- 古銭/記念硬貨
- 2025.06.24
盛岡八匁銀判の買取価格や古銭価値は?発行の背景や時期も徹底解説

希少な古銭のひとつとして知られる「盛岡八匁銀判」。
幕末から明治維新期にかけて、盛岡藩が独自に発行した銀貨として伝えられているものの、その詳細は不明な部分も多くあります。
古銭コレクターの間ではかなりの高額で取引されることもあるため、もしお手元にあるなら、一度査定を受ける価値が十分にある銀判です。
この記事では、盛岡八匁銀判の概要や種類、買取相場、高く売るためのポイントなどを詳しく解説いたします。ぜひ最後までお読みください。
盛岡八匁銀判とは
「盛岡八匁銀判(もりおかはちもんめぎんばん)」は、幕末期に盛岡藩(南部藩)が独自に鋳造したとされる銀貨です。
「八匁」という重量表記が刻まれた大型の銀板で、希少性の高さや歴史的背景から古銭コレクターたちの熱い注目を集めています。
発行期間はわずかな期間に限られ、実際の流通量もごく少数だったため、良好な状態のものが市場に出る機会は非常に貴重です。
発行時期
盛岡八匁銀判が発行されたのは、慶応4年(1868年)3月頃から9月頃までと考えられています。
盛岡藩は自領内が誇る「尾去沢鉱山」や「小坂鉱山」などから産出された高品位の銀を用い、一日に約150枚程度を鋳造していたという言い伝えもあります。しかし、実際にどれほどの枚数が世に出たかは定かではありません。
また、この時期に関する詳細な公式記録はあまり残っておらず、諸説あることから「幕末の戊辰戦争期に短期間だけ鋳造された」と広義に表現されることもあるほどです。
慶応4年といえば、旧幕府軍と新政府軍による内戦、「戊辰戦争」の真っただ中でした。
盛岡藩は軍資金の確保が喫緊の課題となっていたため、独自の銀貨発行という手段に踏み切ったと考えられています。
しかし、時を同じくして明治新政府が貨幣制度の刷新に着手し始めたこともあり、盛岡八匁銀判は広く世に行き渡ることなく姿を消していきました。
こうした複雑な歴史的背景が重なったことで、現在では非常に価値ある古銭として位置づけられているのです。
発行背景
幕末から明治維新へと移り変わる激動の時代、日本各地の藩がそれぞれ独自の貨幣を発行していました。
これらは「領国貨幣」と呼ばれ、主に藩の軍資金調達や財政難を乗り切るために鋳造されることが一般的でした。盛岡藩も例外ではなく、戊辰戦争という前代未聞の危機に際して、膨大な軍費の工面を必要に迫られていたのです。
当時、盛岡藩は奥羽列藩同盟の一員として新政府軍と対峙する立場にあり、短期間のうちに大量の兵糧や武器を調達しなければならない状況に置かれていました。
そのような切迫した事情から、藩が誇る高純度の銀「花降銀(はなふりぎん)」と呼ばれる良質な銀を素材として盛岡八匁銀判を発行し、対外的な資金調達に活用しようとしたのです。
しかし、大半が市中へ出回る前に戦局が急展開し、明治政府による新通貨制度の導入によって旧来の藩札や領国貨幣の価値は急速に下落しました。
その結果、盛岡八匁銀判は実用貨幣というよりも「作られたものの使われなかった幻の貨幣」という側面が強く、皮肉にもそのおかげで保存状態の良い個体が比較的多く残されているといわれています。
種類
盛岡藩が手がけた銀判には、主に「八匁銀判」と「七匁銀判」という2種類が存在します。
八匁銀判は名前のとおり表面中央に「八匁」の文字が刻まれており、1枚を一両として流通させる計画があったとされています。
重さは約30g前後で、純度が99.5%にも達する極めて高品質な銀を贅沢に使用。
盛岡八匁銀判の形状は縦が約85mm、横が約54mmほどのやや角ばった楕円形です。周囲には「融」という極印が複数打ち込まれ、右上には「改」という印も確認できます。
一方、七匁銀判は発行当初に試作された試鋳貨幣という位置づけで、重量は約26g前後だったとされています。
当初は七匁で一両に相当する価値を持たせる予定だったものの、重量不足などの課題が浮上したため、正式に流通する前に八匁へと仕様が変更された経緯があるようです。
そのため、七匁銀判は極めて少数しか製作されず、現在確認されているものはほんのわずか。
希少性の高さから学術資料や博物館級のコレクションとして扱われ、一般の市場に姿を現すことはほぼ皆無といえるでしょう。
このような歴史的背景や希少性が高く評価され、八匁銀判も古銭市場では熱心なコレクターたちによって高値で取引されることがあります。
とくに刻印の状態が鮮明なものや、信頼できる機関による真正証明が付いた個体は、なおさら価値が高まる可能性を秘めています。
査定・出張費・手数料はすべて無料。

盛岡八匁銀判の買取相場はどのくらい?
