ブルガリアの独立を刻んだ古銭「フェルディナンド1世100Leva金貨」｜コレクター必見の価値と特徴をわかりやすく解説
1908年、ブルガリアはオスマン帝国の支配から脱却し、ついに完全独立を勝ち取りました。
その記念すべき歴史的瞬間を記念して鋳造されたのが、「フェルディナンド1世100Leva金貨」です。この貴重な金貨は、ブルガリアの自立と独立の象徴として、1912年に特別鋳造されました。
独立宣言が行われた歴史的な都市「ヴェリコ・タルノヴォ」の背景のもと、力強い「フェルディナンド1世」の肖像が描かれたこの金貨は、希少性やデザイン性において高い価値を持ちます。
当記事では、そのような「フェルディナンド1世100Leva金貨」の魅力を詳しく掘り下げて解説いたします。
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目次
ブルガリア独立記念「フェルディナンド1世」100Leva金貨とは
1908年9月22日、ブルガリアは500年近くにわたるオスマン帝国支配からついに独立を勝ち取りました。この歴史的瞬間を記念して、1912年に発行されたのが「ブルガリア独立記念フェルディナンド1世金貨」です。
興味深いことに、この宣言は首都ソフィアではなく、古都「ヴェリコ・タルノヴォ」で行われました。かつてブルガリア帝国の首都であったこの場所は、ブルガリアの栄光の歴史を象徴する場所として選ばれました。
この場所が選ばれた理由としては、国民の誇りを喚起し、独立の正当性を強調する狙いがあったと考えられます。
独立宣言と同時に、ブルガリア公だったフェルディナンド1世は「ツァーリ」として即位し、ブルガリア王国の最初の国王となりました。
独立に至る背景には、バルカン半島における民族自決運動の高まり、オスマン帝国の弱体化、そして大国間の複雑な外交情勢がありました。フェルディナンド1世は状況を巧みに利用し、ブルガリアの独立を国際社会に認めさせたのです。
ブルガリア独立記念フェルディナンド1世金貨は、単なる金貨以上の価値を持つ、ブルガリアの歴史と誇りを象徴する存在といえるでしょう。希少価値の高いコレクターズアイテムとして、多くの人々を魅了し続けています。
「1908年ブルガリア独立記念フェルディナンド1世100Leva金貨」の種類や特徴
独立記念のフェルディナンド1世100Leva金貨には、1912年に発行されたオリジナル版と、1967年から1968年にかけて鋳造・発売されたリストライク版の2種類があります。
どちらもデザインは似ていますが、当記事では「独立記念」金貨に焦点を当て、詳しく掘り下げていきます。
さらに、「100Leva」より少し小ぶりな「20Leva」金貨も存在するのが特徴です。
金貨の表面にデザインされているのは、「フェルディナンド1世」の横顔です。周囲の文字はキリル文字で、左側に「フェルディナンド1世」、右側に「ブルガリアのツァーリ」と書かれています。
この「ツァーリ」とは、ブルガリアで君主や皇帝を意味するものです。
金貨の裏面には、月桂樹と麦の枝の間に王冠を戴いた紋章が描かれています。「1908」の数字は発行年ではなく、ブルガリア独立の年を示したものです。
また、同金貨にはエッジ部分に「神よブルガリアを護り給え」を意味するキリル文字が刻まれており、こだわりを持った鋳造であったことが受け取り手にも伝わってきますね。
リストライク版はこのエッジ部分の文字が少し太く、間隔もオリジナル版より広く取られていることが特徴です。
▼フェルディナンド1世100Leva金貨（独立記念）の概要
・品位：金90%（K21.6）
・重量：約32.258g
・直径：約35mm
・額面：100Leva
・発行年：1912年
・発行国：ブルガリア王国
ブルガリア独立記念「フェルディナンド1世」金貨の市場価値と高価買取ポイント
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1912年に発行された「フェルディナンド1世金貨」は、ブルガリア独立100周年を記念した金貨です。金としての貴金属価値と希少性を持ち合わせ、買取市場でも高値で取引されている貴重な古銭として知られています。
しかし、買取価格は金貨1枚ごとに異るのです。
なぜなら、フェルディナンド1世金貨の買取価格は、状態・希少性・市場動向など、さまざまな要素によって決定されるからです。そのため、過去の査定額には幅があり、一概にいくらで買取してもらえるとはいえません。
