- 切手
- 2025.12.20
オリンピック記念切手の価値は?切手の種類や高価買取のコツを解説

自宅の引き出しや実家を整理していると、オリンピック記念切手が見つかる場合もあります。そんなとき、オリンピック記念切手にどの程度の価値があり、どれくらいの価格で売れるのか気になる方も多いのではないでしょうか。
この記事では、各年代のオリンピック記念切手の種類や買取相場、そして高価買取を実現するためのポイントについて詳しく解説します。
オリンピック記念切手は価値が高い?

オリンピック記念切手の価値は、一概に「高い」「低い」と言い切れるものではありません。大会が開催された年代や発行枚数、保存状態などによって大きく異なるため、正しい知識が必要です。また、どのような買取業者を選ぶかによっても、査定額に差が生まれます。
オリンピック記念切手とは何か、どのような条件で価値が決まるのか、そして高価買取を実現するためにはどのような業者を選ぶべきか解説します。
オリンピック記念切手とは
オリンピック記念切手は、オリンピックの開催を記念して発行される特別な切手です。それぞれの開催国が独自にデザインを作り、各競技・選手・開催地・オリンピックのロゴ・マスコットなどを特徴としています。
オリンピック記念切手は、独自のデザインと限定性により、切手収集家やスポーツ愛好家の間でも人気があります。また、オリンピック記念切手は各国の歴史・アート・デザインの趣味などを反映しており、文化的な表現も注目されるのが特徴です。
記念切手は通常、特定の記念日やイベントのために限定的に発行され、一般的には通常の郵便切手として機能します。ただし、発行量やデザインの独自性によっては、稀に価値が上がることもあります。
なお、オリンピック記念切手の歴史は長く、1896年に初めてとなる近代オリンピック(第1回アテネ大会)が開催されて以来、多くの国々がさまざまなデザインの切手を発行してきました。この伝統は今日まで続いており、新たなオリンピックのたびに、新しい記念切手が発行されることが一般的です。
オリンピック記念切手に高い価値が付く条件
オリンピック記念切手の価値は、発行枚数、保存状態、希少性という3つの要素によって大きく左右されます。まず、発行枚数が少ないほど希少性が高まり、価値が上昇する傾向です。例えば、1964年東京オリンピックの小型シートは400万枚しか発行されておらず、個別切手よりも高い評価を受けています。
次に、保存状態も重要です。シミや折れ、変色のない未使用品は、コレクターからの需要が高く、買取価格も上がります。湿気や直射日光を避け、適切に保管された切手ほど価値を保てるでしょう。
さらに、バラ切手よりもシート状態のほうが高値で取引されます。シートから1枚でも切り離すとバラ切手扱いとなり、価値が大幅に低下するため注意が必要です。
加えて、初日印が押された「初日カバー」はコレクターに人気が高く、買取額が上がる可能性があります。オリンピック記念切手の価値を見極めるには、複数の条件を総合的に判断することが大切です。
切手の価値が分かる買取業者なら高価買取が期待できる
切手の高額買取において、業者選びは非常に重要であるといえます。切手を少しでも高く売るためには、切手買取に力を入れている買取業者や買取実績のある買取業者を選ぶのがおすすめです。
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2020年東京オリンピック記念切手の価値

