- 骨董品
- 2025.07.19
絵画の額縁だけでも買取は可能?価値ある額縁の見分け方と高く売るコツ

絵画を保護し、その魅力を一層引き立てる「額縁」。
ご自宅に使わなくなった額縁があり、
「額縁だけでも買取してもらえるのだろうか?」
「額縁をどこに売れば、価値を正しく評価してもらえる?」
「額縁を少しでも高く売るにはどうすればいい?」
といった疑問をお持ちの方も、いらっしゃるのではないでしょうか。
この記事では、絵画の額縁を買取に出そうとご検討中のに向けて、上記の疑問点が解消するように解説します。
最後までお読みいただければ、ご自身の額縁を納得のいく価格で手放すための知識が身に付きますので、ぜひ参考にしてください。
絵画の額縁単体での買取は可能か?

まず最も気になる点、「額縁単体でも買取してもらえるのだろうか?」についてお答えします。
結論から申し上げますと、絵画の額縁単体での買取は「原則として難しい」のが実情です。
なぜなら、多くの専門業者は「アート作品は、絵画と額縁が揃って初めて1つの作品として完成する」と考えているからです。とくに、画家自身が作品の世界観に合わせて選んだ額縁(オリジナルフレーム)は、作品の価値を構成する重要な要素と見なされます。
そのため、もし絵画が収められた状態でお持ちの場合は、必ずセットで査定に出すようにしましょう。絵画の魅力を額縁が引き立てることで相乗効果が生まれ、それぞれを単体で査定するよりも高い評価が期待できるからです。
ただし、これには重要な例外があります。絵画がなくても、額縁そのものに美術品や骨董品としての価値が認められるケースです。
たとえば、明治時代の職人による見事な手彫りの額縁や、ヨーロッパから輸入されたアール・ヌーヴォー様式の、アンティークフレームが挙げられます。あるいは、「紫檀(したん)」や「黒檀(こくたん)」といった、高級銘木を贅沢に使用した額縁などは、単体でも買取の対象となる可能性があります。
とはいえ、お持ちの額縁がこうした希少品に該当するのかを、ご自身で見極めるのは非常に困難です。まずは「基本はセットで売る。しかし、単体でも価値が付く特別な額縁も存在する」と覚えておきましょう。
査定・出張費・手数料はすべて無料。

高価買取が期待できる額縁の「6つの特徴」

お持ちの額縁に高い価値があるか、査定前にご自身である程度把握できると安心ですよね。
この章では、高価買取が期待できる額縁の「主な特徴」を6つご紹介します。
1. アンティーク品としての価値がある
2. 高価な素材が使われている
3. 保存状態が良い
4. 汎用性の高い規格品である
5. サイズが大きい
6. 人気のデザインである
お手元の額縁を思い浮かべながら、チェックしてみてください。
1. アンティーク品としての価値がある
古い時代に作られたアンティークの額縁は、それ自体が美術品として評価され、値段が付く可能性があります。
一般的にアンティーク品とは、「製造から100年以上」が経過した美術品や工芸品を指します。
これは、1934年にアメリカで制定された「通商関税法」において、「製造後100年を経た美術品等には関税を課さない」と定められたことに由来するものです。
しかしながら「100年」というのは、あくまで1つの目安です。
現在ではより広い意味で使われており、100年未満のものでも、デザインや希少性によっては「アンティーク品」として、高く評価される額縁も存在します。
2. 高価な素材が使われている
額縁に使用されている素材も、査定額を大きく左右するポイントです。
とくに良質な木材、とりわけ以下のような「銘木を使用した額縁」は高価買取を期待できます。
・紫檀(したん)
・黒檀(こくたん)
・鉄刀木(たがやさん)
・花梨(かりん)
これらの中でも「紫檀」「黒檀」「鉄刀木」は、重く硬い緻密な材質から「唐木三大銘木」と呼ばれています。
唐木三大銘木は古くから、高級家具や美術工芸品に珍重されてきました。
唐木とは、タイなどの東南アジアやインド、アフリカなどを原産とする木材のことです。主に東南アジアが原産の高級木材の総称で、遣唐使によって唐の国から日本へ伝来したため、「唐木」の名で呼ばれるようになったといわれています。
「花梨」は中国を原産とする木材です。花梨は非常に硬い木材で、傷つきにくく耐久性に優れているのが特徴です。
一方、「アルミ」や「樹脂」で作られた量産品の額縁は、デザイン性が高くても素材自体の価値は低いため、高価買取は狙いにくいでしょう。
3. 保存状態が良い
当然ながら、額縁の保存状態は査定額に直結します。傷・汚れ・カビ・破損などがなく、状態が良いほど高価買取につながりやすくなります。
美しい状態を保つためには、日頃から「適切な環境で保管する」ことが重要です。
また、査定前にご自身でお手入れをされる際は、作品を傷つけないよう注意が必要です。誤った手入れは、かえって価値を下げてしまう原因になりかねません。
額縁の正しい保管方法と査定前のお手入れについては、後ほど『額縁の査定額UP!高く売る3つのコツ』で詳しく解説します。
4. 汎用性の高い規格品である
油彩画などを収めるための「油彩額(油絵用額縁)」には、JIS規格などで定められた規格サイズが存在します。
規格サイズの額縁は、他の作品にも合わせやすく汎用性が高いため、オーダーメイドなどの規格外サイズの額縁と比べ、「高く評価される」傾向です。
油彩額の規格サイズは、「アルファベット」と「数字(号数)」の組み合わせで表記されます。
・F(Figure/人物)
・P(Paysage/風景)
・M(Marine/海景)
・S(Square/正方形)
このアルファベットはキャンバスの縦横比を表しており、もともと描かれるモチーフに適した比率が名前の由来とされているものです。数字(号数)は作品の大きさを示し、数字が大きくなるほどサイズも大きくなります。
たとえば、同じ8号でも「F8(455mm×380mm)」「P8(455mm×333mm)」のように、アルファベットによって寸法が異なります。
5. サイズが大きい
前述したような銘木が使われている場合、サイズが大きい額縁ほど高価買取を期待できます。なぜなら、大きいほど希少な木材を多く使用しており、原価が高くなるからです。
ただし、これは「規格サイズ」であることが前提です。
規格外の大きな額縁は、合わせられる作品が限定されるため、素材が良くても評価が伸び悩むことがあります。
6. 人気のデザインである
家具やインテリアと同様に、額縁にもデザインのトレンドがあります。
近年では、どのような部屋にも合わせやすい、ナチュラルでシンプルなデザインの額縁が人気です。ミニマルなデザインやモノトーンカラーの額縁は、絵画そのものの魅力を引き立て、モダンな空間を演出できるため需要が高まっています。
ただし、アンティーク品の場合はこの限りではありません。
アール・ヌーヴォーやアール・デコといった、その時代を象徴する装飾性の高いデザインが高く評価されることも多々あります。
絵画の額縁はどこに売る?|主な売却先3選

