京友禅「黒留袖」を買取いたしました|【買取福ちゃん】 FUKUCHAN

買取体験談

2021/11/7

京友禅「黒留袖」を買取いたしました

  • 東京都
  • 40歳代
  • 女性
京友禅「黒留袖」を買取いたしました

京友禅の黒留袖

今回は京友禅の老舗「千總」の黒留袖をお買取いたしました。千總は皇族の調度品の用命を受けていることでも有名であり、現在も大変人気の高い老舗です。 今回のお着物は30年以上前のものだとお伺いしていたので、シミの有無などを含む保存状態を入念に確認させていただきました。

ご訪問前の準備

この日、バイヤー(査定士)が車で向かったのは、東京北部の住宅街。近代的なビルが建ち並ぶ都市部から少し離れると、下町の情緒あふれる景色が見られます。

依頼主のお住まいの近くには河川敷があり、夕方にはウォーキングをする方などが多く見られます。どこか懐かしい気持ちに包まれながらパーキングを探しました。

今回の依頼主は40代の奥様です。お母様が着用されていた黒留袖を処分しようか迷われており、「一度売却価格を確認したい」とご連絡をいただきました。

多数ある買取店、売却方法がある中、こうして当店にご依頼いただくのはうれしい限りです。

「依頼主の方のためにも丁寧で正確な情報をお伝えしなければ」と気持ちを引き締め、査定に必要な道具(白手袋やルーペ、風呂敷など)と契約書や明細書を作成するためのタブレット、小型プリンターなどを用意しました。

訪問・査定

お約束の時刻である午後3時、ご依頼のお住まいへ到着。

手入れのされた庭、築数十年は経過していると思われる立派な一戸建てが見られます。

「お待ちしていました」と明るい声でお出迎えしてくださったのは依頼主の奥様です。

玄関に入りはじめに行うのは自己紹介。

はじめまして。福ちゃんから参りました査定士です。本日、私が査定をさせていただきます

ありがとうございます。よろしくお願いします

当店の査定はプライバシー保護の観点から玄関先での査定を行っていますが、奥様のご意向で応接室に通していただきました。10畳を優に超える立派な応接室を目の当たりにし、「たくさんの来客があるご家庭なのだろう」と感じました。

それから査定の流れを簡単に説明し、まずはタブレットで同意書を表示します。

おそれいりますが、こちらの同意書をご確認いただいて、サインをいただけますでしょうか

同意書?

私が査定することに同意するというものになっています。こちらにサインをいただいて、初めて私たちはお品物に手を触れることができるんです

そうなのね。これでいい?

はい、結構でございます。ありがとうございます

同意書のサインがいただけたところで、査定がスタートします。

古いもので恐縮なんですけど

と出していただいたのは、たとう紙に包まれたお着物。

大丈夫ですよ。お着物は100年を超えるものはヴィンテージとして価値がございますし、老舗メーカーのお着物や有名産地のお着物は高価買取の対象となります

え、そうなんですね。じゃあ、もしかしたら……多少値段がつくかもしれないわね

はい。もちろん状態によって価格が変動いたしますので、しっかり拝見させていただきますね

白い手袋を装着し、たとう紙の小窓からおおよその状態、素材を確認しました。

経験のあるバイヤーはこの時点で「いいもの」「価値のあるもの」を見定めることができます。

では、こちら開封させていただきます

はい

たとう紙の紐をほどき、お着物全体を広げると「間違いなく価値のあるものだ」と感じました。

最初に確認したのは「落款」です。

落款とは織物だけに限らず、芸術品などが完成したときに作者の氏名や日時などを残す印のことを指します。着物の場合、「衿先(えりさき)」や「おくみ」と呼ばれる部分に押されています。

この落款は着物の真偽を表すものでもあるので、バイヤーは慎重にチェックしています。

細部をチェックしたうえで証紙の内容を拝見し、間違いなく「千總」の着物だと確認しました。

こちら、千總のお着物ですね

ちそう?

はい。『京都の友禅といえば千總』といわれるほど長い歴史を持つ老舗です

千總について説明し、皇室御用達であることなどもお伝えすると、

ああ、いいものであるとは聞いていたんですよ

続けて、

うちは母も祖母も着物が大好きなんです。この着物は母が親戚の結婚式のときに購入したものなんですが……このときもすごく張り切っていましたね

そうでしたか。お母様のお気持ちがよく現れていますね

そして、査定のポイントとなる生地についてもチェック。

正絹であることのほか、「パールトーン」の撥水、防汚加工が施されていることについても確認いたしました。

保管状態によってはシミや虫食いなどが発生してしまうこともあるので、そういったものがないかもしっかり拝見します。

とてもよい状態のお着物ですね。しっかりお手入れされていたことがわかります

母は結構几帳面な性格だったので……毎年、着物専門のクリーニングに出していたんですよ

そうだったんですね。道理でとても状態がいいなと思いました

本当なら私が着られたらよかったんですが

バイヤーはご依頼主様がおっしゃりたいことを察しました。

そう、このお着物、丈の長さが亡きお母様のサイズに合わせられているのです。

依頼品のお着物は身丈157cm。160cm後半の奥様の場合、足元が短くなってしまうことに。

こうした丈の長さも需要な査定のポイントとなるため、バイヤーは必ず確認しています。

私は父に似て、背が高いほうなので……このお着物は着られないんですよ。母も残念がっていたのですが、親戚は男性ばかりですし、もう他の人に着てもらうしかないのかなと思いまして

そういうことでしたか

はい。着られない着物をいつまでも持っていても仕方ないとはわかっていたんですが、もう少し手元に置いておきたいなと思っていて……

大切なお着物を手放すということは大変なことです。お気持ちが決まるまではよろしいかと思いますよ。無理に決めようとせず、ゆっくり考えてください

そういうと、ご依頼主の方の目に涙が浮かびました。

このように査定中には依頼主の声によく耳を傾け、無理な提案などは行いません。

「買取」は“次の人へつなぐ”こと、そして我々バイヤーの仕事は“想いをつなぐお手伝い”だと思っています。大切なものを手放す辛さを知っているからこそ、利益だけを求めるような買取は行わないのです。

こうして20分ほど経ち査定が終了。

今回このような金額になります。先ほども申し上げたとおり、一度ご検討いただいてからご連絡いただくことも可能です

いえ、もう御社で決めようと思います。これだけ丁寧に見てくれて、着物のことも教えてくれて……本当にありがとうございました

こちらこそ、ご依頼いただきありがとうございました

合意をいただき、本格的なお取引へと進めます。

身分証明書を確認し、契約書と明細書を作成。契約書にサインをいただき、現金をお渡ししました。

ご売却いただいたお着物を包み直しながら、

ではこれで最後になりますが……ほかに手放したいものや価格を知りたいお品物などはございませんでしょうか?

はい。今のところ大丈夫です。またこういう機会があったら御社にお願いしようと思います

ありがとうございます。今後ともよろしくお願いいたします

今回の買取とまとめ

京友禅(千總)の黒留袖

今回お買取させていただいたのは江戸中期に京都で誕生した千總の黒留袖です。

シミ、虫食いなど一切なく、デザイン、生地全体のお色味が美しいお品物でした。

着用する方が小柄の方に限られるという点はございましたが、日本女性の平均身長やお着物の状態、人気メーカーのお着物であることを考慮し、高価買取をさせていただきました。

ご依頼主にも大変満足いただけたようで、当店としても幸いでございます。

このたびは、ありがとうございました。

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