- 切手
- 2025.11.16
幻の「宣教師切手」とは?価値・買取相場と歴史的背景を徹底解説

1851年にハワイ王国で初めて発行された切手「宣教師切手」。「いったいどのくらいの価値があるのだろう」と疑問に思う人も多いでしょう。宣教師切手はいくつか種類があり、中でも現存数の少ない2セント切手は約2億円で取引されたこともあるほどです。
この記事では、幻の宣教師切手の歴史から驚きの価値、他にも存在する希少な海外切手、プレミア切手の本物を見極めるポイントを紹介します。希少な切手の鑑定をお考えの方は、福ちゃんまでご相談ください。
【記事のポイント】
- ✅宣教師切手や赤猿など、発行数が少ない海外切手は高額価値の可能性があります
- ✅高額切手には偽物も多く、真贋を見極めることが非常に重要です
- ✅専門家の無料査定で、真贋不明な切手でも丁寧に価値を判断します
宣教師切手(ハワイ伝道切手)とは?

宣教師切手(ハワイ伝道切手)とは、アメリカ合衆国に合併される前のハワイ王国時代に発行された郵便切手です。現存数が極めて少なくコレクターの間で高額で取引されることもあり、例えば1995年のオークションでは、約2億円で落札されています。
1851年にハワイ王国で発行された最初の切手
ハワイの郵便制度はハワイ王国時代の1851年にスタートしました。なお、当時のハワイでは国内郵便は無料だったため、切手が使われることはありません。
では、なぜ切手が発行されたのかといえば、当時ハワイ国内でキリスト教の伝道活動をしていた宣教師が、国外に郵便物を出すためでした。今でこそ、神社から教会までさまざまな宗教施設があるハワイですが、過去をさかのぼるとアニミズム信仰(全ての自然物に魂が宿っているという思想)を土壌としていました。
しかし、1819年にはカメハメハ2世が信仰の自由を確立し、1820年にはアメリカのボストンから、キリスト教プロテスタントの宣教師団が上陸しています。ハワイの切手なのに「宣教師切手」と呼ばれているのは、伝来後、現地で活動をしていた宣教師が主に使っていたためです。
なぜ「幻の切手」と呼ばれるのか?その希少性の秘密
1851年に発行された「宣教師切手」は、2セント・5セント・13セントの3種類があります。
5セントはサンフランシスコを経由して外国に郵便物を出すとき、13セントはサンフランシスコからさらに東部まで郵便物を出すときの料金です。現存するものは、5セントと13セントが多くなっています。
では、2セントがどのように使われていたかといえば、アメリカへ新聞やチラシを送るときでした。切手は新聞の包み紙に貼られていたため、そのほとんどが破られ破棄されました。さらに、当時は印刷技術が低く紙質が悪いため、状態の維持も困難です。
このため、現存する2セント切手は極めて枚数が少なく、28枚程度です。プレミアム切手として世界中のコレクターの憧れの的となっています。
査定・出張費・手数料はすべて無料。
宣教師切手以外にも価値ある外国切手は多数存在します

