- 骨董
- 2025.06.15
「平山郁夫」作品の買取価格は?代表作や高額買取されやすい作品などを紹介

「平山郁夫が描いた作品の価値が知りたい」
「平山郁夫の作品で高額買取されるものは?」
など、平山郁夫の作品について買取価格などを調べている方のために、情報をまとめました。
代表作の買取相場や高額買取される傾向にある作品などを解説いたします。
平山郁夫とは?

「平山 郁夫(ひらやま いくお)」は日本を代表する日本画家で、さまざまな功績を残し、後進の育成にも貢献しました。
まずは、平山郁夫の略歴や作品の特徴を解説いたします。
略歴
1945年:原子爆弾で被曝
1947年:東京美術(現・東京藝術大学)日本画科予科へ入学
1952年:東京藝術大学にて前田青邨に師事
1953年:院展にて「家路」が初入選
1959年:院展にて「仏教伝来」が入選
1964年:院展にて「仏説長阿含経巻五」「続深海曼陀羅」が『文部大臣賞』受賞
1968年:「シルクロードシリーズ」制作開始
1973年:東京藝術大学美術学部教授に就任
1978年:院展にて「画禅院青邨先生還浄図」が『内閣総理大臣賞』受賞
1988年:ユネスコ親善大使に任命される
1989年:東京藝術大学学長に就任
1993年:『文化功労者』受章
1994年:文化財保護振興財団の理事長に就任
1998年:『文化勲章』受章
2009年:死去
平山郁夫は広島県に生まれました。上京して東京美術大学で芸術を学んだ後、さまざまな作品が賞に輝いています。
また、創作活動だけではなく、東京藝術大学の学長に就任するなど教育界でも尽力し、文化財保護振興財団の理事やユネスコ親善大使など多岐にわたる活動で社会貢献をした人物です。
作品の特徴
平山郁夫は被爆した経験がきっかけで、仏の道と平和への祈りをテーマにした創作活動へ励むようになりました。
仏教の世界を表現するなかで、仏教伝来の源流であるシルクロードに強く心を惹かれるようになります。1960年代後半には、古代の商品が行き交ったシルクロードをモチーフにした作品を手がけ、代名詞ともいえる代表作が生み出されました。
また、シルクロードの枯渇した砂漠を描いているうちに日本の潤沢な緑を渇望するようになった郁夫は、日本の自然情景を題材とした作品も多く残しています。
平山郁夫の代表作と買取相場

- ✔︎ 仏教伝来
- ✔︎ 天山南路(夜)
- ✔︎ 交河故城トルファン
- ✔︎ アンコールワットシリーズ
- ✔︎ シルクロードを行くキャラバン
ここからは、平山郁夫の代表作をご紹介します。それぞれの魅力や買取相場を見ていきましょう。
仏教伝来
「仏教伝来」は、中国唐朝の玄奘三蔵が仏の悟りを求めてインドへ旅に出ている様子を描いた作品です。
後に制作されるシルクロードシリーズの出発点ともいえる作品で、仏教伝来が高く評価されたことをきっかけに芸術家「平山郁夫」の注目度が向上しました。
買取相場は数万円から数十万円といわれています。
天山南路(夜)
「天山南路(夜)」は、インドから中国に帰る僧侶たちが休息している様子を描いた作品です。
天山南路(夜)は発表されなかった「天山南路(昼)」が元となっており、天山南路(昼)にはひたすら歩き続ける僧侶たちがデッサンされています。
買取相場は数万円で、平山郁夫の制作プロセスが垣間見られるとして注目されている作品です。
交河故城トルファン
「交河故城トルファン」は、シルクロードの要衝トルファンに築かれ、政治・経済・文化の中心地として栄えた交河故城を描いた作品です。
交河故城はかつて軍事基地であり、当時のウイグル族や歴史が郁夫の作品として残されています。
シルクロードシリーズのなかでも高く評価されており、数十万円から百万円前後で取引されています。
アンコールワットシリーズ
アンコールワットシリーズは、内戦で荒廃したアンコールワットを救うために制作されたアンコール遺跡がモチーフの作品です。
「アンコールワットの遺跡 夕日」や「アンコールワットの月」「アンコールワットの遺跡 朝陽」などがあります。作品や技法によって買取相場は異なり、百万円を超える可能性もあるでしょう。
シルクロードを行くキャラバン
「シルクロードを行くキャラバン」は、シルクロードシリーズのなかでも代表的な作品です。シルクロードの砂漠をラクダで進むキャラバンの人々が描かれています。
「西・月」「東・太陽」の二部作となっており、夜と昼の対照的な美しさを表現している点が特徴です。
買取相場は数十万円で、「シルクロードを行くキャラバン-東・太陽-」のほうが高額になる傾向があります。
平山郁夫の作品で高額買取が期待できるもの

