• 骨董品
  • 2025.11.20

珊瑚とは?ピンク珊瑚や赤珊瑚・白珊瑚など種類別の特徴と価値や原木・置物などの値段について

珊瑚というと、海中に生息する美しい姿を思い浮かべる方が多いでしょう。その見た目から植物だと思っている方も少なくありませんが、実はれっきとした動物であり、刺胞動物の一種に分類されます。また、動物としての珊瑚の他に、宝石としての珊瑚も存在するため、「珊瑚礁と宝石珊瑚では何が違うのだろう」と疑問を抱く方もいるのではないでしょうか。

珊瑚の種類や価値を正しく知ることで、高額査定につながる珊瑚を見極めることができます。

この記事では、珊瑚の基礎知識を詳しく説明するとともに、珊瑚礁と宝石珊瑚の違いや珊瑚の主な種類と見分け方、種類別の買取相場についてまとめました。「珊瑚を譲り受けたけど、高く売れるのかな」「この珊瑚、本物なのかな」といった疑問や悩みを抱えている方は、ぜひ最後までご覧ください。

【記事のポイント】

  • ✅深海で育つ宝石珊瑚は、色味や傷の有無によって価値が大きく変わることがあります
  • ✅特に血赤珊瑚は希少性が高く、状態が良いほど高額査定につながる可能性があります
  • ✅真贋判断が難しいため、福ちゃんの専門査定士が無料で丁寧に鑑定します

珊瑚とは?特徴と基本知識

珊瑚とは、刺胞動物門・花虫綱(しほうどうぶつもん・かちゅうこう)に分類される生物です。クラゲやイソギンチャクの仲間で、ポリプと呼ばれる小さな珊瑚の個体が多数集まっているところが特徴です。見た目は植物に似ていますが、動物と同じように口や胃腔、骨格などがあります。

珊瑚と一言にいってもさまざまな種類があり、触手で動物プランクトンを捕まえて栄養を摂取するものもいれば、光合成を行う褐虫藻(かっちゅうそう)という藻類と共生しているものもあります。

また、珊瑚は生息環境や骨格、用途などによって造礁(ぞうしょう)珊瑚と宝石珊瑚の2種類に区分されているところも特徴の一つです。

以下では造礁珊瑚と宝石珊瑚の違いやそれぞれの特徴について詳しく見ていきましょう。

珊瑚の特徴(動物としての珊瑚と宝石珊瑚)

造礁珊瑚とは六方珊瑚を主とした種類で、二酸化炭素と海水に含まれるカルシウムを取り込んで石灰質の骨格を造り、成長する声質を持っています。造礁珊瑚が集まって形成された地形は珊瑚礁と呼ばれます。

短期間で大規模な珊瑚礁を形成できますが、骨格には多くの孔が空いているため、性質は脆く、加工には不向きです。主な生息環境は、共生している藻類の光合成エネルギーを利用して成長する関係上、太陽の光が届きやすい浅海となっています。

一方の宝石珊瑚は、八方珊瑚を主とした種で、骨格が非常に硬く、磨くと光沢を放つところが特徴です。骨格には色素成分や鉄分などが含まれていることから、研磨すると赤色やピンク色に発色するため、古来より宝石と並ぶ希少品として重宝されてきました。

非常に頑丈なのでジュエリーから置物まで幅広い用途に使用されますが、太陽の光が届かない深海に生息しているため摂取できる栄養素が少なく、成長は極めて遅くなります。

珊瑚の種類一覧(血赤・赤・桃・白)と見分け方

宝石珊瑚の種類は、主に色によって以下4つに分類されます。

  • 血赤珊瑚
  • 赤珊瑚
  • ピンク珊瑚
  • 白珊瑚

血赤珊瑚は、珊瑚全体が赤く発色している赤珊瑚の中でも特に深紅色でツヤがあり、黒点や白筋などが見られない極上品です。国内では土佐沖や五島列島などが主な採取地として知られていますが、産出量は非常に少ないため、市場では希少品として高く評価されています。

