• 骨董品
  • 2023.12.13

血赤珊瑚の見分け方|偽物判別ポイントと高知産の価値を解説

近年、「血赤珊瑚」の人気と価格高騰に伴い、精巧に作られた偽物や模造品が数多く市場に出回っています。見た目がそっくりなため、専門家でなければ見分けるのは難しいのが現状です。

先祖から譲り受けたものだけど、本物かどうか見分け方がわからない
買取に出す前に、血赤珊瑚の価値を確かめておきたい

そのようなお悩みを抱えていらっしゃる方も多いことでしょう。

この記事では、ご自宅でできる簡単なチェック方法から、専門的な鑑定のポイントまで、血赤珊瑚の偽物を見分けるためのポイントを解説。

高知県産の血赤珊瑚がなぜ高価なのか、そして現在の買取相場についても詳しく紹介します。ぜひ参考にしてください。

血赤珊瑚の偽物を見分ける方法

血赤珊瑚の偽物を見分ける方法

  • ✔︎ 鑑定書・鑑別書の確認
  • ✔︎ 色味ランク
  • ✔︎ 表面や断面を確認する
  • ✔︎ 触感

血赤珊瑚の真贋を見極めるには、いくつかのポイントを総合的にチェックすることが重要です。ここでは、ご自身で確認できる方法から専門的な鑑定方法まで、5つのステップに分けて解説します。

鑑定書・鑑別書の見方と注意点

お手元の血赤珊瑚に鑑定書や鑑別書が付属している場合、それはお品物の素性を知るための重要な手がかりとなります。まずは記載されている内容をよく確かめましょう。

これらの書類には、一般的にその珊瑚が「天然」であるか、あるいは染色などの「処理」が施されているか、そして重さ(カラット)やサイズといった基本的な情報が記されています。

しかし、ここで1つ重要な注意点があります。宝石の鑑定や鑑別を行う機関は国内外に多数存在し、その信頼性や評価基準は決して一律ではない、という点です。

非常に厳格な基準で鑑別する機関もあれば、そうでない場合も存在します。

そのため、鑑別書に記載されている品質の評価が、必ずしも現在の市場価値と一致するとは限りません。

結論として、鑑定書や鑑別書は、その品物の価値を絶対的に保証するものではなく、あくまで参考情報のひとつとして捉えることが賢明です。

最終的な価値は、書類の有無や内容だけに頼るのではなく、後述する珊瑚そのものの色や光沢、大きさといった品質を直接見て判断することが重要になるでしょう。

色味ランクの見方

血赤珊瑚の価値を大きく左右するのが「」です。専門家の間では、色の濃淡によって5段階のランクに分けられています。

  • ✔︎ ランク1 (薄い)
  • ✔︎ ランク2 (やや薄い)
  • ✔︎ ランク3 (中間)
  • ✔︎ ランク4 (濃い)
  • ✔︎ ランク5 (非常に濃い/最高ランク)

これらはすべて本物の赤珊瑚ですが、その中で一般的に「血赤珊瑚」として高値で取引されるのは、ランク4以上の濃い赤色のものを指します。

とくに、ランク5は「オックスブラッド(雄牛の血)」とも称され、最高級品として扱われます。お手元の珊瑚の色がどのランクに該当するか、カラーチャートなどを参考に客観的に見てみましょう。

ただし、染色された偽物も濃い色をしているため、色だけで判断するのは危険です。

光学検査で見る表面の特徴

血赤珊瑚の真贋を見極めるうえで、表面を詳細に観察することは非常に重要です。10倍程度の拡大鏡(ルーペ)がご自宅にあればそれをご用意ください。

本物の珊瑚には、木の年輪のような「成長線」と呼ばれる同心円状または平行な縞模様が見られます。これは珊瑚が時間をかけて成長した証です。

また、珊瑚の骨格の中心部にあたる「フ」と呼ばれる白い斑点や、成長過程で自然に生じる「ヒ」と呼ばれる微細なひび割れが確認できることもあります。

これらはいわば天然の証であり、一つひとつが持つ個性ともいえます。

逆に、表面が完全に均一で、これらの特徴が一切見られない場合は注意が必要です。

とくに、ガラスやプラスチック製の偽物には、製造過程で生じた気泡のようなものが内包されていることも。

天然の珊瑚には気泡が存在しないため、これは偽物を判断する際の明確なポイントとなるでしょう。

触感・熱伝導でわかる本物の特徴

物質による熱の伝わりやすさ(熱伝導)の違いを利用したテストも有効です。

手のひらで感じる「ひんやり感」

珊瑚は熱を伝えにくい性質を持っています。そのため、手のひらでそっと触れると、ひんやりとした感触があります。

一方、ガラス製の偽物は熱を伝えやすいため常温に近く、プラスチック製の偽物はぬるく感じられることが多いです。

専門家が行う熱を使ったテスト

専門家は、熱を加えてその伝わり方を見るテストを行うこともありますが、ご自身で珊瑚を火や熱に近づけるのは大変危険です。

素材を傷めたり、火傷をしたりする恐れがあるため、絶対におやめください。ご家庭では、手のひらで確かめる方法で十分です。

専門家に依頼すべきケースとコスト感

上記の方法を試しても確信が持てない場合や、高価な品である可能性が高い場合は、専門家への依頼をオススメします。

自宅での判別の限界

染色技術や模造品の製造技術は年々巧妙化しており、ご紹介した方法だけでは完全な見分けが困難なケースも少なくありません。

とくに、骨や象牙を染色した「偽珊瑚」は、質感や模様が本物に近いため、判別が非常に難しいとされています。

断面を確かめてみないとわからないケースもありますが、ご自身で品物を傷つけるのは絶対に避けるべきでしょう。

鑑定料・出張料の相場

専門の鑑定機関に鑑別を依頼する場合、数千円から数万円程度の鑑定料がかかるのが一般的です。

買取業者によっては、査定に出張料や手数料を設定している場合もあります。事前に費用体系を確認することが大切です。

血赤珊瑚とは?

