エレキギターの誕生・進化の歴史を時代の変遷とともに詳しく紹介!

エレクトリックギター、通称「エレキギター」は、パンク・ロック系のほか、ジャズやポップスなど幅広い音楽ジャンルで活躍するギターの一種です。アンプを用いて音を鳴らす電気的な楽器であり、ほかのギターや楽器と比較して歴史が浅いことも特徴です。

今回は、エレキギターの歴史やルーツについて詳しく説明いたします。誕生から進化までの歴史を時代の変遷とともに知ることで、よりギターに対する愛着が深まるでしょう。

エレキギターに興味のある方はもちろん、ギター初心者の方もぜひご覧ください。

エレキギターはいつ誕生した?

エレキギターはいつ誕生した?

エレキギターは、正式名称を「エレクトリックギター」と呼びます。

和訳すると、その名のとおり「電気的なギター」です。

エレキギターのボディ部分に埋め込まれた、「ピックアップ」という装置が弦の振動を電気信号に変え、アンプ経由でその電気信号を増幅させ、スピーカーから音を出します。

アンプは、音を増幅する役割を持つ機器です。バンド演奏時などにおいて、ほかの楽器とのバランスを考慮し、音量を柔軟に調整できる点も特徴として挙げられます。

エレキギターは、パンク・ロックをはじめ、ジャズやポップスなど、幅広い音楽ジャンルで活躍する楽器です。その音色を聴いたことがある方も多いでしょう。

しかし、エレキギターの歴史は意外と浅く、誕生から100年にも満たないのです。

エレキギターの始まり

エレキギター誕生の起源は諸説あり、『現在のアコースティックギターが祖先である』という説が有力です。

アコースティックギターの起源は、1800年頃に6単弦の楽器が普及したことに遡り、1833年にはスチール弦のアコースティックギターが発明されました。

初期のアコースティックギターは、弦の振動をボディで共鳴・増幅させて音を出していました。羊の腸から作られたガット弦と、小型のボディが特徴です。現在のアコースティックギターよりも音量は非常に小さく、アンサンブル(2人以上で演奏すること)では、埋もれがちの存在でした。

1800年代後半になると、金属製のスティール弦(鉄弦)が登場し、音量と音色の幅が広がりました。これを機に、現在のような存在感を持つアコースティックギターが誕生します。

しかし、バンド演奏などでは、さらなる音量が求められ、新たなギターの開発が待望されていました。

こうした背景から、電力を利用して弦の振動を「電気信号に変換し音を増幅」する、エレキギターの仕組みが誕生しました。

そして、研究者によるマグネット式ピックアップの発明が、エレキギターを新たな楽器として確立する大きな役割を果たしたのです。

エレキギターの誕生

1931年、ロサンゼルスのリッケンバッカー社は、世界初のエレキギター(ラップスティールギター)を発売。

丸みを帯びた小さなボディが特徴で、調理用フライパンのような形状から、「フライング・パン(Frying Pan)」と名付けられます。

フライング・パンをきっかけに、エレキギターは注目されるようになったのです。

1936年には、ギブソン社が「ボディにピックアップを搭載」したギターを、世界で初めて製造・販売します。これが現代的なエレキギターの原型となるモデルであり、後のエレキギターの発展に大きな影響を与えました。

当時の有名ギタリストが使用したことも、エレキギターのブームが瞬く間に巻き起こった理由の1つと考えられています。

1950年には、現在とほぼ同様の形状をしたエレキギターが販売されます。レオ・フェンダーによって開発された「テレキャスター」や「ストラトキャスター」は、その後のエレキギターのスタンダードとなり、音楽シーンに大きな変化をもたらしたのです。

1960年代には、「ビートルズ」や「ジミ・ヘンドリックス(ジミヘン)」などの登場により、エレキギターはロックミュージックの象徴的な楽器として確立されます。さまざまなジャンルで活躍する、ミュージシャンたちの革新的な演奏によって、エレキギターは黄金期を迎えます。

1931年の誕生から、さまざまな改良と革新を経て、エレキギターは現代音楽に欠かせない楽器となりました。その歴史は、音楽シーンの変化と技術革新を体現しており、今後も新たな可能性を追求し続けるでしょう。

エレキギターの進化の歴史を時代の変遷とともに解説

エレキギターの進化の歴史を時代の変遷とともに解説

1931年に世界初のエレキギターが誕生して以降、エレキギターは時代とともに進化し、人々の心をつかみました。

ここからは、エレキギターがどのような歴史を歩んできたかについて、下記の年代ごとに詳しく説明いたします。

1940年代エレキギターの原型が開発される
1950年代エレキギターが普及
1960年代エレキギターブームが起こる
1980年代音楽の黄金期・バンドブームが到来

【1940年代】エレキギターの原型が開発される

1931年に誕生したエレキギターは、現在の形とは大きく異なる姿でした。当時はまだ技術的な課題も多く、現在私たちが目にする原型モデルが開発されたのは、1949年とされています。

