【バイオリンとビオラ】限りなく似た2つの楽器の大きな違いとは?

今回は、「バイオリンとビオラの違い」をテーマにお送りします。バイオリンとビオラ、字面がまったく違うので楽器に詳しくない方は「もともと全然違う楽器なんじゃないの」と思われるかもしれませんが、画像検索してみるとパッと見ではあまり違いがないことがわかります。

いずれも平べったいひょうたん型の胴体と長い首を持っており、ピンと張った弦を弓でこすることで音を鳴らす弦楽器となっています。同じ楽器であるといわれても納得してしまいそうなほど、バイオリンとビオラの形状は酷似しています。しかし、2つの楽器にはいくつかの明確な違いがあります。

今回の記事では、具体的にバイオリンとビオラの間にどんな違いがあるのか詳しくまとめてみたいと思います。

バイオリンとビオラの違いまとめ

「バイオリンとビオラ」限りなく似た2つの楽器の大きな違いとは

バイオリンもビオラも基本的な形状はほとんど変わらず、「弓で弦を弾く」という音の出し方も共通しています。

パッと見た感じは「同じ楽器なのでは?」と思ってしまいがちなわけですが、よくよく2つを見比べ、また実際にそれぞれの楽器が奏でる音色を聴き比べてみると、その違いはわかってきます。

大きさの違い

まず、バイオリンとビオラは大きさが異なります。具体的には、ビオラのほうがバイオリンよりもひと回り大きいという特徴を持っているのです。

とはいえ、「微々たる違いでしかない」ということもできます。バイオリンが全長約60cmであるのに対して、ビオラは約70cmとなっており、10cmしか違いがありません。

知らない人がビオラだけ見せられて「これはバイオリンです」といわれたら信じてしまいそうなレベルです。

音の違い

というわけで、楽器の大きさは違うものの歴然とした違いというほどではないといえますが、バイオリンとビオラの音色を聴き比べてみると、音には明らかな違いが見られます。

バイオリンが突き抜けるような高い音を出せるのに対して、ビオラはどちらかといえば暗く、渋めの低い音がメインとなっています。また、バイオリンが軽やかに歯切れの良い音を響かせるのに対して、ビオラはやや鈍重に広がるようなイメージの音が出ます。

また、バイオリンとビオラでは「音の機動性」に違いがあります。ここでいう「音の機動性」というのは、なめらかに音を響かせることができるかどうかを指しています。

バイオリンはなめらかに滑るような響きの美しい音色を聞かせるのに対して、ビオラは1音ずつしっかりと弾かなければきちんとした演奏ができず、バイオリンのように流れるような音を出すことができません。

「スター楽器」と「縁の下の力持ち」の違い

こうして音の違いを解説してみるとわかりますが、バイオリンとビオラの違いは「スター楽器」と「縁の下の力持ち」の違いであるといえます。

美しい高音をのびのびと奏でる華やかなバイオリンは、さまざまなクラシックの楽曲で主旋律を奏でることも多いスター楽器です。

一方のビオラは暗く低い音色の楽器であり、どちらかといえば「主旋律を奏でる」というよりは楽曲に深みを出すために背後で音を響かせる楽器であるという位置づけになります。

実際のところオーケストラでもビオラが目立つことはほとんどなく、たいてい主役の座はバイオリンがつとめることになっています。

実は同時期に生まれた(とされる)バイオリンとビオラ

「バイオリンとビオラ」限りなく似た2つの楽器の大きな違いとは

限りなく似ているようで、実は音色や使われ方に大きな違いがあるバイオリンとビオラ。

バイオリンとビオラの違いをおさらいすると、

より高い音が出るのがバイオリン
よりなめらかに音を奏でることができるのがバイオリン
楽曲の主役として活躍する機会が多いのがバイオリン

という感じになっており、ビオラはバイオリンに比べて音域が低く、機動性がバイオリンに比べてやや劣っており、鈍重な印象の音色を奏でます。

クラシック音楽の分野でビオラが主役を張って主旋律を奏でることはなく、楽曲に深みを与える“縁の下の力持ち”的な役割を担っています。

このように、似ているようで大きな違いがあるバイオリンとビオラですが、実は2つの楽器は同時期に生まれた(らしい)ということがわかっています。

バイオリンとビオラが歴史上に登場したのは16世紀以前のことで、イタリアあたりで使われ始めたといわれています。

当時は「ビオラ」という言葉は弓で弦を弾く弦楽器全般をあらわしていたといわれていますが、18世紀頃に固有名詞として定着し、それ以後、現在に至っています。

ちなみに、フランス語ではビオラを「アルト」と呼んでいますが、これはいわばソプラノ的な高い音を奏でることができるバイオリンと区別して、「ソプラノよりは低い音が出る楽器=アルト」というわけでそのように呼ばれているといわれています。

ビオラをメインにした楽曲もある?

「バイオリンとビオラ」限りなく似た2つの楽器の大きな違いとは

ソプラノを支えるアルトであり、スター楽器の音色に深みを持たせる“縁の下の力持ち”であるビオラですが、実は音楽の世界ではビオラをメインにした楽曲も少なからず作られています。

たとえば、バッハの『ブランデンブルク協奏曲6番』ではビオラが主旋律を奏でる部分がありますし、現代音楽の分野で世界的な名声を獲得している武満徹は、ビオラが主役となるオーケストラ曲『ア・ストリング・アラウンド・オータム』を1989年に作曲しています。

また、特に近年はビオラだけで1曲まるごと奏でられるビオラの独奏曲も作曲されるようになっています。

まとめ

今回はバイオリンとビオラの違いについてまとめてみましたが、いかがでしょうか。

バイオリンとビオラは大きさがひと回り異なるほか、音の高さや機動性に違いがあり、従来は「バイオリン=スター楽器」「ビオラ=縁の下の力持ち」という感じの力関係でした。

しかし、実はビオラが主役として活躍する楽曲は古くから作られていたほか、近年では独奏曲も多く聴かれるようになりつつあります。

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