• 古銭
  • 2025.05.16

一銭硬貨の価値はどのくらい?明治から昭和にかけて流通していた全種類を紹介

一銭硬貨は、明治から昭和にかけて日常的に使われていた通貨であり、日本が近代化から戦時体制へと歩んだ激動の歴史を刻んだ古銭です。

そのような一銭硬貨に魅了されるコレクターは現在も多く、近年では古銭市場で思いがけない高値がつくこともあります。

昔の一銭は今のお金でどのくらいの価値になる?
手元にある一銭硬貨、売るならどこに相談したらいいの?
といった疑問をお持ちの方も増えているようです。

当記事では、明治初期の一銭が持っていた実際の価値から、さまざまな一銭硬貨の種類、高額査定を目指すためのポイントまで詳しくご紹介します。

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明治初期の一銭の価値はいくらだったのか?

一銭硬貨の価値はどのくらい?明治から昭和にかけて流通していた全種類を紹介

明治初期の日本では、「1円=100銭」という換算レートが確立されており、当時の1円は庶民にとって高額な金額でした。

官吏(役人)や教員が月に数円~十数円の給料を受け取っていた時代には、一銭でも食品を購入できる価値があったほどです。

現代の物価に単純換算することは難しいものの、一銭がおよそ数十円から数百円ほどの購買力を持っていたという見方もあります。

たとえば、明治30年頃にはあんパン1個が1銭だったといわれており、現在のあんパン価格に換算すると当時の1銭の価値がわかりやすいでしょう。

こうした時代背景を知ると、一銭硬貨が持つ歴史的・文化的な価値へさらに興味が湧いてくるのではないでしょうか。

「一銭」硬貨の種類と価値

一銭硬貨の価値はどのくらい?明治から昭和にかけて流通していた全種類を紹介

一銭硬貨は、明治・大正・昭和という激動の時代の流れに合わせて、素材やデザインが次々と変更されてきました。

銅や青銅から始まり、アルミニウム、さらには戦時下の金属不足を反映して錫(スズ)や陶器製の試作品まで登場するなど、実に多彩なバリエーションが存在します。

ここでは、これまでに発行された一銭硬貨をご紹介し、それぞれ特徴や現在の市場での評価についてお伝えします。

竜一銭銅貨

竜一銭銅貨は、明治6年(1873年)から明治21年(1888年)まで発行されていた一銭硬貨です。当時の日本近代化を象徴するデザインとして多くの注目を集めています。

コインの中央に大きく描かれた力強い竜は、躍動感にあふれており、収集家の間でも人気の高い逸品です。全体的に発行枚数自体は多かったものの、明治期の古い年号や保存状態の良い硬貨は希少性が高くなります。

また、同じ「竜一銭銅貨」でも、発行時期によって細かいデザインの変更が行われているため、そのバリエーションを集める楽しみ方もできる魅力的な硬貨となっています。

稲一銭青銅貨

稲一銭青銅貨は、明治31年(1898年)から大正4年(1915年)にかけて発行されていた硬貨で、表面には日本の主食である「稲穂のデザイン」が施されています。

日本の農業を象徴するこのモチーフは、素朴で親しみやすい印象を与えてくれるデザインです。極めて良好な状態のものや発行数の少ない年号になると、古銭買取で高額査定になることも。

コレクション初心者でも集めやすい、代表的な一銭硬貨のひとつといえるでしょう。

桐一銭青銅貨

桐一銭青銅貨は、大正5年(1916年)から昭和13年(1938年)にかけて発行された硬貨で、図案には高貴な桐の紋章が刻まれています。

桐紋は皇室や公家の紋章としても広く知られており、気品と格式を感じさせる美しいデザインです。

素材は稲一銭と同じ青銅ですが、発行されていた期間が比較的長かったため、竜一銭銅貨や稲一銭青銅貨と比べると価値が低い傾向にあるといえます。

古銭査定には、桐の紋章がはっきりと刻印されているなど、硬貨の状態が重要なポイントのため、お手元にある場合はぜひチェックしてみてくださいね。

カラス一銭黄銅貨

カラス一銭黄銅貨は、昭和13年(1938年)に発行された黄銅製の硬貨です。硬貨の中央部分にカラスを描いた図案が特徴で、「カラス銭」と呼ばれることもあります。

発行年は単年だったものの発行枚数が多く、そこまで高い価値には期待できないでしょう。硬貨の状態によっても価値が異なり、古銭買取でも数百円程度の取引事例が多く見られます

カラス一銭アルミ貨

カラス一銭アルミ貨は、昭和13年(1938年)から昭和15年(1940年)に製造された硬貨で、それまでの黄銅から軽量なアルミニウムへと素材が変更されたバージョンです。

軽くて腐食にも強いアルミニウムが採用された背景には、軍需物資が不足するという厳しい時代の事情がありました。黄銅製の硬貨同様に、「カラス」の図案が印象的な一銭硬貨です。

黄銅貨に比べるとやわらかい素材のため表面が摩耗しやすく、きれいな状態で残っているものは少ないのが特徴でしょう。美しい状態で残っているものは、貴重な硬貨として扱われています。

富士一銭アルミ貨

富士一銭アルミ貨は、昭和16年(1941年)から昭和18年(1943年)にかけて発行された硬貨で、日本の象徴である美しい富士山のシルエットがデザインされています。

