- 骨董品
- 2025.11.23
ビスクドールとは?有名ブランドの価値と買取相場一覧を専門家が解説

ビスクドールを持っている方の中には、「この人形はいくらの価値があるのだろう」と気になっている方も多いのではないでしょうか。
ビスクドールは、19世紀のフランスで生まれた磁器製の人形で、現在ではアンティークコレクションとして高く評価されています。ブランドや製造時期、保存状態によって査定額が大きく変わるため、少しでも高く手放すには正しく価値を見極めることが大切です。
この記事では、ビスクドールの基礎知識から有名ブランドの特徴、買取相場の目安を解説します。
【記事のポイント】
- ✅ビスクドールの価値は、ジュモーなどのブランドやペーパーウェイトアイなどで決まります。
- ✅破損品も買取可能な場合がありますので、無理に修理せず現状のまま査定にお出しください。
- ✅福ちゃんの専門査定士が、大切なビスクドールの価値を無料で丁寧に見極めます。
そもそもビスクドールとは?

ビスクドールの主な生産国はフランスやドイツですが、日本でも大正・昭和時代を中心に製造され、今では現代作家がその意思を受け継いでいます。
当時の職人たちが手作業で仕上げた美しい造形は、今もなお愛好家たちの間で高く評価されています。ここでは、ビスクドールの特徴や語源、他の磁器人形との違いを詳しく見ていきましょう。
磁器がもたらす人肌のような質感が魅力の人形
ビスクドールは、主に19世紀半ばのヨーロッパで流行した磁器人形です。頭部や手足の一部が素焼き(ビスク)で製造されており、光沢を抑えた人肌のような質感が主な特徴です。中には、全身が磁器でできているタイプもあります。
職人の繊細な手作業で作られたビスクドールは、素焼きならではの温かさと気品を併せ持っています。一体ごとに表情が異なり、どれもまるで息づいているかのような印象を放っているのが魅力です。
西洋人形にはクレーシュドールやワックスドールなどさまざまな種類があり、ビスクドールもその一つです。別名で磁器人形・チャイナドールなどと呼ばれることもあります。
ビスクドールは、どこか物憂げで吸い込まれるようなガラスの瞳も相まって、他の人形とは一線を画す生命感と芸術性を持っています。
「ビスク」の語源と意味
ビスクドールの「ビスク」は、フランス語で「二度焼き」という意味です。「ビスク」という言葉は、ラテン語の「ビスキュイ(biscuit)」に由来しており、「bis(二度)」と「coctus(焼く)」を語源としています。
ビスクドールは、人形の頭部や手足に使われる磁器を、釉薬(ゆうやく)をかけずに高温で二度焼成して製造しています。具体的には、粘土を成形して一度目の焼成を行い、その後丁寧に彩色した後に2回目の焼成を実施する製法です。
釉薬とは、陶磁器の吸水を防いだり、艶や耐久性を高めたりするために使われるコーティング材です。
ビスクドールでは、釉薬を使わないことで磁器特有の光沢が抑えられ、マットな肌質を表現しています。
フィギュリンや他の磁器人形との違い
ビスクドールやフィギュリンなどの他の磁器人形は、磁器で製造している人形という点では共通しています。しかし、磁器が使用されている範囲や楽しみ方、質感などが異なります。
フィギュリンは「磁器人形」を意味しており、その名の通り頭部から胴体、足、衣装、持っている物まで全て磁器で作られているのが特徴です。台座とも一体化しており、主に装飾用の置物としてコレクターから愛されています。
一方、ビスクドールは頭部や手足の一部に磁器が使用されています。全身磁器でできたオールビスクボディも存在しますが、いずれも布製の衣装を実際に着せているのが特徴です。手足が動くため、飾って置いておくだけではなく、着せ替えを楽しむこともできます。
また、表面に釉薬をかけて光沢を出した「チャイナドール」とも区別されます。ビスクドールは釉薬をかけずに仕上げるため、マットで人間的な質感を持っているのが特徴です。
査定・出張費・手数料はすべて無料。
【一覧表】価値が高いビスクドールの有名ブランドと買取相場

