横笛の種類9つ|龍笛・能管・篠笛・神楽笛などを紹介!

横笛にはフルートやピッコロといった西洋楽器の他にも、篠笛や龍笛、能管といった日本の横笛が存在します。日本では縦笛より横笛の種類が多く、古来から雅楽や能、歌舞伎などで使われました。横笛は、それぞれ指孔の数や長さ、音階、使われるシチュエーションに違いがあります。素材も竹や木であったり、竹や木の上に漆が塗られていたりとさまざまです。

当記事では、横笛と縦笛の特徴の違いと、横笛の種類を9つ紹介します。横笛を始めたい方は、ぜひご一読ください。

横笛と縦笛

横笛と縦笛

笛には横笛と縦笛のふたつの種類があります。横笛と縦笛の特徴は以下の通りです。

横笛
  • ・横に構えて吹く笛
  • ・吹き口は楽器の端から少し中央寄り
  • ・リードは不要
  • ・高音が得意
  • ・音を出すのにコツが必要
縦笛
  • ・縦に構えて吹く笛
  • ・リードが必要な種類もある
  • ・低音が得意
  • ・リードが不要な縦笛は吹き口を直接くわえて息を吹き、音を出す

横笛と縦笛では、縦笛のほうが比較的演奏しやすいと言われています。縦笛の例としては、リコーダー、ケーナ、カバルなどです。

横笛と縦笛を総称して「笛」と呼びます。日本において笛は奈良・平安時代で主に雅楽の管楽器として用いられていました。奈良・平安時代では、龍笛や笙、神楽笛、尺八、簫などが演奏されており、外国から伝わるより前に日本には笛の存在があったと考えられています。

横笛の種類9つ

横笛の種類9つ

雅楽や能などで使用されている能管や篠笛は、古来から使用されている日本ならではの和楽器です。

邦楽器とも呼ばれる和楽器の魅力は、竹や木の独特な深みのある音色をしているところです。西洋の楽器と比較すると、和楽器のほとんどの素材は有機物です。木や竹などを利用して楽器が作られていることから、和楽器の奏でる音は自然から受け取った音源と言えます。

和楽器に限定しなければ、横笛は中国やヨーロッパなどで古くから親しまれてきました。

ここでは、洋楽器も含めた9つの横笛を紹介します。

龍笛

龍笛は奈良時代の楽人、尾張浜主が広めたと言われ「笛之楽祖」と呼ばれている管楽器の1つです。簡易表記で竜笛と書かれる場合もあります。

龍笛は竹製で表側に唄口と7つの指孔があいており、能管、篠笛などの横笛全般の原型と推測されている笛です。

雅楽の演奏の中では主旋律である篳篥をなぞり、曲調全体を彩る役目を担います。軽やかで迫力のある音色を奏でる龍笛の音色は天を翔ける龍の鳴き声にたとえられ、龍の鳴き声とたとえられたことが名前の由来とされています。

能管

能管は、能笛(のうてき)とも呼ばれる竹製の横笛です。全体の長さは40cm程度で、7つの指孔をもちます。外側は桜の表皮を薄く裂いて糸状につないだ樺を巻き、漆や朱で塗って仕上げられます。

能管の音は高音が一定せず、旋律も平均律となりません。そのため、他の横笛より吹くのが難しいと言われています。主に能で演奏される横笛は、能以外に歌舞伎舞踊、寄席囃子や祇園囃子でも用いられます。

篠笛

篠笛は、平安時代にはすでに広く使われていた横笛です。龍笛や能管は上流階級で使われていた楽器で、篠笛は庶民の間にも広まるほど愛好されていました。

篠笛は竹に孔をあけ、割れ止めに籐という細い蔓を巻き、内部に漆を塗って作られた単純な構造です。現代ではプラスチック製のものも存在します。透明で清らかな音色、華やかな指打ち音などさまざまな音が奏でられます。

