• 古銭/記念硬貨
  • 2025.12.15

5銭札の価値はどれくらい?種類別買取相場と高く売るコツを徹底解説

5銭札は昭和初期から戦中にかけて発行された小額紙幣です。発行された時期によって肖像画やデザインなどが異なります。「5銭札は、現代でも価値があるの?」という疑問を持つ方もいるでしょう。

古い家屋の片付けなどで出てくることがあり、意外と多くの場所で見つかります。状態の良いものなら骨とう品店や買取店で売却でき、思わぬ臨時収入になるかもしれません。

この記事では、5銭札の価値や歴史的背景、具体的な売却方法などを詳しく解説していきます。

5銭札の基本情報と歴史的背景

楠木正成像

戦時中から戦後にかけて発行された5銭札は、日本の貨幣史において興味深い存在です。戦争という特殊な状況下で誕生し、わずか10年足らずで姿を消した5銭札には、当時の社会背景や経済状況が刻まれています。

発行された時代背景から現代における価値まで、5銭札についての基本的な情報を見ていきましょう。

5銭札が発行された時代背景と流通期間

5銭札は5銭硬貨の代替として発行された小額紙幣です。太平洋戦争末期になると、それまで硬貨に使用していた金属資源が枯渇したため、5銭と10銭は紙幣として製造されるようになりました。戦前と戦後で絵柄に変化があり、「い号券」と「A号券」の2種類があります。

流通期間は、い号券が1944年(昭和19年)から1953年(昭和28年)、A号券が1948年(昭和23年)から1953年までと、比較的短いことが特徴です。1953年の小額通貨整理法により、1円未満の通貨の使用は正式に廃止されました。

この短期間の流通と戦後復興期という歴史的背景は、現在の5銭札の価値を知る上で重要なポイントとなっています。

5銭札は現代の価値だといくら?

5銭札が使用されていた当時は、1銭にどのくらいの価値があったのでしょう。1銭は1円の1/100の金額です。

1933年(昭和8年)ごろの豆腐1丁の価格は5銭程度、1944年(昭和19年)ごろには10銭程度になったとされます。戦中から戦後にかけて急激に進んだインフレーションの影響により、短期間で食品や物資の値段が高騰しました。

5銭札は小額紙幣ですが、現代では額面をはるかに超える価値で取引されているのが現状です。ただし、紙幣の状態によっては異なる結果になる可能性があります。

5銭札の種類と価値

楠木正成像が描かれた「い号券」

5銭札は楠公像が描かれた「い号券」と梅の「A号券」という2種類が存在し、それぞれ特徴的なデザインと歴史的背景を持っています。

どちらも発行枚数が多いため基本的な価値はそれほど高くありませんが、保存状態や特殊な番号、印刷ミスなどの条件によって価値が大きく変わることもあります。発行時期や見た目などの特徴、価値を左右する条件について詳しく見ていきましょう。

楠公像の「い号券」

「い号券」は、1944年(昭和19年)から1953年(昭和28年)まで発行されました。表面には皇居前広場に建てられた楠木正成の騎馬像が描かれ、「楠公像5銭札」の愛称で知られています。

楠木正成は鎌倉時代末期から南北朝時代に活躍した武将で、後醍醐天皇を支えて鎌倉幕府打倒に貢献した歴史的人物です。紙幣のデザインに採用された背景には、戦時中の国威発揚という時代的意図もあったのではないでしょうか。

い号券の買取相場は数十円から数百円程度です。状態によっても価格が左右され、未使用品や美品ほど高価で買取されています。

昭和の古銭として十分な魅力を持っていますが、発行枚数が多く時代的にそれほど古くないこともあり、希少価値は高くありません。

梅の「A号券」

梅の「A号券」は、1948年(昭和23年)から1953年(昭和28年)まで発行されました。表面に梅の花が描かれているため、「梅5銭」と呼ばれています。

戦後の日本はGHQの統制下にありました。それまで使用されていた楠木正成の肖像画が使われたデザインが軍国主義的であると判断され、梅のデザインに変更されたといわれています。

い号券と同様に発行枚数が多いため希少性は限定的ですが、戦後復興期の象徴的な紙幣として、コレクション価値は安定していると言えるでしょう。

希少性の高い5銭札と価値が上がる条件

5銭札の価値を高める特殊な条件として、識別番号がぞろ目や階段番号などの珍番号であることが挙げられます。例えば、「111111」や「123456」といった番号は、通常より高値で取引されるでしょう。

さらに、印刷ミスや裁断ミスなどのエラー札にも注目です。色ずれや番号のずれ、耳付き(裁断が不完全な状態)は、製造過程での偶然の産物として珍重されています。

また、5銭札の中でも保存状態が極めて良好なものは価値が上がります。折れ目や汚れ、シミのない完全未使用品は、そうでない古紙幣に比べて何倍もの価格差が生まれることも珍しくありません。

5銭札以外の昭和・明治の紙幣・硬貨

さまざまな小額紙幣

5銭札と合わせて、明治・大正・昭和時代に発行されたさまざまな小額貨幣についても知っておくと、実家や古いたんすの整理の際などに思わぬ掘り出し物があることに気付けます。