一般的な赤珊瑚は産出量が多少増えることもありますが、赤色の珊瑚はもともと日本で人気が高く、近年は中国や台湾からの需要も増えていることから現在も希少性が高いとされています。

血赤珊瑚と赤珊瑚の見分け方は、色味や色ムラ、傷の有無などに着目するのがポイントです。最高級品である血赤珊瑚は、血のように深い赤色をしていることに加え、傷や色ムラがほとんどないといった特徴があります。

一方、ピンク珊瑚は桃色に発色した珊瑚の総称です。ピンク色と一言にいっても色味の幅は広く、淡いベビーピンク色のものから、オレンジ色がかったサーモンピンク、赤に近い「血桃」まで、複数のパターンに分かれています。

主な産地は、日本と台湾の深海域です。淡い色は比較的供給が安定していますが、濃い色はめったに見られないため、市場ではプレミア化しています。なお、淡い色でも色ムラが見られないものは希少価値が高く、高額査定が付く可能性があります。

白珊瑚は、全体的に白っぽい色をした珊瑚です。純白に近いものもあれば、薄いピンク色がちりばめられたものなどもあります。中部太平洋や日本沿岸などが主産地ですが、超深海に生息していることから採取コストが高く、かつ元々の産出量も少ないため、希少品と見なされています。

種類別の買取相場と市場傾向

ここまで宝石珊瑚の色による種類分けについて説明してきましたが、それぞれ市場ニーズが異なるため、買取相場にも差があります。

以下では珊瑚の種類別におおよその買取相場を一覧にまとめました。

種類買取相場
血赤珊瑚数万円~数百万円
赤珊瑚数万円~数十万円
ピンク珊瑚数千円~数万円
白珊瑚数千円~数十万円

※製品の状態によっては買い取れない場合がございます、予めご了承ください。

特に高値で取引されやすいのは、色味が濃く、かつ傷やくぼみ、色ムラなどがほとんど見られない最高級品の血赤珊瑚です。

一方、原木ではなくアクセサリーに加工されることの多いピンク珊瑚や、乳白色の白珊瑚などは買取相場も安定している傾向にあります。ただし、色味や状態の良さによっては高額査定になることもあるため、お手元に珊瑚がある方は自己判断せず、買取専門業者に価値を査定してもらうことをおすすめします。

ここからは、それぞれの種類ごとの買取相場について、より詳しく見ていきましょう。

白珊瑚

白珊瑚は、南シナ海から沖縄近海、五島列島、土佐湾などに生息する珊瑚です。

白色をベースとしていますが色味は多種多様で、乳白色のものや、セピア色をしたもの、淡いピンク色が混じっているものもあります。中でも純白のものは希少性が高く、数十万円の値が付くケースもあります。

一方で、アクセサリーやインテリアなどに加工されたものの買取相場は数千円です。特に置物に関しては、著名な作家の作品以外は買取不可になるケースも少なくないため、注意しましょう。

なお、白珊瑚の表皮は柿色をしているため、研磨されていない状態ではピンク珊瑚と見間違えることもあります。見分けがつかない場合は専門業者に査定を依頼して判断してもらうとよいでしょう。

【関連記事】
白珊瑚の買取相場解説!見分け方や原木・ネックレス・置物の価値など紹介

ピンク珊瑚

ピンク珊瑚は、西太平洋の海域を主な産地とした珊瑚です。日本では小笠原諸島や五島列島、奄美、沖縄などで採取されます。基調とするピンクは、淡色~濃色までさまざまです。中でも色ムラのない淡いピンク色をしたものは欧米では「エンゼルスキン」、日本では「本ボケ」と呼ばれて珍重されています。

エンゼルスキンは現在採取されていないことから、市場でもレア品扱いされています。そのため、専門業者に持ち込めば、高く買い取ってもらえる可能性が高いです。

一方、ピンク珊瑚は他の種類に比べて大きく育ちやすいことから、大きな原木も市場に出回っており、数千円~数万円程度で取引されています。ただし、ピンク珊瑚は色味がかわいいという理由でアクセサリーに加工されるケースが多く、アクセサリーは原木ほどの値は付きにくいでしょう。

