現代アートの買取相場を作家別に解説！価値が決まる要素や具体的な買取価格など

「現代アートはどれくらいで買い取ってもらえる？」
「価値が高い現代アートが知りたい」

など、現代アートの買取について調べている方のために、作家別の買取相場や価値が決まる要素などをまとめました。
福ちゃんでお買取した現代アート作品についても触れています。現代アートの売却をご検討の方は、ぜひ参考にしてください。

現代アートとは？

現代アートは、第二次世界大戦以降に生まれた芸術の1つです。

大きな特徴は多様性で、これまでの美術文化を覆す自由な発想が表現されています。

既成概念に囚われず、絵画・彫刻・映像など、ありとあらゆる素材をアートとしている部分も注目すべき点です。

また、現代アートはメッセージ性が強いものが多く、時代の流れや社会・政治の問題をテーマにしたりアンチテーゼとして制作されたりするものもあります。

作家の個人的な感情も含め、枠にはまらない方法で鑑賞者の心を揺さぶる作品が現代アートです。

作家別にみる現代アートの買取相場

現代アートの買取相場は、作家や作品の需要などさまざまな要素で変化します。

ここでは、作家別に現代アートの価値を見ていきましょう。

草間彌生（くさま やよい）

草間彌生氏は世界的に注目されている現代アート作家で、水玉やかぼちゃなどをモチーフにした作品が有名です。

絵画や彫刻、インスタレーションなど多岐にわたる創作活動を行い、さまざまな作品が高く評価されています。

買取相場はモチーフやサイズなどによって異なりますが、数百万から数千万円と高額買取が期待できるでしょう。

アンディ・ウォーホル（Andy Warhol）

アンディ・ウォーホルはポップアートの巨匠で、現代アートに「大衆文化」を持ち込み革命を起こしたとされています。

「キャンベル・スープ缶」や「マリリン・モンロー」など、身近なものをモチーフにシルクスクリーンを大量生産し、アートを量産化、ビジネス化することで芸術の概念そのものを変えた人物です。

買取相場は数百万円といわれ、愛好家が多いためにどのモチーフも高く評価されやすいといわれています。

キース・ヘリング（Keith Haring）

キース・ヘリングは1980年代に活躍したアメリカ現代アートを代表する人物です。ストリートアートを起点に、シンプルで力強い「ラディアン・ベイビー」などのモチーフを地下鉄の駅や公共の場で描きました。

「アートはみんなのためにある」という理念のもと、アートを美術館から解放したりエイズや人種差別などの社会問題に対するメッセージを発信したりしたアーティストとして知られています。

作品の状態や希少性などによって買取相場は異なり、数万円から数千万円と幅広い価格帯で取引されているのが現状です。

奈良美智（なら よしとも）

奈良美智氏は日本を代表するアーティストで、少女や動物を題材にした作品が広く知られています。

愛らしさのなかに攻撃的な面差しが見られたりと、メッセージ性の強い作品が特徴です。

絵画をはじめ、陶芸や写真など幅広い表現活動を行っており、買取市場でも多くの作品が取引されています。

買取相場は数万円から数百万円といわれ、彫刻や油絵の作品は高額買取されやすいでしょう。

村上隆（むらかみ たかし）

村上隆は、日本のオタク文化と伝統的な日本画を融合させた現代アーティストです。「スーパーフラット」とという概念を提唱し、美術のハイアートとサブカルチャーの境界線をなくしました。

カラフルな「お花」や「MR.DOB」などのキャラクターを多用し、ルイ・ヴィトンなどハイブランドとコラボレーションするなどアートとビジネスの新し関係を世界に示しています。

買取相場は技法やモチーフなどによって異なり、数万円から100万円前後といわれています。

てぃんくる

てぃんくるは日本のイラストレーターで、現代アートの領域にも大きな影響を与えている作家です。幻想的で緻密な色彩表現を得意としており、版画などの美術市場に参入しています。

