• 古銭/記念硬貨
  • 2023.04.05

ブリタニア金貨の買取価格はいくら?|英国アンティークコインの特徴と発行年による違い

金(ゴールド)は、古来より富と権力の象徴であり、現代においては「有事の安全資産」として世界中で取引されています。

数ある金投資の選択肢のなかで、とくに高い人気と信頼を誇るのが、英国王立造幣局(ロイヤルミント)が発行する「ブリタニア金貨」です。

その美しいデザインと、英国政府が保証する確かな品質、そして近年導入された世界最高水準のセキュリティ技術により、ブリタニア金貨は地金型金貨の決定版としての地位を確立しています。

本記事では、ブリタニア金貨の歴史的背景から、発行年によって異なる純度や色味の違い、芸術的なデザインの変遷などわかりやすく解説します。

目次

ブリタニア金貨とは?|英国の威信をかけた投資用金貨

【イギリス】ブリタニア金貨1オンス(1987年銘)の特徴や市場価値を解説

ブリタニア金貨は、1987年にイギリスで初めて発行された「地金型金貨」です。地金型金貨とは、コレクション目的の記念硬貨とは異なり、主に投資目的で発行される金貨のことを指します。

その価格は、希少価値ではなく、基本的に含有される「金(ゴールド)の市場価格」に連動して決まります。

1100年の歴史を誇る「英国王立造幣局」の信頼性

ブリタニア金貨の製造と発行を一手に担うのは、「英国王立造幣局(ロイヤルミント)」です。

英国王立造幣局の起源は西暦886年ごろ(アルフレッド大王の時代)まで遡るとされ、千年以上にわたり英国の貨幣製造に関わってきた歴史を持ちます。

ブリタニア金貨は、この由緒ある造幣局によって厳格な品質管理のもと製造。

また、金貨は英国の法定通貨として額面(1オンス=100ポンドなど)を持ち、英国王立造幣局が重量・品位などの仕様を明示して流通しているため、国際的に取引されやすい特徴があります。

世界的な「金貨戦争」とブリタニアの誕生

ブリタニア金貨が誕生した1980年代は、世界的な金投資ブームの只中でした。

当時、地金型金貨の市場では、南アフリカの「クルーガーランド金貨」(1967年発行開始)が圧倒的なシェアを誇っていましたが、アパルトヘイト政策に対する国際的な経済制裁により、多くの国で輸入が規制されていました。

その隙間を埋めるように台頭したのが、カナダの「メイプルリーフ金貨」(1979年発行開始)。

純度99.9%(24金)を売りにしたメイプルリーフ金貨が市場を席巻するなか、かつて世界の基軸通貨として「ソブリン金貨」を流通させていた英国が、満を持して投入したのがブリタニア金貨です。

※メイプルリーフ金貨は1979年に発行開始、当初は純度99.9%(0.999)でしたが、1982年に99.99%(0.9999)へ引き上げられました。

英国は、伝統的なソブリン金貨の耐久性を踏襲した22金規格(1987年当時)を採用しつつ、現代的なデザインとセキュリティを融合させ、世界の投資家に向けて新たな選択肢を提示しました。

こうしてブリタニア金貨は、クルーガーランドやメイプルリーフなどと並び、世界的に流通量の多い代表的な地金型金貨のひとつとして扱われていったのです。

発行年で見る「純度」と「色味」の変遷

ブリタニア金貨の買取価格はいくら?|英国アンティークコインの特徴と発行年による違い

ブリタニア金貨を語るうえで興味深く、かつ買取査定において重要なポイントとなるのが、発行年による「純度」と「配合金属」の違いです。

ブリタニア金貨は、その長い歴史で仕様変更が行われており、同じ名前の金貨であっても、製造された年代によって「金以外の成分」や「見た目の色」が異なります。

1987年~1989年|赤みを帯びた「22金(銅割)」

発行開始から最初の3年間(1987年、1988年、1989年)に製造されたブリタニア金貨は、22金(K22)です。金の純度は91.7%で、残りの約8.3%には主に「」が混ぜられていました。

