ライカはなぜ高い?【カメラの豆知識】
“世界最高峰のカメラ”と言われるライカは、その人気ぶりだけでなく、価格が高いことでも有名です。
今回の福ちゃんカメラコラムは、「ライカはなぜ高い」というテーマを中心に解説いたします。ライカのことを知れば、よりカメラの世界観が広がりますので、ぜひ最後までご覧ください。
ライカとは?
ライカが高い理由を解説する前に、ライカの概要からご紹介いたします。
創業から170年を越えるため「ライカ」という名前は知っていても、その歴史までは知らない方も多いのではないでしょうか。
ライカの関連会社から、その技術力を活かし派生させた、顕微鏡や測量機器などが世に送り出されていますが、一般的にライカといえば「ライカカメラ」のことを指します。1849年よりライカの歴史は始まり、2019年には創立から170周年を迎えました。
ライカの前身は「オプティシェス・インスティトゥート(Optisches Institut )」という顕微鏡メーカーで、当初からライカという社名だったわけではありません。「エルンスト・ライツ1世(Ernst Leitz I )」が経営を引き継いだ後、社名を「エルンスト・ライツ」社に変更し、製品を作っていました。
そのため、古いライカのカメラやレンズに「Ernst Leitz」という刻印や表示がありますが、これは当時の社名が「エルンスト・ライツ(Ernst Leitz )」だったから、という理由です。
三脚が必要になるような大型カメラが主流だった当時、小型の35mmフィルムカメラの開発に成功。どこでも持ち運べるライツ社のカメラは大きな話題となり、世界中に広がりました。
そこから本格的にカメラの製造を行うことになりますが、その際に「ライツのカメラ」の意として名付けられたのが、「Leitz+Camera=Leica(ライカ)」です。
のちに社名もライカに統一され、現在では最高峰のカメラブランドとして、「ライカ(Leica)」の名が世界中に知れ渡るようになりました。
ライカが高い理由
ライカの概要の次は、今回のメインテーマでもある「ライカが高い理由」を3つ解説いたします。カメラの豆知識として、ぜひ参考にしてください。
大量生産の概念がない
ライカには大量生産の概念がありません。
製品を作るうえで手作業による工程が多く、工場で大量生産されるようなカメラと比べると、どうしても高価になりやすい傾向にあります。
なぜ手作業が多いのかと言うと、ライカは設計上、複雑な機構が多い仕様だからです。その複雑さゆえに、高級腕時計のように職人の手による調整が必要となります。
手作業の工程が多いため、完成させるまでに時間を要することに加え、大量生産もできません。必然的に少量生産となり、商品価格も高価になってしまいます。
ドイツの人件費が高い
上記の通り大量生産できないことに加え、ドイツの人件費が高いこともライカが高い理由のひとつです。ドイツは世界的に見ても人件費がトップクラスに高い国であり、生産性を考慮しても人件費は安いとは言えません。
1つ1つのカメラやレンズに対して、人件費の高いドイツ人が長い時間を費やして生産しており、それがライカの商品価格にも反映されています。
人件費の安い他国にアウトソーシングすることなく、ドイツの自社内でこだわって製造していることも、ライカが高い理由の1つです。
高価な素材が使われている
ライカのカメラやレンズは極めて堅牢性(けんろうせい)が高く、耐久性があって長持ちするのが特徴です。日本のカメラメーカーが発売するカメラは、一部の機種を除いてプラスチック素材が多用されるのに対して、ライカのカメラは銅と20%以上の亜鉛が含まれた、合金の「真鍮(しんちゅう)」や「アルミ」が惜しげもなく使われています。
レンズの素材も同様で、国産レンズは一部に樹脂製レンズが使われることも珍しくありませんが、高品質にこだわるライカはレンズの素材にも、ガラスなどの高価な素材を用いているのが特徴です。
このような素材を使うことで価格は高くなるものの、品質と耐久性に優れたライカのカメラやレンズはメンテナンスを続ければ長く使える、という一面も持ち合わせています。
ライカを使う理由
ここまで、ライカのカメラが高い理由が、高い材料費と人件費に加え、大量生産できない仕様にあることを解説いたしました。
そんな「ライカを使う理由」を簡単にまとめると、下記の通りです。値段以上の価値を感じて愛用されている方が多いことがわかりますね。
- ①描写力が素晴らしく「撮りたい」モチベーションが湧くから
- ②芸術品のように完成されたカメラボディの曲線が滑らかで美しいから
- ③プラスチック素材が使われていない高級感あるカメラボディが好きだから
- ④コンパクトなサイズで持ち運びしやすいから
- ⑤堅牢性が高いため古いカメラやレンズでも安心して長く使えるから
- ⑥ライカはいつまで経っても古びない他のカメラにない魅力があるから
- ⑦シンプルに「写真を撮る」ことを楽しめるから など
ライカのカメラは本体だけで100万円、純正レンズは数十万円の価格が付いていることも珍しくありません。10年以上前の中古品でも、本体価格が普通に10万円を越えるなど、人気と価格が高いことで有名です。それでもライカを使う理由は、値段以上の満足感や価値を感じられるから、という方がほとんどです。
ライカの魅力あるデザイン・素材の高級感・コンパクトなボディといった外観が使う理由であったり、堅牢性が高くライカ社のサポート体制も万全だから値段が高くても長く使える、という点がライカを使う理由になっているケースもあります。
キャノン・ニコン・ソニーなど、お手頃価格で高性能なデジタルカメラが選べ、iPhoneなどのスマホでもお手軽に写真が撮れる時代ですが、何よりもシンプルに「写真を撮る」ことだけを追求できるライカは世界中のカメラ愛好家から選ばれています。
ライカのカメラやレンズは製品サイクルが長く、国産カメラのように新機種が出るとすぐに”型落ちカメラ”として価値が下がることもありません。カメラのコンディションや需要などによっても価値は変わりますが、中古でも安定したリセールバリューが期待できます。
そういった意味では、ライカは高くても長く使える耐久性やリセールバリューを考慮すると、長期目線での費用対効果は高いといえますね。
古びない個性と堅牢性、豊かな描写力、確かな品質と信頼を備えたライカは、憧れのカメラとして数多くの写真家に愛用されています。
まとめ
今回の福ちゃんコラムはライカ初心者の方に向けて、「ライカはなぜ高い?」というテーマについて解説いたしました。当コラムを最後まで読んでいただいた方は、そもそも「ライカとは?」という疑問や、値段の高い「ライカを使う理由」に対する理解も深まったのではないでしょうか。
ライカが高いのは、「大量生産の概念がない」「ドイツの人件費が高い」「高価な素材が使われている」ことが主な理由です。大量生産を前提に設計する日本メーカーのカメラと違い、複雑な設計と機構をしたライカは、熟練の職人による手作業の工程が多い少量生産のため、どうしても高くなってしまいます。さらに、世界的に見ても人件費がトップラスに高いドイツで製造されることも、ライカの値段の高さに結びついています。
いくらライカが高いと言っても、高い堅牢性やリセールバリューなどを考慮すると、長く使った場合の費用対効果が高いのも特徴です。いつまでも古びない個性や、写真を撮ることをシンプルに追求できるカメラとして定評があり、世界中のカメラ愛好家から高い人気を誇ります。
ライカは中古でも安いとは言えませんが、カメラの世界観を広げてみたい方は、一度チャレンジしてみてはいかがでしょうか。
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