- 古銭
- 2025.06.13
旧硬貨の価値はどのくらい?種類一覧と買取相場、高く売る秘訣をプロが解説

「旧硬貨」と聞くと、ギザ十や昔のお金を連想される方も多いでしょう。
現在でも使用可能な旧硬貨の中には額面以上の価値を持つものがあり、コレクターから高い評価を受けることもあります。
また、明治・大正時代に発行された古い硬貨には、その歴史的背景や希少性から驚くほどのプレミアが付くことも。
本記事では、旧硬貨の種類や見分け方、買取相場の目安、そして高く売るためのコツを詳しくお伝えします。
そもそも旧硬貨とは?現行硬貨との違い
「旧硬貨」は、現在も法的に通用する硬貨のうち、すでに製造が終了している古いデザインや素材の硬貨を指すことが一般的です。
一方、現行硬貨とは、現在も日常的に流通している最新のデザインと素材で鋳造された硬貨のことです。
たとえば、側面にギザギザのある10円玉(通称“ギザ十”)や、かつて白銅製だった500円玉などが「旧硬貨」に含まれます。
法律上、使用可能な旧硬貨であれば銀行で現行硬貨に交換でき、コレクター市場では額面を超える価値が付くことも。
明治・大正・昭和初期の古い銀貨や銅貨の一部は現在では使用できず、コレクションや歴史資料としての価値が高まっています。
価値が付く旧硬貨にはどんな種類がある?一覧で紹介
旧硬貨は、実に多種多様なデザインや年号が存在し、中には額面を超える価値が期待できるも硬貨もあります。
ここでは、それらの代表的な旧硬貨を中心にご紹介します。
ギザ十(ギザ付き10円玉)
ギザ十は、側面にギザギザが入った10円硬貨で、昭和26年から昭和33年に製造されたものです。
中でも昭和26年(1951年)銘は発行初年分として重宝され、保存状態の良いものほど高値となる傾向に。
価値の目安として、美品であれば数十円~数百円程度になることがあります。さらに、完全未使用品や年号によっては数万円の価値が付く可能性もあるでしょう。
ただし、ギザ十は大量に製造された年号もあるため、専門家による年号・状態の確認が重要です。
フデ五(楷書体の“五”が特徴の5円玉)
「フデ五」は、1949年(昭和24年)から1958年(昭和33年)にかけて発行され、楷書体の「五」が刻まれた5円硬貨を指します。筆で書いたような書体から通称「筆五(フデ五)」と呼ばれます。
発行枚数は各年で異なり、保存状態の良いものや発行枚数の少ない年号(例:昭和27年、昭和32年など)は数百円~数千円台で取引されることも。
なお、昭和29年から昭和31年の間は発行されていません。
穴なし5円玉(無孔5円黄銅貨)
「穴なし5円玉」は、1948年(昭和23年)から1949年(昭和24年)にかけて製造された、中央に穴のない初期型5円硬貨です。表面には国会議事堂と唐草文様、裏面には鳩と梅花がデザインされています。
価値の目安として、状態が良い未使用品では数百円~数千円の価格帯となるでしょう。
穴なし50円玉(初代50円ニッケル貨)
「穴なし50円玉」は、1955年(昭和30年)から1958年(昭和33年)にかけて製造された、中央に穴のない初代50円硬貨です。こちらは、菊花紋の図柄でニッケル製です。
流通量は各年で数千万枚単位と多いため希少性は低いものの、未使用品や特定年号(例:昭和33年)では数百円~数千円程度の買取価格になる場合があります。
旧50円玉(菊穴あり初代・2代目50円ニッケル貨)
旧50円玉とは、1959年(昭和34年)から1966年(昭和41年)に発行され、中央に穴が開いた2代目50円硬貨を指します。
初代50円玉は穴なしでしたが、この2代目で穴が開き、引き続きニッケル製が採用されました。
こちらの2代目も発行枚数が多いため極端な希少性はありませんが、未使用品や製造枚数の少ない年号では数百円~数千円の高価買取に期待できるでしょう。
旧100円銀貨(鳳凰・稲穂)
