カメラの「レンズ保護フィルター」の選び方&付け方のポイントについて
お手持ちのレンズに合ったフィルターを選ぶためのポイントとは?
フィルターの基本的な付け方とは?
フィルターを選んだり付けたりする際に注意したいこととは?
など、気になる点についてまとめてみました。
目次
そもそもそのレンズ、保護フィルターは付けられる?
ここでは、レンズに付ける保護フィルターの選び方や、具体的な付け方について解説していきたいと思います……が、レンズ保護フィルターを付けるためには、まずは「そもそもフィルターを付けられるレンズかどうか」をチェックする必要があります。
レンズ保護フィルターを付けることができるレンズには、レンズの周りに「ネジ山」があります。
「ネジ山」とは、フィルターを回して留めるための「らせん状のギザギザ」のことです。これがあればフィルターを付けることは可能ですが、まれにネジ山が入っていないレンズもあります。
このようなレンズは、フィルターの装着を想定して作られていないので、フィルターを付けることはできません。
せっかくフィルターを購入しても無駄になってしまうので、事前に確認しておきましょう。
保護フィルターの装着を想定して作られた、ネジ山付きのレンズであることを確認することができたら、いよいよ取り付ける保護フィルターを選んでいきましょう。
「レンズ保護フィルター」の選び方
- ・レンズの「口径サイズ」を確認すること
- ・フィルターの「枠の厚さ」を確認すること
- ・フィルターの「透過率」を確認すること
ポイントとしては、上記の3点が挙げられます。
それぞれどのようなことなのか、詳しく見てみましょう。
レンズの「口径サイズ」を確認
レンズにはそれぞれ「口径サイズ」というものがあります。「口径」とは、筒状のモノの「内側の直径」を意味する用語です。
カメラレンズの場合、レンズの側面かキャップの裏側に口径サイズが記されています。
たとえば口径サイズが58mmの場合、
・Φ58mm
・Φ58
のように表記されています(「Φ」は「直径」を意味する記号で、「ファイ」や「マル」と呼ばれています)。
レンズ保護フィルターは、上記の口径サイズに合わせて選ぶ必要があります。
レンズの口径サイズに対して大きすぎたり小さすぎたりするフィルターを選んでしまった場合、うまく装着することができません。
合わないサイズのフィルターを無理やり装着すると、フィルターがまっすぐにならず、ななめになってしまうことがあるので要注意です。
フィルターがななめになってしまうと、光の乱反射で上手に写真が撮れなかったり、そもそもフィルターの役を果たさずゴミがレンズに付着してしまったりすることがあるので、注意が必要です。
フィルターの「枠の厚さ」を確認
レンズ保護フィルターは、「通常枠」「薄枠」「超薄枠」という3種類に分けられます。
それぞれフィルターの枠の「厚み」が異なります。
通常のレンズであれば、どれを選んでも基本的にはOKですが、「広角レンズ」に付けるフィルターを選ぶ際には注意が必要です。
広角レンズの場合、「通常枠」や「薄枠」だと、写真を撮る際に枠の影が映り込むことがあります。
撮る写真の仕上がりにも影響するので、この場合は「超薄枠」を選ぶ必要があります。
フィルターの「透過率」を確認
「写真を撮るときはとにかく画質にこだわりたい」という方は、フィルターの透過率をチェックしましょう。
透過率とは、光を通す率を示す数値です。
数値が高ければその分だけ多くの光がフィルターを透過し、レンズの持つ繊細な表現力を引き出します。
数値が高いフィルターはその分だけ価格も高くなりますが、「安さよりも画質を優先したい」という方は、数値が高いものを選ぶのがおすすめです。
「レンズ保護フィルター」の付け方
レンズの保護フィルターは、レンズにかぶせてネジ山を合わせ、回して装着する「ネジ式」が基本です。
具体的な取り付け方としては、以下のような手順で進めていきます。
【1】レンズとフィルターをきれいに拭く
【2】フィルターの向きを確認してレンズと平行にする
【3】フィルターをゆっくり右に回してネジ山を留める
事前にレンズとフィルターを拭くのは、指紋や埃などをしっかり除去するためです。
レンズやフィルターに指紋や埃が付いたままにしていると、撮った写真の画質が悪くなってしまいます。場合によっては、フィルターとレンズの間に残ったゴミがカビの原因になってしまうこともあります。
専用のクリーニングペーパーなどを使い、しっかり拭いたうえで取り付けるようにしましょう。
「レンズ保護フィルター」を付ける際の注意点
レンズ保護フィルターは上記のような手順で取り付けますが、その際にはいくつか注意すべきことがあります。
特に気をつけたいのは、
- ・フィルターのガラス面に触れない
- ・フィルターを締めすぎない
といった点です。
それぞれについて、詳しく見てみましょう。
フィルターのガラス面に触れない
フィルターをレンズに装着する際、ガラス面に触れないように注意しましょう。特に、フィルターの内側のガラスに触れないようにすることが大切です。
ガラス面に触れてしまうと、その部分に指紋が付き、写真を撮ったときの仕上がりに影響します。
画質が悪くなってしまう原因になってしまうわけです。
フィルターを締めすぎない
ネジ山を限界まで回してギュッと締めてしまうと、フィルターが取れなくなってしまう可能性があります。保護フィルターは、レンズに固定できればひとまずOK。
交換したいときにすぐ取り外しができるよう、適度にゆるみを持たせるのがおすすめです。
ちなみに、フィルターが取れなくなってしまった場合、無理やり力を込めて取ろうとするのは厳禁です。場合によっては、レンズが破損してしまったり、カメラ本体に不具合を生じたりすることもあります。
まずはレンズをカメラ本体から取り外し、レンズに負担をかけない方法で取り外しましょう。
具体的には、
- ・ゴム手袋をつけ、摩擦の力を利用して取り外す
- ・フィルターの枠をつかんで回す「レンズフィルターレンチ」を使う
といった方法があります。
レンズフィルターレンチは1,000円程度で購入できます。
まずはゴム手袋を装着してチャレンジしてみて、それでも外れなければ、レンズフィルターレンチを使ってみましょう(もともと家にレンズフィルターレンチがある場合は、初めから使用するのがおすすめです)。
「レンズ保護フィルター」は付けっぱなしで大丈夫?
「レンズの保護フィルターってずっと付けっぱなしでも大丈夫?」
「写真を撮るときとか保管するときとかは取り外さなくてもOK?」
と思う方も多いのではないでしょうか。
結論からいえば、保護フィルターはずっと付けっぱなしでもOKです。
むしろ、頻繁に取り付けたり外したりしていると、手がすべってレンズを傷つけてしまったり、落として破損させたりしてしまう可能性があることを考えると、「付けっぱなしのほうが安全」といえるでしょう。
とはいえ、長期間にわたって保管する場合は、ゴミがたまることがあるので定期的に取り外して掃除をすることをおすすめします。
- ・ブロワーでゴミや埃を飛ばす
- ・専用のクリーニング液をクリーニングペーパーなどにしみこませて拭く
といった内容でOKです。
ちなみに、水道水などで水洗いすることはおすすめしません。特に水道水の場合、水以外に入っているさまざまな成分が結晶化して水垢になる可能性があるので要注意です。
いかがでしょうか。
ぜひ上記のようなお手入れの方法も押さえたうえで、保護フィルターは正しく選び、正しく装着して正しく使うことを心がけましょう。
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