【中国切手】鑑真和上像帰国巡回展の種類や特徴、市場価値や買取価格の違いについて解説
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「鑑真和上像帰国巡回展」記念切手とは
鑑真和上像帰国巡回展切手は、1980年に中国で発売された記念切手です。
鑑真和上は「がんじんわじょう」と読み、688年から763年までの間に生きた唐代中国の僧侶として知られています。
鑑真は、仏教の教義を伝えるとともに、日中間の文化交流を促進する役割も果たしました。彼は、日本への渡航を6回試みましたが、5回はさまざまな理由で失敗しています。そして、6回目の試みで753年に日本への到着を成功させました。
鑑真の最期は、自らが創建した奈良の「唐招提寺」にて亡くなります。
そして、日本の弟子たちが日本最古の肖像彫刻とされている「鑑真和上像」（国宝）をつくり上げ、唐招提寺の「御影堂」に奉安されています。
今回の「鑑真和上像帰国巡回展切手」は、この唐招提寺の鑑真坐像が1980年に故郷である中国揚州への里帰りとして、北京と揚州で公開されたことを記念して発行されたものです。
鑑真の功績は、日本の仏教史だけでなく、日本の文化史全体においても非常に重要なものとして認識されています。彼の努力により仏教は日本で広まり、多くの寺院や文化財が生まれました。
「鑑真和上像帰国巡回展」記念切手の特徴やデザイン
鑑真和上像帰国巡回展切手は、3種類のデザインで構成される切手セットです。それぞれのデザインテーマや発行枚数は以下のようになっています。
・揚州の記念堂（料額8分、発行枚数1,500万枚）
・鑑真和上像（料額8分、発行枚数1,500万枚）
・日本への渡航船（料額60分、発行枚数100万枚）
【揚州の記念堂】は揚州の「大明寺」にある、「鑑真記念堂」と前庭の芝生が描かれています。鑑真記念堂は、「揚州記念堂」の別名でも有名です。
【鑑真和上像】は、鑑真が坐禅を組んだ姿がデザインされています。鑑真の弟子の一人である、忍基（にんき）が制作を指導したとされている肖像です。
【日本への渡航船】では、鑑真が日本へ向かう船の様子を描いています。当時の中国の航海技術はまだ発展途上であり、日本への航海も簡単ではありませんでした。
鑑真は日本への航海に5回失敗し、病気で失明もしました。それでも、揺るがぬ決意を持って多くの困難を乗り越え、日本への到着を成功させた唐代の高僧です。そのような彼の強い意志が、切手のデザインにも見事に映し出されています。
▼中国切手「鑑真和上像帰国巡回展」の詳細
・発行日：1980年4月13日
・額面：8分、60分（※100分＝1元）
・切手デザイン：全3種類
・発行枚数：100万枚〜1500万枚
「鑑真和上像帰国巡回展」記念切手の市場価値や種類による買取価格の違い
鑑真和上像帰国巡回展切手は3種類とも枚数限定の中国切手で、状態次第では額面以上での買取が期待できる切手セットです。
その中でも、中国切手市場で比較的人気もあって価格が付きやすいのは「日本への渡航船」でしょう。なぜなら、他の切手と比べたときに、額面や発行枚数の違いも少なからず影響するからです。
しかし、中国切手は状態や買取時期によっても査定額が変動しやすいため、現在の査定額をお知りになりたい方や、同切手を高く売りたい方は、福ちゃんの買取査定サービスをご活用ください。
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まとめ
鑑真が日本への到着を成功させた753年は中国の唐との交流が盛んで、その影響を強く受けたことで知られているのが奈良時代（710年～794年）です。
有名な東大寺の大仏（奈良の大仏）も752年に開眼供養が行われていることから、この時期は仏教や文化の発展が目立ち、後世にも多大な影響を及ぼしています。
鑑真はそのような日本と中国の交流の架け橋となった人物であり、鑑真和上像帰国巡回展切手も国内外で注目を集めている切手セットの一つです。
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