親しみやすく美しいデザインで多くのコレクターから愛されており、特定年号の美品は思わぬ高値がつくこともある人気の硬貨です。

戦時中で資源不足が深刻化していた時代に作られた硬貨であるため、素材が薄く摩耗や破損した硬貨が多いことも特徴です。

状態の良いものは年々数が減っていることもあり、今後さらに希少価値が高まっていく可能性を秘めた逸品といえるでしょう。

一銭錫貨

一銭錫貨は、昭和19年(1944年)から昭和20年(1945年)にかけて、金属資源の枯渇により一時的に発行された「錫(スズ)製の硬貨」です。

錫は非常にやわらかく変形しやすい性質を持つため、流通している間に曲がってしまったり表面が削れたりしやすく、完全な形で現代に残るものは非常に少なくなっています。

戦時中の極度の金属不足という背景から大量に作られた一方で、年号によっては数が少ないものもあり、状態によっても思わぬ高値がつくケースもあります。

査定の際には、表面の細かな傷や変形の具合など、保存状態をしっかりとチェックされることが多いでしょう。

一銭陶貨

一銭陶貨は、昭和20年(1945年)前後の極度の金属不足へ対応するため、試作段階でわずかな数だけ製造された「陶器製の硬貨」です。

終戦を迎えたことからも正式な発行には至らず、限られた地域や特定の用途での配給にとどまったといわれいます。まさに幻の一銭と呼ぶにふさわしい存在でしょう。

一銭硬貨をより高く売るためのコツ

一銭硬貨の価値はどのくらい?明治から昭和にかけて流通していた全種類を紹介

一銭硬貨を買取に出す際には、希少な年号やデザインの違い、保存状態などが査定の重要なポイントです。

さらに、古銭ならではの「汚れや酸化が価値を左右する」という特徴にも注意が必要です。

ここからは、できるだけ高額査定を目指すために知っておきたい3つのポイントをご紹介します。一銭硬貨の売却をお考えの方は、ぜひご参考にしてみてください。

きれいにするのはNG?

古銭は、長い年月をかけて形成された「オリジナルの状態」そのものが評価されることが多くあります。

そのため、無理に洗浄したり研磨したりすると、表面の自然な酸化被膜や繊細なデザインを傷つけてしまい、かえって価値を下げてしまう恐れがあるのです。

汚れが気になったり、緑青(ろくしょう)と呼ばれるサビが出ていたりしても自己判断での処理は避けましょう。

まずは専門家に相談するか、コイン専用のやわらかいケースに入れて保管するなど、余計なダメージを与えない方法を選ぶことがオススメです。

付属品(ケースなど)があれば一緒に査定へ出す

お手元の一銭硬貨が鑑定済みのスラブケース、もしくは記念セットの一部として保管されている場合、それらの付属品も一緒に査定へ出すと評価も上がる可能性があります。

また、古い購入証明書など、その硬貨にまつわる資料があれば、ぜひ一緒に査定へ出しましょう。

古い証明書や紙切れに価値があるの?」と思うようなものでも、その硬貨に特別なルーツが記されていると、思わぬ高額査定につながる可能性を秘めています。

まとめて買取に出す

買取店によっては、一種類だけではなく複数種類の古銭をまとめて査定へ出すことでコレクションとしての価値を総合的に評価し、単品で売るよりも良い条件を提示してくれることがあります。

必ずしもまとめ売りが高額になるとは限りませんが、その中に掘り出し物やエラーコインなど希少価値の高いものが混じっていれば高価買取の可能性も高まるのです。

ご自宅に複数の一銭硬貨や、そのほか古銭をお持ちの場合は、すべてをそろえて専門店に相談してみることをオススメします。

古銭買取なら買取専門店の福ちゃんへ

一銭硬貨の価値はどのくらい?明治から昭和にかけて流通していた全種類を紹介

古銭の査定や買取を検討される際には、専門知識と豊富な実績を持つ信頼できるお店選びが何よりも大切です。

買取専門店「福ちゃん」では、一銭硬貨をはじめとするさまざまな古銭の価値を正確に見極められる、経験豊富な査定士が常駐しています。

店舗への直接のお持ち込みはもちろん、お忙しい方や遠方にお住まいの方でも気軽にご利用いただける宅配買取・出張買取サービスも充実。

古銭の買取が初めての方でも、丁寧でわかりやすい説明と安心のサポートによって、納得いただける形でサービスをご提供できるよう努めております。

売却をお考えの古銭をお持ちでしたら、福ちゃんの無料査定サービスをぜひご活用ください。

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まとめ

一銭硬貨は、明治から昭和という激動の時代を生き抜いた日本史を伝える貴重な資料としての価値を持ち、その素材やデザインも実に多彩です。

力強い竜が踊る竜一銭銅貨から、日本の象徴・富士山をいただく富士一銭アルミ貨、さらには戦時中の資源不足を物語る幻の一銭陶貨まで、同じ「一銭」という額面でもその希少性や価値は千差万別。

とくに保存状態の良い美品や発行数の少ない年号、当時の付属品がそろったセットなどは、コレクター市場で高い価値が認められることもあります。

古銭の売却を検討される際は、無理な洗浄は避け、関連する付属品もできるだけ集めて一緒に査定へ出しましょう。

大切にしてきた古銭たちを少しでも高く手放すなら、ぜひ「福ちゃん」にお任せください。

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