- 古銭/記念硬貨
- 2025.11.13
【2025年最新】鳳凰100円銀貨の価値|昭和32・33年の買取相場と高く売るコツ

1957年(昭和32年)〜1958年(昭和33年)にかけて発行された鳳凰100円銀貨。かつて日本で流通していた通貨であり、今でも100円硬貨として使うことは可能ですが、専門店に持っていけば額面以上の価値が付くかもしれません。もし自宅や実家で鳳凰100円銀貨を見つけたら、ぜひ査定を依頼してみてはいかがでしょうか
本記事では、鳳凰100円銀貨の基礎知識や現在の買取相場、より高い価値を期待できるエラーコインの存在、銀貨の価値を下げないためのポイントを古銭買取のプロが解説します。
【記事のポイント】
- ✅鳳凰100円銀貨は日本初の100円硬貨で、銀を60%含むため素材価値だけでも額面以上になる
- ✅発行枚数が少ない昭和32年銘は特に価値が高く、昭和33年銘よりも高額での買取が期待できる
- ✅状態やエラーの有無で価値が大きく変動するため、専門家による査定が不可欠。福ちゃんなら古銭に詳しい査定士が無料で価値を正確に見極めます
鳳凰100円銀貨とは?いまさら聞けない基本情報

- 重さ:約4.8g
- 品位:銀 約60/銅 約30/亜鉛 約10(%)
- 直径:約22.6mm
1957年(昭和32年)〜1958年(昭和33年)の2年間のみ発行された100円銀貨であり、「鳳凰100円銀貨」と呼ばれています。表面は鳳凰の図と漢字で彫られた国名や額面があり、裏面は桜が旭日を囲んでいる図と発行年数、「100YEN」の文字が刻まれています。
鳳凰100円銀貨の後、1959年(昭和34年)には表面に稲穂、裏面に分銅のデザインが施された「稲穂100円銀貨」が発行され、1967年(昭和42年)からは表面に桜花、裏面に100の数字が刻まれた現行の百円白銅貨幣へと移行されました。
なお、鳳凰100円銀貨は現在発行こそされていませんが、貨幣としての価値は失われていません。そのため、店頭などで一般的な100円硬貨として支払いに用いることが可能です。
ただし、鳳凰100円銀貨は価値のある古銭として評価されているため、普通に100円として使うよりも、専門店に買い取ってもらった方がお得でしょう。
日本で初めて発行された「100円銀貨」
鳳凰100円銀貨が発行された1958年(昭和32年)まで、100円は紙幣として発行されていました。つまり、鳳凰100円銀貨は日本で初めて作られた100円硬貨ということになります。
紙幣から硬貨に切り替えられたのは、高度経済成長期を迎えて景気が良くなり、頻繁に使われるようになった100円紙幣がすぐにボロボロになってしまうためでした。鳳凰100円銀貨は記念すべき日本初の硬貨ということで、歴史的な価値もあると考えられています。
銀としての価値はどれくらい?(素材価値)
銀としての価値は、1gあたりの銀価格×重さによって判断されます。
鳳凰100円銀貨の場合、量目は4.8g、銀の割合は60%なので、単純計算では4.8g✕60%=2.88gの銀が含まれていることになります。
2025年10月3日時点の銀の買取価格(241.45円/g)を例に挙げると、2.88g✕241.45円=695.3円(小数点第二位以下切り捨て)の計算です。
銀貨の査定ではさらに傷の有無や希少性などが考慮されますが、上記のような銀としての価値はあるため、額面以上の価値は期待できるでしょう。ただし、銀価格は1日ごとに変動することには注意が必要です。
査定・出張費・手数料はすべて無料。
【年号別】鳳凰100円銀貨の買取相場|価値が高いのはどっち?

