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- 2025.11.22
【使用済み切手も買取OK!】価値はどこに?プレミア切手・珍しい消印の種類と高く売るコツ

「親が集めていた使用済み切手が大量にあるけど、これって価値はあるの?」そう疑問に思っている方もいるのではないでしょうか。実は、使用済み切手であっても希少価値の高いものは買取対象になる可能性があります。特に中国切手のような切手自体に価値があるものや、消印の希少性が高いものはコレクターの需要が高いです。場合によっては、思わぬ高額査定につながることもあります。
この記事では、使用済み切手に価値が生まれる理由、プレミア切手や価値ある消印の具体例、高額査定につながるポイントを紹介します。
【記事のポイント】
- ✅使用済み切手でも、中国切手や初版の浮世絵切手は高い価値が見出される可能性があります
- ✅消印は満月印や初日印のほか、封筒全体が残る「エンタイア」の状態も価値を左右します
- ✅価値の判断は専門家にお任せください。福ちゃんでは無料で丁寧に査定し、安心をご提供します
なぜ使用済み切手が売れるのか?価値が生まれる2つの理由

使用済みの切手であっても、以下のどちらか、または双方に該当すると価値が生まれます。
- 切手そのものの希少性が高い
- 消印の希少性が高く付加価値がついている
消印が押されていても、コレクターの需要を満たす切手であれば買取価格がつき売買は成立します。
① 切手自体の希少性
切手そのものの希少性が高い場合、使用済みであってもコレクターの需要が見込まれるため、買取されるケースが多いです。
例えば、「赤猿切手」や「オオパンダ切手」に代表される中国切手は、発行枚数が少なく使用済みでもプレミア切手として取引されやすい傾向です。特に、中国の場合、文化大革命時代は国外への切手の持ち出しに制限がかけられていたことも、希少価値を後押しする要因となっています。
また、1945年の終戦以前に発行された切手を「戦前切手」といいます。発行枚数が極端に少ないだけでなく、戦火で多くが焼失しているため、切手そのものが希少です。そのため、使用済みであっても高額査定が期待できます。
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② 消印の希少性
消印は切手の使用日を明確にして再使用を防止するために押されますが、この「消印」自体に高い価値が生まれることがあります。例えば、国家的記念行事のような特別な日にだけ押されるものや、記念行事限定で押されるものなどが代表的です。
また、今はなき郵便局の消印がある手紙は、記録にも記憶にも残っていることが価値になります。使用済みの切手であっても、「郵便が投函されたその瞬間の記録」であることがコレクターにとっては重要であり、価値の源泉です。消印の種類によっては、未使用の切手以上の高額査定が期待できることもあります。
なお、消印の希少性により切手の買取を希望するときは、消印が読めることが大切です。
査定・出張費・手数料はすべて無料。
【プレミア切手編】使用済みでも高額買取が期待できる日本の切手・中国切手

プレミア切手の中には、使用済みであっても高額買取が期待できるものも多くあります。ここでは、中国切手と日本の切手の中でも希少価値が高いものを写真付きで紹介します。自宅に同じ切手はないか、ぜひ探してみてください。
中国切手(赤猿、オオパンダ、毛主席シリーズなど)
中国切手の中でも1966年〜1976年の「文化大革命期」に発行された切手は、現存数が少ないことから、使用済みでも高額になる切手の筆頭です。
1980年発行の「赤猿」(正式名称は「子猿」)は、中国初の年賀切手です。赤の背景にその年の干支の猿が中央に描かれており、顔や手には金粉をまぶしています。
1963年(1次)と1973年(2次)の2回に分けて発行された「オオパンダ」は、発行時期により、デザインや発行枚数が異なります。どちらも水墨画でパンダが描かれており、愛らしい見た目も人気の理由です。
1967年に第1次~第3次まで、計14種類発行された「毛主席詩詞」は、毛沢東国家主席の詩を図案化したものです。詩そのものが書かれた切手の他に、毛主席が詩をしたためるシーンを描いたものもあります。
日本のプレミア切手(見返り美人、月に雁など)
日本の切手の中にも、コレクター人気の高いプレミア切手が多数存在します。特に有名なものが「見返り美人」「月に雁」です。また、左記2点より価値は下がるものの「ビードロを吹く娘」も人気です。
「見返り美人」は1948年に切手趣味週間シリーズとして発行されて以来、何度か登場しています。縦6.7センチメートル × 横3センチメートルの大型の切手に、菱川師宣の「見返り美人図」が茶一色で描かれています。発売当初から高い人気があったものの、初版は約150万枚しか発行されておらず、希少価値が高いことから消印が押されていても高額査定になりやすいです。
「月に雁」は1949年に切手趣味週間シリーズとして発行されたもので、歌川広重の浮世絵「月に雁」が単色で描かれています。切手のサイズは「見返り美人」と同様の縦6.7センチメートル × 横3センチメートルです。発行枚数が200万枚と限定されていたため、使用未使用にかかわらず価値が高いです。
「ビードロを吹く娘」は1955年の切手趣味週間シリーズで発行された切手で、喜多川歌麿の「ビードロを吹く娘」がカラーで描かれています。発行数は550万枚と多いため、「見返り美人」や「月に雁」と比べると希少価値は下がります。
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【消印編】切手の価値を飛躍させる!高値がつく消印の種類