これを専門用語で「銅割(どうわり)」と呼びます。銅を混ぜる理由は、金貨の硬度を高め、流通や保管の際に傷がつかないようにするためです。

これは、かつて流通通貨として使われていたソブリン金貨の伝統を受け継いだ仕様でした。

銅の影響により、この時期のブリタニア金貨は、現在のものに比べて赤みがかった、温かみのある色合い(ローズゴールドに近い色)をしています。

1990年~2012年|明るい黄色の「22金(銀割)」

1990年からは、同じ22金(純度91.7%)でありながら、割金の配合が変更されました。銅の代わりに「」を多く配合することで、色味の調整が行われたのです。

銀を配合したことにより、赤みは消え、より明るく上品な黄色(イエローゴールド)の輝きへと変化しました。

この仕様は2012年まで20年以上にわたって続き、多くの投資家に親しまれました。この時期のコインも、純金製に比べると硬度が高く、傷に強いという実用的なメリットを持っています。

2013年以降|黄金の輝きを放つ「24金(純金)」

2013年、ブリタニア金貨は大きな転換点を迎えます。それまでの22金規格を改め、純度99.99%の「24金(純金)」へと仕様を変更したのです。

この変更の背景は、投資家の需要や国際的なブルイオン市場での競争環境に合わせたといえるでしょう。

投資用金貨として国際的な競争力を維持するためには、ライバルであるメイプルリーフ金貨やウィーン金貨と同じ「フォーナイン(99.99%)」の純度が必要であると判断されたのです。

24金となったブリタニア金貨は、混じりけのない黄金本来の輝きを放ちます。

ただし、純金は非常に柔らかい素材であるため、以前の22金タイプに比べると傷がつきやすく、変形しやすいという側面もあります。取り扱いにはより一層の注意が必要となりました。

英国デザインの魅力

【イギリス】ブリタニア金貨1オンス(1987年銘)の特徴や市場価値を解説

ブリタニア金貨が世界中のコレクターから人気を集める理由は、その芸術性の高さにあります。

裏面|英国の守護神「ブリタニア女神」

金貨の裏面には、金貨の名前の由来でもある女神「ブリタニア」が描かれています。

ブリタニアとは、ローマ帝国時代にグレートブリテン島を指したラテン語であり、のちに英国そのものを擬人化した女神として定着しました。

モチーフ 意味・象徴
コリント式の兜 武力と威厳を示し、古代ローマから続く歴史性を象徴。
トライデント(三叉の矛) 海神の武器。海洋国家イギリスの海軍力を表す。
盾(ユニオンジャック) 祖国の防衛と国民の安全を象徴。
オリーブの枝 力と同時に、平和と協調を重んじる精神を表現。

多くの年ではフィリップ・ネイサンによる、風になびくドレスをまとって海辺に立つ「スタンディング・ブリタニア」のデザインが採用されています。

しかし、年によっては戦車に乗った姿や、横顔のアップなど、特別なデザインが採用されることもあり、これらもコレクターの収集意欲をかき立てているといえるでしょう。

表面|エリザベス女王からチャールズ国王へ

金貨の表面には、発行当時の英国君主の肖像が刻印されています。この肖像の変遷を追うことで、英国王室の歴史がわかります。

エリザベス2世女王(1987年~2022//2023年)

長きにわたり在位したエリザベス女王の肖像は、年齢とともに変化してきました。

肖像 デザインの特徴
第3肖像(1985-1997) ラファエル・マクルーフ作。王冠姿で気品ある印象。
第4肖像(1998-2015) イアン・ランク・ブロードリー作。写実的で威厳を強調。
第5肖像(2015-2023) ジョディ・クラーク作。高齢期の自然な横顔を表現。

 

チャールズ3世国王(2023年以降)

2022年の女王崩御に伴い、長男であるチャールズ3世が新国王として即位。これに伴い、金貨の肖像も変更されました。

新国王の肖像は、彫刻家マーティン・ジェニングスによってデザインされています。

伝統に従い、先代のエリザベス女王とは逆の「左向き」の横顔に。また、女王とは異なり、王冠を被っていないのが特徴です。

2023年銘の特異性

2023年銘のブリタニアには、エリザベス2世肖像版(限定生産)とチャールズ3世肖像版が併存します。

同じ2023年という年号でありながら、2人の君主のコインが存在するこの年は、貨幣史上の転換点といえるでしょう。

世界最高水準の偽造防止技術(2021年以降)

