• 骨董
  • 2025.05.08

瀬戸焼の買取相場は?高値で買取してもらうためのポイントも解説

瀬戸焼は、愛知県瀬戸市を中心に製造されている焼き物です。

焼き物づくりを牽引してきた「瀬戸焼」は、陶磁器全般を指す「せともの」という言葉の由来にもなっています。

日本六古窯」の1つにも数えられる瀬戸。この地域でつくられた焼き物は、買取市場においても高い評価を得るものが少なくありません。

当記事では、そうした瀬戸焼の買取をお考えの方に向けて、買取相場に関して紹介します。

できるだけ高値で買取してもらうためのポイントも解説しますので、ぜひ参考にしてください。

瀬戸焼とは

瀬戸焼とは

瀬戸は、「日本六古窯」の1つに数えられる焼き物の産地です。

愛知県瀬戸市を中心に生産される焼き物は「瀬戸焼」と呼ばれ、多種多様な品ぞろえが魅力です。

ここでは、瀬戸焼の特徴を簡潔に見ていきましょう。

日本六古窯の1つ

そもそも「日本六古窯(にほんろっこよう)」とは、陶磁器窯のうち、中世から現在まで生産が続いている代表的な6つの産地の総称です。

具体的には、以下6地域が挙げられます。

・越前
・瀬戸
・常滑
・信楽
・丹波
・備前

日本六古窯」という名前は、1948年ごろに古陶磁研究家の小山冨士夫氏によって命名され、2017年に日本遺産に認定されました。

六古窯の陶磁器は、それぞれの産地で育まれた自然や文化を生かして焼き上げられています。

瀬戸焼の特徴

日本六古窯の1つである瀬戸は、1000年以上もの歴史がある、日本屈指の窯業地です。この地でつくられる焼き物は、「瀬戸焼」と呼ばれています。

瀬戸焼には、陶器と磁器の両方があります。

陶器においては、「釉薬(ゆうやく)」を駆使した装飾が特徴です。釉薬とは、素焼きの陶磁器の表面にかけるガラス層のことです。瀬戸焼の大きな特徴として、多様な釉薬技法を古くから用い、豊かな表現を生み出してきた点が挙げられるでしょう。

磁器については、「瀬戸染付焼」と呼ばれる焼き物が有名です。瀬戸染付焼とは、白地の素焼きの素地に呉須(コバルト顔料)で絵付を施し、その上に釉薬をかけて焼成したものを指します。

多種多様な品ぞろえがあるのも瀬戸焼の特徴で、「瀬戸でつくれないものはない」といわれるほどです。

焼き物と聞くと、皿や茶碗といった食器類、花瓶、壺などを想像する方も多いのではないでしょうか。

しかし、瀬戸焼の用途は食器類に限りません。たとえば、洗面台やドアノブ、自動車部品など、私たちの身の回りにあるさまざまな製品にも使われているのです。

瀬戸焼の価値や買取相場

瀬戸焼の価値や買取相場

瀬戸焼の買取価格は、作品ごとに大きな幅があります。

なぜなら、瀬戸焼の価値は、以下のようなさまざまな要素から判断されるからです。

・作家
・制作年代
・保存状態
・付属品の有無

そのため、「瀬戸焼の買取相場は●円」と一概に示すことはできません。

とはいえ、「自分の持っている瀬戸焼はいくらになるのだろう?」と気になる方も多いのではないでしょうか。

お持ちの瀬戸焼の正確な価値を知るためには、専門知識のあるプロによる査定が、もっとも確実な方法です。

「もしかしたら価値があるかもしれない」と感じる瀬戸焼がお手元にございましたら、福ちゃんの無料査定で、その価値を確かめてみませんか?

