- 骨董品
- 2025.04.06
花瓶(花器)の買取相場は?特徴や査定のポイントを解説します

「花瓶の買取相場が知りたい」
「価値が高い花器は?」
など花瓶や花器の買取について知りたい方のために、情報をまとめました。買取相場や、高く買い取ってもらいやすい特徴などを紹介いたします。
花瓶の有名作家や代表的なブランドなどにも触れているため、ぜひ参考にしてください。
花瓶(花器)の特徴とは

花瓶とは、花を生けるためのもので、壺形や筒形をした容器のことです。
まずは、花瓶(花器)の特徴と、その歴史に迫っていきましょう。
花瓶(花器)とは
「花器」とはお花を生けるための器の総称で、壺型や筒形といった代表的な形に加え、皿や箱などさまざまな形があります。
花瓶はそのなかでも壺型や筒形など「瓶」の形をしているものです。
花瓶も花器も花を生けるための器を指し、花を生ける器全般を「花器」、そのなかでも瓶の形状をしているものを「花瓶」と表します。
花瓶の歴史
日本で花瓶が使われるようになった正確な時期は、明らかになっていませんが、仏教が日本に広まったのがきっかけで花瓶が浸透したと考えられています。
花瓶はお香を焚くための「香炉」やロウソクを立てるための「燭台」と並んで、仏教の三具足(みつぐそく)に数えられるからです。
三具足とは、故人を供養するために必要となる3つの仏具の総称で、仏様や故人への感謝と敬意を込めて過不足なく揃えることが慣わしとされてきました。
仏教が広まってお寺だけではなく一般家庭でも仏壇を置くようになるとともに、三具足の1つである花瓶が浸透したといわれています。
査定・出張費・手数料はすべて無料。
花瓶の価値や買取相場

花瓶の買取相場は、数千円から数十万円以上と非常に幅広く、花瓶の大きさや種類などによって大きく変動します。有名作家の作品や有名ブランドの作品は、高額査定が期待できるでしょう。
また、近年では花瓶の骨董価値が上昇傾向にあり、ノーブランド品でも状態やデザインなどによっては一定の価値がつく可能性があります。
2021年に開催された東京オリンピックをきっかけに日本文化が注目されたため、国内外からのコレクター需要が高まったためです。
正確な価値は、買取業者などに査定依頼して見極めてもらいましょう。
高く買取されやすい花瓶の特徴は?

高く買取されやすい花瓶の特徴として、次の3つが挙げられます。
・有名作家の製作した花瓶
・有名ブランドが販売した花瓶
・アンティークの花瓶
それぞれについて詳しく見ていきましょう。
有名作家の製作した花瓶
有名作家が製作した花瓶は、芸術性が高く大きな需要も見込まれるため、高額買取されやすいでしょう。
とくに人間国宝や文化勲章受章者の作品などは、高度な技術と独自の美意識に基づいた美術品として高く評価されます。
また、作家の名声や功績はブランドとなり、花瓶の価値を押し上げる要素となり得るでしょう。そのため、一般的な花瓶とはレベルが違う高額な価格で取引されます。
有名ブランドが販売した花瓶
有名ブランドが販売した花瓶は骨董品買取市場での人気が高く、査定額も高くなる傾向にあります。
有名ブランドの花瓶は確かな素材と卓越した技術によって作られ、厳格な品質基準の元で販売されているのが特徴です。
長い歴史のなかで培ってきた信頼性がステータスとブランドバリューになり、買取価格にも反映されます。
廃盤品や限定品は希少価値が高く、とくに注目される要素です。
アンティークの花瓶
一般的には、100年以上前に製作された花瓶を「アンティーク品」と呼びます。
古い時代に製作されたアンティークの花瓶は希少価値が高く、歴史的価値や芸術的価値も認められるため、高額買取されるでしょう。
骨董品買取市場でとくに人気があるアンティーク品は、マイセンの花瓶や、日本の江戸時代に製作された陶磁器の花瓶、中国の花瓶などです。
保存状態のよいアンティーク品はとくに現存数が少ないため、買取価格が跳ね上がる可能性があります。
花瓶を手がけた有名作家を紹介