ビスクドールは、製造している工房や年代などによって価値が異なります。特に19世紀頃に製造された名門ブランドのものは、状態やサイズ、付属品の有無などによっては高額で取引される傾向があります。
以下は、ビスクドールの製造で名を広めたブランドと、その買取相場を一覧でまとめたものです。(※2025年10月25日時点の情報です)
| ブランド名 | 生産国・誕生時期 | 特徴 | 買取相場 |
| ジュモー | 19世紀・フランスパリ近郊 | ビスクドールの全盛期を支えた工房美しくも幼さの残る顔立ちと豪華な衣装が特徴 | 20万円~25万円 |
| ブリュ | 19世紀半ば・フランスパリ近郊 | サプライズドール・木製のボディを持つ人形など、数多くの特許を取得したことで名を広めた | 15万円~18万円 |
| ゴーチェ | 19世紀・フランスパリ近郊 | 赤ちゃんのような顔立ちが特徴人形頭部の製造に優れている(特許取得) | 8万円~12万円 |
| シモン&ハルビック | 19世紀・ドイツ | しっかりとした顔立ちと素朴な印象が特徴 | 8万円~12万円 |
※製品の状態によっては買い取れない場合がございます、予めご了承ください。
このように、ブランドによって買取相場が大きく異なります。中でも19世紀にフランスのパリ近郊で誕生したJumeau(ジュモー)は、ビスクドールの代名詞ともいえるブランドです。
他にも、ドイツのケストナーやアーモンド・マルセル、日本で製造されているモリムラやサクラビスクも価値が高いとされています。
【買取実績紹介】福ちゃんがお買取したビスクドール

福ちゃんでは、これまでにも多くのお客さまからご依頼をいただき、有名ブランドのビスクドールを多数お買取してきた実績があります。
ジュモー製のドールは、過去に33万6,000円で買い取らせていただきました。こちらは人形本体からヘアー、洋服などの状態が非常に良好だったため、高額のお買取となりました。
また、埼玉県のお客さまからブリュ・ジュンRのビスクドールを買い取らせていただいた実績がございます。こちらも保存状態が良好でしたので、41万6,000円でお買取いたしました。
その他にも、シモン&ハルビックやテート・ジュモー、シュタイナーなどの名だたるブランドをはじめ、無銘の作品や現代作家によるビスクドールの買取実績も豊富です。
過去には、日本の人形作家である因間りか先生の作品をお持ち込みいただいたこともございます。
福ちゃんでは、ビスクドールの知識を持つ専門スタッフが一点ずつ丁寧に状態を確認し、価値を正確に査定しています。
本項で紹介した買取価格はあくまで参考値になりますが、お手持ちの人形の価値を確かめたい方は、ぜひ福ちゃんの無料査定をご利用ください。
ビスクドールの歴史|ファッションドールとしての誕生から現代まで

ビスクドールの歴史は、1840年代~50年代のドイツやフランスにさかのぼります。最初から現在の愛らしい風貌をしていたわけでなく、その人気と芸術性を不動にしたのは、19世紀後半のフランス・パリからでした。
ビスクドールは当初、上流階級の貴婦人に流行を伝えるための「ファッションドール」として扱われていました。現代の子どもの玩具とは異なり、オートクチュールのドレスや帽子をまとって最新のモードを紹介する役割を担っていたのです。
いわばマネキンのような存在であり、衣装の美しさが重視されていたため、人形そのものの造形にはまだ大きな工夫が見られませんでした。
しかし、印刷技術の発展によって雑誌で流行を伝えられるようになると、ファッションドールの需要は減少します。そこで職人たちは、衣装の展示ではなく「人形そのものの美しさ」を追求する方向へと舵を切りました。
こうして1870年代後半には、幼い子どもの姿を模したベベ・ドール(Bébé Doll)が登場し、人気を博します。ベベ・ドールはフランスのジュモーやゴーチェなどの名門ブランドによって完成され、1870年~1890年代のビスクドール黄金期を築き上げました。
