• 骨董
  • 2025.04.29

【人間国宝】金城次郎の買取価格は?代表作品や高く売却するポイント

金城次郎の作品は高く売れる?
金城次郎が作った作品の買取相場が知りたい

など、人間国宝に認定された陶芸家「金城次郎(きんじょう じろう)」の作品における買取について知りたい方へ、買取相場などをまとめました。金城次郎の略歴や作品の特徴、代表的な作品についても触れています。

高額買取してもらうためのポイントも解説しているため、金城次郎の作品を売却したいと考えている方は、ぜひご参考にしてください。

金城次郎の作品の特徴は?

金城次郎の作品の特徴は?

金城次郎は、昭和から平成にかけて活躍した沖縄県の陶芸家です。さまざまな代表作を手がけ、重要無形文化財「琉球陶器」技能保持者に認定された功績を残しています。

まずは、金城次郎が歩んだ軌跡や作品の特徴について見ていきましょう。

金城次郎とは|沖縄県を代表する陶芸家

1912年:沖縄県那覇市に生まれる
1925年:新垣栄徳の製陶所に入門
1946年:那覇市壺屋に工房を開いて独立
1955年:第29回国展にて初入選
1972年:「沖縄県指定無形文化財技能保持者」認定
1977年:「現代の名工」100人に選定
1981年:「勲六等瑞宝章」受章
1985年:「重要無形文化財保持者」認定
    「沖縄県功労章」受章
1993年:「勲四等瑞宝章」受章
2004年:死去

1912年に沖縄県那覇市で生まれた金城次郎は、12歳頃に新垣栄徳の製陶所に見習いとして入り、若き頃から陶芸家を目指していました。

1946年に独立した後はさまざまな作品が注目され、多数の賞を受賞しています。1972年には沖縄県指定無形文化財技能保持者に認定され、その功績が高く評価されました。

また、1985年に沖縄県で初となる国指定の「重要無形文化財保持者」、いわゆる人間国宝に認定されるなど、実績がさまざまな形で讃えられています。

金城次郎の作品の特徴

金城次郎は、沖縄県の伝統工芸である「琉球陶器」を手がけていました。琉球陶器は那覇市壺屋の周辺で焼かれたことから「壺屋焼」ともいわれ、異国情緒あふれる色彩と造形が特徴です。

次郎は琉球陶器の伝統と技術を守りながら、壺をはじめ食器や酒器といった日常使いする琉球陶器を製造しました。広く知られているのは、魚や海老がモチーフとなった温かみを感じる作品です。

琉球陶器の色鮮やかな彩色と対照的な作陶は、琉球陶器のバリエーションを豊かなものにし、さらなる可能性を広げました。

また、見た目の芸術性に加え、実用性のなかに美が追求された次郎の作品は、国内はもちろん海外でも評価されています。

金城次郎の作品の買取相場は高い?

金城次郎の作品の買取相場は高い?

金城次郎の作品は、数万円から10万円前後が買取相場といわれています。作品の需要や大きさ、状態などによって価値は異なるため、相場以下、あるいは相場以上で取引されることも少なくありません。

一般的には、ぐい呑みや小皿などサイズが小さい作品は、買取価格も落ち着いたものになる傾向があります。花瓶や壺、大皿などサイズが大きい作品は、数十万円の買取価格になることもあるでしょう。

また、次郎の代名詞でもある魚や海老モチーフの作品は人気が高く、高額買取が期待できます。

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金城次郎の代表的な作品は?

金城次郎の代表的な作品は?

  • ✔︎ 海老魚紋花瓶
  • ✔︎ 海老魚紋徳利
  • ✔︎ 線彫魚紋大皿
  • ✔︎ 魚紋茶碗
  • ✔︎ 抱瓶

金城次郎は代表的な作品をいくつも残しています。そのなかから、とくに注目されている5つを厳選しました。

それぞれの特徴などについて解説いたします。

海老魚紋花瓶

海老魚紋花瓶は、金城次郎の主要な題材である海老と魚が施された花瓶です。

大胆かつ力強い彫りで描かれ、エネルギッシュで活力に満ちた海老と魚の様子が見事に表現されています。くすみのある渋い茶色や、口縁から垂れ下がった釉薬の発色が美しい点も特徴です。

素朴な色合いのなかに精巧な技巧が垣間見られ、次郎の技術が目に見えて現れている作品といえます。

次郎が手がけた作品のなかでもとくに人気が高く、状態が良好であれば高額買取も期待できるでしょう。

海老魚紋徳利

海老魚紋徳利は、金城次郎が得意としたモチーフである海老と魚が描かれた徳利です。海老と魚が表情豊かに描写され、多彩な技法を駆使して独特な作品を作り出した、次郎ならではの作品といえるでしょう。