鳳凰100円銀貨は2年間にわたって鋳造・発行されたため、昭和32年銘と昭和33年銘のものの2種類があります。
一般的に古銭は銘ごとに価値が異なるため、鳳凰100円銀貨が手元にある方は「どちらの方がより価値があるのだろう?」と疑問に思うのではないでしょうか。
結論から述べると、同じ鳳凰100円銀貨であれば、昭和32年銘の方が高く評価される傾向にあります。その理由は、年ごとの発行枚数の違いです。
鳳凰100円銀貨は、1958年(昭和33年)に発行されたものよりも、初年度である1957年(昭和32年)に発行されたものの方が発行枚数が大幅に少なくなっています。古銭は流通量の少ないものほど希少性が高いと判断されるため、発行枚数の少ない昭和32年銘の方が高値が付きやすいというわけです。
ただし、古銭の価値は希少性だけで決まるのではなく、保存状態(傷、摩耗、洗浄痕の有無)や未使用品かどうかなども査定の基準となります。昭和33年銘のものであっても、保存状態が良かったり、未使用品だったりするものは高値が付きやすいので、「昭和33年銘ならそんなに高く売れないかな」と悲観せず、専門店に鑑定を依頼してみると良いでしょう。
以下では昭和32年銘と昭和33年銘ごとに、現在のおおよその買取相場と、具体的な発行枚数について詳しく説明します。
昭和32年銘の買取相場と発行枚数
昭和32年銘の買取相場は数千円~がおおよその相場です。100円という額面や、銀としての価値を大幅に上回るのは、発行枚数が3,000万枚と少ないためです。
後述する昭和33年銘のものに比べると半分以下しか流通しなかったことになるため、希少性が高く、プレミア貨幣としてプラスアルファの価値が付いたことが高値査定の要因となっています。特に傷や摩耗の痕が見られないものや、完全未使用品のものはかなりの高値を期待できるでしょう。
昭和33年銘の買取相場と発行枚数
昭和33年銘の鳳凰100円銀貨の相場はおおよそ数百円~1,000円前後です。発行枚数が7,000万枚と多く、前述した昭和32年銘のものよりも希少性が少ないことから、相場も低めとなっています。
ただし、美品であれば100円という額面の10倍前後の値が付くこともあります。また、発行枚数が多いということはそれだけ残存している貨幣も多いことが予想されるため、ご自宅やご実家を探せば見つかる可能性もあるでしょう。
【状態別】未使用品と通常品の価値の違い
鳳凰100円銀貨に限らず、古銭は保存状態が良いものほど収集家からの需要が高く、査定でも高値が付きやすい傾向にあります。特にコインの模様に摩耗がない未使用品は、通常品に比べて希少価値が高く、高く売却できるでしょう。
なお、古銭の評価は基本的に減点方式が採用されているため、コイン製造時の状態(完全未使用品)に近いものほど減点が少なくなります。逆に、傷や摩耗、洗浄痕などが目立つものはかなり減点されるため、評価のベースとなる銀の価値以上の査定は期待できないでしょう。
【要チェック】さらに価値が跳ね上がるエラーコインの存在

エラーコインとは、製造過程で何らかのトラブルが生じ、不良品になってしまった硬貨のことです。
不良品は通常、検品の段階で取り除かれますが、チェックから漏れてしまったものがまれに市場に流通する場合があります。不良品が世に出回る確率は非常に低いため、エラーコインにはプレミアが付いており、通常品の数十倍以上の値が付くものも少なくありません。
エラーコインの種類は複数ありますが、よく見ないと気付かないものや専門家が見ないと分からないものも多く、通常品にしか見えなかった硬貨が、実はレアなエラーコインだったというケースも多々あります。そのため、手元に鳳凰100円銀貨があるのなら、知識が豊富な専門家に鑑定してもらった方が良いでしょう。
以下では代表的なエラーコインの種類をまとめました。
代表的なエラーコインの種類(影打ち・角度ズレなど)
エラーコインにはさまざまな種類がありますが、鳳凰100円銀貨で見られる代表的なものは3つあります。
- 角度ズレ
- 刻印ズレ
- 影打ちエラー
角度ズレとは、表面や裏面の模様の角度がずれていることです。模様そのものに問題はないため、しっかり観察しないと気付くのは困難です。特に微妙なズレは素人では判断しにくく、専門家でないとエラーコインと判定できないこともあります。
刻印ズレは、模様が本来の位置からずれて刻印されているものです。硬貨の模様は両面同時に刻印されるため、刻印ズレは表裏の両面に発生します。前述した角度ズレよりは見分けやすいものの、軽微なズレは専門的な知識や観察眼がないと判定するのは難しいでしょう。
3つ目の影打ちエラーとは、片面は正常だけれど、もう片面に同じ絵柄が左右反転して刻印されているものです。これは、一度プレスした硬貨の上に他の硬貨が重なり、再度プレスした場合に発生するトラブルです。なお、模様全体が影打ちされているものほど価値が高くなる傾向にあります。
以上3つのエラーコインを紹介しましたが、見た目で判断しやすい影打ちエラーを除くと、一目見ただけで判断するのは困難なケースばかりです。通常品だと思っていたらエラーコインだったという可能性も十分考えられるので、一度専門家に鑑定してもらうことをおすすめします。
【関連記事】
エラーコインの種類を知りたい!珍しいエラーや見分け方も紹介
鳳凰100円銀貨の価値を下げない!3つのポイント