切手の消印には国民的行事のときに押される「特殊通信日付印」や、切手の発行日限定で押される「初日用通信日付印」のように、限定して押されるものがあります。希少性のある消印はコレクターに人気があり、消印があることで切手の付加価値が高まることもあります。
記念行事の「特殊通信日付印(特印)」「小型記念通信日付印(小型印)」
特殊通信日付印(特印)は、国民的記念行事にちなんで特定の期間のみ使用される消印です。例えば、万博や国民体育大会、ふみの日などが該当し、近年では大阪・関西万博で使用されていました。直径は約36ミリメートル、インクは赤茶色を使います。
小型記念通信日付印(小型印)は、各地域の行事や催物などにちなんで、関係地域の郵便局で期間を限定し使用される消印です。直径は約33ミリメートル、インクは特印と同様に赤茶色を使用します。
どちらも、イベントにちなんだ絵柄が入り、場所や地域を限定して押されるため、デザイン性の高さと希少性からコレクター人気が高いです。
切手発行日限定の「初日用通信日付印(初日印)」
初日用通信日付印(初日印)は、郵便切手やハガキなどの発行初日限定で押される消印です。ハトの絵が入っていることから「ハト印」とも呼ばれ、内容や押し方により「和文ハト印」「欧文ハト印」「機械ハト印」「絵入りハト印」の4種類があります。
特定の切手の誕生を証明する記録として、特に封筒ごと残されたものを「初日カバー」といい、高額査定がつきやすいです。
押し方で価値が変わる「満月印」と印刷状態で価値が変わる「ウェル・センター」
消印の押し方や切手の印刷状態によっても、買取価格が異なります。
消印が切手の中央に綺麗に丸く押されたものを「満月印」といい、ちょうど夜空に浮かぶ満月に似ていることから名づけられました。一方、切手から少しはみ出したものは「準満月印」といいます。満月印は審美性が高いだけでなく、文字がはっきり読めるため、コレクション用に人気です。
切手の印刷が中央に美しく配置されているものを「ウェル・センター」といいます。現在ではごく一般的な切手の状態ですが、印刷技術が発展途上のときに作られた古い切手ではウェル・センターにするのが難しく、それだけでも価値があります。
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買取価格を左右する3つの重要ポイント

使用済み切手の買取では、切手そのものや消印の種類だけでなく「状態」が査定額に大きく影響します。
- 保存状態は良好か
- 消印は読み取れる状態か
- 種類やテーマ別に保管しているか
保存状態は特に重要で、汚れや日焼け、折れや破損などがなく、綺麗な状態を保っている方が買取価格が上がりやすいです。
また、希少な消印の切手であれば、消印の状態が特に重要です。湿気でこすれたり、滲んだりしていないか確認しましょう。消印が読めないと価格がつかないこともあるため、注意が必要です。
使用済み切手は1枚からでも査定ができるものの、特定の分野に特化したコレクションの方が高額査定がつきやすいです。発行した国ごとにまとめている、消印の種類ごとに分類しているなど、整理されている切手を大量に持っていると査定時の見落としも防げます。
価値ある使用済み切手を1円でも高く売るためのコツ