イラストレーションとハイアートの境界を曖昧にして新しい技法を確立し、高く評価されている人物です。

買取相場は数万円といわれ、今後価格の上昇も期待されています。

mocha（モカ）

mochaはアニメ背景画出身の風景イラストレーターで、リアルとファンタジーが有効した世界観と圧倒的な光の描写が持ち味です。

現代アートでは背景がというサブカルチャーの専門技術と美的感覚が評価され、日本のイラストレーションの価値を高めています。

買取相場は十数万円といわれていますが、作品の種類や需要などによって大きく変動するでしょう。

杉本博司（すぎもと ひろし）

杉本博司氏は、ニューヨークを拠点に活動している現代アーティストで「時間」と「存在の一過性」などを主要テーマとしています。

ロサンゼルスで写真を学んだものの、創作意欲は写真のみに留まらず建築や執筆・彫刻などに広がり、どれも高い評価を得ています。

作品価格は数十万円が中心で、ゼラチンシルバープリントと呼ばれる技法では数百万円の価値がつくこともあるでしょう。

名和晃平（なわ こうへい）

名和晃平氏は、彫刻作品が世界的に評価されている現代アート作家です。テクノロジーと素材の融合をテーマに、多くの作品がシリーズ化されています。

建築家やクリエイターなどさまざまな分野のスペシャリストと協業し、創作はもちろん、多数のイベントやプロジェクトを手がけている点も注目されている所以です。

買取相場は数十万円から数百万円で、とくに代表作の「PixCell-Deer」シリーズは高額買取されるでしょう。

塩田千春（しおた ちはる）

塩田千春氏は、糸を用いた大型作品で知られている芸術家です。「生と死」「記憶」など、人間の本質を問うテーマで作品を手がけ、鑑賞者に強く訴えかけるような作品が多くあります。