釉薬の加減などでどこから見ても違う美しさをまとっている徳利は、用の美を求めた次郎の姿勢がうかがい知れます。

注目作品であることから高い需要が見込まれるため、買取の際は高く評価されるでしょう。共箱などが付属している場合は、査定額が向上する可能性があります。

線彫魚紋大皿

金城次郎が好んで描いていた魚の紋様が繊細なラインで彫られている大皿です。島国である沖縄出身の次郎にとって、海の生物は特別なものでした。

線彫りの技法から生まれる魚文は、生命力あふれるいきいきとした沖縄の自然を象徴しています。

魚紋の作品は次郎の真骨頂ともいえるもので、独自の芸術性が現れているため、骨董品市場では高額で取引されるでしょう。

また、次郎の魚紋は世界でも高く評価されており、ルーマニア国立民藝博物館に永久保存となっている魚紋大皿もあります。

魚紋茶碗

魚紋茶碗は金城次郎作品を代表するユーモラスな魚が描かれた茶碗です。次郎の感性で生み出された躍動感あふれる魚紋は、茶碗に生活道具以上の突き抜けた強さを与えているといわれています。

細かい曲線や細い線で彫られた芸術的な魚紋は、次郎の才能があってこそ生み出せる技巧です。

茶碗は小ぶりであるため、魚紋の花瓶や大皿などと比べると落ち着いた価格となる傾向にありますが、数客セットであったり共箱など付属品がそろっていたりすると10万円を超える査定額になることもあります。

抱瓶

抱瓶(だちびん)は、泡盛を携帯するために作られた沖縄独特の酒器です。腰に付けやすいように三日月形の胴をしており、紐を通して肩に下げて使用します。

金城次郎は側面に海老や魚などが描かれた抱瓶を手がけ、沖縄の文化を独自の感性で体現した作品を残しました。

次郎の抱瓶は沖縄の造形美を代表する伝統的な酒器として非常に人気が高く、高値で取引されることも少なくありません。

金城次郎の作品を高く買取してもらう4つのポイント

金城次郎の作品を高く買取してもらう4つのポイント

  • ✔︎ 良い状態を保てるように作品を保管する
  • ✔︎ 付属品と一緒に査定に出す
  • ✔︎ 需要や人気のある作品を売却する
  • ✔︎ 知識が豊富な査定士がいる買取業者に依頼する

上記のポイントを抑えている金城次郎の作品は、高額で買い取ってもらえる可能性が高くなります。

売却を検討している方は、ぜひご参考にしてください。

良い状態を保てるように作品を保管する

作品の状態は、査定額に大きく影響する要素のひとつです。傷やヒビ、欠けや汚れなどが見受けられると、落ち着いた査定額になる可能性があります。

良好な状態を保つためには、保管方法に注意しましょう。傷やヒビ、欠けなどが発生しないように、陶芸品は箱に入れて保管するのが基本です。

また、原料が土であることから水分を含みやすい性質を持っているため、湿気が多い場所に置いておくとカビが生えることがあります。

風通しの良い場所を選んで保管し、水分や汚れは放置せず拭き取るようにしましょう。

付属品と一緒に査定に出す

共箱や鑑定書などの付属品がある場合は、作品と一緒に査定してもらいましょう。陶器を含む骨董品は、付属品の有無で査定額が大幅に変わる可能性があります。

金城次郎の作品は、共箱が付いていないものも少なくありません。人間国宝に認定される前の作品はほとんど共箱がないといわれいるため、共箱が付属している作品はとくに高く評価される傾向にあります。

また、共箱がない場合も、しかるべき業者に依頼すれば適切に査定してもらえるため、まずは相談してみましょう。

需要や人気のある作品を売却する

市場で高い需要が見込まれる人気作品は、高額買取が期待できるでしょう。金城次郎の作品でいえば、海老や魚が彫られた作品が人気です。

そのなかでも、壺や花瓶、大皿はとくに注目されているため、査定額が向上する可能性が高いでしょう。

知識が豊富な査定士がいる買取業者に依頼する

金城次郎の作品を高く買い取ってもらうためには、買取を依頼する買取業者の選定が重要です。金城次郎や次郎の作品について知識が乏しい査定士だと、価値を見誤られるかもしれません。

