、着物にも色や柄の流行があります。
● トレンドの影響
たとえば、1960~70年代に流行したピンク色の訪問着は、現在では供給過多となっており、査定額が伸び悩むことがあります。
● 価値が落ちにくい色柄
一方で、古典柄や季節を問わない吉祥文様、そして流行に左右されない落ち着いた地色の着物は、時代を超えて需要があるため価値が安定しています。
これらのポイントを知ることで、お手持ちの着物に対する理解がより一層深まるはずです。
一つひとつの要素が複雑に絡み合い、その着物だけが持つ価値を形作っています。
そして、着物の真の価値を見出だせるのは、やはり経験豊富な専門の査定士なのです。
タンスに眠るお宝かも?高く売れる着物と買取相場

では、具体的にどのような着物が高価買取されやすいのでしょうか。
ここでは、とくに価値が認められやすい着物の種類と、その驚きの買取相場の一例をご紹介します。
有名産地・有名作家・老舗ブランドの着物
着物の価値は、その「出自」によって大きく変わります。
全国各地の有名産地で織られたもの、人間国宝に認定された作家が手掛けたもの。そして、歴史ある老舗呉服店が誂えたものは「美術品としての価値」も加わり、高額査定の対象となります。
有名産地としては、日本三大紬と称される「大島紬」「結城紬」「牛首紬」などが代表格です。
【スポットライト】高級紬として有名な「大島紬」について
鹿児島県の奄美大島が本場とされる大島紬は、フランスの「ゴブラン織」、イランの「ペルシャ絨毯」と並び、「世界三大織物」の1つに数えられる日本が世界に誇る織物です。
その特徴は、独自の「泥染め」によって生まれる深く艶のある黒色と、図案を基に糸を染め分けてから織り上げることで生まれる、「驚くほど精密な絣模様」にあります。
他には、下記の着物も高価買取が期待できます。
● 有名作家(人間国宝など)
久保田一竹、木村雨山、羽田登喜男といった作家の作品は、1点ものの芸術作品として扱われます。
● 老舗呉服店・有名ブランド
京都の「千總(ちそう)」や、絞りで有名な「藤娘きぬたや」などは、そのブランド力自体に価値があります。
【保存版】高価買取が期待できる!着物の種類別「買取相場表」
以下に、さまざまな専門データや市場動向を基にした、高価買取が期待できる「着物・帯の相場の一例」をまとめました。
お手持ちの着物と照らし合わせて、その価値の目安としてご活用ください。
着物の種類 | 買取相場(目安) | 備考 |
---|---|---|
織の着物 | ||
大島紬 | 30,000円~550,000円以上 | 世界三大織物の1つ。本場奄美大島紬の証紙が重要。 |
結城紬 | 5,000円~150,000円以上 | 重要無形文化財。「本場結城紬」の証紙を確認。 |
牛首紬 | 30,000円~50,000円以上 | 日本三大紬の1つ。釘が抜けるほど丈夫といわれる。 |
宮古上布 | 50,000円~400,000円 | 「東の越後、西の宮古」と称される麻織物の最高峰。 |
染の着物 | ||
作家物の友禅 | 20,000円~800,000円以上 | 人間国宝の作品はとくに高価。落款の有無が鍵。 |
加賀友禅 | ~180,000円程度 | 写実的な草花模様が特徴。作家名が価値を左右する。 |
訪問着 | 10,000円~800,000円 | 作家物や状態、寸法により価格差が非常に大きい。 |
振袖 | 10,000円~300,000円 | 長襦袢や帯、小物などが揃っていると価値が上がる。 |
帯 | ||
袋帯(有名織元) | ~200,000円程度 | 西陣の龍村美術織物など、有名ブランドのものは高価。 |
※上記の価格はあくまで目安であり、買取価格を保証するものではございません。実際の買取価格は、着物の状態・寸法・市場の需要などによって変動します。
【相場表をご覧になる上での注意点】
