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- 2025.11.15
伊藤博文「旧千円札」の価値はいくら?種類別の買取相場と高価買取のポイント

かつて日本には、歴史上の著名人である伊藤博文の肖像が描かれた千円札が流通していました。現在は製造・発行を終了していますが、「今でも伊藤博文の千円札は使えるのかな」「旧紙幣にはプレミアが付くと聞いたことがあるけど、高く売れるのかな」と疑問に思っている方は多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、伊藤博文の千円札が通貨として有効かどうか説明するとともに、お得に換金する方法や、旧千円札の買取相場についてまとめました。
この記事を読めば、高額買取の可能性があるレアな旧千円札の特徴や、高く売るためのコツもチェックできますので、お手元に伊藤博文の千円札をお持ちの方はぜひ参考にしてください。
【記事のポイント】
- ✅伊藤博文の千円札は記番号の色や桁数で価値が異なります
- ✅AA券やゾロ目、印刷ズレなどは高額査定の可能性があります
- ✅ご不要な旧紙幣は、専門家が無料で丁寧に査定する福ちゃんなら安心です
伊藤博文の千円札は今でも使える?銀行両替と買取はどっちがお得か

伊藤博文の千円札は現在でも有効な銀行券であるため、店舗などの支払いに使ったり、銀行で現行の紙幣と両替(引換)したりすることが可能です。
ただし、伊藤博文の旧千円札の中には希少価値が付いているものもあり、市場で高値が付けられる可能性もあります。銀行では額面通りにしか引き換えてもらえないため、買取に出した方がお得でしょう。
ここからは伊藤博文の旧千円札について、基本的な知識をご説明します。
伊藤博文の肖像が描かれた千円札は、1963年(昭和38年)~1986年(昭和61年)にかけて発行されました。また、日本銀行券(お札)は発行順を表すアルファベットで分類されており、伊藤博文の千円札は「C千円券」と呼ばれています。
当時の日本は高度経済成長期の真っただ中にあり、すでに一万円札という高額紙幣が出回っていたものの、人々の生活や商業で活躍していたのはこの千円札でした。
お札のデザインは、表面右側には伊藤博文の肖像、裏面には日本銀行の建物がそれぞれ印刷されているのが特徴です。
伊藤博文(1841年~1909年)は日本の近代化に尽力し、初代内閣総理大臣として名を刻んだ人物です。1885年(明治18年)には内閣制度を創設し、初代内閣総理大臣に就任しました。
近代日本の礎を築いた偉大な功績は今なお語り継がれており、「近代国家日本の産みの親」として旧千円札のデザインに採用されたと考えられています。
このような伊藤博文の旧千円札が発行された背景には、偽札の横行があります。伊藤博文の旧千円札が発行される前には、聖徳太子が描かれた千円札が製造・発行されていましたが、印刷技術が未発達だったため、市場には偽造品が数多く出回りました。
そこで政府は偽造品防止として、当時としては最先端の偽造防止技術を採用した伊藤博文の千円札を製造したのです。具体的には、伊藤博文の横顔が描かれた「すかし」が入っていたり、通常の印刷では難しい細密画線が用いられたりしているところが大きな特徴です。
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【種類別】伊藤博文の千円札の価値と買取相場

伊藤博文の千円札には複数の種類があり、それぞれ市場での価値が異なります。種類はお札の製造番号である記番号の色と、頭に付いたアルファベットの桁数によって判別することが可能です。
ここでは伊藤博文の旧千円札が持つ価値や買取相場を種類別にまとめました。
記番号が黒色 アルファベット1桁
伊藤博文の千円札は、記番号の色によって前期と後期の2つに区分できます。黒色の記番号は、伊藤博文の千円札の製造が開始された1963年(昭和38年)発行分に見られる特徴であるため、前期発行分だと判断できます。