2020年東京オリンピック記念切手は比較的新しい記念切手ですが、その価値はどの程度なのでしょうか。ここでは、2020年東京オリンピック記念切手にはどのような種類があるのか、そして現在の買取市場における価値について詳しく見ていきます。
2020年東京オリンピック記念切手の種類
2020年東京オリンピックの開催を記念して、2019年3月から2021年6月にかけて複数の記念切手が発行されました。最初に登場したのが2019年3月12日発行の寄付金付き切手で、82円切手10枚で構成され、発行枚数は1,000万枚です。その後、聖火リレーや競技種目をデザインした切手が順次発行されました。
特に注目されるのは、2021年6月23日に発行された競技・種目デザインの切手です。オリンピック50種類、パラリンピック23種類の競技・種目が84円切手25枚のシートで展開され、各2,500万枚(100万シート)という限定発行でした。
さらに希少性が高いのが切手帳で、20万部限定という少ない発行数が特徴です。大会延期という異例の事態も相まって、将来的にプレミア価値がつくことを期待される切手といえるでしょう。
| 切手名 | 発行日 | 額面 | 発行枚数 |
| 東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会(寄付金付き)第1次 | 2019年3月12日 | 920円(82円×10枚) | 1,000万枚 |
| 東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会(寄付金付き)第2次 | 2019年8月26日 | 940円(84円×10枚) | 1,000万枚 |
| 東京2020聖火リレー | 2020年3月10日 | 840円(84円×10枚) | 1,000万枚 |
| オリンピック競技・種目50種類 | 2021年6月23日 | 2,100円(84円×25枚) | 2,500万枚×2シート |
| パラリンピック競技・種目23種類 | 2021年6月23日 | 2,100円(84円×25枚) | 2,500万枚 |
| 切手帳 | 2021年6月23日 | – | 20万部 |
2020年東京オリンピック記念切手の価値は高い?
2020年東京オリンピック記念切手は、買取相場が700円〜1,700円程度にとどまり、現時点では高額査定が難しい状況といえます。最大の理由は発行枚数が多いことです。寄付金付きや聖火リレー記念の切手は各1,000万枚、競技種目デザインも250万枚発行され、現存数が多いため希少性に欠けます。
発行から数年しか経過していないことも、価値が上がりにくい要因です。未使用品が市場に多く流通しており、コレクターの間でも入手しやすい状況が続いています。
将来的には、オリンピック延期という異例の事態や、切手帳の限定20万部という希少性から、プレミア価値が付く可能性はあるでしょう。特に未使用のシートや切手帳は、保管状態が良好であれば将来的な値上がりが期待できます。
1998年長野オリンピック記念切手の価値

1998年長野冬季オリンピックは、日本で開催された2度目の冬季大会として大きな注目を集めました。この歴史的なイベントを記念して発行された切手は、冬季競技特有の躍動感あふれるデザインと信州の美しい花々が印象的です。
記念切手の価値という観点では、発行枚数や保存状態によって査定額に差が生まれますが、1998年長野大会の切手は現在どのように評価されているのでしょうか。長野オリンピック記念切手の具体的な種類と発行状況、そして気になる買取相場や査定のポイントについて詳しく解説します。
1998年長野オリンピック記念切手の種類
1998年長野冬季オリンピックを記念して発行された切手は、1998年2月5日に発行されました。1シート650円で、発行部数は5,000万枚(10種連刷)にのぼります。
シート構成は、80円切手5枚と50円切手5枚の計10枚で構成されています。80円切手には「アルペンスキー」「スノーボード」「カーリング」「スピードスケート」「クロスカントリースキー」の5つの競技種目が、50円切手には五輪カラー(青・黄・黒・緑・赤)を基準に選ばれた「ミヤマリンドウ」「リュウキンカ」「クロユリ」「ヤマシャクヤク」「カタクリ」の5種の花がデザインされました。
シート右側には五輪エンブレムとマスコットキャラクター「スノーレッツ」が配され、躍動感あふれる競技シーンと長野の美しい植物が印象的なデザインです。なお、同日には長野冬季パラリンピック記念切手も発行され、こちらは2,000万枚(2種連刷)で、80円切手と50円切手が各1枚というシート構成です。
また2020年東京オリンピックと同じく、1997年2月には寄付金付き切手も発行されました。「エンブレムと競技」「スノーレッツ」が描かれた2種類の80円切手の連刷で、発行部数は4,000万枚です。
| 切手名 | 発行日 | 額面 | 発行枚数 |
| 長野オリンピック冬季競技大会(寄付金付き) | 1997年2月7日 | 180円(80円×2枚) | 4,000万枚 |
| 長野オリンピック冬季競技大会 | 1998年2月5日 | 650円(80円×5枚、50円×5枚) | 5,000万枚 |
| 長野パラリンピック冬季競技大会 | 1998年2月5日 | 130円(80円×1枚、50円×1枚) | 2,000万枚 |
1998年長野オリンピック記念切手の価値は高い?
5,000万枚という大量発行により、1998年長野オリンピック記念切手の買取相場は、10種組み合わせシートで700円程度にとどまっています。発行年が比較的新しいこともあり、現存数が多く希少性に欠けるため、残念ながら高価買取は期待しにくい状況です。
ただし、スピードスケートの図案がPrix Olympia賞の銀賞を受賞しているなど、コレクションとしての魅力は認められています。
売却を検討する場合は、長野オリンピック記念切手単体ではなく、他のオリンピック記念切手や古い切手と一緒にまとめて査定に出すほうが効率的でしょう。
1972年札幌オリンピック記念切手の価値

