- 古銭/記念硬貨
- 2023.09.15
日本銀行兌換銀券(旧兌換銀行券)の買取相場や種類を解説!高額査定のポイントも

「日本銀行兌換銀券って価値あるの?」
「日本銀行兌換銀券を売りたいんだけど」
という方のために、日本銀行兌換銀券の買取について解説します。
日本銀行兌換銀券は、日本銀行がその歴史上初めて発行した紙幣であり、日本の近代通貨制度の礎となった存在です。
コレクターの間では「大黒札」などの愛称で知られ、その希少性や歴史的背景から高い人気を誇ります。
もし、お手元にお持ちの場合には、種類や価値を知ったうえで、適切な買取業者に買い取ってもらいましょう。
日本銀行兌換銀券(旧兌換銀行券)とは?

まずは、日本銀行兌換銀券がどういったものなのかを見ていきましょう。
当時の貨幣として流通していましたが、現在のものとは役割が異なります。
また、「兌換銀券」の意味も見ていきましょう。
日本銀行兌換銀券は日本銀行が初めて発行した紙幣
日本銀行兌換銀券は、「日本銀行兌換銀行券」と呼ばれることもあり、明治時代に日本銀行が設立されて初めて発行された紙幣です。
明治初期は紙幣に関して混乱を起こしていたため、それを改善するために日本の中央銀行として日本銀行が設立されました。
日本銀行は日本で唯一、紙幣を発行できる金融機関で、今もその役割を担っています。
兌換銀券の意味をわかりやすく解説
「兌換銀券」とは、その紙幣を発行した銀行に持っていくと、金や銀といった「正貨」(本位貨幣)と交換してもらえることが法律で保証された紙幣のことです。
日本銀行兌換銀券は、銀貨と交換が保証されていた紙幣です。
一方、「不換紙幣」は、そのような正貨との交換が保証されていない紙幣を指します。明治初期の政府紙幣がこれにあたります。
現代の私たちが使う日本銀行券も、金や銀とは交換できないため、制度上は不換紙幣に分類されるのです。
兌換銀行券と兌換銀券の違い
「兌換銀券」と似た言葉に「兌換銀行券」があります。両者は交換対象となる正貨(本位貨幣)が異なるものです。
「日本銀行兌換銀券」は、1885年(明治18年)から銀本位制のもとで発行された、銀貨と交換可能な紙幣。
一方、日本は1897年(明治30年)に日清戦争の賠償金などを元手に金本位制へと移行します。
この時制定された貨幣法に基づき、以降に発行された紙幣は金(金貨)との交換が保証されることになり、これらは「日本銀行兌換券」と呼ばれるようになりました。
つまり、兌換銀券は「銀」と、兌換券は「金」と交換できる紙幣という違いがあります。
兌換制度が廃止された理由(金本位制から管理通貨制度へ)
日本の兌換制度は、銀本位制(兌換銀券)から金本位制(兌換券)へと移行しました。しかし、この金本位制も長くは続きませんでした。
1931年(昭和6年)、世界恐慌の荒波の中で、日本は金の海外流出を防ぐために金兌換を停止します。これにより、日本の紙幣は事実上、正貨との交換ができない「不換紙幣」となったのです。
そして1942年(昭和17年)に新しい日本銀行法が施行され、金兌換制度は法律上も正式に廃止。
以降、日本は正貨の裏付けに頼らず、政府と日本銀行が通貨の発行量を調整・管理する「管理通貨制度」へ移行し、現在に至っています。
査定・出張費・手数料はすべて無料。
日本銀行兌換銀券(旧兌換銀行券)の買取価格を種類ごとに紹介|1円はまだ使える?

- ✔︎ 100円券
- ✔︎ 10円券
- ✔︎ 5円券
- ✔︎ 1円券
日本銀行兌換銀券の価値を種類別に解説します。
日本銀行兌換銀券は100円券、10円券、5円券、1円券の4種類が発行されました。
どれも大黒天と鼠が描かれているので、「大黒札」や「大黒」と呼ばれることもあります。
100円券
100円券は、日本銀行兌換銀券のなかで発行枚数が一番少ないと言われています。
希少価値が高く、現存数は数枚しかないと推定されている紙幣です。
状態にもよりますが、取引されるとなると数千万円の価値がつくと言われています。
10円券
10円券は日本銀行兌換銀行券のなかで一番最初に発行された額面です。
買取相場は数十万円ですが、状態が良好であれば数百万円になる可能性もあります。
古紙幣のなかではとても価値が高く、コレクターにも需要がある種類です。
5円券