・酒井田柿右衛門
・金重陶陽
・近藤悠三
・金城次郎
・エミール・ガレ
上記のような有名作家が手がけた花瓶は、高額買取される可能性があります。
酒井田柿右衛門

酒井田柿右衛門は、江戸時代から継承される有田焼の窯元で、重要無形文化財保持団体にも指定されています。
1970年代ごろには「柿右衛門様式」と呼ばれるスタイルを確立し、さらに注目を集めました。
柿右衛門様式は「濁し手」と呼ばれる乳白色の素地に、赤を主として青・緑・黄などの鮮やかな彩色を施した様式です。ふんだんに余白を取る構図の特徴から「余白の美」とも称されています。
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金重陶陽
金重陶陽(かねしげとうよう)は岡山県出身の陶芸家で、備前焼の陶工として初めて人間国宝に認定された作家です。
備前焼は、岡山県備前市に伝わる焼き物で、「土と炎の芸術」とも呼ばれています。日本六古窯の1つに数えられ、1000年近い歴史を持ちます。
金重陶陽の作品は「土・焼き・作り」が三位一体となっている備前焼らしい典型的な作風が特徴です。
花器の他にも、湯呑みや大皿などさまざまな作品を手がけ、現在でも高く評価されています。
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備前焼の人間国宝「金重陶陽」について|買取相場や花入などの価値を紹介
近藤悠三
近藤悠三(こんどうゆうぞう)は、染付の分野で人間国宝となった陶芸家です。
その洗練された染技術の高さから、「染付の悠三」とも呼ばれます。
近藤悠三の作品の多くは、白地に藍色の染付が施されています。
上記のような作風の作品ももちろん人気がありますが、市場価値の観点から見ると、金彩などで彩られた華やかな作品も高く評価される傾向です。
金城次郎
金城次郎(きんじょうじろう)は沖縄を代表する陶芸家で、「琉球陶器」の分野において沖縄県初の人間国宝となりました。
魚や海老をモチーフをユーモラスなタッチで描く作品が特徴で、日本のみならず海外でも高く評価されています。
金城次郎は多彩な技法を駆使してユニークな作品を製作する一方、普段使いのしやすさを重視し「用の美」を追求し続けました。
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エミール・ガレ

エミール・ガレは、アール・ヌーヴォーを代表するフランスのガラス工芸家です。
アール・ヌーヴォーとは、19世紀末から20世紀初頭にかけてヨーロッパ全土に広まった装飾様式を指します。エミール・ガレの作品は、植物や昆虫など、自然をモチーフとした作品が多いのが特徴です。
さらに、異なる色のガラスを重ねる「多層ガラス技法」を用いて深みのある色彩表現を実現しています。
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エミール・ガレとは?ガラス工芸家としての略歴や芸術作品の特徴、ランプの価値などをご紹介
花瓶の代表的なブランドを紹介

・ベネチアングラス
・ボヘミアングラス
・バカラ
・オールドマイセン
・オールドノリタケ
上記ブランドは、花瓶を手がけた有名ブランドとして広く知られています。
ベネチアングラス

ベネチアングラスは、イタリアのムラーノ島で作られるガラスの工芸品です。
鉛を含まないソーダ石灰石を使うことで、クリスタルのような輝きとはひと味違う温かみのある透明感を出しています。
花瓶に施されるモチーフは花や動物など多様で、鮮やかな色合いが特徴です。
同じ花瓶であっても、気泡の入り方や色合いが絶妙に異なるのも魅力といえるでしょう。
ボヘミアングラス
ボヘミアングラスは、ボヘミア(チェコ)で製作されるガラス製品のことです。
その最大の特徴は、高い透明度と繊細なカット技術です。
クリスタルガラスを使用することで光の屈折率が高くなり、優れた透明度を実現しています。
カットについては太い線と細い線を駆使しながら、ガラスの表面に連続的な模様を彫り込んでいます。
バカラ

バカラは、フランス発祥のクリスタルラグジュアリーブランドです。
バカラと聞くとタンブラーやワイングラスなど食器のイメージが強いかもしれませんが、花瓶も展開しています。
バカラの花瓶には高品質のガラスが使われており、洗練されたデザインが多いのも特徴です。
ブランド誕生から約250年たった現在でもロイヤルファミリーやセレブリティをはじめ、世界中の人々から愛されています。
オールドマイセン

マイセンは、ドイツの磁器ブランドです。
およそ300年の歴史があり、ヨーロッパで初めて硬質磁器を生み出したブランドとしても有名です。
鮮やかな絵付けを特徴としており、世界中にコレクターがいます。
マイセンの作品は「オールドマイセン」と「現代マイセン」の大きく2つに分類されます。
オールドマイセンとは一般的に、1924年以前に製作された作品を指し、現代マイセンよりも高値で取引される傾向です。
オールドノリタケ

ノリタケは、日本を代表する陶磁器ブランドです。
ノリタケのなかでも、明治時代から戦前にかけて海外に輸出していた古い作品を「オールドノリタケ」と呼びます。
オールドノリタケは、気品溢れるデザインや精巧な細工を特徴としており、現在もなお、コレクターの間で高い人気があります。
オールドノリタケは国内で販売されていなかったため、希少性が高く、驚くほどの金額がつくことも少なくありません。
ここまでご紹介したような有名ブランドの花瓶や、ご自宅に眠っている作者不明の花瓶など、「これは価値があるかもしれない」と感じるお品物がございましたら、ぜひ一度その価値を確かめてみませんか?
福ちゃんでは、経験豊富な査定士が、お客様の大切な花瓶一点一点の価値を丁寧に見極めます。査定は無料ですので、お気軽にご相談ください。
花瓶を高く買い取ってもらうポイント