1972年に開催された札幌冬季オリンピックは、日本で初めて開催された冬季大会として記憶に残るイベントでした。この記念すべき大会を祝して発行された記念切手は、冬季競技ならではの躍動感あふれるデザインが魅力です。
発行から50年以上が経過した現在、オリンピック記念切手の価値という観点で札幌大会の切手はどのように評価されているのでしょうか。具体的にどのような種類の切手が発行されたのか、そして現在の買取市場における価値について詳しく見ていきます。
1972年札幌オリンピック記念切手の種類
1972年2月3日、日本初の冬季オリンピックを記念して札幌オリンピック冬季大会記念切手が発行されました。
発行された切手は、冬季競技の躍動感を表現した3つのデザインで構成されています。スキー競技を描いた20円切手が3,500万枚、ボブスレー競技を描いた20円切手が3,500万枚、そしてフィギュアスケート競技と真駒内屋内競技場を描いた50円切手が2,000万枚発行されました。
さらに、これら3種類の切手を1枚ずつ配置した小型シートも販売され、発行枚数は1,500万枚です。小型シートには日の丸や雪の結晶、五輪マークといった大会シンボルがデザインされています。
当時は切手収集ブームの最中だったため、これらの切手は多くの方が手に入れました。ただし、発行枚数が非常に多いことから、オリンピック記念切手の価値としては希少性が低めといえるでしょう。
| 切手名 | 発行日 | 額面 | 発行枚数 |
| 札幌オリンピック冬季大会募金切手 | 1971年2月6日 | 40円(15円×2枚) | 2,000万枚×2種 |
| 札幌オリンピック冬季大会(スキー) | 1972年2月3日 | 40円(20円×2枚) | 3,500万枚 |
| 札幌オリンピック冬季大会(ボブスレー) | 1972年2月3日 | 40円(20円×2枚) | 3,500万枚 |
| 札幌オリンピック冬季大会(フィギュアスケート) | 1972年2月3日 | 100円(50円×2枚) | 2,000万枚 |
| 札幌オリンピック冬季大会(小型シート) | 1972年2月3日 | 90円(20円×2枚、50円×1枚) | 1,500万枚 |
1972年札幌オリンピック記念切手の価値は高い?
札幌オリンピック冬季大会記念切手は、買取市場では基本的に額面通りの評価となるケースが多いでしょう。
前述の通り、発行枚数が非常に多く、切手収集ブームの時期に多くの方が購入・保管していたため、希少性が低いという判断です。そのため、他のプレミア切手と比べると、高額査定は期待しにくい状況といえるでしょう。ただし、小型シートの場合はバラ切手より評価が上がる傾向にあります。
1964年東京オリンピック記念切手の価値

1964年の東京オリンピックは、日本で初めて開催された夏季オリンピックとして歴史に刻まれた大会です。この記念すべきイベントを祝して発行された記念切手は、競技場を図案に採用した独特のデザインが特徴といえます。
オリンピック記念切手の価値という観点では、発行から60年以上が経過した現在、どのような評価を受けているのでしょうか。1964年東京オリンピック記念切手にはどのような種類があるのか、そして買取市場における具体的な価値について詳しく解説します。
1964年東京オリンピック記念切手の種類
1964年東京オリンピックは、アジアで初めて開催された夏季オリンピックとして大きな注目を集めました。この歴史的なイベントを記念して発行された切手は、全部で5種類あります。
デザインは当時としては珍しく、オリンピック競技が行われた競技場を図案に採用しました。具体的には、「聖火台と競技人物」(5円/5,500万枚)、「国立競技場」(10円/4,500万枚)、「日本武道館」(30円/2,000万枚)、「国立代々木競技場」(40円/2,000万枚)、「駒沢体育館」(50円/2,000万枚)の5種類です。
開会式当日の1964年10月10日には、これら5種を1枚にまとめた小型シートも発行され、その発行枚数は400万枚でした。個別切手に比べて発行枚数が少なく、コレクターの間で人気があります。
さらに、大会資金を募る目的で「寄付金付き切手」も発行されました。こちらは1961年から1964年まで6回に分けて合計20種類が発行され、やり投げやレスリング、柔道などの競技デザインが採用されています。
| 切手名 | 発行日 | 額面 | 発行枚数 |
| 第18回オリンピック競技大会(聖火台と競技人物) | 1964年10月10日 | 5円 | 5,500万枚 |
| 第18回オリンピック競技大会(国立競技場) | 1964年10月10日 | 10円 | 4,500万枚 |
| 第18回オリンピック競技大会(日本武道館) | 1964年10月10日 | 30円 | 2,000万枚 |
| 第18回オリンピック競技大会(国立代々木競技場) | 1964年10月10日 | 40円 | 2,000万枚 |
| 第18回オリンピック競技大会(駒沢体育館) | 1964年10月10日 | 50円 | 2,000万枚 |
| 第18回オリンピック競技大会(小型シート) | 1964年10月10日 | 135円 | 400万枚 |
| 寄付金付き切手(全20種) | 1961年10月〜1964年6月(全6回) | 200円(5円×20枚) |
1964年東京オリンピック記念切手の価値は高い?
1964年東京オリンピック記念切手は発行枚数が多いため、バラ切手では額面程度か数百円程度の買取相場となるケースがほとんどです。ただし、5種類全てを収めた小型シートは、発行枚数400万枚と希少性が高く、未使用の美品であれば1,000円〜3,000円程度の査定が期待できます。
2021年の東京オリンピック開催時には、1964年当時の切手への関心が一時的に高まりました。ただし現在では落ち着いた相場環境です。手元にある切手は、これ以上劣化する前に早めの査定をおすすめします。
オリンピック記念切手の価値を高める買取のポイント