- ✔︎ 日本画
- ✔︎ ラクダモチーフ
- ✔︎ 直筆作品
平山郁夫の作品では、上記のものが高価買取されやすい傾向にあります。それぞれ詳しく見ていきましょう。
日本画
平山郁夫の日本画は希少価値が高く、手がけた作品のなかではもっとも高く評価される傾向にあります。
平山郁夫の作品はシルクスクリーンやリトグラフなどの版画作品が多く市場に出ており、そのなかでも日本画を版画にしたものは高額買取されるでしょう。
ラクダモチーフ
ラクダが描かれている作品は、技法問わず査定額が向上するでしょう。
戦争でシルクロードの往来が途絶えた歴史から、平山郁夫にとって平和のときに人や物、文化を運んだシルクロードのラクダは平和の象徴でした。
平山郁夫の代表的なモチーフとしても高く評価されるため、小さくてもラクダが描かれていると高額買取が期待できます。
直筆作品
直筆作品は、作者自身がその手で直接制作した一点もので、版画などにはない深みや奥行きが感じられる作品です。希少価値とクオリティの高さから高額となるでしょう。
版画作品の原画も直筆作品に含まれます。
平山郁夫作品の査定ポイント

- ✔︎ 需要が高い作品か
- ✔︎ 付属品がそろっているか
- ✔︎ 状態が良好か
平山郁夫の作品は、査定ポイントとして大きく上記3つが挙げられます。
需要が高い作品か
市場で需要が見込まれるかどうかは、絵画を査定するうえで重要なポイントです。
平山郁夫の作品では、仏教シリーズやシルクロードシリーズに人気が集まっています。シルクロードシリーズは、ラクダモチーフかどうかが査定ポイントとなるでしょう。
また、日本の自然風景や文化遺産を描いた作品も高く評価されており、市場でも高い需要が見込まれています。
付属品がそろっているか
絵画作品は、共シール・額縁・箱・保証書・鑑定書などが付属品として挙げられます。付属品も査定対象となるため、付属品があると査定額が向上するでしょう。
とくに、絵画を流通させる際に扱いやすくなる額縁は、デザインを含む美術品としても重要視されます。
また、主に日本画に付属している共シールは作家を証明する資料であるため、付属していない場合は価値が下がる可能性もあるでしょう。
状態が良好か
絵画は鑑賞目的であるため、状態の良し悪しが査定額に大きく影響します。カビやシミ、色褪せなどがない状態は、プラス査定の要素となるでしょう。
直射日光や湿気をさけて保存し、劣化を防止することをオススメします。
平山郁夫の作品は福ちゃんがお買取いたします

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福ちゃんはさまざまな絵画をお買取した実績があり、平山郁夫の作品も多数取り扱ってきました。
真贋の見極めはもちろん、絵画の状態や作家バリュー、需要などを総合的に判断して価値を見定めるため、適正価格のご提示が可能です。
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まとめ
平山郁夫は日本を代表する画家で、戦争の被爆を経験したことから仏教やシルクロードの世界を描くようになりました。
代表作には「仏教伝来」や「アンコールワットシリーズ」などがあり、とくにラクダモチーフの作品は高額で取引される傾向にあります。日本画や直筆作品も高く評価されるでしょう。
福ちゃんでは、平山郁夫の作品を数多くお買取し、多くのお客様にご満足のお声をいただいております。
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