損のない取引で満足いく買取を実現するためにも、豊富な知識を持った一流の査定士が在籍している買取業者を選び、適切な価値を判断してもらいましょう。

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金城次郎以外も高く売れる?人間国宝の陶芸作家5選

金城次郎以外も高く売れる?人間国宝の陶芸作家5選

  • ✔︎ 13代 今泉今右衛門
  • ✔︎ 加藤孝造
  • ✔︎ 中島宏
  • ✔︎ 原清
  • ✔︎ 松井康成

金城次郎以外で注目されている陶芸作家を5人紹介いたします。いずれも人間国宝に認定されており、陶芸界を牽引してきた功績を持つ人物たちです。

ここからは、それぞれの実績や作品の特徴などを見ていきましょう。

13代今泉今右衛門

今泉今右衛門は有田焼を代表する陶芸一家で、廃藩置県で途絶えた「色鍋島」を復活させた窯元です。なかでも13代今泉今右衛門は、色鍋島に現代的な要素を取り入れた独自の作風が高く評価されています。

独自の芸術を求めて確立した染付吹墨・薄墨吹墨の技法などが認められ、1989年に人間国宝の認定を受けました。

13代今泉今右衛門について詳しくはこちら↓
人間国宝「13代今泉今右衛門」について|花瓶などの買取価格や買取相場について

加藤孝造

加藤孝造は、美濃焼の伝統を現代に引き継いだ陶芸家です。焼成途中で引き出し、冷水へ漬けて急冷することにより発色させる「瀬戸黒」の技術保持者として、2010年に人間国宝の認定を受けました。

一度に200点以上を焼き、そのなかからとくに出来がいい数点のみを厳選するというストイックな作陶で、数々の名作を残しています。独自の世界観を確立し、すっきりとした無駄のない美しさが孝造の作風です。

中島宏

中島宏は、焼き物の最高峰といわれる青磁の美と技術を極めた佐賀県の陶芸家です。

「中島青磁」や「中島ブルー」と表現される独創的な美しい青磁を生み出し、2007年に青磁の重要無形文化財保持者として人間国宝の認定を受けました。

釉薬を重ねて色に深みを出し、鮮やかな青を表現した作品は、宏にしかなし得ない独特の色合いが表現されています。

常に新しいものを」という宏の姿勢は青磁の世界に新たな可能性をもたらし、日本の陶芸界を躍進させました。

原清

原清は島根県出雲市出身で、鉄釉の研究に生涯を捧げた陶芸家です。黒色と褐色の二種類の釉薬を駆使し、紋様をシンプルかつ大胆に描く作品は、新しい鉄釉陶器として注目を集めました。

細かな技巧に頼ることのない作風は大きく発展性があるとされ、現在でも高く評価されています。

2005年に重要無形文化財「鉄釉陶器」の保持者として人間国宝に認定され、代表作「鉄釉花鳥文大壺」が文化庁買い上げになるなど数々の功績を残しました。

松井康成

松井康成は茨城県で盛んな笠間焼を代表する陶芸家です。2種類以上の粘土を組み合わせ、模様を作り上げる「練上手」の第一人者として知られています。

成形時にヒビ割れやすく難解な技法とされていた練上手を極め、亀裂を生かした模様や多色を用いる高度な技術で多くの作品が高く評価されました。1993年には重要無形文化財「練上手」の保持者として、人間国宝の認定を受けました。

松井康成について詳しくはこちら↓
笠間焼の練上手を極めた巨匠|人間国宝「松井康成」の略歴と作品、息子「松井康陽」氏について解説

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金城次郎の経歴や作品の特徴などを理解し尽くした査定士が対応するため、価値を取りこぼすことがありません。

共箱がない」「本当に金城次郎の作品かどうかわからない」といった場合も、一度ご相談ください。一流の査定士が丁寧に査定し、適正価格をご提示いたします。

また、持ち運びが大変な品物であったり、来店が難しい環境であったりする場合は、福ちゃんが提供している出張買取サービスをご利用ください。直接ご自宅に査定士が伺い、無料で査定や買取を実施いたします。

査定後にキャンセルする場合も、手数料は一切必要ありません。金城次郎作品の売却は、安心・安全な買取サービスが強みの福ちゃんにお任せください。

まとめ

金城次郎は沖縄県那覇市出身の陶芸家で、1985年に「琉球陶器」の重要無形文化財技能保持者に認定されていました。

次郎の作品には沖縄の自然を表現した海老や魚をモチーフにしたものが多く、今や次郎の代名詞となっています。

買取相場は数万円から数十万円といわれており「海老魚紋花瓶」や「線彫魚紋大皿」などの代表作は高額買取が期待できるでしょう。

福ちゃんでは、金城次郎の功績や作品に詳しい一流の査定士が対応するため、適正価格のご提示が可能です。金城次郎の作品は、ぜひ福ちゃんにお任せください。

⚠︎CAUTION!
当記事でご紹介している買取価格はあくまでも目安です。実際の買取価格は保管状態や市場の需給バランスなど、さまざまな要因で変動します。詳細は骨董品買取業者にご確認ください。

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