さらに記番号の頭のアルファベットにも注目です。記番号のアルファベットには1桁のものと2桁のものがありますが、1桁は比較的初期に発行されたことを示しています。
以上の点から、記番号が黒色かつ頭のアルファベットが1桁のものは、伊藤博文の千円札の中でも最初期に発行されたものと位置づけられるでしょう。
一般的に、旧紙幣は発行から年月が経過しているものほど残存数が少なく、希少性が高い傾向にあります。伊藤博文の千円札も例外ではなく、未使用品であれば額面の1.5~2倍程度の値が付けられる可能性があるでしょう。
記番号が黒色 アルファベット2桁
記番号が黒色になっている伊藤博文の千円札の中には、頭のアルファベットが2桁(AAやABなど)になっているものもあります。
お札の記番号は、当初はアルファベット1桁 + 6桁の数字 + アルファベット1桁の組み合わせになっていますが、お札の発行量が増えると、記番号の組み合わせが尽きてしまうことがあります。伊藤博文の千円札も大量に発行されたため、途中からアルファベット2桁 + 6桁の数字 + アルファベット1桁という組み合わせに切り替わりました。
以上の事情から、記番号が黒色になっている前期の中でも、頭のアルファベットが2桁のものは比較的後半に発行されたものと判断できます。
前述したアルファベット1桁に比べると希少価値はさほど高くないと判断されるため、美品でも額面通りの査定額になるケースがほとんどです。ただし、記番号が珍しいものや、エラー紙幣は高値が付く可能性があります。
記番号が紺色 アルファベット1桁
1976年(昭和51年)になると、記番号が紺色(青色)になっている伊藤博文の千円札が発行されるようになりました。色が変わった理由は、前述したアルファベットの桁数と同じで、記番号の組み合わせを全て使い切ってしまったためです。
記番号の色を変えたことによって、使い切った記番号は再度使用可能となりました。前期に分類される黒色に対し、紺色のものは後期に分類されます。
頭のアルファベットが1桁のものは後期の中でも比較的前半に発行されたものですが、前期に比べるとやはり希少性は低いため、市場では額面通りの評価になるケースが一般的です。
ただし、保存状態の良い美品であれば1,500円~2,000円前後の値が付くケースもあります。また、ゾロ目など珍しい記番号のものや、印刷ミスなどのエラーが見られるものは額面の数倍の価値が付くこともあるでしょう。
記番号が紺色 アルファベット2桁
記番号が紺色で、かつ頭のアルファベットが2桁のものは、伊藤博文の後期千円札の中でも、比較的後半に発行されたものです。
4種類の伊藤博文の千円札の中では最も発行期間が新しい部類に入る上、発行枚数が少ないといった特徴もないことから、美品であっても額面を超える査定額を提示されることはないでしょう。
ただし、未使用品のものはプラスアルファの価値が付く場合もあるので、折れやシワ、摩耗などがほとんど見られない伊藤博文の後期千円札を見つけたら、念のため買取専門業者に査定を依頼してみることをおすすめします。
また、印刷エラーやゾロ目の記番号といった特殊なお札は市場でもプレミアが付いており、紺色 + アルファベット2桁の旧千円札でも額面の数倍~数十倍の価格が付けられる場合があります。
買取価格が数倍に跳ね上がるレアな伊藤博文千円札の特徴

伊藤博文の千円札は現在もなお有効な紙幣であることから、ほぼ額面通りの評価となるケースがほとんどです。一方で、珍しい記番号や、製造過程で生じたエラーが見られるものは、発行時期にかかわらず高値で取引されることもあります。
「額面通りの価値だろうから査定しても意味がないだろう」と諦めず、以下のような特徴がないかチェックしてみましょう。
ゾロ目・キリ番など珍しい記番号
記番号の数字は6桁で、製造順に番号が割り振られています。そのため、中には111111のようなゾロ目のものや、100000のようにキリの良い番号が振られているものも存在します。
記番号の桁数は6つで固定されており、かつ数字は0~9までしか使われないため、ゾロ目やキリ番が振られているものはごくわずかしかありません。