宣教師切手のように希少性が極めて高いもの以外にも、「赤猿切手」や「オオパンダ切手」のような外国のプレミアム切手は多数存在します。もしかすると自宅のコレクションの中に眠っているかもしれません。ぜひ確認してみてください。
赤猿切手
赤猿切手は1980年に中国で初めて発行された年賀切手です。「中国切手といえば赤猿」といわれるほどの人気と知名度を誇っています。日本国内では「赤猿」で親しまれていますが、正式名称は「子ザル」です。
初の年賀切手のため発行枚数が少なく、プレミアがついています。買取価格の相場は、1枚からでも十数万円、1シート全てそろっていると800万円以上ともいわれています。
(参考: 『中国切手買取で大人気!【赤猿切手】とは』)
毛沢東切手
毛沢東切手は、1967年に発行された中国切手です。中国の最高指導者、毛沢東国家主席の長寿を祝うために作られた切手で、正式には「毛主席の長寿を祝う語録切手」といいます。
全11種類のうち、肖像が描かれたものが1枚、残り10枚は『毛語録』の一節が書かれています。全種そろっていれば高額査定が期待でき、バラでは毛語録が書かれた切手の方が査定額が高い傾向です。
(参考: 『【毛主席の長寿を祝う語録切手】買取実績と情報をご紹介します!』)
【関連記事】
中国切手「毛沢東思想を讃える」の全貌|文革期のプロパガンダ切手を徹底解説
オオパンダ切手
オオパンダ切手は、1963年(第一次)と1973年(第二次)の2回にわたり発行された中国切手です。第一次が3種類、第二次が6種類発行され、日本国内では、第一次の方が高額で取引されやすい傾向があります。
パンダの愛らしい絵柄から日本国内でも人気があるものの、文化大革命時代に発行されたため入手が困難だったことも価格を押し上げる要因です。
(参考: 『【オオパンダ切手】買取実績と情報をご紹介します!』)
【関連記事】
【中国切手】オオパンダ(一次・二次)の種類や特徴、切手買取における価値について解説
毛沢東思想を讃える切手
毛沢東思想を讃える切手は、1968年12月26日、毛沢東国家主席の誕生日に発行された中国切手です。毛沢東思想を中国全土に広める政治的目的から発行されており、文化大革命時代の象徴性の高さから人気があります。
シート状で保存状態の良いものは、高い査定額がつく可能性があります。
(参考: 『中国切手「毛沢東思想を讃える」の全貌|文革期のプロパガンダ切手を徹底解説』)
逆さまジェニー切手
逆さまジェニー切手は、1918年5月13日、世界初の定期航空便路線を記念してアメリカで作られました。飛行機が逆さまになっているエラー切手で、流通量は100枚しかありません。
国外のオークションでは、状態が悪くても1,000万円~2,000万円、良品であれば8,000万円程度で落札された記録があります。
【関連記事】
たった1枚で数億円の価値あり!?「エラー切手」について
ペニー・ブラック切手
ペニー・ブラック切手は、1840年にイギリスのロンドンで発行された世界初の郵便切手です。ヴィクトリア女王の横顔が描かれており、偽造防止のため王冠模様の透かしが入っています。
最も古い切手のため現在でも人気があり、数十万円で取引されています。
(参考: 『世界初の切手「ペニー・ブラック」発行150周年記念!希少な「ペニー・ブラック金貨」について解説』)
ペンス・ブルー切手
ペンス・ブルー切手は、1840年5月に世界で2番目に発行されたイギリスの切手です。ペニー・ブラック切手と同様にヴィクトリア女王の横顔が描かれており、ナンバーや透かしなど複数の偽造防止策が取られています。
未使用品では10万円以上、使用品でも2万円~3万円が取引価格の相場です。
本物と偽物(フォージェリー)の見分け方

高額の切手には偽物(フォージェリー)が付き物です。紙質や印刷のズレなどから見分けることもできるものの、正確な価値を知りたいときはプロに鑑定を依頼しましょう。
紙質や印刷のズレなどに見る真贋ポイント
切手の中でも本物に似せて作った模造品は、以下のポイントから真贋(しんがん)を判断できます。
文字:印刷が粗く、拡大すると本物よりも文字が角ばっている。
色合い:プリンターなどを使うため本物の色合いと異なる。
目打ち:穴の大きさが違ったり、ずれたりしている。
一般的な印刷機は、切手などを印刷する専用機と比べ粗く仕上がるため、見分けやすくなります。
ただし、偽物の中には実在する切手をプレミア切手のように精妙に加工した「変造品」もあります。専門知識がないと見極めが困難なものもあるため注意しましょう。
専門機関による鑑定の重要性
切手の真贋を見極めるポイントはあるものの、自己判断では価値を見誤る可能性が高く最終的にはプロの鑑定が不可欠です。
鑑定機関や専門家であれば、切手の真贋だけでなく、発行枚数や発行年度、保存状態から適切な価値を評価できます。正しい価格で買い取ってもらうためにもプロに鑑定を依頼しましょう。
希少切手の価値は福ちゃんの専門査定士へご相談ください

切手の中には手軽に購入できる記念切手もあれば、宣教師切手のように極めて発行数が少なく希少価値の高い切手も存在します。特に、希少切手は巧妙な模造品も多く、プロでも慎重な鑑定が必要です。
正しい価値を知りたいなら、福ちゃんの専門査定士のように、知識と経験が豊富なプロに依頼することが大切です。
世界中の希少切手の買取は福ちゃんへ
宣教師切手や赤猿のように、世界にはさまざまなプレミア切手があります。しかし、偽物も巧妙なため、本当の価値を知りたいなら、経験が豊富なプロに査定を依頼しましょう。
福ちゃんでは、「オオパンダ切手」など、極めて希少性の高い切手の買取実績がいくつもございます。本物かどうか分からない切手も無料で査定を行っていますので、切手の真価を知りたいお客さまは、ぜひお気軽にご相談ください。