- 古銭/記念硬貨
- 2026.08.31
10円札の価値は?歴代紙幣の特徴や買取相場などを一覧で解説

「10円札は現在の価値が高いって本当?」
「価値が高い10円札の種類が知りたい」
という方のために、10円札の価値について解説します。これまで発行されてきた歴代10円札のデザインや買取相場などを一覧にしました。ぜひ参考にしてください。
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10円札とは

10円札とは、明治初期から昭和中期にかけて日本で発行・流通していた紙幣です。
現在は1953年に登場した10円硬貨が主流ですが、かつては高額紙幣や基幹通貨として日本の近代経済・戦時体制・戦後復興を支えました。
現在は、戦後に発行された日本銀行券A号10円札のみ、法的に10円として使用可能です。
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10円札の価値一覧
| 10円札の種類 | 発行年 | 買取相場 |
|---|---|---|
| 明治通宝10円札 | 1872年 | 数万~数十万円 |
| 旧国立銀行券10円札 | 1873年 | 数百万円 |
| 改造紙幣10円札 (神功皇后10円) | 1883年 | 十万円前後 |
| 旧兌換銀行券10円札 (大黒10円) | 1885年 | 数十万~数百万円 |
| 改造兌換銀行券10円札 (表猪10円) | 1890年 | 数十万~数百万円 |
| 甲号兌換銀行券10円札 (裏猪10円) | 1899年 | 数万~数十万円 |
| 大正兌換銀行券10円札 (左和気10円) | 1915年 | 数千~数万円 |
| 兌換券10円札 (1次10円) | 1930年 | 数百~数千円 |
| 不換紙幣10円札 (2次10円) | 1943年 | 数十~数百円 |
| 改正不換紙幣10円札 (3次10円) | 1944年 | 数十~数百円 |
| 再改正不換紙幣10円札 (4次10円) | 1945年 | 数百~数万円 |
| 日本銀行券A号10円札 (国会議事堂10円) | 1946年 | 数十~数百円 |
上記はこれまで発行された10円札の種類と発行年、買取相場を表にしたものです。
日本で初めて10円札が発行されたのは1872年で、役割や形を変えながら1946年まで発行されてきました。
それぞれの特徴や歴史的背景、買取相場などを解説いたします。
明治通宝10円札

日本初の10円札として発行されたのは、1872年に発行された明治通宝10円札です。現在のお札とは違う縦型のデザインで、表面には鳳凰と龍、明治通宝の文字などが刷られ、裏面には青海波、蜻蛉、千鳥、帆立貝、孔雀の図柄、大蔵卿印などが印刷されています。
当時は日本の技術が未発達で精密な紙幣印刷が難しかったため、当初はドイツの印刷会社で製造されていました。
1873年頃からは日本でも印刷されるようになり、デザインは同じもののドイツ製と日本製に分けられることもあります。希少価値が高いため、買取相場は数万円といわれており、状態がよければ数十万円することもあるとされています。また、ドイツ製の方が緻密であることから、日本製よりも高く評価される傾向にあります。
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明治通宝の買取価格一覧!全種類の特徴や価値、偽物の見分け方等
旧国立銀行券10円札
旧国立銀行券は1873年から明治通宝と並行して発行された紙幣です。当時の国際情勢は金や銀と交換できる兌換紙幣がメインであったため、日本も国際情勢に倣い、兌換紙幣として旧国立銀行券を発行しました。
旧国立銀行券10円札には表面に「雅楽の演奏風景」、裏面に古事記や日本書紀で知られる「神功皇后の征韓説話」の図案が描かれています。
現存数が極めて少ないため、買取相場は数百万円といわれており、状態が良好なものは1,000万円以上の高値も期待できるでしょう。
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旧国立銀行券は買取可能?種類別の価値や相場を解説
改造紙幣10円札(神功皇后10円)