大切にしてきた花瓶を買取に出すなら、「少しでも高く買い取ってもらいたい」と考える方が多いでしょう。
査定額をアップさせるためのポイントは、以下のとおりです。
・早めに買取に出す
・付属品と合わせて査定に出す
・花瓶の状態が悪くても自分で修復しない
それぞれについて見ていきましょう。
早めに買取に出す
花瓶を高く買い取ってもらうためには、早めに買取に出すことが重要です。
なぜなら、陶磁器の花瓶は、湿気の影響でシミやひび割れなどの経年劣化が見られることがあるからです。
花瓶は割れやすい素材をしているものが多く、大切に保管していても、何かの拍子に割れてしまう恐れもあるでしょう。
それだけでなく、ブランドの花瓶は一般的に、発売から年数がたつにつれて需要が低くなっていく傾向があります。
こうした理由から、手放そうか迷われている花瓶をお持ちの場合は、なるべく早く買取に出すのがオススメです。
付属品と合わせて査定に出す
有名な作家やブランドの花瓶を購入すると、共箱や保証書などの付属品がついてくることがあります。
日本の作家が手がけた花瓶の場合、共箱に「作家のサインが入っている」ことも多いでしょう。
保証書には、作家やブランドの概要や作品名、製作時期などの情報が記載されています。
これらの付属品がなくても、花瓶そのものの特徴から「有名な作家やブランドのものである」と判断できれば、高値がつく可能性はあります。
しかし、付属品が揃っている場合は、さらに高値が期待できるでしょう。付属品付きの花瓶はコレクターからの需要がとくに高く、買取業者としても再販しやすいため、査定額が上乗せされやすいのです。
そのため、付属品が現存する場合は、必ず花瓶と一緒に査定に出すようにしましょう。
花瓶の状態が悪くても自分で修復しない
花瓶に割れ・ひび・欠けのほか、シミ・変色などが見られると、査定額への影響が心配になるかもしれません。そのため、ご自身で修復を試みようと考える方もいらっしゃいますが、それは避けるべきです。
花瓶の修復には専門技術が必要であり、かえって状態を悪化させ、本来あったはずの価値まで失ってしまうリスクがあります。
たとえ状態が悪く見えても、まずは「そのままの状態でプロに見てもらうことが重要」です。
花瓶の買取でよくあるQ&A

・割れや欠けがある花瓶は買い取ってもらえる?
・ノーブランドの花瓶は買取可能?
・花瓶の買取を依頼する買取業者の選び方は?
上記は花瓶の買取についてよくある質問です。それぞれのアンサーを詳しく見ていきましょう。
割れや欠けがある花瓶は買い取ってもらえる?
状態によりますが、買取可能な場合があります。
とくに有名作家やマイセン、バカラなど有名ブランドの作品、またはアンティーク品で希少性が高い場合は多少の欠けやヒビがあっても修復して価値を維持できるため、買取対象となることが多いです。
ただし、完品に比べると査定額は下がるでしょう。まずは諦めずに専門の査定士にご相談ください。
ノーブランドの花瓶は買取可能?
買取可能な場合があります。
作家やブランドのバリューがないノーブランドの花瓶は、アンティークとして価値のあるものや、特定の時代を象徴するデザイン、あるいは珍しい素材や高度な技法で作られた花瓶などであれば高く評価されるでしょう。
花瓶の買取を依頼する買取業者の選び方は?
花瓶の価値を正しく見極めるには、骨董品や美術品の専門知識を持つ業者を選ぶことが重要です。
公式サイトなどを確認し「花瓶を含む骨董品全般の買取事例が多いか」「陶磁器やガラス工芸に精通したプロの査定士が対応するか」を見極めましょう。
花瓶の買取なら「福ちゃん」にお任せください!

福ちゃんでは、花瓶の買取を行っております。
花瓶の買取方法としてご用意しているのは、「出張買取」「店頭買取」の2種類です。
お客様のご都合に合わせて、お好きな方法をお選びいただけます。
どちらの買取方法も、費用は無料です。
買取成立時に、出張料金・査定料・振込手数料といった手数料をいただくことは、一切ございません。
ご提示させていただいた査定額が、そのままお客様へのお支払い額となります。
お気軽に買取サービスをご利用いただける体制を整えておりますので、ぜひ福ちゃんへご相談ください。
まとめ

この記事では、花瓶の買取についてご紹介しました。
中国など海外での骨董品ブームが理由で、骨董品買取市場における花瓶の価値は、近年では上昇傾向です。
そのため、買取を検討されているなら、今が売りどきといえるでしょう。
実際の買取相場は、ブランドや作家などによっても大きく変わってきます。
お持ちの花瓶のブランドや作家がわからない場合は、ぜひ福ちゃんの「無料査定」をお試しください。
花瓶の知識に富んだ査定士が、ブランドや作家を見極めたうえで、適正な査定額をご提示させていただきます。
お電話が混雑しており繋がらない場合は、大変申し訳ございませんが時間を空けてお問合せください。