篠笛の種類は多く、指穴の数や音程、音の高さ、全体の長さや大きさ、デザインもさまざまです。移調楽器のため、どの篠笛でも共通の楽譜や運指による演奏ができます。

祭音楽、三味線音楽、篠笛音楽、和太鼓音楽など多くの分野で吹かれ、演奏する音楽に合わせて篠笛の種類を変えるという特徴があります。

神楽笛

神楽笛は日本発祥の横笛で、神楽歌の伴奏用として使用されます。長さは45.5cm、内径1.8cm、指孔は6つあり、指孔の部分の表皮は剥かずついたままになっています。神楽笛は雅楽の横笛の中で最も長い笛です。

雅楽では、ゆっくり穏やかに演奏され、幅広い音域を生かして曲に彩りを添えます。雅楽で用いる神楽笛は独特で、地方の祭り用の神楽笛とは異なります。

高麗笛

高麗笛は朝鮮半島から日本に入ってきた横笛で、狛笛とも書きます。

龍笛と同じ構造で、全体の長さは33cm〜40cm程度です。内径は1cm程度、指孔は6つあいており、外見は西洋楽器のピッコロに似ています。龍笛と比較すると、小さくて細身の横笛です。細身がゆえに音は鋭く高く、龍笛よりも高い音域をもちます。

高麗笛は高麗楽の演奏に用いられます。現在では東遊を演奏するための「東遊笛」が絶えたことにより、東遊の演奏でも用いられます。

みさと笛

みさと笛は、山川直春先生が1956年に発表した横笛です。ピッチが正しいため、現代の邦楽や洋楽など音楽に合わせて自由に吹き分けられます。中でもテンポの早い曲が演奏しやすいです。

みさと笛の先祖となる「篠笛」には裏孔はありませんでした。みさと笛は裏孔を設け、吹きやすくするために各指孔の配列にも配慮しています。

明笛

明笛は、明の時代に中国から伝わり、各地で祭り囃子用の楽器としても演奏された横笛です。細長い竹管の両端が象牙や唐木で飾られており、全長約67cm程度と大きいことが特徴となります。

民笛の特徴は指孔以外に響孔があり、響孔を薄くて丈夫な竹紙で塞いでいることです。響孔が竹紙に塞がれることにより竹紙が振動し、明笛特有の音色を奏でられます。

田楽笛

田楽笛は、大田楽で使用するために、日本の狂言方和泉流能楽師である野村万之丞氏が考案した笛です。外観は龍笛や能管のように重厚で塗りによる華やかさも備えており、素材には篠笛と同じ煤竹を使用しています。

田楽笛の音色の特徴は、太く力強い音が出ることです。豪快な力強い音を得意とする楽器のため、繊細で軽やかな音は篠笛のほうが表現しやすくなっています。吹き方によっては能管のように鋭い音を出すこともでき、太鼓との相性もよい笛です。

【洋楽器】フルート

フルートの種類
  • ・ピッコロ
  • ・コンサートフルート
  • ・アルトフルート
  • ・バスフルート

フルートは管楽器の中では一番古い歴史をもつと言われています。フルートは数種類存在し、大きさもさまざまです。

フルートは洋銀、銀、金、プラチナなどの金属製のものが主流で、稀に木製のフルートもあります。材質によって音が微妙に変わり、白銅・銀製フルートは響きやすく、バランスのよい明るい音色が出せるため、初心者向きです。材質以外では吹き口の「頭部管」を変えることでも音の響きが変化します。

フルートは繊細でやわらかな高音が出せることから、「小鳥のさえずり」と表現されます。音域は3オクターブで高低の音が幅広いです。吹奏楽やオーケストラはもちろん、ジャズ、ラテン、ボサノバなどのしっとりとした楽曲にも使われます。ソロ演奏でも活躍する万能な楽器です。

まとめ

横笛はリードは不要で、高音を得意とする笛です。日本発祥の横笛の多くは木や竹などで作られており、深みのある音色が魅力です。

横笛には龍笛、能管、篠笛、神楽笛などさまざまな種類があります。龍笛は奈良時代に作られ、龍笛が篠笛の原型とされています。篠笛が改良されたことで、みさと笛が生まれました。横笛は昔、能や祭、歌舞伎で使用されていたものの、現代では洋楽や邦楽に合わせて演奏されることもあります。

フルートは管楽器の中で一番古い歴史をもちます。使用される材質によって音が異なり、初心者には白銅・銀製のフルートがおすすめです。

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