- 切手
- 2025.12.22
1000円切手は3種類存在!見分け方と価値、これまでの歴史を紹介

手元にある1000円切手を見て「これはいつのものだろう」「どのくらいの価値があるのだろう」と疑問に思っている方もいるのではないでしょうか。これまでに発行された1000円切手には3つの異なるデザインが存在し、それぞれ発行された時期が異なります。
1000円切手は2019年に発行が停止されているため、現在は郵便局で購入できません。そこでこの記事では、1000円切手の種類と価値、使い方、買い取り価格などを紹介します。手持ちの1000円切手を処分したい場合は、その価値を見極めて適切に処分しましょう。
1000円切手は3種類存在!

1000円切手は、1975年に発行されてから2019年に廃止されるまでの間に、以下の3種類が発行されました。
- 吉祥天立像
- 松鷹図
- 富士図
ここでは、3種類それぞれのデザインや発行時期、特徴などを解説します。手持ちの1000円切手がどの時代のものか識別するためにも、一通り確認しておきましょう。
【吉祥天立像】1975年発行開始
1975年、日本初の1000円切手のデザインとして採用されたのは、鎌倉時代に作られたと考えられている彫刻作品の『吉祥天立像』です。
現物の『吉祥天立像』は、京都府木津川市の浄瑠璃寺にあります。長い年月にわたって厨子(大切なものを収める昔の収納箱)の中にあったという経緯もあり、鮮やかな色彩を今に伝えているのが特徴です。
吉祥天は幸福や富を象徴する仏教の守護神であり、そのように“ありがたい存在”であることもあって、史上初の1000円切手のデザインに採用されたと考えられます。
【松鷹図】1996年発行開始
1996年、『吉祥天立像』に代わる2代目の1000円切手のデザインとして採用されたのは、室町時代の画家で僧侶でもあった雪村周継が描いた『松鷹図』です。
「松の木と鷹」は日本画の有名なモチーフのひとつであり、雪村周継のほかにも京都の二条城の障壁画として狩野山楽が描いた『松鷹図』など、有名な作品がいくつかあります。
雪村周継は水墨画の巨匠である雪舟に師事した画家といわれており、その作品は緻密な描き込みと優れた構成力が特徴です。
2代目の1000円切手に採用された『松鷹図』も、鷹の羽根のひとつひとつまで繊細に描かれています。松の枝にとまっている鷹が鋭い眼光で下方を見つめる構図の素晴らしさも大きな特徴です。
【富士図】2015年発行開始
2015年、3代目の1000円切手のデザインとして採用されたのは、江戸時代の画家・田能村竹田が描いた『富士図』です。富士山をモチーフにした作品であり、中国絵画の影響を強く受けた「南画」という絵画様式で描かれています。
実際の富士山よりも山頂部分が鋭角に描かれているのが特徴で、伸びやかな印象があります。4年後の2019年に1000円切手そのものが廃止となったため、発行期間は4年と3種類の中では最も短命の1000円切手です。
査定・出張費・手数料はすべて無料。
1000円切手は2019年に発行停止
1000円切手は、2019年10月の消費税増税に伴う郵便料金改定のタイミングで販売が終了しました。実用面での需要が少なかったことが、販売終了の主な理由です。
1000円切手は一般的な郵便料金と比べて高い額面で、使用機会がゆうパックや特別送達郵便などに限られていました。販売終了後、1000円切手の後継となる額面の切手は発行されていません。
そのため、2025年時点では郵便局の窓口で1000円切手を購入することはできなくなっています。なお、販売は終了したものの、すでに発行済みの1000円切手は郵便料金として額面通りの価値で使用できます。
手元にある1000円切手の主な使い道

すでに販売終了した1000円切手ですが、手元に残っている場合は郵便料金の支払いなどに活用できます。ここでは、1000円切手を無駄にせず有効活用する方法を見ていきましょう。郵便サービスでの利用から現金化まで、状況に応じた最適な選択肢を選ぶことをおすすめします。
郵便料金に使用する
1000円切手は、現在では郵便局で購入できませんが、他の切手と同じように郵便料金の支払いに使用できます。特に活用しやすいのは、一般書留や速達といった、通常の郵便物よりも料金が高くなるサービスを利用するときです。これらのサービスでは送料が1000円を超えることも珍しくありません。
加えて、料金別納郵便の支払いにも便利です。大量の郵便物を発送する際に切手を台紙に貼れば、1通ずつ切手を貼る手間を省けます。郵便料金の合計が高額になるときは、1000円切手と少額の切手を組み合わせると計算もスムーズです。
ゆうパックの運賃支払いに使用する
1000円切手はゆうパックの運賃支払いにも利用できます。郵便局の窓口から発送する場合、1000円切手を含む各種切手での支払いが可能です。運賃が1000円を超える際に、他の額面の切手と組み合わせて納付するとよいでしょう。
また、切手と現金を併用した支払い方法も認められています。たとえば、運賃が1500円の場合、1000円切手1枚と現金500円といった形で支払えるため、手元の切手を有効活用できます。ただし、コンビニエンスストアから発送する際は切手での支払いができません。1000円切手を使用したい場合は、郵便局の窓口か集荷を利用する必要があります。
別の額面の切手と交換する
手元の1000円切手を使う予定がない場合、郵便局の窓口で別の額面の切手に交換できます。ただし、交換には1枚につき6円の手数料が必要です。1000円切手1枚を500円切手2枚に交換すると、994円分の切手を入手できます。
交換枚数が100枚以上になると、1枚あたりの手数料は13円に上がる点にも注意が必要です。この判定は、1回の交換請求で無料交換を除いた全ての券種を合算した枚数で行われます。交換手数料を支払う分目減りしますが、頻繁に使う額面の切手に替えておけば、郵便サービスを利用する際に便利に使えるでしょう。
切手を扱う買い取り業者に売却する
1000円切手を現金化したい場合は、切手買い取り専門店や金券ショップへの売却が便利です。これらの店舗では、切手を額面に近い価格で買い取ってもらえます。ただし、買い取り価格は額面を下回るのが一般的です。
金券ショップは駅前などに店舗を構えていることが多く、持ち込めばその場で現金化できる点が魅力です。一方、買い取り専門店では出張買い取りや宅配買い取りに対応している業者も多く、自宅にいながら査定から買い取りまで完結できます。業者によって買い取りレートが異なるため、高値で買い取ってくれるところを選ぶのがおすすめです。
1000円切手を買い取り業者に売却するときに覚えておきたいこと