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高価買取を狙える瀬戸焼の特徴

高価買取を狙える瀬戸焼の特徴

高価買取を狙える瀬戸焼には、以下のような特徴が見られます。ご自身の瀬戸焼を思い浮かべながら、チェックしてみてくださいね。

・有名作家が手がけたお品物
・古瀬戸
・保存状態がよいお品物

人間国宝に認定されている作家や、受賞歴を持つ作家など、有名作家が手がけたものは、高価買取を狙えるでしょう。

有名作家の具体的な例は、次の章で詳しく紹介します。

上記の「古瀬戸」とは一般的に、室町時代以前につくられた瀬戸焼を指します。古い時代につくられた焼き物としては、希少性が高いのが特徴です。

古瀬戸のなかでも、全体が釉薬で覆われた作品は、その高級感あふれる印象から人気を集めています。

保存状態がよい作品は、より高い評価が期待できるでしょう。

瀬戸焼は、時間の経過とともに劣化が見られることもあります。買取をお考えであれば、状態が悪くならないうちに査定してもらうことをオススメします。

瀬戸焼の有名作家

瀬戸焼の有名作家

瀬戸焼の有名作家は、以下のとおりです。

・加藤作助
・加藤土師萌
・原憲司
・加藤重高
・荒川豊蔵

これらの作家が手がけた作品を買取に出すと、予想以上の査定額がつくことも珍しくありません。

それぞれの作家について、簡潔に見ていきましょう。

加藤作助

焼き物の産地で最初に窯を開いた人物のことを「陶祖」といい、瀬戸焼の陶祖は「加藤四郎左衛門景正(通称:藤四郎)」とされています。

藤四郎が実在したかどうかは、いまだにわかっていないものの、彼の技法に続いたとされる作家が、瀬戸窯周辺には数多く残っています。

その1つが「加藤作助」と呼ばれる一門です。作助を初めて名乗ったのは江戸時代後期であり、150年以上続く名門です。

この一門の5代目にあたる「加藤作助」は、「日本伝統工芸展」において42回連続で入選するなど、数々の賞を受賞しています。彼の作品は、緑色の釉薬を使った装飾を特徴としています。

加藤土師萌

加藤土師萌は、色絵磁器の陶芸家として広く知られる人物です。色絵磁器とは、磁器の表面に赤・黄・緑・紫などの色絵具で文様を表す技法、あるいはその製品を指します。

加藤土師萌は1961年、色絵磁器の技術が認められ、「重要無形文化財保持者」として認定されました。

1937年には、パリ万博で出品した作品がグランプリを受賞。学術およびスポーツ・芸術文化分野における優れた業績を挙げた人を対象とする「紫綬褒章」を受賞するなど、数々の功績を残しました。

有名作品として、花模様と黒色の模様が特徴的な「色絵瑠璃金彩芦文水指」が挙げられます。

原憲司

原憲司は、可児市重要無形文化財「黄瀬戸」の技術保持者第1号の認定を受けている人物です。

黄瀬戸とは、16世紀後期以降に美濃窯(岐阜県東濃地方)で焼かれた、黄釉が施された焼き物を指します。

美濃窯と瀬戸窯は隣接することから、美濃焼は昔、瀬戸焼として認識されていました。こうした背景もあり、「黄瀬戸」の名前がついたとされています。

」という漢字からも想像できるように、黄瀬戸は全体があたたかい黄色で覆われているのが特徴です。

原憲司は黄瀬戸だけにとどまらず、瀬戸地域の伝統的な技法である「志野」「瀬戸黒」「織部」なども手がけ、茶碗や花器をメインに制作を続けました。

加藤重高

加藤重高は、陶芸家として活躍していた加藤唐九郎の三男として生まれ、最初は父の助手として作陶を始めました。

その後、1958年の第1回新日展に出品した「織部壺」で初入選を果たし、作家としてデビューしました。

加藤重高は主に、「志野」「織部」「黄瀬戸」の茶陶を制作。数々の展覧会に出品し、受賞しましたが、1971年以降は出品をすべてやめて、個展を中心とした活動に切り替えました。

のちに作風を変え、豪快で迫力のある作品を生み出しています。

加藤重高の代表的な作品として、重厚な印象が特徴的な黄瀬戸茶碗「雷光」が挙げられます。

荒川豊蔵

荒川豊蔵は、昭和時代に活躍した、日本を代表する陶芸家です。

荒川豊蔵は1955年、重要無形文化財「志野」「瀬戸黒」の技術保持者として、人間国宝に認定されました。

1958年には、各分野で優れた業績を挙げ、文化の向上に寄与した人物や団体に贈られる「中日文化賞」を受賞。1968年には「勲四等旭日小綬章」、1971年には「文化勲章」を受賞するなど、数々の受賞歴があります。

荒川豊蔵の作品は、大らかで豪快な作風が特徴です。

瀬戸焼を高価買取してもらうためのポイント

瀬戸焼を高価買取してもらうためのポイント

大切にしてきた瀬戸焼を手放すなら、できるだけ高く売却したいですよね。

瀬戸焼を高価買取してもらうためには、以下のポイントを意識しましょう。

・自分で修復しない
・付属品も揃えて査定に出す
・骨董品の買取専門業者に依頼する
・複数の業者で査定してもらう

それぞれについて、詳しく解説します。

自分で修復しない

瀬戸焼にヒビや欠けがある場合でも、自分で修復することはオススメしません。

ご自身で修復したことで、ヒビや欠けがさらに広がり、むしろ査定額が下がってしまう恐れもあるからです。

よかれと思ってしたことが原因で、お品物の価値を下げてしまうのは、非常にもったいないですよね。

とくに有名作家が手がけた作品や、古瀬戸は、多少の欠けがあっても高価買取となることもあります。修復する前にまずは査定をしてもらい、どれくらいの価値があるのかチェックしてみましょう。