初期のエレキギターは、ボディにピックアップを付けただけのシンプルな構造ゆえに、アンプで増幅した音に楽器が共振し、ハウリングを起こす問題を抱えていました。

そこで、この問題を解消するために誕生したのが、エレキギターの原型となる「ソリッドギター」です。

ソリッドギターの第1号とされるのは、1950年にギター・アンプの製作家「レオ・フェンダー」によって発表された「フェンダーエスクワイヤー」です。

このモデルは、後のエレキギター開発に大きな影響を与えました。

【1950年代】エレキギターが普及

1950年にソリッドギター第1号(フェンダーエクスワイヤー)が誕生したことで、エレキギターの歴史は大きく変わります。

フェンダーエスクワイヤーのデザインや構造、音響技術を参考に、各メーカーから新たな楽器が次々と生産・販売されました。

ソリッドギターの登場は、ハウリングを抑えたクリアな音色と、多彩な音色表現を可能にする構造によって、その後の音楽シーンを大きく揺るがしたのです。

1960年を迎えるまでには、ストラトキャスターやテレキャスターといった代表的なモデルが誕生し、エレキギターはほぼ完成形に達したともいわれています。

1950年フェンダー社がテレキャスター(旧:エクスワイヤー)を発表
1952年ギブソン社がレスポールを発表
1954年フェンダー社がストラトキャスターを発表
1958年ギブソン社がフライングVを発表

上記を見てわかるように、フェンダー社とギブソン社は、エレキギターの開発に最も力を入れており、その後も多くのエレキギターを発表しました。

ギブソン社は、1952年に「レスポール」、1961年に「SG」など、現在でも人気の高いモデルを次々と発表。1958年に発売された「フライングV」は、独創的なデザインで高い注目を集めたものの、販売不振により翌年には生産中止となりました。

しかし、1960年代以降に著名なギタリストたちが使用したことで人気が再燃。1980年代から、復刻モデルが発売されています。

【1960年代】エレキギターブームが起こる

1960年代に入ると、イギリスのバンド「ビートルズ」をはじめとした、多くの有名バンドが登場。

彼らはエレキギターを単なる伴奏楽器ではなく、音楽を表現するための「重要な楽器」であることを証明しました。

有名バンドの影響により、エレキギターは人々にとってより身近な存在となりました。若者たちは彼らの演奏に憧れ、エレキギターを使った楽器演奏に挑戦し始めたのです。

日本でエレキギターブームを大きく加速させた要因として、1966年のビートルズ初来日公演が行われたことが挙げられます。

テレビ中継された日本公演は多くの若者を魅了し、楽器店にはエレキギターを求める人々が殺到しました。

【1980年代】音楽の黄金期・バンドブームが到来

1980年代後半から1990年代前半にかけて、日本はバブル経済の恩恵を受け、音楽シーンも活況を呈していました。テレビ番組やCMで音楽が頻繁に紹介され、音楽は人々の生活に深く浸透したのです。

この時代は、個性的な音楽を求める若者が増え、さまざまなジャンルの音楽が流行。ロック・ポップス・歌謡曲など、音楽シーンは多様化し、アマチュアバンドを組む人々も増加しました。

ロック音楽は、大音量での演奏や攻撃的な性質から、「不良の音楽」というイメージが根強くありました。しかし、バンドブームをきっかけに、ロック特有のストレートな歌詞やリズム感がある曲調、エレキギターありきのサウンドや演奏に共感する人々が増えたのです。

バンドブームは、音楽の力によって社会を変えられると証明しました。音楽は単なる娯楽ではなく、人々に夢や希望を与える力を示したといえるでしょう。

エレキギターの歴史に見る今後の展望

エレキギターの歴史に見る今後の展望

誕生から100年未満と、音楽史の中では比較的新しい楽器であるエレキギター。しかし、その短い期間の中で目覚ましい進化と成長を遂げ、今では音楽の演奏に欠かせない存在となりました。

現在のエレキギターは、弦のピッチ・ノイズ・塗装・形状など、あらゆる面で改良が進められています。演奏性・音色・デザインなど、多種多様なニーズに応えられるモデルが、次々と開発されている状況です。

近年、テクノロジーの進歩は目覚ましい速度で進んでおり、エレキギターの開発にも大きな影響を与えています。より弾きやすく、美しい音色を出せるギターの開発も夢ではありません。

進化し続けるエレキギターは、今後も音楽シーンに大きな影響を与え続けるでしょう。

エレキギターの進化とは対照的に、古いギターである「ヴィンテージギター」も注目を集めています。

製造当時のイベントで使用されたギター、長い年月をかけて希少価値が高まったギターなど、さまざまなヴィンテージギターが存在し、愛好家から大人気です。

下記の記事では、そのような「ヴィンテージギター」についてより詳しく紹介しております。ご興味のある方は、ぜひご覧ください。

▶︎ ヴィンテージギターとは?魅力・価値や購入時のポイントを解説

まとめ

エレキギターは、正式名称を「エレクトリックギター」といいます。

エレキギターに組み込まれた「ピックアップ」というパーツが、弦の振動を電気信号に変換し、アンプ側で電気信号を増幅して音を出す仕組みの楽器です。

ほかのギターとは異なり、音量や音色を自由にコントロールできるのが特徴です。

エレキギターの始まりは1931年に遡り、「フライ・パン(Frying Pan)」と呼ばれる、ラップスティールギターが世界初とされています。

その後、さまざまな改良を重ね、現在のような形状に進化しました。短期間で爆発的な人気を得たことは、エレキギターの魅力の証といえるでしょう。

エレキギターの進化は、まだまだ始まったばかりです。今後、さらに進化したエレキギターが発売された際には、ぜひ手に取って体験してみましょう。

また、エレキギターは歴史が浅いものの、メーカーや製造年によって価値は大きく異なります。

もし、価値が気になるエレキギターをお持ちであれば、実績と知識の豊富な査定士が在籍する「ギター買取 福ちゃん」まで、お気軽にお問い合わせください。

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