ウィスキーとブランデーの違いをご存知ですか？｜お酒の豆知識

ウィスキーとブランデー、一見似ているけれど何が違うの？

ウィスキーとブランデーは、どちらも香り高く深い味わいを持ち、一見似ているように見えます。

とくに普段お酒を飲まない方にとっては、その見た目や雰囲気から違いを見分けるのは難しいかもしれません。しかし、実際に飲んでみると味わいはまったく異なります。

今回は両者を見分けるポイント、そしてそれぞれの魅力について詳しく説明します。

まずはウィスキーとブランデーの定義から

お酒は製法の違いで「醸造酒」と「蒸留酒」に大別されます。

醸造酒とは、原料に酵母を加えてアルコール発酵させて作るお酒です。ビールやワインなどが代表例です。

一方、蒸留酒は、醸造酒をさらに蒸留することで作られます。この蒸留という工程を経て、ウィスキーもブランデーもあの美しい琥珀色へと変化します。

蒸留ってどんな工程？

蒸留は、お酒を熱してアルコールを含む蒸気を発生させ、それを冷却して再び液体に戻す工程です。

この工程により、アルコール度数が高まり、より複雑な風味や深いコクが生まれます。

蒸留を経て作られたお酒を「蒸留酒（スピリッツ）」、蒸留しないお酒を「醸造酒」と呼びます。ウィスキーとブランデーは、どちらもこの「蒸留酒」に分類されます。

ウィスキーとは？

ウィスキーの定義は国によって微妙に異なります。原料や製法、熟成年数など、それぞれ細かい規定が定められています。

一般的には、大麦・ライ麦・トウモロコシなどの穀物を原料とし、発酵、蒸留、そして樽熟成を経て作られるお酒を「ウィスキー」と呼びます。

ウィスキーは原料の違いによって大きく「モルトウィスキー」と「グレーンウィスキー」の2種類に分けられます。

モルトウィスキーは大麦麦芽のみを原料としており、スモーキーな風味やフルーティーな香りなど、個性豊かな味わいが特徴です。

一方、グレーンウィスキーはトウモロコシや小麦などの穀物に大麦麦芽を加えて作られます。モルトウィスキーに比べて軽やかでスムースな味わいが特徴です。

そして、このモルトウィスキーとグレーンウィスキーをブレンドしたものが「ブレンデッドウィスキー」です。

それぞれの個性をバランス良く組み合わせることで、奥深く複雑な味わいを生み出しています。

ブランデーとは？

ブランデーとは、ワイン（果実酒）を蒸留し、樽で熟成させて作るお酒の総称です。

一般的にブランデーというと、ブドウを原料にしたワインを蒸留して作られたものを指します。しかし、リンゴを使ったアップルブランデーやサクランボを使ったチェリーブランデーなど、様々な果物から作られるブランデーも存在します。

ブランデーは、様々な熟成年数の原酒をブレンドして作られるのが一般的です。

そして、そのブレンドに使用された原酒の中で最も若いものの熟成年数によって、「V.S.O.P.」「ナポレオン」「X.O.」などのランクが付けられています。

熟成年数が長いほど、より複雑で深い味わいが楽しめます。

※関連コラム※
→ ブランデーの「VSOP」や「XO」など種類の違いについて

ウィスキーとブランデーの最大の違いは「原料」

どちらも蒸留酒であるウィスキーとブランデーですが、最も大きな違いは「原料」にあります。

ウィスキーは「穀類」、ブランデーは「果実」を原料として作られます。この原料の違いが、それぞれの風味や香りの特徴を生み出しています。

ウィスキーの原料：穀物の魅力

ウィスキーの原料は、大麦、ライ麦、トウモロコシなどの「穀物」です。

具体的には、モルトウィスキーは大麦麦芽のみを使用し、グレーンウィスキーはトウモロコシや小麦などの穀物に大麦麦芽を加えて作られます。それぞれの原料の特性が、ウィスキーの多様な風味を生み出しています。

モルトウィスキーとグレーンウィスキーをブレンドして作るブレンデッドウィスキーは、両者の長所を活かしたバランスの良い味わいが魅力です。

ブランデーの原料：果実の芳醇な香り

ブランデーの原料は、主にブドウなどの「果物」です。

ブドウを原料としたワインを蒸留して作られるものが一般的ですが、リンゴやサクランボなど、他の果物から作られるブランデーも存在します。

なかでも、ブドウを原料としたブランデーで有名なのが「コニャック」です。コニャックは、フランスのコニャック地方で生産されるブランデーで、世界的に高い評価を受けています。

フランスには、コニャックの他に、アルマニャック、カルヴァドスという有名なブランデーの産地があり、これらを合わせてブランデー3大生産地域と呼びます。

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