1000円切手を買い取り業者に売却する際には、事前に知っておきたいポイントがいくつかあります。切手の状態や形態によって買い取り価格は大きく変わるため、売却前に基本的な知識を身につけておくことが大切です。ここでは、買い取りを依頼する前に押さえておきたい重要な注意点を解説します。
額面より安価になる可能性が高い
3種類の1000円切手は、いずれも希少価値が高いものではありません。そのため、額面以下の価格で買い取られる可能性が高い点には注意が必要です。
具体的な買い取り価格は業者や切手の状態によって異なりますが、額面の70%程度かそれ以下になることもあります。1000円切手であっても、この傾向は変わりません。そのため、郵便料金などの支払いに使える場合は、そちらで利用したほうがよいでしょう。
シート切手はバラ切手より高くなりやすい
切手にはシートから切り離された「バラ切手」と、複数枚がつながった「シート切手」の2種類があります。同じ1000円切手であっても、シート切手のほうがバラ切手よりも高く買い取られる傾向です。切手の買い取り価格に差が生まれる理由は、以下の3つです。
1.発行当時の状態を保っていて未使用であることが明確に分かる
2.状態がよいシート切手が少なく、バラ切手より価値が高い
3.コレクターからの人気が高い
シート切手の買い取り価格は、バラ切手と比べて30〜50%ほど高くなるケースもあります。破損しないように注意しつつ査定を依頼しましょう。
1000円切手をできるだけ高く売るコツ

買い取り業者に1000円切手を少しでも高い価格で買い取ってもらうには、いくつかのコツがあります。切手の保管状態や売却方法、業者の選び方によって、買い取り価格に差が出るためです。ここからは、1000円切手をできるだけ高く売却する2つの具体的なポイントを紹介します。
分割せずに売却する
シート状態の1000円切手を保有している方は、分割せずにそのまま売却しましょう。分割するとバラ切手扱いになり、レートが大幅に下がります。また、いったん分割してバラ切手にすると、元のシート状態には戻せません。
1000円切手は1シート20枚です。それなりの大きさがあるため、保管中や輸送中にどこかに引っかけて破らないように注意しましょう。クリアファイルや切手アルバムに入れておくと、破損リスクを下げられます。
レートが高い買い取り業者を選ぶ
切手の買い取り価格は業者ごとに異なるため、複数の業者に査定を依頼して比較することが重要です。同じ1000円切手であっても、業者によって買い取りレートには差があります。特に複数枚の切手を売却する場合、1枚あたりの差額は小さくても、合計金額では大きな差になるでしょう。
業者を選ぶ際は、各社のWebサイトで切手の買い取り実績やレートを確認しましょう。普通切手のレートを公開している業者も多いため、事前に情報を集めることで、高く買い取ってくれる業者を見つけやすくなります。
1000円切手を売却するなら福ちゃんへ
手元の1000円切手を売却しようと考えているのであれば、ぜひ福ちゃんにご相談ください。福ちゃんは切手の買い取り実績が豊富で、経験を積んだ査定士が切手を丁寧に査定します。
切手は発行年度や発行枚数によって価値が変動するため、正確な査定には専門知識が欠かせません。福ちゃんの査定士は切手の目利きに自信を持っており、1000円切手についても適正な価格で買い取ります。
また、査定額に納得できない場合は、無理に売却する必要はありません。査定料やキャンセル料は一切かからないため、安心してご利用いただけます。
まとめ

1000円切手は吉祥天立像、松鷹図、富士図の3種類が存在し、2019年に発行停止されました。新たに購入できないものの、手持ちのものは郵便料金の支払いなどに使用可能です。
また、買い取り業者に売却すれば額面より安価になるものの、現金化できます。使い道がなく現金化したいと考えている方は、ぜひ福ちゃんに査定をご依頼ください。切手に強い査定士が細かく査定し、切手の価値を正確に反映した価格で買い取ります。