• 古銭
  • 2025.05.30

永楽通宝の買取相場紹介!特徴や当時の価値、高額査定が期待できる種類も

永楽通宝について現在の価値が知りたい
永楽通宝の買取価格はどれくらい?

など、永楽通宝の買取について知りたい方のために情報をまとめました。

永楽通宝は古銭のひとつで、買取してもらえることもある貴重な逸品です。中には高値がつくものもあります。
当記事では、高額買取してもらうコツや方法等もご紹介しているため、ぜひ最後までお読みください。

永楽通宝とは?

永楽通宝とは?

永楽通宝は、中国の明王朝第3代皇帝・永楽帝(在位1402年-1424年)の命により、1408年(永楽6年)頃から鋳造が始まったとされる銅銭です。

永楽銭」とも呼ばれ、日本には室町時代中期以降、日明貿易や倭寇貿易を通じて大量に渡来しました。

当時の日本では、平安時代の「皇朝十二銭」以降、政府による銭貨の公式な鋳造が長らく途絶えていた時期にあたります。

そのため、国内で流通する銭貨が不足し、経済活動の拡大に伴い中国から輸入された銭貨(渡来銭)が広く使用されるように。

とくに室町時代には、日明貿易(勘合貿易)などを通じて、質の良い永楽通宝が大量に日本へ流入しました。

これらの渡来銭は、国内で私的に鋳造された質の劣る銭貨よりも信用度が高く、中でも永楽通宝は「精銭(せいせん)」として価値が高いとされ、室町幕府や戦国大名たちもその流通を重視したのです。

しかし、江戸時代に入り、幕府が独自の通貨制度確立を目指して「寛永通宝」の鋳造を開始すると、1608年(慶長13年)には永楽通宝を含む明銭の使用を制限する動きが出始めます。

寛永通宝について詳しくはこちら↓
「寛永通宝」とは?種類別の価値やレアものの見分け方、買取可能か解説

そして、通用禁止令の影響もあり、永楽通宝は次第にその役割を終えていきました。

まずは、永楽通宝における当時の価値や特徴をご紹介します。

永楽通宝の当時の価値

永楽通宝は、現在の日本円で50〜100円の価値があったとされています。

当時は質が悪いものや偽物など大量に出回っていたことから、現在の価値に置き換えるのが難しく、50〜100円と開きが見られます。

また、「100円の価値があった」と記載された資料もあることから、現在でいう50〜100円の価値があったと考えるのが妥当です。

織田信長の旗印にもなった

戦国時代の武将・織田信長永楽通宝には深い関わりがあります。

信長は、自由な経済活動を促進する「楽市楽座」政策を進める中で、当時広く流通し、良質な銭貨として信用されていた永楽通宝を経済基盤の安定に不可欠なものと考えていました。

信長は、自身の軍事力や支配力を誇示するだけでなく、その経済力を示す象徴として、永楽通宝の銭紋を自身の旗印として採用しました。これは「永楽銭紋(えいらくせんもん)」と呼ばれます。

この旗印を採用した背景には、単なる好みだけでなく、明確な経済戦略があったと考えられています。当時、質の悪い銭貨の流通によって経済への混乱が各地で起きていました。

信長は、良銭である永楽通宝を自身の旗印とすることで、通貨としての信用を高め、自身の支配地域における経済活動を円滑化・活性化させる狙いがあったと推測されます。

いわば、「信長の支配下では、この信頼できる永楽通宝が基準通貨である」と宣言する意味合いがあったのです。

永楽銭紋の旗印は、桶狭間の戦いなど、さまざまな合戦で用いられたと伝わっています。

信長にとって永楽通宝は貨幣であると同時に、自身の権力と経済政策を象徴する重要なアイテムだったといえるでしょう。

仙石秀久の家紋としても使われた

永楽通宝の銭紋は、仙石秀久の家紋になっていたことでも知られています。

仙石秀久は、石川五右衛門を補縛したなどの武勇伝が伝えられている武将です。

織田信長の家臣であったため、信長が好んだ永楽通宝が下賜され、家紋としていたといわれています。

永楽通宝の買取価格を種類別に紹介

永楽通宝の買取価格を種類別に紹介

  • ✔︎ 金銭
  • ✔︎ 銀銭
  • ✔︎ 銅銭

永楽通宝には大きく分けて金銭と銀銭と銅銭の3つがあります。

ここからは、それぞれの買取価格についてご紹介します。

金銭

永楽通宝の金銭は金でできている特別なものとされていました。

永楽通宝の中でもっとも価値が高く、出回っている数も極めて少ない種類です。

その素材が金であることから価値が高いのはもちろんです。鋳造された目的も通常の流通貨幣とは異なり、特別な儀式用、将軍や大名への恩賞、有力者への贈答品など限定的な用途のために作られたのではないかと推測されています。

現存する実物は極めて少なく、市場に出回ることはめったにありません。

そのため、数十万円や100万円前後で取引されることが多いでしょう。

また、その希少性と価値の高さゆえに、後世に作られた精巧な模造品や偽物も多く存在します。

材質が本当に金であるか、そしてそれが当時のものかどうかの真贋鑑定は非常に難しく、専門家による詳細な鑑定が不可欠です。

もし金銭と思われる永楽通宝をお持ちの場合は、信頼できる古銭専門業者に相談することが極めて重要となるでしょう。

銀銭

永楽通宝の銀銭は銀でできており、金銭の次に希少価値が高い永楽通宝です。

銀銭が鋳造された正確な背景は不明な点も多く、いくつかの説があります。

たとえば、本格的な鋳造前の試作品(試鋳貨)として作られた可能性や、特定の地域や権力者が独自に発行した地方貨幣であった、あるいは金銭と同様に贈答用などの特殊な目的で作られた説などさまざまです。