鳳凰100円硬貨は銀としての価値は最低限保証されていますが、より高値で売りたいときは古銭としての価値を下げないことが重要なポイントになります。
古銭の価値を下げてしまう主な行動には以下のようなものがあります。
- 古銭に余計な手を加える
- 誤った方法で保管する
- 専門知識のない店舗に査定を依頼する
古銭は「製造当時の状態をどれだけ保持しているか」が評価の基準となるため、余計な手を加えてしまうとかえって価値が下がることがあります。
また、銀は紫外線や空気にさらされると変色する性質を持っているため、誤った方法で保管していると見た目が悪くなり、価値が下がることがあります。
さらに、査定を依頼する業者選びにも注意が必要です。専門知識のないところに鑑定を頼むと、本来の価値とはかけ離れた安い価格を提示される可能性があります。
以上の点を踏まえつつ、ここでは鳳凰100円銀貨の価値を下げないために心掛けたいことをまとめました。
ポイント①:洗浄・研磨は絶対にNG
鳳凰100円銀貨は発行から数十年が経過しているため、汚れが付着していたり、変色が進んでいたりするものも多いでしょう。
しかし、「見た目が悪いから」といって洗浄・研磨するのはNGです。手を加えることによって古銭の価値が下がり、査定でマイナス評価される原因となります。
古銭は原則として現状維持が重要なので、自己判断で洗浄・研磨するのは絶対にやめましょう。
【関連記事】
古銭は磨くと価値が下がる?専門家が教える正しい知識と価値を維持する保管方法
ポイント②:他の古銭や紙幣と「まとめて査定」に出す
古銭は個別に査定に出すよりも、他の古銭や紙幣と一緒にまとめて査定に出すのがおすすめです。
買取業者や販売業者は、個別に出品するよりもまとめて出品した方が手数料が安くなるため、店舗によっては浮いた手数料分を査定額に上乗せしてくれることがあるからです。鳳凰100円銀貨の他に鑑定に出せるものがあれば、まとめて売りに出してみましょう。
ポイント③:古銭の買取実績が豊富な業者を選ぶ
古銭の価値は、希少性やエラーの有無、保存状態の良さなどによって大きく左右されるため、古銭の本来の価値をしっかり見極められる専門業者を選ぶことが大切です。
具体的には、古銭の買取実績が豊富なところや、知識・技術が豊富な査定士が多数在籍しているところを選ぶようにしましょう。
鳳凰100円銀貨の買取は福ちゃんへ
鳳凰100円銀貨は流通量が比較的多い古銭ですが、銀としての価値が高くなっている今、額面よりも高値で買い取ってもらうことが可能です。特に美品や未使用品、エラーコインなどは高値が付きやすいため、手元に鳳凰100円銀貨がある場合は専門業者に持ち込んで査定してもらうことをおすすめします。
ただし、鳳凰100円銀貨の価値は保存状態などに左右されるため、正しい価値を見極められる業者を選ぶことが大切です。
福ちゃんでは、定期的な社内研修を受けた知識・実績豊富なプロフェッショナルが、お客様の古銭を丁寧に査定いたします。買取方法は出張買取、宅配買取、店舗買取の中から選ぶことができ、出張・査定料・買取成立時の手数料は無料です。鳳凰100円銀貨の価値を知りたい方や、売却を検討されている方は、ぜひお気軽に査定をお申し込みください。