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  • 2025.05.17

1円札の古銭買取相場!希少紙幣を含む全9種の価値をわかりやすく紹介

古い「1円札」をお持ちではありませんか?
押し入れから偶然見つかった昔のお札、種類や保存状態によって高い価値を持っているかもしれません。

現代では1円といえば硬貨が当たり前になっており、そもそも1円札の存在すら知らない世代も増えています。しかし、古銭収集の世界では1円札に今なお高い需要があるのです。

本記事では、知られざる1円札の歴史と多彩な種類、そして現代における価値についてわかりやすくご紹介します。ぜひ最後までお読みください。

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1円札の価値はどのくらい?

1円札の古銭買取相場!希少紙幣を含む全9種の価値をわかりやすく紹介

1円札の中には、想像以上の高値で取引されるものが存在します。ただし、すべての1円札に価値があるというわけではありません。

ここでは、当時の1円札の社会的価値や現代における通用性について詳しく見ていきましょう。

当時の1円札の価値

1円札が日常的に流通していた明治から昭和初期にかけて、1円という金額は現代とまったく異なる重みを持っていました。

たとえば明治10年ごろには、熟練大工さんの1日の賃金がおよそ50銭だったといわれています。つまり1円は、当時の大工さんが2日間働いて得られる給料に相当したというわけです。

もちろん、昭和期に入るとインフレーションなど経済状況の大きな変動がありました。しかし、どの時代においても1円札は「日々の暮らしを支える大切な通貨」として役割を担っていたのです。

こうした歴史的背景を理解すると、1円札をただの「1円」と見られなくなるでしょう。

当時の人々にとって、1円札は生活必需品を買ったり、家族を養ったりするための貴重な財産だったのです。

昔の1円札は今も使えるのか

意外かもしれませんが、明治から昭和にかけて発行された1円札のほとんどは、法律上今でも正式な通貨として認められています。

一部の特殊な紙幣を除き、完全に失効した紙幣はほとんどないため、銀行や郵便局などの金融機関に持ち込めば、額面どおりの価値で引き換えてもらえるはずです。

▼現在も有効な1円札
✔ 改造兌換銀行券1円(武内宿禰札・漢数字)
✔ 大正兌換銀行券1円(武内宿禰札・アラビア数字)
✔ 不換紙幣1円(い号券)(中央武内札)
✔ 日本銀行券A号1円(二宮尊徳札)

ただし、現実問題として一般のコンビニやスーパーで昔の1円札を出すと店員さんは戸惑うでしょうし、受け取りを躊躇される可能性があります。

一方で、古銭コレクター市場では「歴史的な紙幣」としての文化的・収集的価値が認められているものも。

そのため、額面の1円として使うよりも、専門の古銭買取店やオークションへ出すほうがはるかに賢明な選択といえるでしょう。

1円札の種類と価値

1円札の古銭買取相場!希少紙幣を含む全9種の価値をわかりやすく紹介

1円札」という言葉で一括りにしているものの、明治から昭和にかけて発行された種類は実に多彩で豊かな歴史を持っています。

デザインの特徴や発行枚数、時代ごとに進化した偽造防止技術など、それぞれに独自の個性があるのです。

ここからは、歴史に名を残す9種類の1円札を時代順にご紹介します。

明治通宝1円(大日本帝国通用紙幣)

明治5年(1872年)に発行された、近代日本で初めての本格的な1円紙幣です。

当時の最先端技術を持つドイツの印刷所で製造されたことから「ゲルマン札」としても親しまれています。

表面には日本の象徴である菊花紋章をはじめ、神話に登場する鳳凰や双龍などの華やかな意匠が精巧に描かれています。

裏面には肉眼では確認しにくい微細な幾何学模様が幾重にも施されており、当時から高度な偽造対策が意識されていたことがうかがえるでしょう。

発行当初は大量に流通していましたが、後の通貨制度の整理統合により多くが回収され、現存数はかなり少なくなっています。

現在の市場価格は状態が標準的なものでも1万円前後、未使用に近い美品なら10万円程度の値がつくこともあるほど。

明治維新後の近代的な紙幣制度確立を目指した歴史的意義も高い、コレクターにとって喉から手が出るほど貴重な1円札です。

旧国立銀行券1円(米国輸入紙幣)

明治6年(1873年)に発行された1円札で、印刷技術の高さから当時のアメリカを代表するコンチネンタル銀行印刷会社に製造を依頼した、異色の経歴を持つ紙幣です。

表面には甲冑を身につけた武将「田道将軍」と軍船が描かれ、元寇を連想させる勇ましいデザインが目を引きます。

当初は同価値の金貨との引き換えを前提に発行されましたが、世界的な金相場の変動によりすぐに実質的な不換紙幣となってしまいました。

後の貨幣整理政策により市場から大部分が回収されたため、現存数は非常に限られています。

良好な保存状態のものなら数十万円以上の価値がつくこともあり、多少の痛みが見られても数万円で取引されるケースがあるなど、古銭コレクターから高い人気と評価を集めています。