表をご覧になって、価格の幅が非常に大きいことにお気づきかもしれません。
たとえば同じ大島紬でも、状態・寸法・証紙の有無・そして、その時々の市場の需要によって、買取価格は大きく変動します。
この相場表はあくまで可能性を示すものであり、お手持ちの1枚が持つ本当の価値を正確に知るためには、やはり専門家による一点ずつの丁寧な査定が不可欠なのです。
後悔しないためのパートナー選び|信頼できる買取業者の見極め方

着物の価値を最大限に引き出すためには、売却先となるパートナー選びが最も重要です。
ここでは、どのような業者を選ぶべきか、具体的な比較とチェックリストで解説します。
どこに売る?主な売却先のメリット・デメリット比較
まずは、主な売却先の特徴を理解し、ご自身の状況に合った場所を選びましょう。
売却先 | メリット | デメリット | このような方にオススメ |
---|---|---|---|
着物専門の 買取業者 |
専門知識を持つ査定士が価値を正しく評価。高価買取の可能性が最も高い。出張買取を利用すれば、自宅で手間いらずの査定が可能。 | とくになし(強いていえば、初めてのご利用に心理的なハードルを感じる方もいらっしゃいます)。 | 価値ある着物を適正価格で売りたい方。専門的な説明を聞いて納得して手放したい方。 |
リサイクルショップ | 店舗数が多く、基本的には予約なしで気軽に利用できる。その場で現金化が可能。 | 着物の専門家が不在の場合が多く、重さで査定されることも。価値ある着物が二束三文になるリスクが高い。 | 値段が付かなくてもいいので、すぐに処分したい方。ノーブランドの普段着の着物を売りたい方。 |
ネットオークション/ フリマ |
ご自身で価格を設定できるため、高値で売れる可能性がある。 | 出品・写真撮影・梱包・発送など、すべてご自身で行う手間がかかる。個人間トラブルのリスクがある。適正価格がわからないと、安く売ってしまう可能性も。 | 着物の市場価値を熟知しており、手間をかけるのが苦にならない方。 |
以上の比較から、大切な着物の価値を正しく評価してもらい、適正な価格で売却するには、「着物専門の買取業者」に依頼するのが最も賢明な方法といえるでしょう。
信頼できる「着物専門の買取業者」を見抜くチェックリスト
では、数ある専門業者の中から「本当に信頼できる一社」を、どう選べばよいのでしょうか。
以下のチェックリストを、ぜひ参考にしてください。
信頼できる業者を見抜くチェックリスト
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「着物」の買取実績が豊富か?
総合的な買取実績ではなく、「着物」に特化した実績が豊富であることが重要です。 -
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専門査定士の在籍を明記しているか?
ウェブサイトなどで、着物に関する専門知識を持った査定士がいることを明確に謳っているか確認しましょう。 -
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査定料・出張料・キャンセル料がすべて無料か?
査定額に納得できなかった場合に、一切費用がかからずにキャンセルできるかは、優良業者を見極める必須条件です。 -
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クーリング・オフ制度に対応しているか?
出張買取の場合、契約後8日以内であれば無条件で契約を解除できる「クーリング・オフ制度」について、きちんと説明がある業者は信頼できます。 -
✅
複数の買取方法を提供しているか?
利用者のライフスタイルに合わせて、柔軟な買取方法(出張・宅配・持込)を選べる業者は利便性が高く、顧客志向であるといえます。 -
✅
個人情報保護への配慮があるか?