そのため、珍しい記番号のものはプレミアが付き、額面を大幅に超える値が付けられることもあります。珍しい記番号の主な例やおおよその相場は以下の通りです。
| 種類 | 特徴 | 相場 |
| ゾロ目 | 111111など。777777や888888は縁起が良いためさらに高値で取引されることもある | 2万円~8万円程度 |
| キリ番 | 100000などキリの良い番号 | 数千円~2万円程度 |
| 階段 | 123456や654321など数字が階段状になったもの | 数千円~2万円程度 |
※製品の状態によっては買い取れない場合がございます、予めご了承ください。
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AA券など希少なアルファベット
記番号の頭と尾に付いているアルファベットの組み合わせが珍しいものも高値が付けられる傾向にあります。例えばA◯◯◯◯◯◯Aのように、頭と尾のアルファベットが「A」のものは通称AA券と呼ばれており、額面の1.5倍以上の価値が付く場合があります。
記番号のアルファベットは製造順に割り振られるため、AA券はかなり初期のころに発行されたものとなり、その希少性から高値が付けられるわけです。なお、同じ理由で頭と尾のアルファベットがどちらも「Z」になっているものはZZ券と呼ばれ、こちらも数万円以上の高値を期待できます。
さらに、前述したゾロ目やキリ番など珍しい番号との組み合わせなら、相乗効果によってよりプレミア価値が付き、ものによっては数十万円以上の価値が付くこともあります。
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印刷ズレなどのエラー紙幣
紙幣の製造過程で何らかのエラーが発生した場合、通常とは見た目が異なる「エラー紙幣」が生まれることがあります。エラー紙幣は検品の段階で不良品として弾かれるので、本来なら市場に流通しないのですが、まれに検品にもれたものが出回ることがあります。
検品もれはめったに起こることではないため、コレクター市場ではエラー紙幣はプレミア品扱いとなり、額面の数倍以上の価値が付けられることも少なくありません。
エラー紙幣には以下のような種類があります。
- 印刷ズレ
- 印刷抜け
- 福耳付き
印刷抜けとは、本来印刷されるべき部分にプリントされず、空白の状態になっているものです。また、福耳付きとは裁断ミスの通称で、裁断されずに残った余分な紙が付いているものを指します。
このようなエラー紙幣は数万円~数十万円程度の価値が付くため、通常と異なる部分がある旧千円札を見つけたら、査定を申し込んでみましょう。
ほかの旧千円札(聖徳太子・夏目漱石など)との価値の違い

現在発行されていない旧千円札は伊藤博文のほかにも複数ありますが、額面は同じでも市場での価値には差があります。中でも高額取引が期待できるのが日本武尊が描かれた甲号券です。
1942年(昭和17年)~1946年(昭和21年)に発行されたもので、日本初の千円券でもあることから歴史的価値の高い紙幣とされています。加えて、当時としては高額であったことから流通量が少なく、後の回収率も高かったため、極めてレアな紙幣として市場で高く取引されがちです。
そのため、並品でも数万円以上、未使用品の場合は10万円を超える値が付けられることもあります。また、伊藤博文の一つ前に発行された聖徳太子千円札(B券)も、発行時期や保存状態、記番号の頭のアルファベットが1桁の美品or未使用品は数千円~1万円以上の価値が期待できるでしょう。
一方、伊藤博文の後に発行された夏目漱石千円札(D券)や、その次に発行された野口英世千円札(E券)は比較的新しいものであることから、基本的には額面通りの価値となります。ただし、未使用品や珍しい記番号のもの、エラー紙幣などは数千円~数万円以上で取引されることもあります。
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伊藤博文の千円札を高く売るための3つのポイント