オリジナル性あふれる点などが海外でも高く評価され、国際的に注目を集めている作家でもあります。

買取相場は数万円から数十万円といわれており、作品によっては100万円近い金額になることもあるでしょう。

現代アートの価値が決まる要素

現代アートは、主に上記4つが査定ポイントです。

作家の知名度

作家の知名度は作品の価値に大きく影響を与える要素です。知名度が高い作家の作品は、無名の頃に手がけたものでも高く評価される可能性があります。

また、無名作家の作品で落ち着いた価値だったものがオークションなどで話題となり、注目作家となればいきなり価値が高まることも少なくありません。

作品の希少価値

作品の希少性は価値を判断する上で重要です。手に入れにくい貴重な作品は高額になり、逆に大量生産されるなど手に入れやすい作品の価値は控えめになるでしょう。

有名作家の直筆作品や彫刻作品などは一点ものとなるため、高額買取が期待できます。

作品の状態

作品の状態は、価値を決める大きな判断材料です。状態が良好なものは高く評価される傾向にあり、汚れや色あせなど状態が悪いものは価値が低くなる可能性があります。

適切な方法で保存して現状を保ち、劣化しないうちに買取に出すとよいでしょう。

付属品の有無

箱や説明書、絵画であれば額縁など、付属品の有無も査定に影響を与えます。付属品も査定対象であるため、作品のみよりも高く評価されやすいのです。

とくに、箱や額縁など作品を扱いやすくするものや、説明書や保証書・鑑定書など作品の価値を証明するものなどは、査定額が向上する傾向にあります。

現代アート作品の価値を調べる方法

お手元にある現代アート作品の価値は、買取業者に査定を依頼して調べましょう。現代アート作品の買取実績が豊富にある買取業者を選択すれば、価値が正確に把握できます。

個々の作品が持っている価値は作家や状態、需要など多くの要因で決まるため、ネットなどでさまざまな情報を調べても参考程度にしかなりません。

現代アート作品の買取に強い買取業者に査定依頼し、価値を調べてみましょう。

福ちゃんでお買取した現代アート作品

福ちゃんでは、これまで数多くの現代アート作品をお買取してきました。

そのなかの一部を、具体的な買取価格とともにご紹介いたします。

楳図かずお『ウメゾチント「猫目小僧」』2万円

「楳図（うめず）かずお」氏が手がけた銅版画『ウメゾチント「猫目小僧」』を2万円でお買取いたしました。

楳図かずお氏は『漂流教室』や『まことちゃん』などの名作漫画で知られる漫画家です。

本作は代表作漫画のひとつである猫目小僧をモチーフにした銅版画で、右下にサインが書かれています。

銅版に微細な穴を刻み、スクレーパーなどで削りながら明暗や濃淡を表す「メゾチエント技法」が採用されている点も本作の特徴です。

楳図かずお氏は自身のメゾチエント技法を「ウメゾチエント技法」とし、ユーモアあふれる発想のなかで芸術作品を生み出しています。

楳図かずお『ウメゾチント「猫目小僧」』について詳しくはこちら↓
楳図かずおファン必見！福ちゃんが希少な銅版画『ウメゾチント「猫目小僧」』を買取いたしました

鈴木英人『SO MANY STARS』8万円

鈴木英人氏のシルクスクリーン作品『SO MANY STARS』を8万円でお買取いたしました。

鈴木英人氏は、デザイナー・アートディレクター・イラストレーターなど、多彩な顔を持つ現代アーティストです。

これまで、300点以上もの作品を手がけ、さまざまなパフォーマンスで多くのファンを魅了しています。

とくに、車や海岸をモチーフに夏の情景を描いた作品が人気で、そのなかでもポルシェの作品は高額買取が期待できるでしょう。

本作は鈴木英人氏としては珍しい冬景色の作品です。作品の美しさや大型サイズである部分などを加味し、高く評価いたしました。

鈴木英人『SO MANY STARS』について詳しくはこちら↓
鈴木英人氏の作品『SO MANY STARS』を福ちゃんが買取！査定額◯万円の理由とは？

ジョージ・ロドリーゲ『リトル・ブルードッグ』8万円

アメリカを代表する現代アーティスト「ジョージ・ロドリーゲ」氏の『リトル・ブルードッグ』を8万円でお買取いたしました。

ブルードッグはジョージ・ロドリーゲ氏の代名詞ともいわれているアイコンで、さまざまな背景やカラーなどでシリーズ化されました。

ブルードッグはジョージ・ロドリーゲ氏の愛犬「ティファニー」がモデルとなっており、ブルードッグを手にした人々が次々と成功を収めたことから「幸運のブルードッグ」と呼ばれています。

青色である理由は、愛犬の「魂が青色だった」というジョージ・ロドリーゲ氏の感性からきているといわれています。

ジョージ・ロドリーゲ『リトル・ブルードッグ』について詳しくはこちら↓
ジョージ・ロドリーゲ『リトル・ブルードッグ』の買取価格と高額査定のポイントとは？

河嶋淳司『ハリモグラ』43万円

河嶋淳司氏が手がけた「アニマル・グラフィティ」のシリーズ作品『ハリモグラ』を、43万円でお買取いたしました。

河嶋淳司氏は日本を代表する現代アーティストで「琳派の伝統とポップアートの融合」という独自の画風が国内外で高く評価されています。

親しみやすいタッチで描かれた動物は大衆に伝わりやすく、誰もが楽しめる芸術として人気です。そのなかに垣間見える琳派の伝統的技術は、河嶋淳司氏だけが作り出せる世界観を表現しています。

シンプルな輪郭線、大胆な構図や煌びやかな背景など琳派に見られる特徴は、さまざまな楽しみ方ができる現代アートです。

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村上隆『藤子・F・不二雄先生とタイムマシンで何処までも！』9万円

村上隆氏とドラえもんのコラボ作品『藤子・F・不二雄先生とタイムマシンで何処までも！』を9万円でお買取いたしました。

村上隆氏は現代アート界を牽引する芸術家で、芸術運動「スーパーフラット」の提唱者としても知られています。

代表作のひとつである「My Lonesome Cowboy（マイ・ロンサム・カウボーイ）」は、日本人アーティスト作品として史上最高額となる約16億円で落札され、世間に大きな衝撃を与えました。

本作は国民的キャラクター「ドラえもん」とのコラボ作品で、高い文化的価値を有している作品です。

左下に藤子・F・不二雄氏のコールドスタンプ、右下に村上隆氏のサインが施され、日本カルチャーを代表する貴重なアイテムとして注目されています。

村上隆『藤子・F・不二雄先生とタイムマシンで何処までも！』について詳しくはこちら↓
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現代アートの買取は福ちゃんにお任せください

現代アート作品を手放す際は「福ちゃん」にご依頼ください。

福ちゃんは、今回ご紹介した作品以外にも、さまざまな現代アート作品の査定を行ってきた実績があります。

現代アートについて知り尽くしたプロの査定士が対応するため、適正価格のご提示が可能です。査定は無料で、付属品なども丁寧に査定いたします。

現代アート作品の買取なら、福ちゃんにお任せください。

まとめ

現代アートは第二次世界大戦以降に生まれた芸術のひとつで、自由な発想と強いメッセージ性などが特徴です。

注目されている現代アーティストは「草間彌生」氏や「奈良美智」氏などで、買取市場でも作品が非常に高く評価されています。

現代アート作品の査定ポイントは作家の知名度や作品の希少性、状態、付属品の有無などです。福ちゃんでは「楳図かずお」氏や「村上隆」氏などの作品に対応した実績があり、いずれも適正価格でお買取しています。

現代アートに精通した査定士が適切な査定を実施するため、価値の取りこぼしがありません。

現代アート作品は、福ちゃんがお買取いたします。