【関連記事】
ピンク珊瑚(桃色珊瑚)の買取相場を紹介!見分け方や原木・指輪などの価値等解説

赤珊瑚

赤珊瑚は、後述する血赤珊瑚を除く赤色を基調とした珊瑚です。赤珊瑚は日本近海や地中海で採取されますが、産地によって色味や質に違いがあります。小笠原列島や五島列島、奄美、沖縄、宮古島周辺で採取される日本産のものは、透明感のある深赤色をしており、かつ丈夫で形も美しいことから、世界中で高評価を得ています。

一方、地中海産は「フ」と呼ばれる白い斑点模様がなく、色ムラが少ないことから、美しい外観に仕上がるところが特徴です。ただし、軟らかい性質をしているため、内部に傷や穴ができることも少なくありません。また、日本産のものに比べると希少性が低いため、市場でのニーズはやや劣る傾向にあります。

なお、日本産に比べるとサイズも小ぶりなため、ブレスレットやアクセサリーなどに加工されることが多いようです。気になる買取相場は、原木で数万円~数十万円程度です。色味が濃いほど高額になる傾向にあります。

【関連記事】
赤珊瑚の買取相場は?1グラム当たりの値段や原木・数珠・置物・ネックレス等の価値解説

血赤珊瑚

血赤珊瑚は、赤珊瑚の中でも特に赤みが強く(カラーグレードの色味4~5に相当)、ほとんど色ムラのない珊瑚です。血のように赤黒い色をしていることから、「オックスブラッド(雄牛の血)」とも呼ばれています。

数ある宝石珊瑚の中でも最高級品として珍重されており、コレクター市場で高い評価を受ける傾向にあります。なお、血赤珊瑚と呼ばれるには色味だけでなく、状態についても一定の水準を満たしていなければなりません。

赤珊瑚のカラーグレードにおける状態はS・A・B・C・Dの5段階で評価しますが、血赤珊瑚に該当するのは以下2つのみです。

  • Sランク:傷や色ムラがなく、光沢面での欠点が目視できないもの
  • Aランク:傷や色ムラはあるが、肉眼で容易に確認できないもの

産地は日本の土佐沖や小笠原諸島、五島列島、奄美大島などが主流で、特に土佐沖で採れる血赤珊瑚は、その美しさから「世界最高峰の珊瑚」と称されています。そのような血赤珊瑚の買取相場は、原木なら数万円~数十万円程度ですが、状態が良好であれば数百万円の高値が付くこともあります。

ただし、前述した赤珊瑚の中にも血赤珊瑚に似たものが多いため、血赤珊瑚かどうか確かめたいのなら専門知識が豊富な買取業者での査定がおすすめです。

【関連記事】
血赤珊瑚の見分け方|偽物判別ポイントと高知産の価値を解説

高額査定が期待できる珊瑚の特徴

珊瑚の査定額は、産地や状態などによって大きく左右されます。特に以下の特徴があるものは高額査定が期待できます。

  • 色ムラがなく状態が良好
  • 日本産
  • 全日本珊瑚漁業協同組合の鑑別書付き

珊瑚は色味が均一で、むらのないものほど高く評価される傾向にあります。

逆に、「フ」と呼ばれる白い点や白濁が見られるものや、マーブル模様になっているものは宝石珊瑚としての質が落ちるため、高値が付きにくいでしょう。

また、カラーグレードでは色ムラだけでなく、くぼみや傷、穴、ひびなどの有無も評価を左右するポイントになります。

さらに、同じ種類の珊瑚でも潮の流れなどの環境的要因で品質に差が出ることから、産地ごとに評価が変わる点にも注意が必要です。一般的に、海外で産出されたものよりも日本産のものの方が透明感があり、かつ色に深みもあるため、コレクターからの人気が高くなっています。

上記の要因に加え、全日本珊瑚漁業協同組合の鑑別書が付いているものは、本物の天然珊瑚であると証明されていることから、高額査定を期待できるでしょう。

なお、色ムラがあったり、鑑別書が付いていなかったりするものでも、状態によっては高値で買い取ってもらえることがあります。「色ムラがあるから売れないだろう」「鑑別書がないから安いかも」と諦めずに、お手元に珊瑚がある方は一度査定に出してみてはいかがでしょうか。