新国立銀行券1円(水兵札)

明治10年(1877年)、前述の旧国立銀行券の後継として緊急製造された1円札です。

右側に描かれた錨(いかり)を手にした水兵の姿が特徴的なことから「水兵札」という愛称で親しまれています。

デザインの中央上部には菊花紋章と大海原を照らす灯台の背景画、裏面には七福神の一人・恵比寿と商いの道具が描かれています。

全体のデザインは当時来日していたイタリア人技師「キヨッソーネ」の手によるもので、西洋的な精巧さと日本的な意匠が見事に融合。

発行枚数は具体的な数字が記録に残っていないものの、後の回収により現存数が減少していることは確かです。

保存状態が標準的なものでも数万円、美品なら10万円以上と、古銭収集家からはとくに高い評価を受けている人気の1円札です。

改造紙幣1円(神功皇后札)

明治14年(1881年)に発行された1円札で、日本の紙幣史上初めて単独の人物肖像(神功皇后)を採用したことで歴史的に重要な意味を持つ紙幣です。

表面右側に描かれた「神功皇后」の姿は凛とした気品を漂わせ、左側には当時の大蔵卿の印章が描かれています。さらに、精緻な彫刻技術による偽造対策を強化した華やかな意匠も特徴的です。

裏面は中央に「大蔵省」の文字を図案化したやや簡素なデザインながらも、全体としての統一感が見受けられます。

かなり多くの数が発行されたものの、時代を経た現在では状態の善し悪しによって価格に大きな差が生じます。

良好と判断された保存状態のものでも数万円、とくに美しく保存されたものはさらに高値で取引されることもある1円札です。

改造紙幣」という名前が示すとおり、それまでの紙幣デザインを大きく刷新した歴史的な転換点を担った重要な1円札といえるでしょう。

旧兌換銀行券1円(大黒札)

明治18年(1885年)、日本銀行が初めて発行した記念すべき1円札は、通称「大黒札」として知られています。

表面には七福神の一人である大黒天の肖像が大きく描かれ、背後の放射状部分には肉眼で読めないほどの微小文字が巧みに組み込まれるなど、当時としては最先端の偽造防止技術が採用されていました。

裏面は多彩な色合いの幾何学模様と額面表示を中心とした洗練されたシンプルな構成になっています。

さらに、製造時に紙の強度を高めるためコンニャク粉を混ぜたという工夫がなされました。

しかし、皮肉にもそれが虫やネズミを引き寄せる原因となり、発行後わずか数年で製造が中止されてしまったのです。

そのため未使用の状態で残っていれば極めて希少性が高く、コレクター間では数十万円という高額での取引例も報告されています。

改造兌換銀行券1円(武内宿禰札・漢数字)

明治22年(1889年)、前述の大黒札の弱点を改良して誕生したのが「改造兌換銀行券1円」です。

表面右側には日本神話に登場する名高い忠臣「武内宿禰(たけのうちのすくね)」の肖像が描かれ、記番号が当時の伝統的な漢数字で表記。

このことから、収集家の間では親しみを込めて「漢数字1円札」と呼ばれています。

裏面には実際の1円銀貨の図案と英語で支払い保証文言が記され、日本の象徴である菊花紋章も復活しました。

比較的大量に発行されたこともあり、標準的な状態のものなら数千円程度、保存状態の良い美品でも数万円前後で取引されることが多い1円札です。

大黒札の教訓を生かして、さらに強化された偽造防止技術も見どころのひとつといえるでしょう。

大正兌換銀行券1円(武内宿禰札・アラビア数字)

大正5年(1916年)、それまでの漢数字からより国際的なアラビア数字へと記番号を切り替えた、通称「武内宿禰1円札」が登場しました。

肖像画は日本人技師の手によって彫り直されており、以前の漢数字札と比べるとやや和風の顔立ちに変更されています。

記番号はアルファベットと数字の組み合わせで印刷され、製造初期のものには旧来の肖像と新しい肖像が混在して使われているという興味深い特徴もあります。

非常に長期間にわたって大量流通したため現存数も多く、古銭市場では比較的お手頃な価格帯である数十円~100円程度で取引されるのが一般的です。しかし、記番号によってはさらに高い価値を持つ場合も。

初めて古銭収集を始める方や、歴史的な紙幣を気軽に手に入れたい方にはうってつけの1円札といえるでしょう。

不換紙幣1円(い号券)(中央武内札)