伊藤博文の千円札をより高く売るためには、以下3つのポイントを押さえておくことが大切です。
- 汚れがあっても自分で洗わない
- なるべく綺麗な状態で保管する
- 買取実績が豊富な専門業者に依頼する
これらのコツを押さえずに査定に出すと本来の価値が損なわれてしまう可能性があるので注意しましょう。以下ではそれぞれのポイントについて詳しく解説していきます。
汚れがあっても自分で洗わない
伊藤博文の千円札は発行からかなりの年月が経過しているため、汚れが付いているものも珍しくありません。しかし、自己判断で紙幣をお手入れしてしまうのはNGです。紙幣コレクターはいかに製造時の状態が保存されているかを重視するため、余計な手を加えたものはかえって価値を下げてしまう恐れがあります。
表面に付いたホコリやごみを柔らかい布で拭き取る程度なら問題ありませんが、水を付けてこすったり、アイロンでシワを伸ばしたりすると、インクが滲んだり変色したりする原因となるので注意しましょう。
旧紙幣に関しては、多少の汚れやシワがあっても買い取ってもらえる可能性が高いので、簡単なから拭きで落とせない汚れには手を付けず、そのままの状態で査定に出すことをおすすめします。
なるべく綺麗な状態で保管する
伊藤博文の千円札は、美品であるほど額面以上の価値が付けられる可能性が高くなるので、なるべく綺麗な状態で保管することを意識しましょう。
紙幣は直射日光や湿気に弱いので、冷暗所かつ湿気のたまらない場所に保管しておきましょう。特に梅雨の時期は湿気がこもりやすいので、周囲に除湿剤などを置いて調湿することをおすすめします。
また、紙幣は裸のまま保管せず、クリアファイルや紙幣専用の保存用フォルダに1枚ずつ丁寧に収めるのがベストです。裸のまま保管すると、周囲にあるものとぶつかったときに折り目やシワが付いたり、摩耗したりする原因になるので要注意です。
なお、紙幣を扱うときは素手で触れないよう気を付けましょう。どうしても触れなければならないときは、表面に指紋や皮脂などが付かないよう、あらかじめシルクの手袋や使い捨てのビニール手袋などを装着します。
買取実績が豊富な専門業者に依頼する
伊藤博文の千円札の査定は、買取実績が豊富な専門業者に依頼するのがおすすめです。旧紙幣の価値は希少性や保存状態、エラーの有無などによって決まりますが、これらの要素を見極めるには専門的な知識が欠かせません。
買取実績の少ない業者に任せると、紙幣の持つ本来の価値を見損なってしまい、相場よりも低い査定額を提示される恐れがあります。そのため、買取専門業者を選ぶ際はWebサイトなどをチェックして買取実績を調べるとともに、専門知識を持つ査定士が在籍しているかどうかも確認しておきましょう。
「買取福ちゃん」では、古銭や旧紙幣の取り扱いに長けたスタッフが在籍しており、初めての方でも安心して利用できる「無料査定」も行っています。
査定士は定期的な社内研修によって査定の技術向上を図っているため、大切な紙幣の価値を的確に見極めることが可能です。伊藤博文の千円札を少しでも高く売るなら、福ちゃんをぜひご利用ください。
伊藤博文の千円札の価値を正しく見極めましょう
伊藤博文の千円札は基本的には額面どおりの価値ではあるものの、未使用の美しい状態で保管されていた紙幣や珍しい記番号を持つ紙幣、そして製造過程で生まれたエラー紙幣などは、高額で取引される可能性があります。
場合によっては額面の数倍~数十倍以上の高値が付くこともあるので、お手元に伊藤博文の千円札がある方は、買取実績が豊富な専門業者に査定を依頼してみると良いでしょう。
福ちゃんでは、伊藤博文の千円札を含む旧紙幣や古銭を多数買取してきた実績があります。買取方法も店舗買取の他、スタッフがご自宅まで訪問する出張買取や、専用キットに梱包して発送するだけの宅配買取に対応しているので、お店が遠方にある方や、忙しくてなかなか査定に行けないという方も気軽に利用できます。
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