1957年(昭和32年)から1966年(昭和41年)頃にかけて発行された100円玉には、銀を含む「鳳凰」柄や「稲穂」柄の銀貨が存在します。
いわゆる、「鳳凰100円」「稲100円」と呼ばれるもので、銀含有量も60%と素材としての価値も高く評価されているのです。
評価は銀としての地金価値と、コレクションとしての価値の両面があります。相場は銀価格の変動によって左右され、状態が良好な場合には1枚数百円~数千円になることも。
旧500円玉(白銅貨)
旧500円玉は、1982年(昭和57年)から1999年(平成11年)にかけて製造されていた硬貨です。現在のバイカラー・クラッド貨幣とは異なり、以前の500円玉は白銅製でした。
昭和62年や昭和64年など、一部の年号では発行枚数が少なく、希少性が高まる場合もあります。
一般的な年号の場合、大きなプレミアは期待しにくいですが、発行枚数の少ない年号や未使用品の場合は数百円~数千円程度の買取価格が見込めます。
エラーコイン
旧硬貨の中でも、エラーコインは種類に関係なく高い価値が付きやすいジャンルです。
このエラーコインとは、製造工程で「刻印のズレ」や「穴の位置のズレ」など、通常では考えられないエラーが起こった硬貨を指します。
代表的なエラーの種類としては、穴ズレ・刻印ズレ・角度ズレ・陰打ち・ヘゲエラーなど。製造過程でのわずかなミスが希少性を高めるため、コレクター間では高額で取引されることがあるのです。
エラーの種類や度合いによって価値は大きく変動し、数千円~数万円以上になるケースもあります。エラーコインかどうかの判定は難しいため、必ず専門家の判断を仰ぐことをオススメします。
旧硬貨の価値は何で決まる?査定の重要ポイント
旧硬貨の価値は、以下のようなポイントによって大きく左右されます。売却や査定をお考えの方は、これらの項目を押さえておきましょう。
✔︎ 希少性(発行枚数・現存数)
✔︎ 硬貨の状態(未使用〜並品)
✔︎ 年号・発行年
✔︎ 素材価値(金・銀など)
希少性(発行枚数・現存数)
発行枚数が少ない年号や、現存数の極めて少ない硬貨ほどプレミアムが付きやすくなります。
発行枚数が多かったにもかかわらず現存数が少ないものもあり、これらは硬貨の種類によって細かく分類されているため、専門家に価値を判断してもらうのが賢明です。
硬貨の状態(未使用~並品)
コインの状態は「未使用」「極美品」「美品」「並品」などに分類され、表面の傷や摩耗、汚れ、洗浄の有無などによって評価が変わります。
とくに未使用品は希少性が高いため、高額査定につながりやすいといえるでしょう。
しかし、きれいにしようと無理なお手入れをすると細かい傷が入り、逆に価値を下げてしまうこともあるので注意が必要です。
年号・発行年
「特年」と呼ばれる発行枚数の少ない年号や、歴史的に重要な出来事があった年の硬貨は人気が高まりやすく、プレミアムが付く場合もあります。
福ちゃんコラムを活用して情報を収集し、発行枚数も少なく価値が高そうな硬貨なら査定へ出すことを検討してみましょう。
素材価値(金・銀など)
金貨や銀貨など、素材自体に貴金属としての価値がある場合、地金価格も査定に影響します。地金相場は日々変動するため、売却時期によって価格が変わる点にご注意ください。
近年は金相場が上昇しているため、買取を検討するには最適なタイミングです。お手元に金貨や銀貨をお持ちなら、一度査定に出してみましょう。
まとめ
旧硬貨には、ギザ十やフデ五のようにまだ使用可能な硬貨から、明治・大正時代の古銭、エラーコインや記念硬貨に至るまで思いがけないプレミアム価値を秘めているものがあります。
価値を決める要素としては、年号や発行枚数、状態や素材などが重要で、さらに希少性が高いほど高値となる可能性があるのです。
もし「家に眠っている古い硬貨が気になる」という方は、ぜひ一度、専門業者への査定依頼を検討してみてはいかがでしょうか。
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