- カメラ
- 2025.12.17
デジカメの寿命は何年?寿命を延ばす保管方法や処分時の注意点も解説

長年使用しているデジカメの調子が悪くなってきたら、寿命が近いかもしれません。寿命の目安や調べ方、長持ちさせる方法を知り、修理や買い替えの参考にしましょう。
本記事では、デジカメの一般的な寿命や寿命を左右する要素、古いデジカメの処分方法について解説します。
デジカメの寿命は何年?

デジカメの寿命は機種や使用環境によって異なります。調子が悪くなっても部品を交換すれば直る場合もあるため、単なる故障なのか、それとも寿命なのか判断に迷うこともあるでしょう。
ここでは一般的なデジカメの寿命の目安と、メーカーの修理対応期間について解説します。
使用環境により異なるがおおむね5年
デジカメの寿命は種類を問わず、5年程度が目安とされています。一眼レフやミラーレス一眼の場合は5年~6年、コンパクトデジカメはそれよりやや短いと考えてよいでしょう。ただし、デジカメの寿命は単純に年数だけで決まるものではありません。
撮影頻度が高いと部品の消耗が早まり、保管状態が悪いと内部の電子部品が劣化しやすくなります。反対に、適切な環境で丁寧に扱えば、5年を超えて使い続けることも十分に可能です。
メーカーの修理対応期間も目安に
デジカメの実質的な寿命を判断する際は、メーカーの修理対応期間も参考になります。この期間を過ぎると必要な部品の製造が終了し、シャッターやレンズが故障しても交換できなくなるためです。
メーカーによって多少の違いはありますが、コンパクトデジカメの修理対応期間は製造中止後5年、一眼レフやミラーレス一眼では製造中止後7年程度が一般的です。
特にコンパクトデジカメは、プロ向けの上位機種と比べて部品の保有期間が短く設定されています。そのため購入から5年以上経過している場合は、修理よりも買い替えを検討する方が現実的といえるでしょう。
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デジカメの寿命を左右する要素

デジカメの寿命には、大きく分けて3つの要素が影響します。長年愛用してきたカメラの調子が悪くなったとき、どこに原因があるのかを正しく理解することで、適切な対処法を見つけることができます。
それぞれの要素について詳しく見ていきましょう。
シャッター回数
デジカメの寿命を左右する要素のひとつがシャッター回数です。シャッターには耐久回数の上限が設けられており、その回数は機種や価格帯によって異なります。
エントリーモデルでは5万回~10万回、中級機では約15万回が目安です。一方、プロ向けの高級機種では約40万回程度まで耐久性が向上しています。これらの数値はあくまで耐久テストに基づく目安であり、実際には上限を超えても撮影できる場合があります。
また、シャッター回数が上限に近づいた場合でも、シャッターユニットを交換すれば使用を続けられます。ただし、修理部品の供給期間を過ぎると、シャッターが故障した時点で寿命となります。
レンズの異常
レンズの劣化もデジカメの寿命を決定する要素のひとつです。最も深刻なトラブルはレンズ内部のカビ発生で、一度発生すると画質の低下だけでなく、他のレンズへの感染リスクも高まります。
カビが発生していなくても、湿気やほこりの侵入によってオートフォーカス機能が正常に作動しなくなったり、光学性能が低下したりすることもあります。
ほこりや湿気の侵入を防ぐシーリング材の劣化が故障の原因になることもあります。特に一体型のコンパクトデジカメでは、レンズに問題が生じると本体全体が使用できなくなるため注意が必要です。
バッテリーの劣化
デジカメではバッテリーの劣化は避けて通れない問題です。多くのデジカメにはリチウムイオン電池が使用されており、適切に管理しないと容量の低下が早まります。
バッテリーは使用しなくても徐々に電力が失われる特性があり、特に注意したいのが完全放電の状態です。電池残量が0%のまま放置すると劣化が加速し、充電できなくなることがあります。
カメラ本体に問題がなくても、バッテリーの劣化によって寿命を迎えることがあるため十分に注意しましょう。
シャッターやバッテリーの寿命を調べる方法

デジカメの調子が悪くなった際に、修理か買い替えかを判断するためには、現在の状態を正確に把握することが大切です。シャッターとバッテリーは劣化状況を確認する方法があり、専門知識がなくても自分で調べられます。それぞれの寿命の調べ方を解説します。
シャッター回数の調べ方
シャッター回数を調べる方法は、メーカーや機種によって異なります。例えばOMシステムのPENシリーズやOM-Dシリーズでは、隠しコマンドを使って本体で直接確認できます。メニューボタンを押したまま電源を入れ、特定の操作手順を踏むことでシャッター回数が表示される仕組みです。
キヤノンの一部機種では、メニューの「カメラシステム情報」からレリーズ回数(シャッター回数のこと)を確認できます。
また、撮影した画像ファイルを専用サイトやソフトで解析してシャッター回数を調べる方法もあります。メーカーのサービスセンターへ持ち込めば、正確なシャッター回数を確認してもらうことも可能です。
バッテリーの劣化状況の調べ方
バッテリーの劣化状況は、カメラ本体の機能を利用すれば簡単に調べられます。多くのカメラではメニューから「バッテリー情報」を選択すると、電池残量や劣化状態を確認できるため、こまめにチェックするとよいでしょう。
充電に時間がかかりすぎる、満充電後すぐに残量が減るといった現象も劣化のサインです。より正確に測定したい場合は、バッテリーチェッカーを使用して電圧や残存容量を確認する方法があります。
残量にかかわらず、バッテリー本体が膨張していたり端子がさびていたりなどの異常を発見した場合は、安全面を考慮して直ちに使用を中止しましょう。
デジカメの寿命を延ばすコツ