【イギリス】ブリタニア金貨1オンス(1987年銘)の特徴や市場価値を解説

近年、金価格の高騰に伴い、精巧な偽造コインが市場に出回るリスクも高まっています。

これに対抗するため、英国王立造幣局は2021年銘のブリタニア金貨から、最先端のレーザー技術を駆使した4つの偽造防止機能を導入。

これらは「世界で最も視覚的に安全なコイン」と呼ばれる理由ともなっています。

1. 潜像(Latent Image)

ブリタニア女神の足元、左下の円形部分にホログラムのような加工が施されています。

コインを見る角度を変えると、模様が「トライデント(矛)」から「パドロック(南京錠)」へと鮮やかに変化。

この変化は非常にスムーズかつ鮮明で、偽造品では再現が困難といわれています。

2. 表面アニメーション(Surface Animation)

背景部分には、非常に細かい点による波模様が刻まれています。コインを上下左右にゆっくり傾けると、光の反射によって波が実際に動いているかのような視覚効果が現れる仕様に。

これは模様ではなく、高度なレーザー加工技術によるものです。

3. マイクロテキスト(Micro-Text)

内側の円の縁取り部分をルーペで拡大して見ると、肉眼ではただの線に見える部分に、微細な文字が刻まれています。

刻まれているラテン語は「DECUS ET TUTAMEN」。

ロイヤルミントはこの「DECUS ET TUTAMEN」を「An ornament and a safeguard(装飾であり、護りでもある)」と説明しています。

4. ティンクチャーライン(Tincture Lines)

ブリタニアが持つ盾のユニオンジャック部分に、紋章学に基づいた精密な線画が施されています。微細な線の向きや密度を変えることで、単色の金属上に「」や「質感」の違いを表現。

これにより、盾の立体感とリアリティが格段に向上しています。

ブリタニア金貨の種類とスペック一覧表

ブリタニア金貨の買取価格はいくら?|英国アンティークコインの特徴と発行年による違い

ブリタニア金貨は、投資家の予算や用途に合わせて、複数のサイズ(重量)で展開されています。

最も取引量が多く、世界標準となっているのは「1オンス金貨」ですが、少額から投資できるサイズや、ペンダントトップなどのジュエリー加工に適したサイズも人気です。

以下は、現在流通している主な種類のスペック一覧です。

種類 額面 直径(mm) 用途・特徴
1オンス 100ポンド 約32.69mm 流通量が多く、投資用として最も一般的。
1/2オンス 50ポンド 約27.00mm 投資とコレクションのバランスが良いサイズ。
1/4オンス 25ポンド 約22.00mm 価格が抑えられ、入門用として選ばれやすい。
1/10オンス 10ポンド 約16.50mm 小型でギフトやペンダント用途に人気。
1/20オンス 1ポンド 約12.00mm 宝飾加工向き。コレクション性も高い。

※上記の数値は2013年以降の24金(純度99.99%)タイプの標準的な規格です。22金時代のものは、同じオンス数でも不純物が含まれる分、総重量がわずかに重く(1オンスで約34g程度)、直径も異なります。
※このほか、5オンスや1/20オンス以下のサイズが限定的に発行されることもあります。

ブリタニア金貨の買取相場と高く売るコツ

【イギリス】ブリタニア金貨1オンス(1987年銘)の特徴や市場価値を解説

大切に保有してきたブリタニア金貨を手放す際、どのような点が評価され、買取価格が決まるのでしょうか。査定の仕組みと、少しでも高く売るためのポイントを解説します。

金相場と連動する買取価格の仕組み

ブリタニア金貨の買取価格は、基本的に以下の計算式で決まります。

買取価格 = 当日の金買取相場(1gあたり) × 金貨の重量(金含有量) + プレミアム

現在、世界的な地政学的リスクの高まりやインフレ懸念、中央銀行による金買いなどの要因が重なり、金相場は歴史的な高騰を見せています。

さらに日本では円安の影響も加わり、円建ての金価格は過去最高水準で推移。

そのため、数年前に購入したブリタニア金貨であっても、購入時より大幅に価値が上がっているケースも珍しくありません。

純度による価格差に注意

前述のとおり、ブリタニア金貨には22金(91.7%)と24金(99.99%)の2種類が存在します。

1オンス金貨としての「金の含有量(31.1g)」はどちらも同じですが、買取店によっては、精錬コストの観点から24金の方を高く評価する(グラム単価を高く設定する)場合があります。

