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パネライの歴史

パネライの歴史は、1860年にイタリア・フィレンツェにて創業された時計店から始まりました。創業者はジョバンニ・パネライ。時計店を営むかたわら精密機器メーカーをつとめていたことで、その高い技術力を買ったイタリア海軍から軍事用時計の製造を依頼されます。

幾度となく改良を重ねて作られた軍事用時計、特にダイバーズウォッチは、第二次世界大戦のアレクサンドリア港攻撃に使用された際、光の届かない深海でもしっかりと使用できる高い性能を誇っていました。そのほかにも、主に海軍向けのモデルを数多く製造します。極限状態の中でも使用しやすいものであるかどうか、戦争の時代の中でデータが集められ、果てしない改良が行われていくことになりました。

それからしばらくパネライは軍事用メーカーとして働きますが、東西冷戦が終わったと同時に業績は低迷。
低迷した業績を回復するために提案されたのが、軍事用時計の一般販売でした。民間での販売がスタートしたのは1993年で、一般的な知名度を高めたきっかけはその5年後。高級時計を抱え持つ「リシュモングループ」への加入によって、世界中にその名を轟かせました。

独特の見た目と軍事用時代の使用感をそのままにしたパネライの腕時計は、近年の“大型で分厚い時計”のトレンドを生み出したとも言われています。パネライの時計は初めに製造されたダイバーズウォッチを踏襲したデザインであることから、展開しているコレクションは少ないと思われがちですが、じつはすでに数百を越えるモデルを発表、販売しています。デザインはダイバーズウォッチを思わせるものでありながら、さまざまな素材を使用したコレクションが登場しています。ただし、一般の販売には限定的なスタイルを取っており、年間の製造量をあらかじめ設定して自社時計の希少価値を高めています。