適切なメンテナンスによって、デジカメを寿命の目安より長く使える可能性が高まります。レンズの劣化を防ぐためには、保管環境の整備も重要です。温度・湿度管理から日常的な清掃、バッテリーの扱い方まで、デジカメの寿命を延ばすコツを解説します。
高温や多湿から守る
高温多湿な環境はデジカメの大敵です。温度は15℃~25℃を保ち、急激な変化を避けましょう。温度が急に変わると内部に結露が発生し、故障の原因になります。特に夏場の車内は60℃を超える高温になることもあり、注意が必要です。
湿度が60%を超えるとカビが繁殖しやすくなり、レンズや内部機構に深刻なダメージを与えます。乾燥しすぎるのも良くないため、40%~50%を保つのが理想的です。
湿度対策には防湿庫の使用が確実です。防湿庫がない場合は、密閉容器にシリカゲルなどの乾燥剤と湿度計を入れて代用できます。撮影後は必ずバッグから取り出し、表面の水分を拭き取ってから保管しましょう。
ほこりや汚れを蓄積させない
ほこりや汚れは、デジカメの寿命を縮める原因のひとつです。カメラ内部にごみが入ると、写真に写り込んだり画質が低下したりといった不具合につながります。
ほこりや皮脂汚れを放置するとカビの発生源になるほか、レンズのコーティングが劣化して使えなくなる恐れもあります。撮影後は簡単な清掃を習慣化しましょう。
柔らかいブラシやブロワーでボディ表面や内部のほこりを取り除きます。液晶モニターは柔らかい布で拭き取りましょう。
レンズの掃除には専用のクリーニングペーパーとアルコールを使用します。あらかじめ保護フィルターを装着しておくと、掃除の手間を軽減できます。
バッテリーを正しく保管する
バッテリーを長持ちさせるには、正しい保管方法の知識が欠かせません。長期間使用しない場合は、本体から取り外しておきましょう。カメラに装着したまま放置すると微量の電流が流れ続け、過放電による劣化を招きます。
残量が0%の状態が長く続くのもよくないため、半年に一度を目安に残量を確認し、減っていたら30%〜50%まで充電しておきます。レンズ同様、高温多湿な環境を避け、温度変化の少ない場所で保管しましょう。
寿命を迎えたデジカメの処分方法

寿命を迎えたデジカメを処分する際は、本体だけでなくバッテリーや保存された個人情報の取り扱いにも注意が必要です。故障したデジカメでも買取の対象となる場合があるため、安易に廃棄せず確認してみましょう。
ここでは、デジカメを安全かつ適切に処分する方法を解説します。
まずはデータを消去する
デジカメの処分は、データの完全消去から始めます。カメラ内に残された画像や設定情報には、個人を特定できる内容が含まれている可能性があるためです。
まずはメモリーカードを本体から取り外します。内蔵メモリに画像データが保存されている場合は、取扱説明書に従って初期化した後、無関係な画像で記憶容量をいっぱいにしてから再度初期化すると、元データの復元を防げます。
オーナー名や生年月日、Wi-Fi設定などの個人情報が登録されている場合も、必ず初期化しましょう。保証書や付属書類に個人情報が記載されていないかも確認し、情報漏れのリスクを最小限に抑えます。
買取や下取りを活用する
デジカメを廃棄する前に、買取や下取りに出せるかを確認しましょう。動作しないカメラでも修理用部品として需要があるため、買取対象になることがあります。
古い一眼レフなどは希少価値からコレクター需要が高く、思わぬ高値がつく場合もあります。査定はリサイクルショップより、カメラ専門の知識を持つ業者に依頼するのが望ましいでしょう。
近くに店舗がなくても、宅配や出張査定サービスを利用すれば手軽です。長く愛用したカメラに、新たな活躍の場を与えられるのも魅力です。
廃棄するときはルールを守る
デジカメは小型家電リサイクル法の対象品目です。貴重な金属資源を含むため、適切に処分することで資源の有効活用につながります。回収方法は自治体により異なるため、Webサイトなどで確認しましょう。
多くの自治体では、庁舎や大型スーパー・家電量販店に専用の回収ボックスを設置しています。認定業者による宅配回収に対応する自治体もあり、状況に応じて選択できます。
いずれの場合もメモリーカードやバッテリーは回収対象外です。特にバッテリーには別の廃棄ルールがあるため、必ず指示に従いましょう。
記事のまとめ

デジカメの寿命は使用環境やメンテナンスによって異なりますが、目安は5年程度です。シャッター回数やバッテリーの劣化、レンズの状態が寿命を左右する主な要素となります。
メーカーの修理対応期間も判断材料になるため、調子が悪くなった際は修理可能かを確認しましょう。ただし、適切に管理していてもデジカメにはいずれ買い替えの時期が訪れます。
古いデジカメはデータを消去し、自治体の回収制度を活用すれば安全に処分できます。買取を希望する場合は、カメラの専門知識を持つ査定員がいる業者がおすすめです。福ちゃんでは、壊れているカメラでも熟練の査定士が丁寧に確認し、適正価格での買取を実現しています。
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