血赤珊瑚とは?

血赤珊瑚は「チアカサンゴ」と読みます。

そもそも「血赤珊瑚」とはどのようなものなのでしょうか。その定義と特徴を解説します。

「チアカサンゴ」の定義と主産地

血赤珊瑚は、宝石珊瑚の一種である「アカサンゴ」の中で、色が濃く、深い赤色をしたものの呼称です。

学術的に「血赤珊瑚」という独立した種が存在するわけではありません。

その主な産地は、日本近海の水深100m〜300mの深海です。なかでも高知県の土佐湾で採れるものは、世界最高品質として知られています。

他にも長崎県の五島列島や沖縄近海でも採れますが、品質・量のともに高知産が群を抜いています。

色味ランク1~5の詳細説明

先述した色味ランクについて、もう少し詳しく見ていきましょう。

  • ✔︎ ランク1〜2:明るいオレンジ色に近い赤色。比較的価値は穏やか。
  • ✔︎ ランク3:一般的な「赤色」と感じられる色味。珊瑚製品として広く流通している、価値ある本物の赤珊瑚。
  • ✔︎ ランク4:深みのある赤色。市場で珍重される「血赤」の領域とされ、価値が大きく上がります。
  • ✔︎ ランク5:黒みを帯びるほどの濃い赤色。最高級ランクとされ、極めて希少価値が高い。

これらのランクは、買取価格を決定する際の非常に重要な基準となります。

硬度・光沢など宝石学的特徴

血赤珊瑚は、他の宝石とは異なるいくつかの特徴を持っています。

硬度

モース硬度で3.5程度。これは硬貨と同じくらいの硬さです。ダイヤモンドが10、ルビーが9であるのに比べると柔らかく、傷がつきやすいデリケートな宝石といえます。

主成分

主成分は炭酸カルシウムで、真珠や貝殻に近い成分です。そのため、汗や酸に弱い性質があります。

光沢

磨き上げられた血赤珊瑚の表面は、しっとりとした樹脂光沢から、ガラスのような光沢を放ちます。この独特の艶も、血赤珊瑚の魅力のひとつです。

血赤珊瑚の買取相場

血赤珊瑚の買取相場

血赤珊瑚は珊瑚のなかで「最も高価で希少価値が高い種類」といわれています。

大きさや状態などにもよりますが、数万円から数十万円で取引されていることも少なくありません。

珊瑚はネックレスやピアスなど、アクセサリーとなっているものを買取に出すと、その価値は原木よりも低くなる場合があります。しかし、血赤珊瑚は宝石としても大変需要が高いため、高額で取引されることがあるのです。

質や状態が良ければ、百万円以上の値段がつくこともあるでしょう。

⚠︎CAUTION!
当記事で紹介している買取相場はあくまでも目安です。実際の買取価格は保管状態や市場の需給バランスなど、さまざまな要因で変動します。詳細は骨董品買取業者にご確認ください。

高知県産の血赤珊瑚が高額な理由

高知県産の血赤珊瑚が高額な理由

珊瑚漁発祥の地でもある高知県土佐湾で採れる血赤珊瑚は、血赤珊瑚のなかでも最も美しいといわれています。

なぜ「高知産」の血赤珊瑚は、他の産地のものと一線を画し、高値で取引されるのでしょうか。その主な理由は3つあります。

土佐湾珊瑚の地質的・環境的優位性

高知県沖の土佐湾は、珊瑚の生育にとって理想的な環境がそろっています。

適度な水深と水温、そして豊かな栄養分を運ぶ海流が、緻密で色ムラのない、最高品質の珊瑚を育みます。

土佐湾の環境で育った珊瑚は、密度が高く、研磨した際に現れる光沢が格別です。

国内外で評価される研磨・仕上げ技術

高知県には、江戸時代から続く珊瑚加工の歴史と、そこで培われた世界トップクラスの研磨・仕上げ技術があります。

どれだけ質の良い原木でも、加工技術が伴わなければその価値を最大限に引き出すことはできません。高知の職人が手がける滑らかな曲線や深い艶は、まさに芸術品。

この技術力の高さも、高知産珊瑚の価値を支える大きな要因です。

海外マーケットの希少価値動向

海外のバイヤーやコレクターは、「高知産(TOSA)」というブランドを最高品質の証と認識しています。

需要の高い中国マーケットでは、その希少性から投機的な対象ともなっており、価格が年々上昇しています。

世界が認めるブランド価値によって、高知産血赤珊瑚を高価にしているのです。

血赤珊瑚の買取は福ちゃんへ

血赤珊瑚の買取は福ちゃんへ

血赤珊瑚は血のような赤黒い色味が特徴で、日本でしか採取されないといわれている珊瑚です。

珊瑚のなかでも最高級といわれており、高額査定が期待できるでしょう。

なかでも高知県土佐湾で採取されるものは最高ランクといわれ、世界でその美しさが認められているほどです。

福ちゃんでは、これまで数々の血赤珊瑚を取り扱ってきた実績があります。

海外の販路も開拓しているため、世界の需要に見合った査定額の提示が可能です。

血赤珊瑚の買取は福ちゃんにお任せください。

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