偽物珊瑚の見分け方と注意点

珊瑚は希少価値が高いことから、本物そっくりに仕上げられた偽物が出回っています。偽物の多くはガラスやプラスチック樹脂などを使用していますが、一見しただけでは見分けがつきにくいものもあるため注意が必要です。

偽物かどうか判断するには、以下3つのポイントをチェックしてみましょう。

  • 白熱灯で温度変化の有無を確認
  • 重さを確認
  • 珊瑚の断面を確認
  • 買取業者に査定してもらう

本物の珊瑚は熱伝導性が低いため、加熱しても熱くなりにくい性質を持っています。そのため、白熱灯を当てて熱くなるかどうかチェックすれば、本物か偽物か見分けられます。短時間だと効果がないため、珊瑚を白熱灯の下にしばらく放置してから素手で触って確認してみましょう。

ただし、過度な熱を加え続けると、珊瑚が損傷するリスクもあります。珊瑚の価値を損なうことなく正確に見極めるには、プロの査定士による査定をおすすめします。

また、珊瑚の重量や断面を調べてみるのも有効な手段の一つです。プラスチックや樹脂は本物の珊瑚に比べて軽いため、手に持って比較すれば判断できます。ただし、本物の重さがどのくらいか分かっていない場合は比較対象がなく、見極めは困難でしょう。

一方の断面ですが、偽物は珊瑚に似た色味で表面のみをコーティングしているケースが多々見られます。例えば表面は赤いのに断面は白いといったものは偽物だと見分けがつくでしょう。ただし、断面を見るには珊瑚を割ったり、削ったりする必要があるため、珊瑚そのものの価値を下げてしまう恐れがあります。

もし本物だった場合、査定額に影響が及ぶ原因となります。そのため、珊瑚としての価値を損なわずに真贋(しんがん)を見極めたいのなら、プロの査定士がいる買取業者に見てもらうことをおすすめします。

福ちゃんの珊瑚買取実績とサービス紹介

福ちゃんでは、これまでさまざまな種類の珊瑚を買い取り、多くのお客様にご満足いただいている実績があります。珊瑚の原木はもちろん、赤珊瑚を用いた帯締めや帯留、白珊瑚のブローチ、ピンク珊瑚の観音像など、和風小物やアクセサリー、置物に至るまで、幅広い品物の買取を行ってきました。

査定は、珊瑚に詳しい査定士が責任を持って担当します。珊瑚の色や質、形などさまざまな要素を鑑みて真贋を判断し、適正な買取価格を提示します。なお、買取方法は出張買取・宅配買取・店舗買取の3種類から選べます。出張買取は1点からでも訪問可能で、出張手数料はいただきません。

宅配買取は専用の宅配キットも福ちゃんがご用意するため、お客様はキットに珊瑚を詰めて送るだけです。もちろん、どの方法を選んでも査定手数料は無料です。余計なコストをかけずに珊瑚の価値をチェックしたり、売りに出したりできます。

査定の結果、納得できなければ断っていただいてもかまいません。キャンセル手数料はかからないため、「珊瑚の価値だけ知りたい」という場合もお気軽にご利用いただけます。

珊瑚の価値を正しく知って査定へ

珊瑚には造礁珊瑚と宝石珊瑚の2種類があり、原木やアクセサリーとして市場で取引されているものは宝石珊瑚です。宝石珊瑚は色によってさらに複数の種類に分かれており、特に血赤珊瑚は高値で取引される傾向にあります。

他の種類もカラーグレードによっては高値が付く可能性がありますが、真贋や価値の見極めは難しいため、専門知識が豊富な査定士に見てもらうのがおすすめです。

福ちゃんでは、定期的な社内研修を受けているプロの査定士が、お客様のお持ちになった珊瑚を丁寧に査定します。ご実家やご自宅から見つかった珊瑚の原木や置物、小物の価値が知りたい方は、ぜひ福ちゃんの無料査定サービスをご利用ください。

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