オリンピック記念切手を高く売却するには、査定前の準備や工夫が重要です。同じ切手でも、保管状態や売り方次第で買取価格は大きく異なります。特に、発行から数十年が経過した切手は、適切な管理ができているかどうかで価値が左右されるケースが少なくありません。
ここでは、オリンピック記念切手の価値を最大限に引き出すための具体的なポイントを4つ紹介します。
保管方法に注意する
オリンピック記念切手の価値を保つには、適切な保管環境の整備が欠かせません。高温多湿な場所や直射日光が当たる場所は、カビやシミ、色褪せの原因となるため避けましょう。温度変化の少ない風通しの良い場所を選ぶことで、切手の劣化を防げます。
保管用具としては、防湿性に優れたグラシン紙のポケットを持つストックブックや、切手専用アルバムの活用が推奨です。特にシート状の切手は折れや破れに注意しましょう。
手の汚れや皮脂が付着すると買取価格に影響するため、切手を扱う際はピンセットの使用が必要です。日頃からの丁寧な保管が、将来の高価買取につながります。
シートとバラ切手を仕分ける
オリンピック記念切手は、シートの状態とバラ切手では査定価格に大きな差が生じます。シートの切手はバラ切手と比べて、30%〜50%程度高い査定額がつく可能性があるでしょう。発行時の完全な状態を保っているシートは、コレクターからの需要が高いためです。
シートには余白部分(マージン)に発行情報が記載されているケースも多く、切手全体のデザイン性も評価されます。
一方、バラ切手は使いやすさという利点はありますが、コレクション価値としては劣るのが実情です。ただしバラ切手であっても種類ごとに仕分けることで、査定がスムーズに進み、結果として査定士に好印象を与えられます。
まとめ売りを検討する
高価買取を目指す上で、切手のまとめ売りは非常に効果的です。数量が多くなればそれだけ買取額が増えるのはもちろんのこと、大量にある切手の中に思いもよらぬプレミア切手が入っていて、高額買取になったというケースも数多くあります。
切手を1枚ずつ自分で価値判断するのは難しいため、買取業者にまとめて依頼するのがベストです。買取業者にまとめて査定を依頼するほうが、見落としなく正確な価値判断が期待できるでしょう。
消印や汚れ・破れがあっても自分で修復しない
オリンピック記念切手に消印や汚れ、破れがある場合でも、自分で修復を試みるのは避けましょう。素人による修復は、かえって切手の価値を大きく損なう原因となります。テープで破れを補修したり、消しゴムで汚れを落とそうとしたりすると、表面が傷ついたり変色したりして、本来の価値よりも査定額が下がってしまいます。
切手の修復には専門的な知識と技術が必要です。誤った方法で手を加えると、修復前よりも状態が悪化し、買取不可になるケースさえあります。消印や多少の汚れがあっても、そのままの状態で査定に出すことで、適正な評価が可能です。
まとめ

オリンピック記念切手の価値は、発行された年代や発行枚数、保存状態によって大きく異なります。1964年東京オリンピック記念切手は希少性から高値が期待できる一方で、2020年東京オリンピックや1998年長野冬季オリンピックは発行枚数が多く、額面前後での取引になるケースが一般的です。
高価買取を実現するには、シート状態での保管、適切な温度・湿度管理、そして切手買取に精通した専門業者への査定依頼が重要といえるでしょう。消印や軽微な汚れがあっても自分で修復はせず、そのままの状態で買取業者の査定を受けるのがおすすめです。