盛岡八匁銀判は、幕末期の地方貨幣の中でもとくに珍重される逸品として知られており、古銭市場では相当な高額で取引されることがあります。
市場に出回っている数が限られており、熱心なコレクターからの需要も絶えないため、保存状態の良いものであれば数十万円規模の価格が付くことも。
実際に、専門のオークションや老舗の古銭商では10万~20万円程度、さらに状態が極めて良好なものになると、それ以上の査定額が提示されるケースも見受けられます。
とはいえ、実際の買取額は「真正品であるかどうか」「保存状態の良し悪し」「信頼できる鑑定書の有無」といった要素によって大きく左右されることを覚えておきましょう。
盛岡八匁銀判はその価値の高さから、残念ながらニセモノやレプリカも市場に出回っているため、権威ある機関による鑑定を受けているかどうかが高額査定への重要なポイントです。
また、銀製品特有の性質として、空気中の成分による変色や微細な傷などによる見た目によって印象が大きく変わりやすく、それらが査定額に少なからず影響を及ぼすこともあります。
七匁銀判は超希少品
さらに特筆すべきは、七匁銀判の相場です。こちらは現存数があまりにも少なく、実質的に市場での取引相場さえ成立していないほどの「超希少品」といえるでしょう。
そのため市場取引の参考事例はほとんど存在せず、「もし本物の七匁銀判が発見されれば、通常の相場観を超える価格が付く可能性もある」というのが専門家の見解です。
もしお手元に盛岡八匁銀判と思われる古銭をお持ちであれば、まずは信頼できる専門業者や鑑定士に相談し、真贋や価値をしっかりと見極めることが何よりも大切です。
盛岡八匁銀判を高く買い取ってもらうためのポイント
「せっかく手放すなら、できるだけ高い価格で売りたい」
これは盛岡八匁銀判に限らず、貴重な古銭をお持ちの方なら誰もが自然に抱く思いではないでしょうか。
ここでは銀判の状態を最良に保つ方法から、賢い売却先の選び方まで、高額査定を実現するためのポイントを3つご紹介します。
銀判の状態を良好に保つ
盛岡八匁銀判をはじめとする貴重な古銭は、その保存状態によって査定額が驚くほど変わってきます。
とくに銀貨は高純度であればあるほど、空気中の硫黄成分などによる変色や黒ずみが生じやすいため、日ごろからの丁寧な保管が欠かせません。
ホコリや汚れを拭き取る際は、やわらかい専用の布を使用し、手の脂が直接付着しないよう綿手袋をはめるなど、余計な摩擦や汚れを極力避けることが大切です。
また、直射日光が当たる場所や湿気の多い環境は厳禁。可能な限り、専用のコインケースや防湿効果のある収納ケースに入れて保管することをオススメします。
わずかな小傷であっても、査定では意外なほど大きく評価が下がる可能性もあるため、取り扱いには細心の注意を払うようにしましょう。
フリマアプリで売る
近年ではフリマアプリや個人オークションを活用して、手軽に古銭を売買する方が増えてきました。
出品から購入希望者とのやり取りまで、スマートフォンひとつで完結できる手軽さが魅力です。
その一方で、真贋をめぐる思わぬトラブルや、専門知識のない市場では適正な価格が付きにくいといったリスクも存在するのが現実です。
盛岡八匁銀判のように専門的な鑑定が重要となる古銭の場合、買い手側も慎重にならざるを得ないため、売却が成立するまでに相当の時間を要することもあります。
また、買い手側に希少価値が伝わりにくい点もデメリットだといえるでしょう。
フリマアプリでの売却を検討される場合は、状態がわかりやすい高画質な写真の撮影や詳細な説明文の作成など、信頼性を高める工夫をして、適正価格での取引を目指しましょう。
古銭買取の福ちゃんに依頼する
盛岡八匁銀判のような希少価値の高い古銭を確かな価格で売却するなら、やはり専門知識と豊富な経験を持つ買取業者への依頼が最も安心です。
なかでも「福ちゃん」は古銭買取において数多くの実績を誇り、古銭に精通したプロの査定士による丁寧かつ正確な査定を受けられると高い評価を得ています。
全国どこでも対応可能な出張買取サービスや、自宅から手軽に利用できる宅配買取サービスなど、お客様のご都合に合わせた柔軟な買取方法を選べるのも大きな魅力のひとつです。
かけがえのない盛岡八匁銀判を適正な価格で手放すためにも、専門家の目利きと確かな知識を頼るのは、最も賢明な選択といえるのではないでしょうか。
まとめ
幕末の激動期に短期間だけ発行された盛岡八匁銀判は、その特異な歴史的背景と高純度の銀を用いた独特の製法から、古銭市場で高い評価を受けています。
実際の買取額は保存状態の良し悪しや真贋を証明する鑑定書の有無などによって大きく変動し、上質なものであれば数十万円規模で取引されることも珍しくありません。
もしお手元に盛岡八匁銀判と思われる古銭がある場合は、適切な方法で大切に保管しながら、真贋を正確に見極められる専門業者に査定を依頼することをオススメします。
フリマアプリなどの売却手段も選択肢のひとつです。しかし、高額査定を期待するなら、「買取福ちゃん」のような信頼と実績を兼ね備えた古銭買取専門店の利用をぜひ前向きにご検討ください。
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