ホルンの種類|選び方や主要メーカーも解説

ホルンにはさまざまな種類があり、調の数・巻き方・材質によって特徴が大きく異なります。これからホルンを始める方で購入の予定がある方は、ホルンの種類による違いを知っておくとよいでしょう。ホルンは種類により音色が変わるので、ジャンルに応じて使い分けるのがおすすめです。

そこで今回は、ホルンの特徴を、種類・巻き方・材質の3つに分けて詳細に解説します。ホルンの主要メーカーとラインナップも紹介するので、ホルン選びに悩んでいる方も必見です。

ホルンとは?

ホルンとは?

ホルンとは、金管楽器の一種で、菅がうずを巻くような丸いフォルムが特徴的な楽器です。

英語、イタリア語、フランス語で「角」の意味をもつホルンは、歴史を遡ると15世紀のフランスにおいて狩りをする際の合図として使われていた歴史があり、「フレンチホルン」とも呼ばれます。

18世紀に入る頃には演奏楽器として使われ、「ナチュラルホルン」と呼ばれるようになります。この頃は現在のようなバルブはまだ付いていませんでした。19世紀に入ると、ホルンにバルブが加えられます。

「やわらかい音色」と評されることが多いホルンは、材質や管の巻き方など、種類によっては力強い音色を出すことが可能です。ベルが向いている側の壁の材質によっても音の聞こえ方が変わります。アンサンブルなど金管楽器同士で演奏する場合は、音色を使い分けることができ、幅広く楽しめます。

ホルンの種類3つ

ホルンの種類3つ

ホルンには「シングルホルン」「ダブルホルン」「トリプルホルン」の3種類があります。3種類の違いは調の数にあり、またどの管が使われているかによって細かく分類されます。種類によって価格や難易度も異なるので、ホルンを選ぶ際はどの種類が演奏する曲のジャンルに適しているかを確認することが大切です。

ここでは、ホルンの種類による違いを詳しく解説します。

シングルホルン

シングルホルンは「F管」「Bb管」「High F管」のいずれかで作られます。「F管」は約3.6mとシングルホルンの中で一番長く、ホルンの伝統的なF調性で音域が低いのが特徴です。「Bb管」は約2.7mでFシングルホルンに比べ音域が高いです。Bbよりさらに音域が高いのが「High F管」で、F管と比べると1オクターブの違いがあります。

シングルホルンは他のホルンに比べて価格がお手頃です。また楽器自体が軽いため、小学校や中学校などで入門用として選ばれることもあります。

ダブルホルン

ダブルホルンは「F管」「Bb管」「Bb管」「High F管」のように2つの調が配置されているホルンを指します。

ダブルホルンには「セミダブルホルン」「フルダブルホルン」の2種類があります。セミダブルホルンはフルダブルホルンよりも管が短いため本体は軽く、B♭管に補正管が付いているのが特徴です。

フルダブルホルンは「F管」「Bb管」を切り替えて演奏できるホルンです。「Fシングルホルン」「Bbシングルホルン」のどちらも可能なため、幅広いジャンルで活躍できます。

トリプルホルン

「F管」「Bb管」「High F」の3つを組み合わせたものがトリプルホルンです。安定して高音域を出せるのが特徴となります。管が多いため、シングルホルンやダブルホルンに比べて楽器本体が重いです。

ホルンの巻き方の種類

ホルンの巻き方の種類

ホルンの管の巻き方は「ガイヤータイプ」「クルスペタイプ」の2種類に分けられます。巻き方によって音色やベルのサイズ、抵抗感、吹くときに必要とする肺活量の多さに違いがあります。初心者や小柄な方は、肺活量をあまり必要としないタイプのホルンを選ぶとよいでしょう。

ここでは、ホルンの巻き方の種類について紹介します。

ガイヤータイプ

ガイヤータイプとは、バルブが一直線に並び、4番ロータリーが左手小指側にあるものを言います。管の巻き方はシンプルで、F管とBb管の切り替えバルブが近く、ベルは中細のものが多いのが特徴です。

抵抗感が少ないため息が入りやすく、クルスペタイプに比べて楽に演奏ができます。特に肺活量が少ない方、小柄な方、初心者におすすめです。

クルスペタイプ

クルスペタイプとは、4番ロータリーが左手親指側にあるものを指します。

ガイヤータイプに比べて管の巻き方が複雑で、F管とBb管の切り替えバルブが離れた位置にあるのが特徴です。また、ベルが太いため吹奏時は抵抗感があり、パワフルで豊かな音を奏でることができます。ホルンの経験が長い方、肺活量がある方におすすめです。

