ヤコブ・シュタイナーの歴史とは?現在の価値は?

ヤコブ・シュタイナーは、主に17世紀に活躍したヴァイオリン製作者です。

諸説ありますが、オールドヴァイオリンの巨匠であるニコロ・アマティに学んで才能を開花させ、全盛期にはストラディヴァリウスに匹敵する著名な製作者として知られるようになりました。

故郷のオーストリアではヤコブ・シュタイナーに影響を受けた“シュタイナー・モデル”のヴァイオリンが作られ、18世紀後半までオーストリアを席巻しました。

ヤコブ・シュタイナーの歴史

ヤコブ・シュタイナーの歴史

ヤコブ・シュタイナーは、主に1630年代ごろから活発な活動を開始したとされるヴァイオリン製作者で、ヨーロッパ各地を放浪しつつ優れたヴァイオリンを数多く製作しました。

その頃、オールドヴァイオリンの分野でその名を知られていたニコロ・アマティの弟子になったという伝説がありますが、識者の間ではそれを疑問視する意見もあるようです。

とはいえ、ヤコブ・シュタイナーのヴァイオリンとニコロ・アマティのヴァイオリンにはいくつかのデザイン上の共通点があり、何らかの影響を受けたことは間違いないだろうと考えられています。

放浪していたヤコブ・シュタイナーが故郷であるオーストリアの街アブサムに戻ったのは1656年のこと。腰を落ち着け、工房を開いてヴァイオリン製作を続け、やがてその完成度の高い作品は海外でも話題になっていきます。イタリアやドイツ、イギリスなどでもシュタイナーのヴァイオリンは大いにもてはやされ、一時期はストラディヴァリウスをしのぐ人気を得ていたといわれています。

その後、長らくオーストリアでは“シュタイナー・スタイル”のヴァイオリンが主流となったほどでした。

ヤコブ・シュタイナーの価値

ヤコブ・シュタイナーの価値

ニコロ・アマティの影響を受けつつ、やがては海外の製作者たちに影響を及ぼすようになったヤコブ・シュタイナー。はじめはオールドヴァイオリンの特徴であるアーチがふくらんだタイプのヴァイオリンを手がけていましたが、やがてフラットなフォルムのヴァイオリンを製作するようになります。

そんなシュタイナーのヴァイオリンは現在でも高い価値を誇ります。

まとめ

ヤコブ・シュタイナーは17世紀に頭角を現したヴァイオリン製作者です。

ヨーロッパ各地で活動し、当時最も優れたヴァイオリン製作者と言われていました。ヤコブ・シュタイナーの作品はストラディヴァリウスを凌ぐほど注目を集めたこともあり、各地でシュタイナーモデルの楽器が製作されるほどでした。

弦楽器の源流を作り出し、弦楽器の歴史に多大なる影響を与えた人物であると考えられています。

現在でもヤコブ・シュタイナーの弦楽器には高い価値がつけられ、演奏者やオーディエンスを魅了し続けています。

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