その価値を最大限に引き出すためには、適切な管理と買取業者の選定が重要となります。
そのためには、以下に記載する2つのポイントを意識することが重要です。
1.金貨の品質を維持する方法で保管する
金貨の状態は、買取価格に大きく影響する重要な要素です。
長年大切に保管されてきた金貨は、高値で評価される可能性が高くなります。
以下は、金貨の品質を維持するための保管方法のポイントです。
・温度変化や湿度が高い場所を避ける:理想的な保管環境は、温度が安定しており、湿度が低い場所です。
・専用のケースやカプセルを使用する:ケースは、金貨を外部の衝撃や汚れ、湿気から保護するために設計されています。市販されている硬貨専用のカプセルや非PVC（ポリ塩化ビニール）材料を使用した製品がオススメです。
・直射日光を避ける: 直射日光は、金貨の色あせや変色を引き起こす可能性があります。
・定期的に状態を確認する: 金貨に傷や汚れ、変色がないか、定期的に状態を確認しましょう。
金貨を保管する際には、その美しさと価値を保つために、環境や取り扱いに細心の注意を払いましょう。
2.古銭買取に強い買取業者を選ぶ
古銭や金貨の買取価格は、業者によって大きく異なる場合があります。高価買取を希望する場合は、信頼できる古銭買取業者を選ぶことが重要です。
以下は、古銭買取業者を選ぶ際のポイントです。
・古銭買取の実績: 長年の実績がある業者や、古銭の買取に特化している業者は信頼性が高いといえます。
・査定士の知識と経験: 査定士が古銭について、深い知識と経験を持っているかどうかを確認しましょう。
・顧客満足度: 過去の顧客からの口コミや評判を確認しましょう。
長年の実績がある業者や、お客様からの利用回数（リピート）が多い業者は、信頼性の高い指標となります。また、古銭の取り扱いや外国の記念硬貨、古い金貨に対応しているかの確認も大切です。
福ちゃんの古銭買取は、豊富な経験と知識を持つ査定士が、 「フェルディナンド1世金貨」を含む古銭を丁寧に査定し、適正な価格で買取いたします。
フェルディナンド1世金貨の売却や買取をお考えなら、ぜひ福ちゃんの古銭買取をご利用ください。
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まとめ
■ 2人の「フェルディナンド1世」を区別する
金貨に描かれた「フェルディナンド1世」は、ブルガリア国王であり、全名「フェルディナント・マクシミリアン・カール・レオポルト・マリア」にあたる人物です。
同じ名前を持つ人物として、神聖ローマ皇帝やオーストリア皇帝も有名ですが、金貨のモチーフとなったのはブルガリア国王の方です。
■ ブルガリア独立の立役者：フェルディナンド1世の生涯
フェルディナンド1世は、1861年にオーストリアのウィーンで、「サクセン＝コーブルク＝ゴータ家」の末息子として生まれました。
1887年にブルガリア公として即位し、その後ブルガリア国王に即位します。
彼の最も大きな功績といえば、1908年の「ブルガリア独立宣言」でしょう。この宣言により、ブルガリアはオスマン帝国からの完全な独立を勝ち取りました。
フェルディナンド1世は、外交手腕と戦略でも知られており、バルカン戦争や第一次世界大戦中にブルガリアの軍事的および政治的地位を高めたのです。
しかし、これらの戦争の結果はブルガリアにとって不利なものとなり、1918年に彼は退位を余儀なくされました。
■ 短い在位期間と希少価値
フェルディナンド1世の国王在位期間は10年間と短かったため、彼の肖像が描かれた金貨は多く発行されていません。
現存している枚数も少なく、コレクターからの人気も高い状態を保っています。
フェルディナンド1世の金貨が古銭市場でも高値となるのは、金品位の評価だけでなく、希少性の高い側面があるからです。
■ 歴史と価値を知る
フェルディナンド1世金貨は、単なる金貨以上の価値を持っています。それは、ブルガリアという国家誕生の瞬間を象徴する貴重な歴史資料であり、ブルガリアの人々の誇りと独立への強い意志を体現するものです。
この金貨を手に取ることは、ブルガリアという国の歴史と文化に触れることを意味します。
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