改造紙幣は、明治通宝にかわって1881年から発行された紙幣です。偽造が多発していた明治通宝の回収を急ぐため、まずは市場で最も流通量の多かった1円札から発行され、最高額面の10円札が発行されたのは1883年といわれています。
デザインには偽造防止のために肖像画が採用され、日本で初めて人の顔が主題となる肖像画紙幣となりました。10円札には神功皇后が描かれているため「神功皇后10円」と呼ばれることがあります。
改造紙幣10円札は改造紙幣のなかで最も買取相場が高いといわれており、10万円前後で取引されることが多いでしょう。状態が良好なものは100万円前後になることもあります。
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改造紙幣の買取価値や相場を調査!種類や神功皇后が描かれた理由も
旧兌換銀行券10円札(大黒10円)
旧兌換銀行券は、1882年に日本銀行が設立されて初めて発行された兌換紙幣です。額面は1円・5円・10円・100円の4種類あり、日本銀行初の紙幣として最初に世に出たのが10円札でした。
表面には米俵の上に座る大黒天が描かれていることから「大黒10円札」と呼ばれることがあります。裏面には国際的にも通用する近代紙幣としての体裁を整えるため、英語による銀行名・額面表記が取り入れられました。
こんにゃく粉を混ぜて製造し、強度の向上をはかりましたが、こんにゃく粉が原因で鼠や虫に食べられやすくなり、現在ではきれいな状態で残っているものは極めて少ないといわれています。10円札はとくに希少価値が高く、数十万から数百万円が買取相場とされています。
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日本銀行兌換銀券(旧兌換銀行券)の買取相場や種類を解説!高額査定のポイントも
改造兌換銀行券10円札(表猪10円)

改造兌換銀行券は、鼠や虫に食われやすい旧兌換銀行券を改良して1890年から発行された紙幣です。
デザインも一新され、10円札の表面には奈良時代末期から平安時代初期にかけて活躍した貴族「和気清麻呂(わけのきよまろ)」が採用されました。表面の外枠に8頭の小さな猪があしらわれていることから「表猪10円」と呼ばれることがあります。
買取相場は旧兌換銀行券と同じくらいで、数十万から数百万円といわれており、現在も非常に高いプレミア価値が維持されています。
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改造兌換銀行券の買取|価値や種類、通称名など解説
甲号兌換銀行券10円札(裏猪10円)

甲号兌換銀行券は、日本が1897年に施行された貨幣法で金本位制へ完全移行したことによって、1899年から発行された金貨と引き換えられる紙幣です。
10円札の表面には「和気清麻呂」の肖像と和気清麻呂を祀る「護王神社(ごおうじんじゃ)」が描かれ、裏面には中央に大きく猪がデザインされています。表猪10円と呼ばれた改造兌換銀行券10円札と比較し「裏猪10円」などと呼ばれています。
甲号兌換銀行券10円札は発行期間が長かったため、旧兌換銀行券10円札や改造兌換銀行券10円札よりも比較的落ち着いた価値で取引されるでしょう。買取相場は数万円から数十万円といわれており、記番号が万葉仮名で表記されている前期のほうが高く評価されるといわれています。
後期は記番号がアラビア数字で、紙幣の需要が高まって万葉仮名を使い切ったことで途中から記番号にアラビア数字が採用されたといわれています。
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甲号・乙号兌換銀行券は買取可能?種類別の価値やその他兌換紙幣
大正兌換銀行券10円札(左和気10円)

