- 古銭/記念硬貨
- 2026.02.24
近代通貨制度150周年記念貨幣の種類や価値、買取相場を解説

2021年(令和3年)、日本の通貨史における大きな節目を祝う記念貨幣が発行されました。それが「近代通貨制度150周年記念貨幣」です。
この記念硬貨は、明治初期に「円」という単位が誕生してから150年が経過したことを記念するもの。
その歴史的意義の深さはもちろんのこと、昨今の金相場の高騰を受けて資産価値としても大きな注目を集めています。
発売当時は造幣局による抽選販売が行われ、非常に高い倍率で話題となりました。
今回は、この記念貨幣の歴史的背景や種類ごとの特徴、そして手放す際に少しでも高く売るためのポイントについて、詳しく解説します。
近代通貨制度150周年記念貨幣とは

近代通貨制度150周年記念貨幣は、2021年に造幣局より販売された記念貨幣です。まずは、この貨幣が発行されるに至った歴史的背景を見ていきましょう。
明治4年の「新貨条例」と近代通貨の幕開け
明治4年の日本国内では、江戸幕府が発行した金貨や銀貨、各藩が独自に発行した藩札、さらには海外の通貨などが入り乱れ、通貨制度は極めて複雑な状態にありました。
近代国家としての歩みを始めた明治政府にとって、通貨の統一は急務でした。
そこで1871年(明治4年)5月、「新貨条例」が制定されます。この条例によって、それまでの複雑な通貨体系が一新され、新しい通貨単位として「円(圓)」が誕生。
同時に、1円の100分の1を「銭」、銭の10分の1を「厘」とする10進法の通貨制度が採用され、現在の私たちの生活に直結する近代通貨制度の基礎が築かれました。
つまり、この記念貨幣は、日本が近代国家として経済的な基盤を整え、世界への扉を開いた瞬間から150年という長い歴史を称える、非常に意義深い存在なのです。
製造費用が額面を超える「プレミアム貨幣」
記念硬貨には、銀行などの金融機関で額面通りに引き換えられるものと、造幣局から通信販売などで購入するものがあります。
近代通貨制度150周年記念貨幣は後者に該当し、製造費用が額面価格を超える「プレミアム貨幣」として発行されました。
使用されている素材は純金や純銀であり、さらに表面を鏡のように磨き上げるプルーフ仕上げなどの特殊な加工が施されています。
そのため、額面よりも高い販売価格に。それにもかかわらず、購入希望者が多かったのは、その美しい仕上がりと資産価値、そして限定発行という希少性が高く評価されたからでしょう。
査定・出張費・手数料はすべて無料。
近代通貨制度150周年記念貨幣の種類と特徴