5円券の買取相場は10円券と同じくらいと言われており、数十万円が平均的です。
また、美品であれば数百万円の査定額も期待できるでしょう。
1円券

1円券は、今でも1円として使用できる日本銀行兌換銀券です。
買取に出した場合、数万円の価値がつくことがあります。
状態がいいものだと数十万円の買取価格もあり得るため、1円として使用する前に買取業者に持っていってみましょう。
日本銀行兌換券1円券について詳しくはこちら↓
日本銀行兌換券旧1円(旧兌換銀行券1円)の価値や買取相場など紹介
日本銀行兌換銀券は旧式と改造式がある

日本銀行兌換券は旧式と改造式があり、大黒天と鼠が描かれているものは旧式で「旧兌換銀行券」とも呼ばれます。
旧式(大黒札)の特徴と素材(コンニャク粉紙など)
1885年(明治18年)から発行された最初のシリーズが「旧式(大黒札)」です。
最大の特徴は、全券種に大黒天が描かれていることです。また、技術的な特徴として、用紙の強度を高める目的でコンニャク粉が混ぜられていました。
しかし、このコンニャク粉が原因で、紙幣が虫やネズミに食害される被害が続出。
さらに、偽造防止用の白鉛顔料を含んだインクが、温泉地の硫化水素と化学反応を起こして黒く変色する欠陥も発覚しました。
これらの問題から、旧式の大黒札は「欠陥紙幣」とみなされ、発行開始からわずか数年で改良が迫られることになったのです。
改造兌換銀券の登場
旧式の欠点を解消すべく、1888年(明治21年)から順次発行されたのが改造式で「改造兌換銀券」と呼ばれます。
紙質やインクが改良されただけでなく、デザインも一新されました。改造券の最大の特徴は、大黒天という神様のデザインから、日本の歴史に関連した人物の肖像画へと変更された点でしょう。
改造兌換銀券は、以下のように額面別に違う肖像画が描かれました。
- ✔︎ 改造100円券・・・藤原鎌足
- ✔︎ 改造10円券・・・和気清麻呂
- ✔︎ 改造5円券・・・菅原道真
- ✔︎ 改造1円券・・・武内宿禰
なお、買取相場は旧式の額面とあまり変わらず、改造1円券も旧式1円券と同様、1円として使用することができます。
改造兌換銀券について詳しくはこちら↓
改造兌換銀行券の買取|価値や種類、通称名など解説
日本銀行兌換銀券(旧兌換銀行券)を高額査定してもらうには?

- ✔︎ なるべく早く売りに出す
- ✔︎ ケース等に入れて保存する
- ✔︎ 古紙幣の買取実績が高い買取業者に持っていく
日本銀行兌換銀券を高く買い取ってもらうには、上記3つがポイントです。
日本銀行兌換銀券は、コンニャク粉や特殊なインクが使用されているため、劣化しやすい特徴を持っています。
紙の最大の敵は「湿気・紫外線(日光)・酸化(空気)」です。
湿気はシミやカビの原因となり、紫外線は色褪せ(退色)を引き起こします。旧式の兌換銀券がインクの化学反応で黒変したように、空気やガスも紙幣に悪影響を与えます。
現状より状態が悪化しないうちに買取してもらいましょう。また、状態を保つためにケース等で保管し、直接触らないように注意が必要です。
買取業者は古紙幣の買取実績が高い業者を選択し、適切な価格をつけてもらいましょう。
日本銀行兌換銀券(旧兌換銀行券)の買取は福ちゃんへ

日本銀行兌換銀券は日本銀行設立後に初めて発行された紙幣です。
当時は金や銀との交換が保証されていましたが、管理通貨制度が採用された際に不換紙幣となりました。
100円券、10円券、5円券、1円券の4種類があり、100円券は現存数が数枚と言われるほど希少価値が高い種類です。
また、日本銀行兌換銀券は旧式と改造式があり、旧式は大黒天が描かれていますが、改造式は額面ごとに違う人物の肖像画が描かれています。
日本銀行兌換銀券は複雑な歴史背景やさまざまな種類を持っていることから、古紙幣に対する豊富な知識がないと適切に査定できないでしょう。
福ちゃんならプロの査定士が在籍しているため、日本銀行兌換銀券の査定にも自信があります。
日本銀行兌換銀券の買取は福ちゃんにお任せください。
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