銀銭は、素材が銀であることや古銭としての価値を評価され、数千円から数万円が買取相場となっています。

ただし、保存状態や書体の種類、銀の品位などによって価格は大きく変動します。とくに保存状態が良く、文字が鮮明に残っているものは高値での取引に期待できるでしょう。

銅銭

銅銭は当時も大量生産された永楽通宝で、現存している数も多いとされています。

そのため、金銭や銀銭に比べると価値が大きく劣り、1枚では買取してもらえないことも少なくありません。

状態が良く、そのほか条件がそろっていれば1枚数千円で買い取ってもらえる場合もありますが、ほとんどはほかの古銭と合わせた状態で1枚あたり数百円となるでしょう。

⚠︎CAUTION!
ご紹介している買取相場はあくまでも 目安 です。実際の買取価格は保管状態や市場の需給バランスなど、さまざまな要因で変動します。詳細は古銭買取業者にご確認ください。

高額査定が期待できる永楽通宝の特徴

高額査定が期待できる永楽通宝の特徴

  • ✔︎ 字体が特殊
  • ✔︎ 製作技法が打製
  • ✔︎ エラー銭

永楽通宝の中でも、字体の特殊性や打製、エラー銭といった特徴が見られる種類については相場よりも高い価値がつく可能性があります。

それぞれの詳細を見てみましょう。

字体が特殊

ノム樂「樂」の「幺」が「ノ」と「ム」になっている
「寶」のウ冠左下部分が細く短い
「通」のしんにょうと「用」が重なっている
「永」の右側の先端が太い
重足宝「寶」の「八」がほぼ垂直に下向き
曲永「永」が斜め
曲永大字「永」が斜めで大きい
中正「寶」にある「尓」の横棒が跳ねている
流永「永」の右側が波打っている

永楽通宝は字体が違うさまざまな種類があり、上記が高額査定される傾向にある種類です。

これらは代表例であり、ほかにもさまざまな種類が存在するといわれています。それぞれ種類の希少性によって評価は大きく異なります。

中でも「ノム樂」などは比較的高値で取引されることで知られており、より珍しい種類はさらに高値がつく可能性も。

ただし、これらの微妙な書体の違いを見極めることは非常に困難で、古銭に関する深い知識と経験が必要です。

わずかな違いが価値を大きく左右するため、自己判断せず、必ず古銭専門の査定士へ依頼するようにしましょう。

製作技法が打製

永楽通宝の金銭と銀銭は、鋳造で作られたものと打製で作られたものがあります。

鋳造は、金属を溶かして液状にし、型に流し込む製作技法です。

打製は、たがねと呼ばれる工具などで刻印文字を打つ製作技法です。

打製は溶かすなどの工程がないため、金や銀の純度が高く、高額査定されやすいといわれています。

また、鋳造と比べて打製のほうが表面が滑らかで文字も鮮明に表現されている見た目から、高額になりやすい傾向があります。

エラー銭

  • ✔︎ 文字が崩れている
  • ✔︎ 穴の位置が真ん中ではない
  • ✔︎ 穴が大きい
  • ✔︎ 欠けている

エラー銭とは、製造過程で不具合などが生じ、上記などの適切な形で作られなかった銭貨のことです。

通常は流通する前にはじかれますが、希に出回って現存しているものがあります。

文字が崩れていたり、穴の位置や大きさが通常と違ったりなどの特徴を持っている銭貨は希少価値が高まるため、通常の永楽通宝よりも高値で取引されるでしょう。

永楽通宝を高く買取してもらうポイント

永楽通宝を高く買取してもらうポイント

永楽通宝を高額買取してもらうには、保管方法やお手入れ、買取業者の選択がポイントです。

まず、状態を悪化させないために、保管はコレクション用のケースなどに入れておきましょう。

裸のまま置いておくと、手垢などの汚れが付いて劣化が進む可能性があります。

また、磨いたり洗ったりすると余計に傷が付いて価値を落とす恐れがあるので、汚れなどは落とさず現状維持のまま買取へ出しましょう。

古銭は、サビの出方や汚れの付き方が美しさのひとつと考えられることもあるため、洗浄が不要な場合があります。

基本的に、古銭は「何もしない」のが一番です。ホコリが付いている場合は、やわらかい筆などでそっと払う程度に留めましょう。

もし、どうしても気になる汚れがあり、専門的なクリーニングが必要だと感じた場合でも、自己判断せず必ず信頼できる古銭専門業者に相談してください。

しかし、多くの場合、現状のまま査定に出すことが最善の選択です。

古銭買取は福ちゃんへ|永楽通宝など穴銭買取を強化中

古銭買取は福ちゃんへ|永楽通宝など穴銭買取を強化中

福ちゃんは、これまで永楽通宝などさまざまな古銭を買取してきた実績があります。

古銭に精通した査定士が丁寧に査定し、しっかり価値を買取価格に反映いたします。

独自の販売ルートを多数持っているため、需要に見合った価格のご提示が可能です。

永楽通宝など、穴銭や小判といった古銭の買取は、ぜひ福ちゃんにお任せください。

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