19世紀末になると、工業化の進んだドイツが量産技術を生かして市場に参入し、親しみやすいキャラクタードールを広めました。キャラクタードールは、フランスの芸術性を追求した人形とは異なり、子どものさまざまな感情を感じ取れるような表情が特徴の人形です。
やがて価格競争の激化により、多くのフランス工房は経営が難しくなりました。厳しい状況を打破するため、1899年に企業合同(S.F.B.J.)を設立しました。合同会社の設立や第一次世界大戦を経て、主役の座は他の素材の人形へと移っていきます。
しかし、ビスクドールが持つ唯一無二の芸術的な魅力は、決して色あせることはありませんでした。現在もなお、その美を受け継ごうとするリプロダクト作家によって、新たな命が吹き込まれています。
ビスクドールの価値を左右する【5つの特徴】

ビスクドールの価値は、見た目の美しさや保存状態だけで決まるわけではありません。実際には、製造当時の背景や職人の技術、構造の違いなど複数の要素が影響しています。
ブランドや作家はもちろん、製造方法や顔立ち、ボディの特徴などが価格を大きく左右するポイントです。ここでは、ビスクドールの査定で重視される5つの特徴を解説します。
【ブランド・作家】価値の大部分を占める最重要項目
ビスクドールの価値を見極める上で重視されるのが、「どのブランドのドールであり、誰が手掛けた作品なのか」です。
ブランドや作家は、その人形が持つ芸術性や希少性を判断する上で大きな手掛かりになります。そのため、ドールの後頭部や首筋に、メーカーの刻印(マーク)があるかを確認しましょう。
ビスクドール黄金期を築いたジュモー・ゴーチェ・ブリなどは、現在でも世界的に高く評価され、中古市場でも根強い人気を誇ります。
これらのブランドは、繊細な造形や衣装のデザイン、彩色の美しさに優れており、職人の緻密な手仕事が感じられる点が魅力です。
1851年に開催されたロンドン博覧会では、ジュモーが手掛けたドールの衣装がデザイン賞を受賞しました。その4年後に開催された1855年のパリ博覧会・ロンドン博覧会では、ドールの芸術作品としての価値が評価され、その名を広めました。
また、独自の世界観で人気の日本人形作家「因間りか(いんまりか)」氏のような、著名な作家の作品は高い価値が期待できます。
【製造方法】プレスドビスクとポアードビスク
製造方法も、ドールの価値を判断する上で欠かせないポイントです。工房や時代によって製造工程は異なりますが、大きく分けて以下の2種類に分類されます。
- プレスドビスク:成形した粘土を型に押し込んで成形する方法
- ポアードビスク:液状の磁土(ポーセリン)を型に流し込んで成形する方法
プレスドビスクは、原料となる粘土を成形して型に流し込む製法のため、完成するまでに時間と手間がかかります。大量生産には向いていませんが、その分、美しく仕上がるのが特徴です。
歴史的価値の高い古いドールに採用されている製法で、現存するものは希少価値が高く、高価買取が期待できます。
ポアードビスクは、ポーセリンと呼ばれる液状の粘土を型に流し込む製法です。プレスドビスクのように粘土を押し固めて焼き上げる工程がないため、短時間で何体も制作できるという特徴があります。
主に19世紀後半に作られたドールに採用されており、現代のリプロダクトドールでも主流の製法です。
【口元】クローズドマウスなど3種類の表情
査定時には、ドールの口元の作りも評価の対象となります。口元の作りは製造時期によって異なり、主に以下の3種類に分けられます。
- クローズドマウス:口を閉じたスタイル
- オープンマウス:唇が軽く開き、歯が見えるスタイル
- オープンクローズドマウス:半開きの唇で、歯は見せずに奥行きを彩色で表現したスタイル
クローズドマウスは、口を閉じた気品ある表情に仕上がるのが特徴です。19世紀に製造された初期のドールによく採用されており、控えめで上品な印象を与えます。
オープンマウスは、わずかに開いた唇の間から歯が見えるスタイルです。子どものあどけなさや無邪気さが感じられるのが特徴で、中の歯や舌は繊細な作りで仕上げられています。
今にも語りかけてきそうな表情が特徴で、リアリティのある造形として市場で確立していきました。