使わなくなった額縁は、どこに売却するのがベストなのでしょうか。
・フリマアプリ
・リサイクルショップ
・美術品・骨董品の買取専門業者
主な売却先として、上記3つが挙げられます。それぞれのメリット・デメリットを見ていきましょう。
フリマアプリ
ご自身で価格を設定できるため、希望額で売れる可能性があるのが最大の魅力です。市場の反応を見ながら、価格を調整できる手軽さもあります。
一方で、ユーザー層は安さを求める傾向が強く、額縁の美術的・骨董的な価値が正しく評価されにくいという懸念点があります。価値ある額縁が、相場より大幅に安く買い叩かれてしまうケースも少なくありません。
また、写真撮影や説明文の作成から購入者とのやり取り、梱包・発送まで、すべてご自身で行う手間がかかります。とくに額縁は大きくデリケートなため、梱包や配送中の破損トラブルには細心の注意が必要です。
リサイクルショップ
店舗に持ち込めば、その場で査定・現金化してくれる手軽さとスピード感が魅力です。
「すぐに手放したい」という場合には便利な選択肢でしょう。
しかし、在籍しているスタッフは多ジャンルの品を扱うため、美術品や骨董品の専門知識を持っているケースは稀です。そのため、素材の価値や年代、作家性などが見過ごされ、本来の価値に見合わない査定額を提示される可能性があります。
美術品・骨董品の買取専門業者
最もオススメの売却先です。美術品・骨董品の買取専門業者には、絵画や額縁に関する深い知識と査定経験を持つ専門家が在籍しています。
専門的な査定によって素材や状態はもちろん、作られた時代背景・様式・作家・中古市場での需要といった、多角的な視点でお品物の価値を正確に見極め、根拠のある査定額を算出してくれるのです。
多くの業者では「店舗買取(店頭買取)」の他に、査定士が自宅まで来てくれる「出張買取」も行っています。
出張買取を利用すれば、大きくて重い額縁をご自身で運ぶ必要がなく、運搬中に傷つけてしまうリスクもありません。安心してプロに任せられるのが大きなメリットです。
「買取福ちゃん」に額縁単体を売れる?
正直にお伝えしますと、福ちゃんでは「額縁単体での買取は難しい」場合がございます。
しかしながら、お客様が価値がないと思われている額縁には、思わぬ値段が付く可能性を秘めています。また、額縁の他にも、ご自宅に眠っている絵画や掛け軸、古い食器などはございませんか?
福ちゃんの出張買取では、ご依頼のお品物以外にも、その場で追加の査定が可能です。
複数のお品物をまとめて拝見することで、一つひとつではお値段がつきにくいものでも、全体として買取価格をご提示できる可能性がぐっと高まります。
「これも見てもらえる?」といった、ご相談だけでも大歓迎です。
査定料・出張料は一切いただきませんので、下記のフリーダイヤルまたは、専用フォームから、ぜひお気軽にご連絡ください。
額縁の査定額UP!高く売る3つのコツ