この記念貨幣シリーズは「一万円金貨幣」「五千円金貨幣」「千円銀貨幣」の3種類が発行されました。それぞれの貨幣は、素材やサイズ、発行枚数が異なり、市場での価値も変わってきます。
一万円金貨幣
▼近代通貨制度150周年記念 一万円金貨幣の概要
・発行年:2021年(令和3年)
・品位:純金(99.9%)
・重量:15.6g
・直径:26mm
・発行枚数:2万枚
・額面:1万円
シリーズのなかで最も高い価値を持つのが、一万円金貨幣です。純金(K24)製で、重量は15.6gとずっしりとした重みがあります。
特筆すべきは、その入手難易度です。販売当時の抽選倍率は約11.27倍にも上りました。
およそ11人に1人しか購入できないという狭き門であったため、二次流通市場(買取市場)においても常に需要が高いアイテムです。
直径26mmというサイズのなかに、日本の技術の粋を集めた精緻な加工が施されており、コレクターアイテムとしての風格は別格といえるでしょう。
五千円金貨幣
▼近代通貨制度150周年記念 五千円金貨幣の概要
・発行年:2021年(令和3年)
・品位:純金(99.9%)
・重量:7.8g
・直径:20mm
・発行枚数:2万枚
・額面:5千円
五千円貨幣は、一万円金貨と同様に「純金製」で発行されています。
重量は7.8gと一万円金貨のちょうど半分で、発行枚数は同じく2万枚です。販売時の抽選倍率は一万円金貨を上回る「約11.60倍」を記録。
手頃なサイズ感でありながら純金の輝きを楽しめる点や、コレクションとしての完成度の高さから多くの申し込みがありました。
市場においても、人気商品のひとつとして高値の取引が多く見られます。
千円銀貨幣
▼近代通貨制度150周年記念 千円銀貨幣の概要
・発行年:2021年(令和3年)
・品位:純銀(99.9%)
・重量:31.1g
・直径:40mm
・発行枚数:5万枚
・額面:千円
千円銀貨幣は純銀製で、金貨に比べて安価に設定されました。それでも額面の10倍以上の販売価格がついたプレミアム銀貨です。
千円銀貨の特徴は、なんといってもその大きさでしょう。直径40mmというサイズは金貨よりも大きく、デザインの細部までじっくりと鑑賞できます。
発行枚数は5万枚と金貨より多いですが、抽選倍率は約5倍と、こちらも購入が容易ではありませんでした。銀貨特有の重厚な輝きと、迫力あるサイズ感が魅力の1枚です。
「圓」の文字とデザインの美しさ
これら3種類の貨幣には、共通したデザインテーマが採用されています。それは「歴史と現代の融合」です。
表面(表側)には、明治4年に発行された金貨に使用されていた「圓」という文字が中央に大きく配置されています。
この「圓」の書体は、当時の旧金貨のものを忠実に再現しており、背景には菊と桐の紋様があしらわれています。
このレトロで威厳のあるデザインを見るだけで、150年前の明治の空気を肌で感じられるでしょう。
一方、裏面(裏側)には、「近代通貨制度150年」の文字とともに、現在私たちが使用している通常貨幣の図柄がすべて描かれています。
一円玉の若木、五円玉の稲穂、十円玉の平等院鳳凰堂、五十円玉の菊、百円玉の桜、五百円玉の桐。
これら6つのモチーフが絶妙なバランスで配置されており、過去(圓)から現在(現行貨幣)へと続く通貨の歴史が見事に表現されています。
近代通貨制度150周年記念貨幣の買取価格をアップさせるコツ