先ほどもお伝えした通り、クローズドマウスは初期のドールに採用されているため、高く売却できる可能性があります。ただし、オープンマウスでも高値が付く可能性は十分にあるため、まずは査定を依頼しましょう。
【目元】ペーパーウェイトアイなど3種類
口元だけでなく、目元もドールの価値を大きく左右する部分です。目元の種類は、大きく分けて以下の3種類に分かれています。
- ペーパーウェイトアイ:ガラスの塊で作られた透明性のある美しい目
- スリープアイ:まぶたが可動式で、人形を寝かせるとまぶたが閉じる仕組み
- ブロウアイ:吹きガラスの技法で作られており、中が空洞のグラスアイ
ペーパーウェイトアイは、製法に手間がかかることから希少性があり、透明性のある美しいガラス層が特徴的です。横から見るとドーム状に膨らんでおり、どこから見ても視線が合う「追視効果」があります。19世紀に製造された高級ドールに多く採用されており、高価買取が期待できます。
スリープアイは、本体を横に傾けると目を閉じる構造です。リアルな動きを再現した革新的な作りで、主に子ども向けに製造されたドールに採用されています。
ブロウアイは、英語の「Blow=吹く」に由来しています。吹きガラスの技法で作られており、内部が中空になっているのが特徴です。製法自体はシンプルで扱いやすいため、高級ドールには使用されていないケースが多い傾向にあります。
【ボディ】シュヴロボディなど3種類
ヘッド以外のボディの素材も、年代や特徴を示す重要なポイントです。ボディの種類は、以下の3つに分かれます。
- シュヴロボディ:ヤギの皮におがくずを詰めたボディ
- コンポジションボディ:おがくず・膠(にかわ)・土などを混ぜて作ったボディ
- オールビスクボディ:全身がビスク(磁器)で作られたボディ
シュヴロボディは、皮製の胴体や肘上が革製でできており、初期のアンティークドールに多く採用されています。
コンポジションボディは、おがくずだけでなく膠(にかわ)や土などを混ぜ合わせて形成されているタイプです。元々はドールの頭部の素材に採用されていましたが、軽量かつ耐久性に優れているため、次第に全身のボディにも採用されるようになりました。割れにくく扱いやすいため、特に子ども向けの玩具ドールとして多く普及しています。
オールビスクボディは、頭部から足先まで全身がビスク(磁器)でできているタイプです。パーツの数は工房によってさまざまで、関節を細かく分けて可動性を高めたものから、手足と関節が一体化しているものまで多くあります。主に小さめのドールの製法として知られているボディです。
このように、ボディの素材や構造はドールの価値を決める大切な要素になります。
お手持ちのドールはいくら?ビスクドールの【買取完全ガイド】

ビスクドールは、製造年代やブランド、保存状態などによって査定額が大きく変わるアンティーク品です。
フランス人形は基本的に3万円~8万円が相場ですが、ブリュ・ジュモーのような名門ブランドのものだと数十万円するケースも少なくありません。
ここでは、ビスクドールの買取相場や査定額を決めるポイント、高く売却するコツを解説します。
ビスクドールの買取相場
ビスクリールの価値は一概に「何円」とは言えませんが、前述の通り、以下のようなブランドであれば、高価買取が期待できます。
| ブランド | 買取相場 |
| ジュモー | 20万円~25万円 |
| ゴーチェ | 8万円~12万円 |
| ブリュ | 15万円~18万円 |
| シモン&ハルビック | 8万円~12万円 |
※2025年10月25日時点の相場情報です。
※製品の状態によっては買い取れない場合がございます、予めご了承ください。
ジュモー製は、一般的に20万円~25万円前後と高額で取引される傾向があります。参考までに、やや大きめサイズのジュモー12号は20万円、キャビネットサイズは10万円程度で取引される場合があります。
ブリュのドールはジュモーと並んで人気があり、高額買取が期待できる品物です。ゴーチェやシモン&ハルビックといった工房の作品も評価が安定しており、状態によっては8万~12万円前後の査定額が付く場合があります。