額縁を査定に出される際に、少しでも買取価格をアップさせるための、3つのコツをご紹介します。
1. 複数のお品物をまとめて査定に出す
2. 良好な状態で保管し、簡単な手入れをする
3. 複数業者に査定を依頼する
1. 複数の品物をまとめて査定に出す
もし、手放したい額縁が複数お有りでしたら、まとめて査定に出されるのがオススメです。
買取業者によっては「おまとめ査定」として、査定点数に応じて買取価格を上乗せしてくれる、キャンペーンなどを実施している場合があります。
額縁が1点しかない場合でも、陶磁器や茶道具・掛け軸など、他の骨董品や美術品を一緒に出すことで、査定額アップにつながる可能性があります。
ご依頼される業者が他にどのような品物を買い取っているか確認し、まとめて査定を検討してみましょう。
2. 良好な状態で保管し、簡単な手入れをする
日頃から適切な環境で保管し、査定前には簡単な手入れをしておきましょう。
【保管方法のポイント】
・湿気を避ける
木の額縁は湿気でカビが発生しやすいため、風通しの良い場所で保管しましょう。
・紫外線を避ける
変色や劣化の原因となるため、直射日光や蛍光灯が直接当たる場所は避けてください。
【査定前のお手入れ】
査定に出す前には、柔らかい乾いた布で表面のホコリを優しく拭き取るだけで十分です。
濡れた布で拭いたり強くこすったりすると、塗装が剥げたり、傷が付いたりする恐れがあるため避けましょう。
査定前においては「お品物本来の状態を保つ」ことが最も重要です。
上記の【保管方法のポイント】と【査定前のお手入れ】を参考に、少しでも良い状態を保ちましょう。
3. 複数の買取業者に査定を依頼する
同じお品物でも、買取業者によって査定額は異なります。
なぜなら、業者ごとに査定基準や得意ジャンル、販売ルートが違うためです。
納得のいく価格で売却するためにも、最低2〜3社の買取専門業者に査定を依頼し、見積もりを比較する「相見積もり」を行いましょう。
他社の査定額を提示することで価格交渉の材料にもなり、より高い金額を引き出せる可能性もあります。
価値がわからない額縁こそ「福ちゃん」にご相談ください

ここまで解説してきたように、額縁の価値を正しく判断するには、素材や様式を見極める専門知識が不可欠です。
福ちゃんでは、原則として絵画と額縁を1つの作品としてセットで査定させていただいております。そのため、誠に恐縮ながら、額縁単体での買取は難しい場合がございます。
しかし、「うちにある額縁は価値がないだろう」とあきらめてしまう前に、ぜひ一度、私たち福ちゃんにご相談ください。
お客様自身ではご判断が難しいアンティーク品であったり、ご自宅に眠る他の骨董品も一緒に拝見したりすることで、お値段をつけられる可能性は十分にございます。
「ついでにこれも見てもらえる?」というお品物があれば、喜んで拝見いたします。
福ちゃんの美術品・骨董品買取では、お客様のご都合に合わせて選べる「出張買取」と「店舗買取」をご用意。
とくに、大きくて運ぶのが大変なお品物の査定には、査定士がご自宅までお伺いする「出張買取」が便利でオススメです。その場で、気になるお品物を追加で査定することも可能ですので、この機会にご自宅の不要品をまとめて整理されてはいかがでしょうか。
査定料・出張料・キャンセル料などは、一切いただいておりません。
「まずは価値を知りたい」というご相談だけでも大歓迎です。
お電話または専用フォームから、いつでもお気軽にご連絡ください。
まとめ

「額縁だけでも売れるのだろうか……」
というお悩みは、無事に解決しましたでしょうか。
この記事では、絵画の額縁の価値が決まるポイントから、後悔しないための売却方法まで詳しく解説しました。
最後に、大切なポイントをもう一度振り返りましょう。
額縁は絵画とセットにすることで、本来の価値が評価されやすくなります。しかしながら、もしお手元に額縁単体しかない場合でも、あきらめてしまう必要はまったくございません。
・アンティーク品としての希少価値
・大切に保管されてきた良好な保存状態
・紫檀や黒檀といった「唐木三大銘木」などの高級素材
こうした特徴を持つ額縁には、単体でも高い価値が付く可能性があります。そして、最も重要なのは「ご自身で価値がないと安易に判断しないこと」です。
額縁の価値を正確に見抜くためには、信頼できる専門業者への相談が不可欠です。さらに、ご自宅に眠る掛け軸や茶道具、古い置物といった「他の骨董品なども一緒に査定」に出すことで、買取の可能性は大きく広がります。
私たち福ちゃんは、これまで数多くの美術品・骨董品を査定してきた実績と経験があります。お客様が大切にされてきたお品物に秘められた、本当の価値を見出しご納得いただける買取を実現することが、私たちの使命です。
お客様が「これは値段がつかないだろう」と思っていたものに、思わぬ高値がついて驚かれることも少なくありません。その価値を発見する第一歩として、ぜひ福ちゃんの無料査定をご利用ください。
査定料・出張料・キャンセル料といった、査定に関する料金は一切ご不要です。
専門の査定士が、お客様のお品物を一点一点、真心を込めて拝見いたします。美術品・骨董品買取のことなら、福ちゃんへお任せください。