ホルンの材質の種類

ホルンの材質の種類

ホルンの管体は、銅と亜鉛が混ざり合った「真鍮(しんちゅう)」で作られています。真鍮は、耐久性が優れており見た目も美しいため、古くから金管楽器の材料として使われてきました。

ホルンは銅と亜鉛の含有率の違いにより、黄みがかった「イエローブラス」と赤みがかった「ゴールドブラス」の2種類に分かれ、音色も変わります。イエローブラスとゴールドブラスの特徴は以下の通りです。

イエローブラス

イエローブラスのホルンには、銅70%、亜鉛30%が含まれています。金管らしい、明るく張りのある音色が特徴です。割合としては、イエロープラスのホルンを使用する方が多い傾向にあります。

参考:島村楽器「ホルンの選び方を解説します!〜ぴったりのモデルを見つけませんか?〜」

ゴールドブラス

ゴールドブラスのホルンには、銅85%、亜鉛15%が含まれています。ゴールドプラスは銅の割合が高いため、幅のあるやわらかな音色が特徴です。

参考:島村楽器「ホルンの選び方を解説します!〜ぴったりのモデルを見つけませんか?〜」

ホルンの材質は他にも、「洋白」と呼ばれるものがあります。洋白とは銅、亜鉛にプラスしてニッケルが加わったもので、見た目は光沢のあるシルバーです。洋白のホルンは軽量で錆びにくく、耐摩耗性に優れているのが特徴です。また落ち着いた音を奏でます。

イエローブラスとゴールドブラス、どちらのホルンも、部分的に洋白を使うことがあります。

ホルンの主要メーカーとラインナップ

ホルンの主要メーカーとラインナップ

世界各国では、多くの楽器メーカーがさまざまな種類のホルンを製造・販売しています。

ここでは、ホルンの主要メーカーとして「ALEXANDER」「YAMAHA」「H.F.Knop」の3つを取り上げ、それぞれのラインナップを紹介します。

ALEXANDER(アレキサンダー)

ALEXANDERは1782年に創業し、約240年の歴史をもつドイツ最古の楽器メーカーです。「ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団」をはじめ、世界各国のプロのホルン奏者に愛用されています。

代表モデルの「103」はフルダブルホルンで、イエローブラスとゴールドブラスの2種類から選べます。ボアサイズは12.1mmで、管の巻き方がクルスペタイプのため適度な抵抗感があり、重厚感のある音色が特徴です。

「103」と並んでALEXANDERを代表するモデルが「1103」です。「1103」のベルはミディアムラージを採用しており、103よりさらに音が大きく、重厚な音を奏でます。

YAMAHA(ヤマハ)

日本を代表する楽器メーカーのYAMAHAは、廉価版から高価なものまで多彩なラインナップのホルンを取り揃えています。

YAMAHAの代表モデルは、フルダブルホルンの「YHR-567」です。イエローブラス、ベルの太さはミディアムで、艶のある明るい響きが特徴です。ゴールドブラスだと「YHR-567GDB」がラインナップされています。

「YHR-869D」は、ベルが取り外せるデタッチャブル式です。細いベルを採用しており、イエローブラス特有の明るく張りのある音を奏でます。

H.F.Knopf(クノッフ)

H.F.Knopfはドイツのメーカーで、現在3代目であるクリスチャン・クノッフ氏が製造しています。

すべて1人で対応しているため、年間12〜15本ほどしかホルンを製造しておらず、大変貴重なメーカーです。本国ドイツではガイヤーモデルのことを「クノッフモデル」「Kモデル」と呼んでいます。

代表モデルはフルダブルホルンの「16MA」で、世界各国のメーカーが製造するクノッフ型の元祖とも言われるモデルです。繊細で明るい音色が特徴で、ベルはミディアムとラージの2つから選べます。

「20MA」は、Bb管とHigh F管のデスカントセミダブルで、バランスのよい音色が特徴です。

まとめ

ホルンは、シングルホルン・ダブルホルン・トリプルホルンの3種類に大きく分けられ、さらに管の巻き方や材質の違いによって音色が変わります。

ホルンはイエロープラスやゴールドプラスが一般的です。洋白を使用するホルンもあり、洋白は銅、亜鉛にプラスしてニッケルが加わったもので、外見はシルバーであることが特徴です。

ホルンの主要メーカーとしては「ALEXANDER」「YAMAHA」「H.F.Knop」があり、それぞれに多種多様なラインナップがあります。初めてホルンを購入する際は、有名なメーカーでホルンを選ぶのもおすすめです。

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