これらは単なる人形ではなく「美術工芸品」として扱われ、保存状態や出来栄えといった条件が伴えば、数十万円~数百万円での買取も決して夢ではありません。一見同じように見えるドールでも、作られた年代や目の種類が違うだけで、査定額が何十万円も変わるケースがあります。
お手持ちのドールが持つ本当の価値を見極めるためには、これらの違いを正確に見抜ける専門家の査定が不可欠です。
査定額が決まる3つのポイント
ビスクドールの査定で特に重視されるのは、以下の3点です。
- ブランド・作家と希少性
- 芸術性と出来栄え
- 保存状態と付属品の有無
まず重視されるのが、ドールのブランドや作家の希少性です。査定では、後頭部や首筋に刻まれたブランド刻印を確認します。
刻印には、ブランド名・サイズ(号)・製造年代などが記されており、製造数の少ないモデルや特定の年代の作品は特に高く評価される傾向があります。
次に重要なのが、ドールの芸術性や造形の完成度(出来栄え)です。ビスクドールは、熟練職人による手作業で作られています。具体的には、フェイスペイントの繊細さやボディ・アイの作りなどが評価ポイントです。
特に「ペーパーウェイトアイ」と呼ばれるガラス製の目は、光を受けて輝く虹彩模様が特徴です。再現が難しいため、市場では希少価値が高いと判断される傾向があります。
制作当時に作られたオリジナルの衣装がきれいな状態で残っているかも、芸術性を評価する上で非常に重要なポイントです。
また、保存状態と付属品の有無も査定額を左右する大きな要素です。具体的には、ビスク部分のヒビ・欠け・ヘアライン(表面の細い線)の有無、衣装の染みや破れなど、細部にわたるコンディションが査定額に直結します。
さらに、購入時の箱(オリジナルボックス)や証明書などの付属品は、その品物の真贋を確かめる手掛かりとなります。また、これらの付属品がそろっていることで、コレクションとしての価値が大きく向上するため、「付属品がそろっているほど高評価」となるのです。
高価買取を狙う【3つのコツ】
査定に出す前にいくつかのポイントを押さえておくだけで、お手持ちのビスクドールの価値を最大限に引き出せる可能性があります。
高額買取を狙うには、以下の3点を意識しましょう。
- 付属品は「全てセット」で査定に出す
- 無理な手入れはせず「現状のまま」見せる
- 入手経路や思い出のストーリーを伝える
前述の通り、購入時の箱や証明書はドールが本物であることを証明する手掛かりになります。衣装や帽子などの小物もできるだけそろえておくと、希少性が評価されて高価買取が期待できます。
査定前の軽いお手入れは問題ありませんが、ご自身での修理・クリーニングは避けましょう。染みを落とすために薬品を使用したり、壊れた部分を接着剤で直したりすると、かえって状態が悪化する可能性があります。
状態の悪化は査定額を下げる要因にもなるため、ガーゼやコットンなどで表面を優しく拭く、ドールのヘアのホコリを軽く払う程度にとどめましょう。
長年仕舞っていたままの状態でも、専門査定士は価値を正確に見抜けるため、無理に手入れせずに現状のままお見せください。
また、ドールにまつわる思い出などのストーリーも、査定士がその価値を深く理解する手助けになります。どこで購入したかや、どのように保存されてきたかなどの背景が伝わると、作品の扱い方や保存への配慮が伝わりやすくなります。
長く大切に守られてきた一点ものとしての魅力が伝われば、より丁寧な査定や高評価につながるでしょう。
ビスクドール買取のよくあるご質問(FAQ)
ビスクドールの売却を検討している方は、買取の可否に関する疑問を抱えているのではないでしょうか。
査定前に疑問や不安を解消することで、スムーズかつ納得のいく取引につながりやすくなります。ここでは、ビスクドールの買取の際に多く寄せられる質問を3つピックアップしています。気になる質問があれば、ぜひチェックしてみてください。
Q1. 壊れたビスクドールでも、買い取ってもらえますか?
