ガラス(硝子)とは、ケイ砂などの原料を高温で溶かし、冷やして固めた非晶質(結晶構造を持たない)素材の総称です。その歴史は非常に古く、紀元前のメソポタミアや古代ローマの時代には、すでに宝石と並ぶほどの価値があり、王侯貴族にとって珍重されていました。
時代が進み、近代に入るとガラスは単なる日用品の器を超え、作家の感性や想像力を映し出すキャンバスとなっていきます。とくに19世紀末の「アール・ヌーヴォー」期には、エミール・ガレやドーム兄弟などが、革新的な技法でガラスの表現を広げ、ガラスを「光の芸術」にまで高めました。さらに、バカラに代表されるクリスタルガラスの重厚で輝く美しさや、日本の切子(きりこ)に見られる繊細な職人技など、ガラスの魅力はさまざまな形で表れています。
現在では、アンティークガラスは幻想的な雰囲気を生み出すインテリアとして、また資産価値のあるコレクションとして、世界中のコレクターから高い評価を受けています。



お客様よりバカラのマンドリン デキャンタをお買取りしました。美しい造形と良好な保存状態で、高く評価させていただきました。