価値ある使用済み切手を1円でも高く売るためには、封筒やハガキから無理に剥がさないことと、保存状態を良好に保つことが大切です。その上で、使用済み切手の専門知識があり、査定実績が豊富な業者に買取を依頼しましょう。リサイクルショップなどに持っていくと本来の価値を見誤る可能性があるため、注意が必要です。
封筒やハガキから無理に剥がさない
切手や消印に価値がある場合、封筒やハガキから剥がさずそのままの状態で査定を依頼しましょう。無理に処理すると、切手が破れるなどして価値が下がる恐れがあります。
切手が貼られた封筒やハガキは全体で「エンタイア」といい、コレクターの間で人気が高いです。なお、使用済みの切手部分のみを切り取ったものは「エンタイアカット」「紙付き切手」「オンピース」などと呼ばれ区別されています。
エンタイアは差出人や宛名など、全体を鑑定要素とするため、特に古い年代の使用済み切手は無理に剥がさないで保管しましょう。
綺麗な状態で保管し、取り扱いはピンセットで
使用済み切手も未使用品と同様に、保存状態が良好なほど高額査定が期待できます。保存するときは、色あせ・消印のかすれ・カビなどを防ぐようにしましょう。
温度差の激しい場所や高温多湿の場所、直射日光の当たる場所は保管に適していません。できるだけ湿度や温度が一定の、日光が当たらない場所に保管しましょう。専用のストックブックや切手アルバムなどに収納するのも大切です。
また、素手で触ると切手に皮脂がつき、汚れの原因になります。専用のピンセットを使い、さらに入念に処理するのであれば手袋をしても良いでしょう。その上で、傷や折れにも気を付けて丁寧に扱うようにします。
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切手の価値がわかる専門の買取業者に依頼する
使用済み切手は切手そのものだけでなく、消印の希少価値など、複数の角度からの鑑定が必要です。そのため、「使用済み切手」の査定実績が豊富な業者に買取を依頼することが大切です。
リサイクルショップや切手を専門としていない業者に買取を依頼すると、買い取ってもらえなかったり、本来の価値よりも低い査定額になったりする恐れがあります。
特に、中国切手は使用済みでも価値が高いものも多くあります。少しでも気になる使用済み切手があるなら、切手専門の査定士が在籍する買取業者に依頼しましょう。
買取が難しい使用済み切手の処分・活用方法

値段がつかなかった使用済み切手は、寄付やフリマアプリで販売すれば無駄がありません。特に、NPO法人やボランティア団体では、寄付された切手を活動資金として使っています。大量の使用済み切手があるなら、捨てずに社会貢献に役立てることも可能です。
NPO・ボランティア団体へ寄付する
NPO法人やボランティア団体では、使用済み切手を収集し、活動資金にしています。普通切手や記念切手、海外切手が集められており、これらの切手をイベントでコレクターに販売するため資金源になります。
寄付の方法は団体により異なるものの、切手の周りに5ミリメートル程度の余白を残し、日本の切手と海外の切手に分け、所定の送付先に送るのが一般的です。なお、汚れや破れのあるものは寄付できないため注意しましょう。
具体的な寄付先は以下の通りです。なお、団体によって細かな寄付のルールが異なるため、事前に方法を確認した上で寄付してください。
| 団体名 | 概要 |
| 公益財団法人日本郵趣協会(参考: 『公益財団法人日本郵趣協会』) | 日本や世界の切手の歴史や郵便制度の研究に関する情報提供をしている団体です。寄付された切手は「手紙を書こう!プロジェクト」の事業に役立てられます。 |
| 公益社団法人 日本キリスト教海外医療協力会(参考: 『JOCS 日本キリスト教海外医療協力会』) | アジアやアフリカの国々に保健医療従事者を派遣し、現地の状況改善などを行っている団体です。日本で初めて、使用済み切手を国際保健医療協力活動に役立てた団体でもあります。 |
フリマアプリで「まとめ売り」する
使用済み切手は、ハンドメイドの素材やアート作品の材料として需要があります。少量からでも販売ができ、アートなどで使用する人には大量の使用済み切手も需要があります。そのため、買取価格がつかない切手はフリマアプリで売却するのも方法の一つです。
フリマアプリであれば自分で自由に価格が設定でき、「色」など特定の要素でまとめて売ることもできます。ただし、売却価格は一般的に数百円程度で、売れない可能性もあるため、期待し過ぎないようにした方が良いかもしれません。
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眠っている使用済み切手、一度査定に出してみませんか?
切手自体に価値があったり、消印が希少なものであったりすると、使用済み切手であっても買取ができるケースもあります。特に、日本のプレミア切手や中国切手は、使用済みでも高額買取になることも多いです。「使用済みだから価値がない」と決めつけず、一度専門家に見てもらいましょう。
福ちゃんでは、お客さまがお持ちの切手を、経験豊富な鑑定士が無料で査定いたします。まずはお気軽にお問い合わせください。