ここからは、近代通貨制度150周年記念貨幣を売却するときに少しでも高く売るためのコツやポイントを紹介します。
《相場一覧》種類別の買取参考価格
買取価格は、その時々の市場在庫状況や金相場によって変動しますが、それぞれの貨幣にはある程度の相場感が存在します。
以下は、各貨幣の買取における期待値をまとめたものです。
| 種類 | 買取相場の傾向 | 査定ポイント |
|---|---|---|
| 一万円金貨幣 | 高額買取 | 金相場の影響が大きい。地金価値と希少性の両面で評価。 |
| 五千円金貨幣 | 高額買取 | 純金価値に加え、抽選倍率の高さが人気を支える。 |
| 千円銀貨幣 | 安定 | 地金価値は控えめだが、コレクション需要で額面以上が基本。 |
| 3点そろい | さらに高額 | 3種セットでプラス査定になる場合がある。 |
金相場の変動と売り時の見極め
この記念貨幣の価値を支える大きな柱のひとつが「地金としての価値」です。
とくに一万円金貨(15.6g)と五千円金貨(7.8g)は純金製であるため、日々の金取引価格の影響をダイレクトに受けます。
近年、世界情勢の不安定化などを背景に、「有事の金」として金価格は歴史的な高騰を見せています。素材としての金の価値が上がれば、当然、それを素材とする金貨の買取価格も上昇。
コレクションとしての希少性に、素材としての地金価値が上乗せされるタイミングこそ、最も高く売れる「売り時」といえるでしょう。
ニュースなどで「金価格が最高値を更新」といった話題が出た際は、査定に出す絶好のチャンスです。
購入時にプルーフ貨幣セット付属品があれば一緒に査定へ出す
コレクション品としての価値を維持するためには、完品であることが非常に重要です。
購入時には、貨幣本体だけでなく、特製の化粧箱、説明書、そして造幣局発行の証明書などが付属していたはずです。
コレクターは「発行された当時のままの状態」を好みます。箱が欠けている、証明書が見当たらないといった場合、査定額が下がってしまうことも。
買取に出す前には、クローゼットや引き出しの奥を探して、付属品をすべてそろえてから査定に臨むようにしましょう。
プルーフ貨幣の取り扱いと保管状態
プルーフ貨幣とは、特殊な技術を用いて表面を鏡のようにピカピカに磨き上げた貨幣のことです。その美しさは芸術的ですが、同時に非常にデリケートでもあります。
ほんの少し指で触れただけで指紋がつき、そこから変色が始まったり、布で拭いただけで微細な傷がついたりします。
「汚れているからきれいにしよう」と洗ったり磨いたりするのはNGです。収集家の間では、洗浄されたコインは「加工された」とみなされ、価値が下がってしまうことも。
プラスチックケースに入っている場合は、ケースから出さず、そのままの状態で査定に出してください。保管状態が良く、鏡面のような輝きが維持されているものほど、高額査定が期待できます。
偽造防止技術とプロによる査定の重要性
近代通貨制度150周年記念貨幣には、真正性確認に役立つ外観上の特徴(側面の刻みなど)が設けられています。
こうした特徴の確認に加え、重量・直径・付属品の有無、表面状態などを総合して評価できるため、記念貨幣の取り扱いに慣れた専門店での査定が重要です。
プロの査定士は、金や銀の重量を測るだけでなく、こうした細部の特徴や、微細な傷の有無、付属品の状態などを総合的に見て判断します。
リサイクルショップなどでは「金」として重さだけで買い取られてしまうリスクもありますが、専門知識を持つ買取店であれば、「記念貨幣としてのプレミア価値」を適切に価格に反映できます。
価値のわかる相手に売ることも、高価買取の重要なポイントです。
まとめ

近代通貨制度150周年記念貨幣は、日本の通貨制度の歴史的転換点を記念する重要なアイテムであり、同時に純金・純銀という確かな資産価値を持つ逸品です。
明治4年の新貨条例から続く「円」の歴史に思いを馳せつつ、その芸術的なデザインを愛でるのも良いでしょう。
しかし、もし保管場所に困っていたり、資産整理を考えていたりするのであれば、金相場が高騰している現在は手放すのに最適なタイミングかもしれません。
福ちゃんでは、記念硬貨や古銭の専門知識を持った査定士が、お客様の貨幣を1点1点丁寧に査定いたします。
付属品のない場合や状態に不安がある場合でも、まずは一度ご相談ください。
よくある質問(Q&A)
近代通貨制度150周年記念貨幣の買取で、よくある質問をまとめました。
Q. この記念貨幣はコンビニやスーパーで使えますか?
法律上、記念貨幣は額面で通用します。ただし、店舗の運用(真贋確認・釣銭対応)によっては受け取りを断られる場合があり、また自動販売機などでは利用できないことがほとんどです。
素材としての価値やコレクター価値は額面を大きく上回っています。
お店で使用してしまうと、実質的に数万円から十数万円以上の損をしてしまうことになりますので、買取店での換金をオススメします。
Q. ケースが破損していたり、汚れていたりしても売れますか?
はい、お買取可能です。もちろん完品に比べると査定額への影響は避けられませんが、貨幣自体に価値があるため、ケースの状態が悪くてもお値段がつかなくなることはありません。
諦めずに査定に出してみてください。
Q. 祖父のコレクションで、本物かどうかわかりません。
ご安心ください。福ちゃんの査定士が重量、サイズ、デザインの特徴などを確認し、真贋をしっかりと見極めます。査定料は無料ですので、価値を知りたいというだけでもお気軽にご利用ください。