ブリタニア金貨の参考買取価格目安

近年、金相場は歴史的な高値圏で推移しており、ブリタニア金貨の買取価格も非常に高額になっています。

以下は、2026年1月時点の金相場に基づいた、1オンス金貨の参考買取価格です。

種類 1gあたりの参考相場 1オンス(31.1g)目安
現行ブリタニア金貨
(2013年以降)
約25,900円
(K24・純金)
約800,000円~810,000円
旧ブリタニア金貨
(1987年~2012年)
約23,700円
(K22・22金)
約730,000円~740,000円

査定額を下げないための保存状態・付属品

金貨は「」という素材そのものに価値があるため、買取不可になることはほとんどないでしょう。

しかし、より高い評価でプレミアム分の上乗せを得るためには、以下の点に配慮することが重要です。

絶対に「磨かない」

金貨が汚れていると、つい布で拭いたり、洗浄したりしたくなりますが、これはNG行為です。

とくに24金のコインは非常に柔らかく、目の粗い布で拭くだけで微細な「ヘアライン(磨き傷)」が無数についてしまいます。

コインの世界では「製造時の状態に近い」ことが最高の価値とされるため、人為的に磨かれたコインはグレードが下がり、査定額が減額される可能性もあります。

汚れや変色は、経年変化としてそのままにしておくのが賢明です。

素手で触れない

手の皮脂や汗は、変色の原因となります。

もしケースから出す必要がある場合は、必ず側面(エッジ)の部分を持つようにし、表面(肖像や女神が描かれている部分)には指紋を付けないように注意してください。

可能であれば、綿手袋を着用することをオススメします。

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まとめ

ブリタニア金貨の買取価格はいくら?|英国アンティークコインの特徴と発行年による違い

ブリタニア金貨は、英国の歴史と技術が凝縮された小さな芸術品です。

その価値を正しく理解し、適切なタイミングと信頼できる業者を選ぶことで、大切な資産を最大限に活かせるでしょう。

お手持ちのブリタニア金貨の価値を知りたい場合は、ぜひ一度、「買取福ちゃん」にご相談ください。

よくある質問(Q&A)

最後に、ブリタニア金貨の買取や保有に関して、お客様からよく寄せられる質問にお答えします。

Q. 昔に買った22金(1990年代)のブリタニア金貨も買い取ってもらえますか?

はい、問題なく買取可能です。22金タイプであっても、1オンスなら約31.1gの純金が含まれていることに変わりはありません。

また、1980年代~90年代のコインは、現行品とは異なる色味やデザインを持っているため、ヴィンテージとしての価値を見出されることもあります。

Q. 金貨に傷がついたり、変形したりしていても売れますか?

はい、売却可能です。大きな傷、凹み、変形がある場合、コレクター向け商品としてのプレミアム価値はつかない場合もありますが、金地金としての価値が失われることはありません。

Q. 付属品(ケースや保証書)を紛失してしまいましたが大丈夫ですか?

付属品がなくても、金貨本体のみで買取可能です。プロの査定士が、重量、直径、比重、そして前述の偽造防止技術などを確認し、本物であるかを判定いたします。

ただし、査定がスムーズに進むため、もし見つかる可能性がある場合は探していただくことをオススメします。

Q. 今後のブリタニア金貨の価値はどうなりますか?

将来の価格を断定することはできませんが、ブリタニア金貨は金の価値に裏付けられた資産であり、世界的な信用力も抜群です。

インフレ(物価上昇)に強い実物資産として、長期的な価値保全機能は今後も続くと考えられます。

また、エリザベス女王からチャールズ国王への肖像変更により、過去のコイン(とくに状態の良いエリザベス肖像のコイン)に希少性が生まれる可能性もあるでしょう。

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