「プライバシーマーク」を取得しているなど、個人情報の取り扱いを徹底している企業は安心です。
これらのポイントを一つひとつ確認することが、「後悔のない着物売却への最も確実な一歩」となります。
【後悔しないための重要ポイント】複数の専門業者で相見積もりを取る
信頼できる業者を2~3社見つけたら、ぜひ複数の業者に査定を依頼し、「相見積もり」を取りましょう。
同じ着物でも、業者によって査定額に驚くほど差が出ることが少なくありません。
複数の査定額を比較することで、お手持ちの着物の適正な市場価値を把握でき、最も高い価格で買い取ってくれるパートナーを見つけられます。
相見積もりは「後悔しない着物売却を実現する」ために、非常に有効な方法です。
お客様の着物の次なる物語を「福ちゃん」がお手伝いします

着物一枚一枚には、持ち主様の大切な思い出や物語が込められています。
私たち福ちゃんの使命は、着物の見えない価値までをも受け止め、次の方へと大切につなぐお手伝いをさせていただくことです。
これまで解説してきた「信頼できる業者」の条件を満たすのはもちろんのこと、お客様の決断に心を込めて寄り添ってまいります。
創業以来培ってきた確かな査定力
2014年の創業以来、私たちは着物の買取に真摯に向き合い、膨大な査定経験を積み重ねてまいりました。
その経験に裏打ちされた専門知識を持つ査定士が、証や落款のない着物でも、「生地の質」「染めや織りの技術」から価値を丁寧に見出し、お客様にご納得いただけるようご説明いたします。
お客様に寄り添う安心の無料サービス
査定料・出張料・キャンセル料など、お客様にご負担いただく費用は一切ございません。
「査定額を聞いてからじっくり考えたい」というお客様でも、安心してご利用いただけます。
ライフスタイルで選べる買取方法
重たい着物を運ぶ必要のない「出張買取」と、店舗で直接相談できる「店舗買取」から、ご都合の良い方法をお選びいただけます。
福ちゃんがご用意する「出張買取レディースプラン」は、女性査定士を指名することも可能(※女性のお客様限定)ですので、一人暮らしの女性やご年配の方でも安心です。
状態が気になる着物も、まずはご相談ください
「シミや色褪せがあるから価値がないかも……」と、あきらめる必要はございません。
福ちゃんでは、他社様で買取を断られた着物でも、価値を見出せるケースが数多くございます。
自己判断で着物を処分される前に、ぜひ一度、福ちゃんの無料査定をお試しください。
着物の価値を未来へつなぐために|保管と手入れのコツ

今すぐ売却を考えていない方も、着物の価値を保つための「正しいお手入れ方法」を知っておくことは非常に重要です。
将来、査定に出す際の評価額を最大限に高めるためにも、以下のポイントを実践しましょう。
虫干しで虫食いを防ぐ
年に2~3回、湿度の低い晴れた日に「虫干し(陰干し)」を行いましょう。
直射日光の当たらない風通しの良い室内で、着物専用のハンガーにかけて数時間干すだけで、虫食いやカビの発生を効果的に防げます。
湿気対策の要「たとう紙」
着物を保管する際は、1枚ずつ「たとう紙(文庫紙)」に包みましょう。
たとう紙は湿気を吸収する作用があり、さらにチリやホコリから着物を守る役割も果たします。
また、たとう紙に茶色いシミが浮かんできたら、湿気を吸ったサインです。新しいものに交換してください。
保管場所は「桐タンス」が理想
桐は、湿度が高いときには湿気を吸収し、乾燥しているときには湿気を放出するという「着物の保管に最適な性質」を持っています。
もし桐タンスがない場合は、プラスチックの衣装ケースでも代用できますが、その際は除湿剤を一緒に入れるなどの工夫をしましょう。
【もしシミや汚れを見つけてしまったら?】
どれだけ大切に保管していても、久しぶりに着物を広げてみたら「シミが付いていた」というケースは、少なくありません。
前のセクションでも触れたとおり、ご自身でのシミ抜きは必ず避けるべきです。
最善の策は、着物専門のクリーニング店や「悉皆屋(しっかいや)」と呼ばれる、着物のお手入れ全般を請け負う専門家に見せることです。
しかしながら、シミ抜きの費用は数千円から数万円と高額になる場合があります。
もし着物の売却も視野に入れているのであれば、費用をかけてお手入れをする前に、一度そのままの状態で査定に出し、現在の価値を確認してみることをオススメします。
なぜなら、査定額を確認してから判断した方が、結果的に良い場合もあるからです。
費用をかけるべきかどうか。
その大切な判断をするためにも、まずは専門の査定士に相談し、現在の正確な価値を知ることが第一歩となります。
> まずは福ちゃんの無料査定で、お品物の価値を確かめてみませんか?