付属品も揃えて査定に出す

瀬戸焼を購入した際、以下のような付属品がついてくることがあります。

・共箱
・鑑定書
・説明書

こうした付属品も一緒に査定してもらうことで、お品物本体しかないときと比べて、高値で買取してもらいやすくなります。

これらの付属品のなかでとくに重要なのが、「共箱」です。

共箱には、作家本人によって作品名・作家名が墨書きされている場合もあります。そのような場合、共箱を一緒に出すことで、作品が本物であることを証明できます。

作品名や作家名が記載されている付属品があると、制作された年代や産地など、より深掘りした査定にもつながるため、できるだけ一緒に用意しましょう。

骨董品の買取専門業者に依頼する

瀬戸焼を高く売却するためには、陶磁器をはじめとする骨董品の買取専門業者に依頼することが大切です。

というのも、陶磁器を正しく査定するためには、以下のような多くの項目を見極める必要があります。

・作家
・産地
・制作された年代
・使用している素材
・使われている技法
・保存状態
・付属品の有無
・最新の市場価値

これらの要素を正確に判断できるのは、陶磁器に関する専門知識のある査定士だけです。そのような査定士は、多くの場合、骨董品を取り扱う業者に在籍しています。

骨董品買取を行っている福ちゃんには、陶磁器の専門知識がある査定士が在籍しています。瀬戸焼の買取実績もございますので、ぜひご相談ください。

複数の業者で査定してもらう

複数の業者で査定してもらい、そのなかから査定額がもっとも高かった業者を選ぶのもオススメです。

複数の業者に査定を依頼することで、査定額を比較できるだけでなく、価格交渉の材料も得られます。

ただし、あまりにも多くの業者へ依頼すると、それだけ負担も増えるため、骨董品買取に強い業者数社に絞るとよいでしょう。

その際、査定料やキャンセル料が無料かどうかもチェックすることが大切です。査定額が高くても、高額な査定料やキャンセル料を請求されたら、手元に残るお金が少なくなったり損してしまったりします。

福ちゃんでは、査定料やキャンセル料などの費用は一切いただいておりません。

お気軽にご利用いただける体制を整えておりますので、ぜひお問い合わせください。

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瀬戸焼の主な買取方法

瀬戸焼の主な買取方法

瀬戸焼を買取に出すにあたり、「どのような買取方法がある?」「どの買取方法を選べばよいかわからない」といった疑問をお持ちの方もいらっしゃるかと思います。

そこでここでは、瀬戸焼の主な買取方法として挙げられる、以下2つの方法について紹介していきます。

・店頭買取
・出張買取

それぞれの特徴を把握し、ぜひご自身に合う買取方法を見つけてくださいね。

店頭買取

店頭買取とは、お品物を店舗に持ち込んで査定してもらう買取方法です。

各店舗の査定士が、お客様の目の前で査定を行い、買取価格を提示します。

価格にご納得いただければ、その場で現金にてお支払いするのが、一般的な流れです。

予約が不要な店舗もあるため、ご自宅の近くに店舗がある場合、気軽に利用できるでしょう。

一方で、瀬戸焼をはじめとする陶磁器は重さがあるため、持ち運びが大変です。持ち運んでいる最中に、落として破損させてしまうリスクもあります。

出張買取

出張買取とは、査定士がお客様のご自宅に訪問し、お品物を査定する買取方法です。

店頭買取と同様に、査定士がお客様の目の前で査定し、買取価格をご提示します。

価格にご納得いただければ、基本的にはその場でお支払いとなります。

出張買取は、お品物を持ち運ぶ必要がなく、お客様のご負担が少ない点がメリットです。持ち運んでいる最中に、お品物を破損させてしまうリスクもありません。

一方で、業者の人がご自宅に来ることに対して、抵抗を感じる方もいるでしょう。

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これらのうち、とくに人気のある買取方法が「出張買取」です。

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まとめ

まとめ

本記事では、瀬戸焼の買取について紹介しました。

瀬戸焼の買取価格は非常に幅広く、一概にいくらとはいえません。

瀬戸焼の価値は、作家や制作された年代、保存状態などのあらゆる要素によって決まります。そのため、似たような見た目の作品であっても、査定額に大きな差が出ることもあるのです。

瀬戸焼の価値を決める要素について、適切な判断を得るためには、専門知識のあるプロに査定してもらうことが、何よりも大切です。

福ちゃんには、陶磁器の知識を豊富に持った査定士が在籍しております。

お客様が大切にされてきたお品物を、1つずつ丁寧に拝見しますので、ぜひ福ちゃんにお任せください。

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