5銭札と同時に見つかりやすいものは、5銭硬貨や10銭札、50銭札などです。これから、それぞれの貨幣の特徴や価値について詳しく解説していきます。

5銭硬貨

5銭硬貨は、5銭札よりも長い歴史を持つ貨幣です。1870年(明治3年)から1880年(明治13年)ごろまでは銀貨として発行され、その後は白銅やニッケル、アルミニウムなどさまざまな素材で製造されました。

特に注目すべきは5銭銀貨の価値です。発行枚数が比較的少ない「旭日竜5銭銀貨」では、数千円から数万円の価値を持つものもあります。発行時期は1870年ごろと5銭銀貨の中でも歴史が古く、表面に竜の姿が描かれていることが特徴です。

また、表面に稲が描かれた「稲5銭白銅貨」も、発行年によって数千円の買取価格が付くものもあります。発見した場合は、専門業者に査定を依頼しましょう。

10銭札

10銭札は、明治から昭和にかけて発行された小額紙幣の一種です。「明治通宝10銭札」「大正小額紙幣10銭札」「八紘一宇塔10銭札」「鳩10銭札」などが存在し、コレクションとしてそれぞれ異なる価値を持っています。

この中でも、状態の良い明治通宝10銭札は、数千円の価値が付くことがあります。戦時中に発行された八紘一宇塔10銭札や、鳩10銭札の価値は高くても数十円から100円程度です。

5銭札と一緒に発見されることが多く、発行時期の古いものほど希少価値が高まるでしょう。状態によって価格が大きく変動するため、複数の古銭がある場合は専門業者での一括査定をおすすめします。

50銭札

50銭札も、5銭札や10銭札と共によく発見される古紙幣の一つです。明治から昭和にかけて発行されました。

代表的な種類には、明治時代の「大蔵卿50銭札」、大正時代の「大正小額政府紙幣50銭札」、昭和時代の「富士山50銭札」「靖国神社50銭札」、そして戦後に発行された「板垣50銭札」などがあります。

これらの中でも価値が高いのは明治時代の大蔵卿50銭札で、状態によっては高額で取引されています。

富士山50銭札や靖国神社50銭札は発行期間が長かったため市場に出回っている枚数が多く、単品での買取がされず、まとめ買取の対象になっている場合もあるでしょう。

5銭札などの古銭を高く売るポイント

50銭や10円などの古い紙幣

5銭札を高く売るためには、いくつかの重要なポイントがあります。高価買取につながる要素は、未使用品の状態維持や適切な売却先の選択などです。

特に、戦時中から戦後にかけて流通した古紙幣は、保存状態によって数倍の価格差が生じることもあります。5銭札などの古銭を高く売るための具体的なポイントを見ていきましょう。

未使用品と保存状態が良いものは高価になりやすい

古紙幣は状態が良いものほど高額で取引され、劣化のない未使用品・美品の買取価格が最も高額です。現存している5銭札の中には、折れ目や汚れ、変色などを起こしているものが少なくありません。

発見時の状態が良くても、保管方法を間違うと劣化が進んでしまうため、高い価値を維持できているうちに売ってしまうのも一つの方法です。

保存状態を維持するには直射日光や湿気を避け、専用ケースで保管することをおすすめします。汚れが気になっても、素人が洗浄をすると傷が付きやすく、価値を下げる原因となるため避けましょう。

古銭をまとめて売却する

5銭札を単体で売るよりも、ほかの古銭と一緒にまとめて売却する方が高価買取されやすくなります。なぜなら、買取業者にとってまとめ売りは査定効率が良く、その分を買取価格に還元しやすいためです。

古銭専門の知識を持つ業者を選び、出張査定を利用すれば運搬の手間も省けます。また、同じ時代の古銭をまとめてそろえておけば、コレクションとしての価値が上がる可能性もあります。

5銭硬貨や10銭札など同時代の小額貨幣と組み合わせることで、より効果的なまとめ売りが実現できるでしょう。

高く買ってくれる売却先を選ぶ

5銭札を高く売るには、売却先の選定が重要な要素となります。主な選択肢として挙げられるのは、古銭買取専門店・オークションサイト・フリマアプリなどです。

古銭買取専門店は専門知識を持つ査定士が在籍しているため、5銭札の真の価値を見極められます。利用の際は買取実績や査定料、手数料なども確認して選ぶことが大切です。

一方、オークションサイトやフリマアプリは自分で価格設定ができるため、高値を付けることも可能ですが、出品の手間や落札者とのやりとりが必要になります。忙しい方にとっては、ハードルが高いでしょう。

福ちゃんで5銭札の価値を見極めよう

さまざまな時代の日本の貨幣

5銭札には、楠木正成像の「い号券」と梅デザインの「A号券」の2種類があり、未使用品・美品ほど価値が高くなります。

福ちゃんでは専門知識が豊富な査定員が在籍しているため、明治・大正・昭和時代の古銭の真価を知りたい方はぜひご利用ください。買取のご相談は電話や専用Webサイトのお申し込みフォーム、LINEから無料で受付を行っています。ぜひこの機会に、古銭の価値をお確かめください。

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