まとめ

この記事では、着物の価値が決まる査定のポイントから高価買取が期待できる着物の種類、そして信頼できる業者の選び方まで、網羅的に解説してきました。
最後に「重要なポイント」を、もう一度おさらいしましょう。
査定で必ずチェックされる5つのポイント
証紙・落款 価値を証明する最も重要な証拠。 |
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素材・種類 正絹で、留袖・振袖・訪問着などが高需要。 |
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状態 シミやカビがなく、しつけ糸付きの未着用は最高評価。 |
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寸法 身丈160cm以上、裄丈68cm以上が現代の需要に合致。 |
|
色・柄 古典柄や落ち着いた地色は時代を超えて人気。 |
高価買取が期待できる着物
【ポイント1】産地 大島紬、結城紬などの有名産地の織物 |
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【ポイント2】作家 人間国宝などが手掛けた有名作家の作品 |
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【ポイント3】ブランドもの 千總などの老舗ブランドの着物 |
これらの知識は、お手持ちの着物の価値を理解する上で大きな助けとなるはずです。しかし、最も重要なのは、その価値を正確に見抜き、最大限に引き出してくれるパートナーを見つけることです。
この記事を通して、着物の価値が決まる仕組みから、信頼できる専門業者の選び方まで、後悔しないための全知識をお伝えしてきました。
ぜひ、自信を持って査定の一歩を踏み出し、福ちゃんの無料査定をご利用ください。
お客様の大切な着物に込められた想いと共に、その価値を正しく評価し、次の方へとつなぐお手伝いをさせていただきます。
よくあるご質問(FAQ)

Q1. 証紙がない着物は価値がありませんか?
A1. いいえ、一概にそうとはいえません。
作家物の場合は落款が価値の証明になりますし、証紙がない着物でも「生地の質」「染めや織りの技術」「柄の芸術性」など、総合的に評価して価値を判断します。
ただし、大島紬や結城紬など、証紙の有無が産地証明として極めて重要な着物に関しては、査定額に大きく影響する場合があります。
Q2. シミや汚れがあっても査定してもらえますか?
A2. はい、もちろん可能です。
福ちゃんでは、状態に不安のある着物でも、無料で査定を承っております。軽微なシミや汚れであれば、買取可能なケースは多数です。
ご自身で「売れないだろう」と判断せず、まずは専門の査定士にご相談ください。
Q3. 着物の鑑定に資格は必要ですか?
A3. 着物の価値を評価するための、国家資格や公的な資格は存在しません。
そのため、査定士の専門性は資格の有無ではなく、長年の経験と知識、そして所属する企業の買取実績によって測られます。
だからこそ、信頼と実績のある専門業者を選ぶことが何よりも大切なのです。
Q4. 帯や和装小物も一緒に査定できますか?
A4. はい、喜んで査定させていただきます。
帯や帯留め、簪(かんざし)・草履・バッグなどの和装小物も、まとめて査定が可能です。とくに振袖などは、長襦袢や帯、小物類がセットで揃っている方が、トータルでの評価額が高くなる傾向があります。
Q5. 出張査定を依頼する前に、何か準備しておくことはありますか?
A5. 特別なご準備は必要ありませんので、ご安心ください。
着物は畳んだままの状態で大丈夫です。査定前にご自身でクリーニングに出したり、アイロンをかけたりする必要もございません。そのままの状態でお見せいただくのが一番です。
もし帯や帯留め、草履などの和装小物がございましたら、着物と一緒に出しておいていただけますと、まとめて査定が可能です。
また、買取が成立した際にはご本人様確認が必要となりますので、運転免許証や健康保険証などの身分証明書をご用意いただけますと、お手続きがスムーズに進みます。
FAQで疑問は解消されましたでしょうか?
タンスに眠っている着物の価値を、この機会に確かめてみませんか。
福ちゃんでは、査定料・出張料・キャンセル料など、お客様にご負担いただく費用は一切ございません。専門の査定士が、お客様の大切な着物に込められた想いも丁寧に拝見し、次の方へとつなぐお手伝いをさせていただきます。
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