大正兌換銀行券は、第一次世界大戦真っ只中の1915年から発行された紙幣です。当初は兌換紙幣として発行されましたが、第一次世界大戦の激化などで金が流出したため、流通期間の大部分において実質的には金貨との引き換えが停止されていました。
大正兌換銀行券10円札は、明治時代の10円札に比べると一回り小さいサイズで製造され、携帯性や印刷コストの効率化が図られています。デザインは表面の左側に和気清麻呂、右側に護王神社が配置されているため「左和気10円」と呼ばれることがあります。
裏面は、中央に細密な彩紋と英語表記が組み合わさった近代的なデザインへ変更されました。大正時代から昭和初期にかけて大量に発行・流通したため、 買取相場は数千円から数万円となっていますが、額面を大きく上回る価格での取引が期待できます。
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大正兌換銀行券の買取価値は?|1円は現行札!どう手放すのがいい?
兌換券10円札(1次10円)
兌換券は、1930年から発行された紙幣で、日本通貨史最後の兌換紙幣です。第一次世界大戦から止まっていた金貨への引き換えを再開するために発行されました。しかし、世界恐慌の影響で金が流出し、わずかな期間で兌換性がなくなったといわれています。
兌換券10円札は、表面は右側に和気清麻呂、左側に護王神社がレイアウトされ、記番号が黒色で印刷されているのが特徴です。後に発行される同じデザインの10円札と区別するため「1次10円」という呼ばれ方をしています。
買取相場は数百円から数千円といわれており、昭和時代に発行された和気清麻呂が描かれた10円札のなかでは高額な部類です。
不換紙幣10円札(2次10円)
1942年に「新日本銀行法」が施行され、日本の通貨制度が金本位制から「管理通貨制度」へと正式に移行したことに伴い、不換紙幣が発行されました。日本銀行が信用を保証する純粋な不換紙幣としては、初めての紙幣です。
不換紙幣10円札のデザインは、兌換券10円札と同じで表面の右に和気清麻呂、左に護王神社という構図が採用されています。兌換券10円札との大きな違いは、全体の色調が茶褐色であることや、印刷されている文言、通し番号が廃止され組番号のみになった部分などです。
買取相場は数十円から数百円で、未使用品などは1,000円以上の値がつくこともあります。
改正不換紙幣10円札(3次10円)
改正不換紙幣は、第二次世界大戦中の1944年に発行された紙幣です。戦時中による人手不足や物資不足に対応するため、印刷にかかる手間を大幅に削る目的で発行されました。 そのため、改正不換紙幣10円札は、不換紙幣10円札の和気清麻呂、左に護王神社という図案をベースに枠・地模様の簡素化など、印刷工程を短縮するための仕様変更が行われています。
不換紙幣との違いは、記番号が赤色であることや全体的に色ブレ・粗悪化が見られることなどです。買取相場は不換紙幣10円札と同じくらいで、数十円から数百円といわれています。
再改正不換紙幣10円札(4次10円)

再改正不換紙幣は、第二次世界大戦が終戦した1945年に発行され、和気清麻呂が描かれた最後の10円札として知られています。物資が極限まで枯渇するなか、紙幣の印刷も極限まで工程を省き、人員とコストを削減した状態で再改正不換紙幣が製造されました。
再改正不換紙幣10円札は、表面の中央に和気清麻呂が刷られ、裏面は茶褐色の粗悪な単色印刷がされています。また、発行時期によって前期と後期に分けられ、1~69組は前期、70組以降は後期に分類可能です。
買取相場は数百円から数千円で、製造期間が短く残存数が少ない後期は高額買取される傾向にあるでしょう。
日本銀行券A号10円札(国会議事堂10円)

日本銀行券A号は、終戦直後の猛烈なインフレを抑え込むための新円切替に伴い、1946年に発行されました。日本銀行券A号10円札の表面は平和と民主主義の象徴として国会議事堂が採用され、裏面は幾何学模様や10の文字があしらわれています。
終戦直後に急造したため、全体的にシンプルなつくりになっている他、民間印刷会社に印刷を委託したことによる微妙な個体差も特徴です。
買取相場は数十円から数百円で、秋田工場で刷られた記番号の下2桁が24であるものは数千円で買い取られるといわれています。
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まとめ
日本では、1872年に発行された明治通宝10円札を皮切りに、さまざまな10円札が発行されてきました。買取の際に高額買取されるのは、古い時代の10円札です。とくに明治時代や大正時代の10円札は数万円から数十万円が買取相場といわれています。
昭和時代の10円札は、発行枚数が少なく希少価値が高い「再改正不換紙幣10円札」が高く評価されるでしょう。
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