昭和18年(1943年)、太平洋戦争の激化に伴い金銀との兌換を停止せざるを得なくなった時代背景から生まれたのが「不換紙幣1円」です。

これまでの1円札と異なり、肖像を左右ではなく中央に大きく配置するという斬新なレイアウトを採用し、再び武内宿禰の姿が描かれています。

裏面には武内宿禰を祀る「宇倍神社」の拝殿が採用され、戦時下における国民精神の高揚を図る時代色の強いデザインとなっています。

約6,168万枚という膨大な数が発行され、戦時中の資源不足から素材や印刷方法が簡略化されたこともあり、希少価値はそれほど高くありません。

状態の良いものでも数百円から数千円程度で取引されることが多く、戦中期の歴史を感じられ、比較的簡単に入手できる1円札として知られています。

日本銀行券A号1円(二宮尊徳札)

昭和21年(1946年)、終戦後の深刻なインフレ対策と新円切替政策にあわせて登場したのが通称「二宮尊徳札」です。

これまでの神話的人物や武内宿禰ではなく、初めて実在の民間人である二宮尊徳(金次郎)が紙幣の肖像として採用されたことは、当時大きな話題となりました。

表面右側には二宮金次郎の肖像、下部には勤勉と実りを象徴する鶏や稲穂など、食にまつわる図柄が描かれています。

戦後の混乱期に62億枚以上という空前の枚数が発行されたため、現存数も非常に多いのが特徴です。そのため市場での取引価格も額面程度か、未使用品でも数十円程度となることがほとんどです。

戦後復興期における勤労精神の象徴として歴史的な意義は大きいものの、投資的価値という点では高額取引にはなりにくい1円札といえるでしょう。

1円札を高く売るには?高価買取のコツ

1円札の古銭買取相場!希少紙幣を含む全9種の価値をわかりやすく紹介

押し入れや家具の中から見つかった古い1円札、できることなら価値を最大限に生かして高く売りたいものです。

ここからは、大切な1円札を高価買取につなげるための実践的なポイントを2つご紹介します。

お札をきれいに保つ

紙幣の価値は、折れジワやシミ、汚れや変色の少なさによって大きく左右されます。とくに古い1円札はもともと紙質が繊細なため、年月の経過とともに劣化しやすい性質を持っています。

大切に保管するには、湿気や直射日光を厳重に避け、専用のアルバムやクリアホルダーに入れて保存することが理想的です。

また、防虫剤や接着剤が直接触れないように注意し、汚れを落とそうとして水洗いなどの素人判断による洗浄も決してオススメできません。

保存状態が良いほど、古銭収集家からの需要も高まり、結果として査定額もグッとアップする可能性が高まります。どれだけ小さな傷も価値を下げる要因になりうるので、細心の注意を払いましょう。

福ちゃんの古銭買取に出す

買取福ちゃん」は、古銭や古紙幣の専門知識を持つスタッフが多数在籍し、数多くの買取実績を誇る専門店です。

全国各地から利用できる便利な出張買取サービスや、自宅から簡単に発送できる宅配買取システムが整っているため、忙しい方や遠方にお住まいの方でもお気軽に利用いただけるのが大きな魅力です。

査定には長年の経験と専門的な知識を持ったスタッフが丁寧に対応し、見ただけでは気づかないような価値も見逃さず適正に評価いたします。

大切な1円札の価値を最大限に引き出すためには、こうした信頼と実績を兼ね備えた専門業者に依頼することが確実な高価買取への近道といえるでしょう。

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まとめ

1円札の古銭買取相場!希少紙幣を含む全9種の価値をわかりやすく紹介

1円札は、明治から昭和にかけて時代とともに姿を変えながら、さまざまな種類が発行されてきました。

その時代の社会背景や発行枚数、保存状態などによって、現代における希少性やコレクターからの人気度も大きく異なります。

中には数万円から十万円以上もの価値を持つ貴重な1円札も存在するのです。

とはいえ、法律上は現在でも正式な通貨として認められている種類もあるため、理論上は店舗でも使える紙幣であることは間違いありません。

しかし、単に「1円」として使うよりも、歴史的・文化的価値を持つ「古銭」として専門店へ査定に出すほうがはるかに賢明な選択といえるでしょう。

できるだけ傷や汚れのない状態で大切に保管し、「買取福ちゃん」のような豊富な実績と専門知識を持ち信頼できる買取業者に依頼することで、思いがけない高額査定につながる可能性があります。

ぜひご自宅の押し入れや古いタンスの奥を改めて探して、眠っている「お宝」がないかどうか確かめてみてください。

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