結論として、壊れたビスクドールでも買取の対象としている業者は多く存在します。
中古市場ではビスクドールが持つ歴史的価値や芸術性が重視されるため、多少の破損があっても思わぬ値が付く場合があります。パーツに価値があれば、破損部分を補修した上で再販できるケースも少なくありません。
特にジュモーやゴーチェなどの有名ブランドが手掛けた人形は、世界的に価値が高く、査定額が上がる可能性があります。そのため「壊れているから売れない」と自己判断で処分するのは避けた方が良いでしょう。
ただし、破損箇所や範囲によっては、買取を断られる場合があります。まずは一度査定に出し、価値を確かめてから売却するかどうか決めると良いでしょう。
Q2. 新しいリプロダクトドールも買取対象ですか?
新しいリプロダクトドールでも買取対象として扱っている業者はあります。
リプロダクトドールは、19世紀に製造されたアンティークビスクドールを基に、現代の作家や工房が再現した人形です。主に20世紀後半以降に製造されたものを指し、当時の技法や造形を受け継ぎながらも、現代的な感性を取り入れた作品が多く見られます。
アンティークビスクドールに劣らない完成度を持つ作品も多く、人気作家が手掛けたものはコレクターの間でも人気があります。作家や状態、付属品の充実度などで高く評価されれば、高価買取が期待できるため、一度価値を確かめてみると良いでしょう。
福ちゃんでは、因間りか先生をはじめとした現代作家の作品も丁寧に査定しています。「売れないのではないか」と諦める前にぜひ一度ご相談ください。
Q3. ビスクドールの衣装のみでも買取は可能ですか?
衣装のみでも買取可能な場合があります。一概に「買取可能」とは言えないのが正直なところですが、品物によっては価値が認められ、思わぬ買取値が付く場合があります。
衣装のみで価値が付きやすいのは、主に以下のような条件を満たしている希少価値の高いドールです。
- ジュモーやブリュなど、有名ブランドの「オリジナルの衣装」である
- 19世紀後半~20世紀初頭に作られたアンティーク品である
- シルクや繊細なレースなど、希少な素材が使われている
- 染みや破れが少ない、良好なコンディションである
上記に当てはまる衣装は、人形本体を持っているコレクターからの「オリジナルの衣装に着せ替えたい」といった需要があります。
人形の楽しみ方は、単に飾るだけではありません。衣装を着せ替えて、季節やテーマごとに雰囲気を変えることで楽しさを見出す方もいます。そのため、中古市場ではビスクドール本体だけでなく、衣装をコレクションする愛好家も一定数存在しているのです。
特にオリジナルのシルクやレース、当時の縫製技術で作られたアンティーク衣装は、美術的価値が高く、コレクターからの需要があります。希少性が高い衣装は、オークションでも高額で取引されることがあります。
衣装単体でも価値が付くケースがあるため、気になる場合は信頼できる買取業者に相談してみましょう。
ビスクドールの真の価値を見極めるために
ビスクドールは、19世紀のフランスで誕生した磁器製の人形で、時を経た今でもアンティーク市場で高い人気を誇ります。その価値はブランドや保存状態、希少性など、複数の要素が重なり合って決まる仕組みです。
名門ブランドや作家ものの場合、査定額アップが期待できます。さらに、オリジナルの衣装や箱、証明書がそろっていれば真贋を確認しやすく、査定額が上がる傾向にあります。
ビスクドールを少しでも高く手放したい方は、買取実績が豊富な福ちゃんにご相談ください。福ちゃんでは、査定料や出張料などの費用が一切不要で、専門スタッフが一点ずつ丁寧に査定を行います。
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